2022/12/18(日)
阪神競馬場・芝1600m
過去8年分の朝日杯FSのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース適性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
2週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
朝日杯FS 登録馬
登録馬
予想人気(2週前)
2番人気 ドルチェモア
3番人気 オールパルフェ
4番人気 オオバンブルマイ
5番人気 レイベリング
参考:netkeiba.com
予想オッズではダノンザキッドの半弟でデイリー杯2歳2着のダノンタッチダウンが1番人気。2番人気はサウジアラビアRCを勝ったドルチェモア、3番人気にはデイリー杯2歳を制したオールパルフェが推されています。
4番人気は京王杯2歳を勝ったオオバンブルマイが続き、5番手以下は東京マイルの新馬戦を上がり33.1秒で勝ち上がったレイベリング、アスター賞を逃げ切ったドンデンガエシ、京王杯2歳S2着のフロムダスクなどが続きます。
朝日杯FS コース&血統分析
阪神芝1600mの特徴
阪神芝1600mは外回りコースを使用。コーナーが内回りに比べてゆったりしているため直線で横一線になりやすく、直線の長さが474mと長く坂もあるため差しや追い込みが決まりやすいコースです。
速い上がりを使える馬が強いためディープインパクトなどのサンデーサイレンス系種牡馬が得意としています。
朝日杯FS 父系統別データ
- ディープインパクト系【3-0-2-12】
- ハーツクライ系【2-0-0-1】
- サンデーサイレンス系【1-3-1-34】
- キングカメハメハ系【1-2-2-16】
- サドラーズウェルズ系【1-0-0-3】
ディープインパクト系は好走した5頭中4頭が当日1番人気。全体的にサンデー系の成績が良く、キングカメハメハ系を除くミスプロ系や米国型ノーザンダンサー系は不振。
朝日杯FS 母父系統別データ
- ミスタープロスペクター系【3-0-1-15】
- サンデーサイレンス系【1-2-1-24】
- ボールドルーラー系【1-0-1-3】
- ロベルト系【1-0-0-2】
- ダンジグ系(欧)【1-0-0-6】
- レッドゴッド系【0-1-1-1】
- フェアリーキング系【0-1-1-1】
ミスプロ系、欧州型ノーザンダンサー系、ボールドルーラー系あたりの成績が良く、過去8年の3着以内24頭中23頭はノーザンダンサーのクロスか5代目までにボールドルーラー系持ち。昨年1~3着のドゥデュース、セリフォス、ダノンスコーピオンは両方持っていました。
朝日杯FS 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 3-1-0-10 | 21.4% | 28.6% |
2枠 | 0-0-3-13 | 0.0% | 18.8% |
3枠 | 1-2-0-13 | 6.3% | 18.8% |
4枠 | 1-2-2-11 | 6.3% | 31.3% |
5枠 | 1-2-1-12 | 6.3% | 25.0% |
6枠 | 0-1-0-15 | 0.0% | 6.3% |
7枠 | 0-0-2-16 | 0.0% | 11.1% |
8枠 | 2-0-0-16 | 11.1% | 11.1% |
高速馬場なら内寄り優勢、時計がかかるなら外からも届きます。2017年以降は1分34秒を切る決着が続いていますが馬券に絡んだのは全て10番より内に入った馬。2014~2016年は1分34~35秒台の決着でしたが外寄りからの好走馬が目立っていました。
ただし阪神は連続開催の終盤で昨年も直線部分では全馬内を大きく空けていました。内に入った馬がラチ沿いを空けるため外枠に入った馬は位置を取りづらく、外を回すとロスが大きくなるため成績を落としていると考えられます。
馬番データ
- 偶数馬番【4-5-4-51】
- 奇数馬番【4-3-4-55】
馬番では6番が(2-1-0-5)、2番が(2-0-1-5)。
当日5番人気以内
- 1~4枠【4-3-4-10】
- 5~8枠【2-2-1-14】
近年は高速傾向が続いているため人気馬は1~4枠ならプラス、5~8枠ならマイナス。ただ昨年に続き今年も阪神は連続開催なので、天候や馬場状態によっては内有利にならない可能性も考えられます。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-1-7 | 0.0% | 12.5% |
