2022/11/6(日)
東京競馬場・芝2500m
過去8年分のアルゼンチン共和国杯のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
アルゼンチン共和国杯 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 キラーアビリティ
3番人気 ヒートオンビート
4番人気 シルヴァーソニック
5番人気 ボスジラ
参考:netkeiba.com
予想オッズでは今年のダイヤモンドS優勝、天皇賞・春3着と長距離実績豊富なテーオーロイヤルが1番人気。2番人気は昨年のホープフルS優勝馬キラーアビリティ、3番人気には重賞で6戦連続掲示板、昨年の目黒記念2着のヒートオンビートが推されています。
以下今年の阪神大賞典で3着だったシルヴァーソニック、丹頂S優勝のボスジラ、新潟記念で久々に連対したユーキャンスマイル、ハーツクライ産駒で東京では安定しているハーツイストワールなどが続きます。
アルゼンチン共和国杯 コース&血統分析
東京芝2500mの特徴
東京芝2500mは目黒記念とアルゼンチン共和国杯でのみ使用されるコースです。直線坂の手前からスタートし、直線の坂を2回上ることになるのが大きな特徴。
坂を登り切った位置がスタートの東京芝2400mとは100mの違いですが求められる能力は異なり、瞬発力以上にスタミナが問われるコースです。
アルゼンチン共和国杯 父系統別データ
- ハーツクライ系【3-1-0-14】
- ステイゴールド系【3-0-1-15】
- ロベルト系【1-1-2-7】
- キングカメハメハ系【1-1-1-12】
- サンデーサイレンス系【0-1-3-20】
- ディープインパクト系【0-1-1-17】
ハーツクライ、オルフェーヴル、スクリーンヒーロー、ルーラーシップ、ステイゴールドが過去8年で2回以上好走馬を輩出しています。
ディープインパクト産駒は(0-1-0-17)と相性が悪く、唯一2着に入ったソールインパクトは過去8年で出走したディープ産駒の中で最もハンデの軽い53kgでした。
アルゼンチン共和国杯 母父系統別データ
- ロベルト系【3-2-3-12】
- ミスタープロスペクター系【2-0-2-11】
- サンデーサイレンス系【1-2-0-18】
- セントサイモン系【1-0-0-1】
- ネイティヴダンサー系【1-0-0-0】
昨年連覇を達成したオーソリティ、3着のフライライクバードなど近年はロベルト系が好調。直近4年間ではサンデー系、ロベルト系などヘイルトゥリーズン系をまとめると(4-4-2-13)と4年連続で1~2着。ただし今年は母父ロベルト系は不在です。
ミスプロ系もスワーヴリチャードやシュヴァルグランと人気馬では堅実ですが近年は有力馬が少なく、ノーザンダンサー系は(0-1-1-34)と不振。
アルゼンチン共和国杯 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-1-2-9 | 0.0% | 25.0% |
2枠 | 2-1-0-11 | 14.3% | 21.4% |
3枠 | 0-1-1-12 | 0.0% | 14.3% |
4枠 | 0-1-0-14 | 0.0% | 6.7% |
5枠 | 2-1-2-11 | 12.5% | 31.3% |
6枠 | 2-1-1-12 | 12.5% | 25.0% |
7枠 | 1-2-1-15 | 5.3% | 21.1% |
8枠 | 1-0-1-17 | 5.3% | 10.5% |
どの枠からも連対馬は出ていますが唯一4枠だけは成績が悪く、2020年2番人気のサンレイポケットや2019年3番人気のルックトゥワイスなど人気馬も敗れています。
馬番データ
- 偶数馬番【4-4-2-51】
- 奇数馬番【4-4-6-50】
当日6番人気以下+6~8枠は(0-0-0-35)、また馬番11番以降は(0-0-0-30)なので外寄りの人気薄は割引き。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-0-8 | 0.0% | 0.0% |
先行 | 4-3-2-23 | 12.5% | 28.1% |
差し | 4-4-4-33 | 8.9% | 26.7% |
追込 | 0-1-2-37 | 0.0% | 7.5% |
極端な位置取りでなければ脚質は不問。レースの上がり1位馬が(2-2-3-1)、6位以下は(0-1-3-79)と位置取りよりも上がりを使えるかが重要になります。
前走4角4番手以内
- 前走3着以内【1-2-4-9】
- 前走4着以下【0-1-0-21】
前走4角5番手以下だった馬は着順が悪くても巻き返せますが、前走4角好位だった馬は3着以内なら買いですが4着以下は割引き。ハーツイストワール、ブレークアップ、ボスジラが前走4角4番手以内+3着以内。
前走上がり3F(前走東京)
- 3位以内【4-2-3-6】
- 4位以下【0-0-1-15】
前走東京で上がり4位以下だった馬は人気薄が大半ですが基本的には消し。唯一3着に入ったのは2015年のレーヴミストラルで前走は日本ダービーでした。ダンディズム、ブレークアップ、プレシャスブルーが前走東京で上がり3位以内。
逆に前走が東京以外だった馬は上がり下位でも問題ありません。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-459 | 2-0-1-23 | 7.7% | 11.5% |
460-479 | 1-3-2-18 | 4.2% | 25.0% |
480-499 | 2-4-3-31 | 5.0% | 22.5% |
500-519 | 3-0-2-25 | 10.0% | 16.7% |
520- | 0-1-0-4 | 0.0% | 20.0% |
長距離ということで馬格の影響は小さく、450kg以上あれば問題ありません。
前走との馬体重差
- +体重【7-4-4-36】
- 増減無【0-3-1-14】
- -体重【1-1-3-51】
前走から馬体増になる馬の成績が良く、当日5番人気以内+プラス体重だと(7-4-3-5)複勝率73.7%。
また関西馬は±0kg以上だと(3-4-4-19)ですが-2kg以下だと(1-0-1-33)と不振。好走した2頭は2019年のムイトオブリガード、アフリカンゴールドで当日2番人気以内でした。
アルゼンチン共和国杯 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-1-1-3 | 37.5% | 62.5% |
2番人気 | 3-0-0-5 | 37.5% | 37.5% |
3番人気 | 2-0-5-1 | 25.0% | 87.5% |
4-6番人気 | 0-6-0-18 | 0.0% | 25.0% |
7-9番人気 | 0-1-1-22 | 0.0% | 8.3% |
10番人気- | 0-0-1-52 | 0.0% | 3.9% |
当日4番人気以内は(8-2-6-13)と堅実で、同じコースで行われる目黒記念に比べると人気馬優勢。単勝オッズ30倍以上は(0-0-1-56)と苦戦しています。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 4-4-3-49 | 6.7% | 18.3% |
栗東 | 4-4-5-52 | 6.2% | 20.0% |
関東馬・関西馬はほぼ互角です。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
3歳 | 2-0-2-0 | 50.0% | 100.0% |
4歳 | 4-3-3-18 | 14.3% | 35.7% |
5歳 | 1-4-3-32 | 2.5% | 20.0% |
6歳 | 1-1-0-27 | 3.4% | 6.9% |
7歳- | 0-0-0-24 | 0.0% | 0.0% |
5歳以下またはキャリア15戦以下の成績が非常に良く、2018年のパフォーマプロミスは6歳馬でしたがキャリア14戦でした。
また3歳馬は過去8年で4頭全てが3着以内に入っていますが、いずれも当日3番人気以内+重賞勝ちの実績がありました。
キャリアデータ
- 10戦以下【3-1-2-2】
- 11~15戦【4-1-4-16】
- 16~20戦【1-2-1-19】
- 21戦以上【0-3-1-34】
今年キャリア15戦以内なのはキラーアビリティ、テーオーロイヤルの2頭のみ。
騎手データ
- 継続騎乗【3-1-4-24】
- 乗り替わり【5-7-4-77】