先行 | 4-1-1-24 | 13.3% | 20.0% |
差し | 3-6-5-40 | 5.6% | 25.9% |
追込 | 1-1-1-35 | 2.6% | 7.9% |
枠順でも触れましたが2017年以降は1分34秒を切る決着が続いており内枠の先行馬優勢。2017年以降4角10番手以下から馬券に絡んだのはステルヴィオ、グランレイといずれも母父ファルブラヴ。
前走4角位置(2017年~)
- 3番手以内【5-1-1-37】
- 4番手以下【0-4-4-26】
2017年以降の5年間は前走4角3番手以内だった馬が優勝しており、前走4角4番手以下だった馬は2~3着が多いのが特徴です。有力馬ではドルチェモア、オールパルフェが前走4角3番手以内、ダノンタッチダウン、オオバンブルマイが前走4角4番手以下。
前走上がり3F(2017年~)
- 2位以内【4-4-5-28】
- 3位以下【1-1-0-33】
前走上がり3位以下で好走したダノンプレミアム、クリノガウディーは前走が東京の重賞でした。
また過去8年では前走1400m組で上がり2位以下だと(0-0-1-33)で唯一3着に入ったのは2015年のシャドウアプローチ。前走は京王杯2歳Sで1番人気3着でした。
前走上がり3位以下、または1400mで上がり2位以下だったのはウメムスビ、オールパルフェ、オオバンブルマイ、キョウエイブリッサ、グラニット、スズカダブル、ドンデンガエシ、バグラダス、フロムダスク、ミシェラドラータ、ロードラディウスの11頭。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
440-459 | 1-0-2-23 | 3.8% | 11.5% |
460-479 | 2-4-2-36 | 4.5% | 18.2% |
480-499 | 3-3-3-26 | 8.6% | 25.7% |
500-519 | 1-1-1-10 | 7.7% | 23.1% |
520- | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% |
馬格はあるに越したことはありませんが、2019年グランレイ、2020年グレナディアガーズ、2021年ダノンスコーピオンと3年連続で460kg未満の馬が馬券に絡んでいます。この3頭は父か母父が欧州型ノーザンダンサー系でした。
前走との馬体重差
- +体重【4-5-4-56】
- 増減無【0-3-1-13】
- -体重【4-0-3-37】
前走時の馬体重差
- +体重【7-5-3-62】
- 増減無【0-1-2-11】
- -体重【0-2-3-31】
キャリア1戦で優勝したリオンディーズを除いた優勝馬7頭はいずれも前走時プラス体重でした。有力馬ではダノンタッチダウン、オールパルフェ、オオバンブルマイが前走時プラス体重。
朝日杯FS 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-2-2-1 | 37.5% | 87.5% |
2番人気 | 2-2-1-3 | 25.0% | 62.5% |
3番人気 | 1-1-1-5 | 12.5% | 37.5% |
4-6番人気 | 1-0-1-22 | 4.2% | 8.3% |
7-9番人気 | 1-2-0-21 | 4.2% | 12.5% |
10番人気- | 0-1-3-54 | 0.0% | 6.9% |
当日2番人気以内に推された馬は堅実。1番人気で4着以下に敗れたのは2016年のミスエルテで牝馬。2番人気で敗れた3頭中2頭は札幌2歳Sの優勝馬でした。
当日7番人気以下で好走した7頭は全て関西馬+馬体重の増減は+2kg以下でした。血統でも触れましたがノーザンダンサーのクロスとボールドルーラー系を持つ馬に特に注意。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 3-1-2-22 | 10.7% | 21.4% |
栗東 | 5-7-6-84 | 4.9% | 17.6% |
関東馬は当日3番人気以内で(2-1-2-2)、4番人気以下だと(1-0-0-20)と人気馬優勢。また過去8年では中内田厩舎、友道厩舎が3回ずつ馬券に絡んでいます。有力馬ではオールパルフェが関東馬。