当日4番人気以下は継続騎乗が(0-1-1-22)、乗り替わりが(0-6-1-70)。出走数の違いはあり複勝率は変わりませんが、乗り替わり組は2着が多いのが特徴です。
騎手別ではルメール騎手、デムーロ騎手、福永騎手、戸崎騎手が好調。
生産者データ
- ノーザンF【7-3-2-28】
- 社台白老F【0-1-2-4】
- 社台F【0-1-1-13】
近年はノーザンF生産馬の成績が抜群。当日3番人気以内が(7-1-2-3)、4~5番人気が(0-2-0-5)、6番人気以下は(0-0-0-20)と人気馬ほど買えます。
アドマイヤアルバ、カントル、キラーアビリティ、ハーツイストワール、ボスジラ、ユーキャンスマイル、レインカルナティオ、レッドサイオンがノーザンF生産馬。
斤量データ
斤量 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-52.0 | 0-0-1-9 | 0.0% | 10.0% |
53.0 | 0-1-0-12 | 0.0% | 7.7% |
54.0 | 1-0-1-21 | 4.3% | 8.7% |
55.0 | 0-3-6-23 | 0.0% | 28.1% |
56.0-56.5 | 4-3-0-16 | 17.4% | 30.4% |
57.0-57.5 | 2-1-0-13 | 12.5% | 18.8% |
58.0- | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% |
55~56kgの複勝率が高く、4歳以上で見ると55kg以下が(0-4-6-64)、56kg以上が(6-4-0-36)と55kg以下は2~3着まで。
前走との斤量差
- +斤量【1-0-0-14】
- 増減無【2-2-1-36】
- -斤量【5-6-7-51】
当日6番人気以下+同斤量か斤量増になる馬は(0-0-0-42)と全滅。人気薄を狙うなら今回斤量減になる馬です。
アルゼンチン共和国杯 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 4-1-1-6 | 33.3% | 50.0% |
GⅡ | 3-3-1-41 | 6.3% | 14.6% |
GⅢ | 0-0-1-13 | 0.0% | 7.1% |
リステッド | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
オープン | 0-2-1-29 | 0.0% | 9.4% |
3勝 | 1-2-4-10 | 5.9% | 41.2% |
2勝 | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
近年はGⅠ組か3勝クラス組の好走が多く、3勝クラス組は六社SやオクトーバーSなど前走東京が中心です。出走数の割に振るわないのは京都大賞典組が(0-0-0-18)、丹頂S組が(0-1-0-21)。
主な前走
- 宝塚記念【2-0-0-4】
- オールカマー【1-2-1-13】
- 天皇賞・春【1-1-0-2】
- 日本ダービー【1-0-1-0】
- 目黒記念【1-0-0-6】
- 六社S【0-2-2-3】
前走距離
- 1800m【0-0-1-2】
- 2000m【0-2-1-24】
- 2200m【3-2-3-17】
- 2400m【3-2-3-24】
- 2500m【1-0-0-8】
- 2600m【0-1-0-23】
- 3000m~【1-1-0-2】
前走場所
- 東京【4-2-4-21】
- 中山【0-1-1-12】
- 京都【0-1-0-19】
- 阪神【3-0-0-7】
- 中京【0-1-1-1】
- 札幌【0-2-0-25】
- 函館【0-0-0-2】
- 福島【0-0-1-3】
- 新潟【1-1-1-9】
- 小倉【0-0-0-2】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-0-2-5 | 12.5% | 37.5% |
2番人気 | 1-2-2-7 | 8.3% | 41.7% |
3番人気 | 2-2-1-7 | 16.7% | 41.7% |
4番人気 | 2-0-1-8 | 18.2% | 27.3% |
5番人気 | 1-0-0-10 | 9.1% | 9.1% |
6-9番人気 | 1-1-2-24 | 3.6% | 14.3% |