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% |
2戦 | 3-3-3-28 | 8.1% | 24.3% |
3戦 | 3-4-1-29 | 8.1% | 21.6% |
4戦 | 1-1-4-26 | 3.1% | 18.8% |
5戦 | 0-0-0-21 | 0.0% | 0.0% |
キャリア3戦以内の成績が安定しています。キャリア4戦は近年は不振ですがボンセルヴィーソなど大穴の激走も多く、好走した6頭はいずれも前走が東京か京都外回りと直線の長いコースを使っていました。
生月データ
- 1月【2-1-1-4】
- 2月【2-5-2-24】
- 3月【2-2-3-34】
- 4月【1-0-2-36】
- 5月【1-0-0-8】
早生まれの馬ほど複勝率が高く、当日4番人気以下は1~3月生まれが(2-3-3-57)、4~5月馬が(0-0-1-40)と人気薄を狙うなら1~3月生まれ。4~5月生まれはウメムスビ、オールパルフェ、キョウエイブリッサ、コーパスクリスティ、ティニア、ニシノベストワン、フロムダスク。
騎手データ
- 継続騎乗【5-3-5-60】
- 乗り替わり【3-5-3-46】
乗り替わりは社台系の生産馬(ノーザンF・社台F・白老F・追分F)だと(3-4-1-16)、他生産馬は(0-1-2-30)。
生産者データ
- ノーザンF【5-4-2-22】
- 社台F【1-1-1-10】
- ケイアイF【1-0-1-2】
ノーザンF生産馬は当日3番人気以内で(4-3-2-7)。コーパスクリスティ、ダノンタッチダウン、ドンデンガエシがノーザンF生産馬。
朝日杯FS 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅡ | 1-5-4-35 | 2.2% | 22.2% |
GⅢ | 2-3-1-15 | 9.5% | 28.6% |
オープン | 1-0-2-18 | 0.0% | 14.3% |
1勝 | 2-0-0-22 | 8.3% | 8.3% |
未勝利 | 1-0-1-11 | 7.7% | 15.4% |
新馬 | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% |
近年はサウジアラビアRC組の人気馬が安定しており、デイリー杯2歳Sや京王杯2歳SとGⅡ組は2~3着が多いのが特徴です。ベゴニア賞組も過去8年で2勝を挙げており、前走東京芝1600mの1勝クラス以上で1着だと(4-1-2-0)複勝率100%。ドルチェモアが該当します。
主な前走
- サウジアラビアRC【2-2-1-3】
- ベゴニア賞【2-0-0-2】
- デイリー杯2歳S【1-3-2-16】
- アイビーS【1-0-0-3】
- 京王杯2歳S【0-2-2-18】
- 東スポ杯2歳S【0-1-0-5】
前走距離
- 1200m【0-0-0-4】
- 1400m【1-2-3-44】
- 1600m【5-5-4-37】
- 1800m【1-1-1-16】
- 2000m【1-0-0-4】
- 2200m【0-0-0-0】
- 2400m【0-0-0-0】
前走場所
- 東京【5-5-4-39】
- 京都【2-2-2-35】
- 阪神【1-1-2-18】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 5-3-5-20 | 15.2% | 39.4% |
2番人気 | 3-1-1-21 | 11.5% | 19.2% |
3番人気 | 0-3-0-15 | 0.0% | 16.7% |
4番人気 | 0-0-1-11 | 0.0% | 8.3% |
5番人気 | 0-0-0-13 | 0.0% | 0.0% |
6-9番人気 | 0-0-1-20 | 0.0% | 4.8% |
10番人気- | 0-1-0-6 | 0.0% | 14.3% |
前走上位人気馬の成績が良く、前走3番人気以下で好走しているのは全て重賞組の関西馬。また距離延長組で買えるのは前走1番人気だった馬です。
前走重賞
- 1番人気【2-3-4-8】
- 2~3番人気【1-4-0-20】
- 4番人気以下【0-1-2-24】
ダノンタッチダウンが前走重賞で1番人気。2~3番人気はオールパルフェとドルチェモア。