10番人気- | 0-3-0-40 | 0.0% | 7.0% |
クラス関係なく前走人気だった馬の成績が良く、前走オープン特別以下は3番人気以内が目安。
前走オープン特別以下
- 3番人気以内【1-4-4-12】
- 4番人気以下【0-0-1-28】
ハーツイストワール、ブレークアップ、ボスジラ、レインカルナティオが前走オープン特別以下で3番人気以内。
前走GⅡ
- 4番人気以内【3-0-0-7】
- 5番人気以下【0-3-1-34】
前走5番人気以下で好走しているのはオールカマーか札幌記念組。今年はテーオーロイヤルが前走4番人気。
前走東京
- 3番人気以内【4-2-2-5】
- 4番人気以下【0-0-2-16】
前走東京で3番人気以内だった馬の成績が良く、当日5番人気以内に絞ると(4-1-2-2)です。ブレークアップが前走東京で3番人気以内。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 2-1-4-10 | 11.8% | 41.2% |
2着 | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% |
3着 | 0-3-2-6 | 0.0% | 45.5% |
4着 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% |
5着 | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% |
6-9着 | 3-3-2-34 | 7.1% | 19.0% |
10着- | 1-0-0-30 | 3.2% | 3.2% |
前走オープン特別以下は3着以内が目安、重賞組は9着以内なら複勝率はそれほど変わりません。
また前走が東京だった馬は5着以内だった馬の成績が良く、前走6着以下を狙うなら前走が東京以外だった馬。
前走オープン特別以下
- 3着以内【1-3-5-15】
- 4着以下【0-1-0-26】
カントル、ハーツイストワール、ブレークアップ、ラストドラフトが前走オープン特別以下で3着以内。
前走東京
- 5着以内【4-2-3-8】
- 6着以下【0-0-1-13】
ブレークアップ、ラストドラフトが前走東京で5着以内。
アルゼンチン共和国杯 データまとめ
買いデータ
★前走東京で上がり3位以内
★当日5番人気以内+プラス体重
★当日4番人気以内(特にノーザンF生産馬)
★5歳以下またはキャリア15戦以内
★前走東京で3番人気以内+5着以内
消しデータ
★当日6番人気以下+6~8枠
★前走4角4番手以内+4着以下
★馬体重-2kg以下の関西馬
★単勝オッズ30倍以上
★前走オープン特別以下で4番人気+4着以下
アルゼンチン共和国杯 予想
○キラーアビリティ
▲ハーツイストワール
△ヒートオンビート
△ラストドラフト
△ブレークアップ
テーオーロイヤルはキャリア15戦以内の4歳馬で当日上位人気が濃厚、母父がヘイルトゥリーズン系と近年の傾向には最も当てはまっています。中山でのオールカマー組は勝ち切れませんが過去の出走馬は中穴以下が多く、ダイヤモンドSや青葉賞で好走しているのでそれほど気になりません。
キラーアビリティは同じくキャリア15戦以下。3歳馬で重賞勝ちの実績があり、前週イクイノックスが天皇賞・秋を制するなど3歳世代が活躍していることからも人気を集めそうです。ディープ産駒は人気薄が多くこのレベルの馬が出てくることは無かったので、逆にそれで人気を落とすなら旨味がありそうです。
ハーツイストワールは6歳馬ですがこの2頭に次いでキャリアの浅い16戦。東京巧者のハーツクライ産駒にこのコースでは2~3着が多く複勝率60%を誇る戸崎騎手、東京では早春S・箱根特別と2400mですが勝ち鞍があるのは○。
ヒートオンビートは前走2000m、また自身の勝ち切れない戦績からも2~3着候補。友道厩舎の管理馬はこのコース過去5年では当日4番人気以内が(2-3-2-2)、5番人気以下が(0-0-0-12)と人気次第。
他はデータ的には一長一短であまり差はありませんが、近年母父ヘイルトゥリーズン系が強いという傾向から一昨年2着の実績を持つラストドラフト、田辺騎手のコース相性や母父ノーザンダンサー系の成績が悪いものの、六社Sからのローテは良く斤量減が見込まれるブレークアップあたり。