前走1勝クラス以下
- 1番人気【3-0-1-8】
- 2番人気【1-0-0-7】
- 3番人気以下【0-0-0-20】
今年はティニアのみが前走1勝クラス以下で1番人気。
前走1600m未満
- 1番人気【1-1-3-8】
- 2番人気以下【0-1-0-40】
唯一前走2番人気以下で好走したのは2016年のモンドキャンノ。前走は京王杯2歳Sで3番人気1着でした。こちらも前走1番人気だったのはティニアのみ。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 8-5-6-50 | 11.6% | 27.5% |
2着 | 0-1-1-18 | 0.0% | 10.0% |
3着 | 0-0-1-8 | 0.0% | 11.1% |
4着 | 0-1-0-4 | 0.0% | 20.0% |
5着 | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
6-9着 | 0-1-0-16 | 0.0% | 5.9% |
10着- | 0-0-0-4 | 0.0% | 0.0% |
前走が重賞でも敗れていた馬は今回も2~3着まで。前走が重賞で1着だった馬は当日2番人気以内だと(3-4-3-3)、3番人気以下だと(0-1-1-8)。
前走タイム差(重賞・1着)
- 0.3秒差以上【1-3-3-2】
- 0.2秒差以内【2-2-1-9】
前走が重賞かつ0.3秒差以上で優勝している馬は堅実です。4着以下に敗れたのは前走札幌2歳Sのジオグリフ、前走新潟2歳Sのショックアクション。
前走タイム差(1勝クラス以下・1着)
- 0.1秒差以上【4-0-1-19】
- タイム差無し【0-0-0-9】
今年は1勝クラス以下で1着だった馬はいずれも0.1秒差以上で勝っています。
前走タイム差(1600m未満・1着)
- 0.3秒差以上【1-1-2-9】
- 0.2秒差以内【0-1-0-19】
距離延長組は着差をつけて勝っていないと厳しく、唯一前走0.2秒差以内から好走したのは前走が京王杯2歳Sだったモンドキャンノ。コーパスクリスティが前走0.3秒差で勝っています。
朝日杯FS データまとめ
買いデータ
★当日5番人気以内+1~4枠
★前走時プラス体重(1着候補)
★当日2番人気以内(関東馬は3番人気以内)
★前走1勝クラス以上の東京芝1600mで1着
★前走重賞かつ0.3秒差以上で優勝(ローカル重賞を除く)
消しデータ
★前走上がり3位以下(1400m以下なら2位以下)
★キャリア5戦以上
★当日4番人気以下+4~5月生まれ
★非社台系生産馬で乗り替わり
★前走1勝クラス以下または1600m未満で2番人気以下
朝日杯FS 予想
○レイベリング
▲ダノンタッチダウン
△オールパルフェ
△ティニア
△スズカダブル
ドルチェモアはサウジアラビアRCを上がり最速で優勝。前走東京マイル1着馬の複勝率の高さや前で競馬が出来る脚質など過去の好走傾向には比較的多く該当します。血統面は問題なく母父ディープもステラヴェローチェ、カワキタレブリーなど2歳のコース成績は優秀です。割引き要素としては過去8年間2~3着止まりの前走時マイナス体重であること。
レイベリングはキャリア1戦ですが新馬戦のラスト3Fは33.1秒と抜けた内容。前走関連のデータにはあまり該当しませんが、グレナディアガーズやソウルスターリングなどコース実績もあり12月の回収値が最も高いフランケル産駒という血統は魅力。実績馬にそれぞれ割引きデータがあるので枠次第では一発も。
ダノンタッチダウンはノーザンF生産馬で2歳のコース成績抜群のロードカナロア産駒、安田厩舎+川田騎手のコンビという点は文句無し。ただし2007年のゴスホークケンを最後に優勝が無い前走2着以下という点は割引き。また近年は前走差していた馬は2~3着止まりが多い点も不安材料です。
オールパルフェは同コースのデイリー杯2歳Sを逃げ切り勝ち。こちらも前で競馬ができる点は評価でき、前走時プラス体重であることも○。前走上がり下位だったのはデータからは割引きですが、リアルスティールの初年度産駒はマイルや直線の長いコースが合っていそうなので引き続き期待。
他はデータ的に一長一短ですがレイベリングと同じフランケル産駒なので阪神外回りへのコース替わりは向きそうなティニア、東京マイル勝ちの経験があり、なぜか阪神外回りでは1800mが苦手で1600mが得意なバゴ産駒のスズカダブル。