阪神芝1600mの傾向と特徴|血統や枠順、馬体重別のデータ分析

過去5年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。

コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。

阪神競馬場 芝1600m

コース概要

直線:473.6m

阪神芝1600mは外回りコースを使用。コーナーが内回りに比べてゆったりしているため直線で横一線になりやすく、直線は474mと長く坂もあるため差しや追い込みが決まりやすいコースです。

速い上がりを使える馬が強いためディープインパクトなどのサンデーサイレンス系種牡馬が得意としています。

阪神芝1600mで行われるレース

  • 桜花賞
  • 朝日杯FS
  • 阪神JF
  • 阪神牝馬S
  • チューリップ賞
  • アーリントンC

阪神芝1600m 傾向データ

阪神芝1600m 人気データ

1番人気馬の勝率41.7%は他場の芝1600mや他の阪神の芝コースと比較しても優秀な成績。クラスが上がっても勝率は落ちず、むしろ重賞での1番人気馬は(18-4-5-9)で勝率50%、複勝率75%と抜群の成績です。

実力を発揮しやすいコースなのである程度キャリアを重ねた穴馬を頭で狙うのは難しく、下位人気馬を頭で狙いやすいのは2~3歳の世代限定戦。4歳馬は上位人気馬の成績が良い反面下位人気は苦戦しており、当日8番人気以下の4歳馬は(0-4-8-183)と過去5年では1着がありません。

阪神芝1600m 脚質データ

※1勝クラス以上を集計

内回りの1200~1400mに比べて外回りを使用する分差し・追い込み馬でも充分届きます。脚質の有利不利はなく、力のある馬はどの位置からでも問題ありません。

クラスが上がるに連れて差し馬も届きやすくなりますが、重賞での牡馬は朝日杯のグレナディアガーズやサリオスのようにある程度前目につけて押し切る形が目立ちます。

牝馬限定戦では桜花賞のアーモンドアイやハープスターのような直線一気も見られますが、代替開催で阪神で行われたマイルCSを見ると混合戦ではやはり直線だけではなくある程度の先行力は必要になります。

阪神芝1600m 馬体重データ

※1勝クラス以上を集計

クラスが上がると460kgを境に成績がアップし、2020年の中京記念を18番人気で優勝したメイケイダイハードも馬体重は538kgでした。

GⅠでは460kg未満で優勝したのは2020年朝日杯のグレナディアガーズくらいで、特に桜花賞路線や朝日杯などの世代重賞では馬格が重要なファクターになることも多いです。

阪神芝1600m コースデータ(良馬場)

阪神芝1600m 枠順・馬番データ(良馬場)

枠順

大外8枠はやや成績を落としていますが基本的には枠順不問。重賞では牡馬は1~5枠の成績は横並びですが6~8枠に入ると連対率10%を切っています。牝馬は枠による差はなくどこからでも好走可能。

以前は桜花賞では内の1~2枠が不振でしたが、近年は高速化の影響もあり内でロスなく立ち回った馬の好走が増えており桜花賞のソダシ、阪神JFのレシステンシアあたりが代表例。

馬番

馬番では14番以降に入ると複勝率はやや落ちますが、人気を含めると内外でそれほど差はありません。

性別で見ると牡馬は2番、4番、6番、8番と内寄りの偶数馬番の複勝率は30%弱で安定しています。15~17番に入ると成績を大きく落としているので注意。牝馬も牡馬と同じく内寄りの偶数馬番の成績が良く、馬番で10番より内に入ると成績は安定していますが11番以降は不安定になります。

阪神芝1600m コースデータ(重馬場)

阪神芝1600m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)

枠順

1枠・8枠と内外離れた枠の単回値が100超え。特に1枠の成績が抜群です。2~5枠は複勝率20%を切っていますが人気を考慮すると特に不振という訳ではありません。

性別で見ると牡馬は1枠と7枠が複勝率30%超え、牝馬は特に成績の良い枠はありませんが2枠だけは(0-3-3-36)と1着が無く複勝率も14.3%と低めの数値。

馬番

馬番では1枠1番の成績が断トツ。外寄りでは17番のみ成績が良いものの13番以降は連対率が低めに出ています。また牡馬・牝馬共に偶数馬番より奇数馬番の方が若干優勢。

阪神芝1600m 血統データ

阪神芝1600m 種牡馬データ

初年度産駒から桜花賞を4連覇したようにディープインパクト産駒が最も得意とするコースの1つです。基本的にはリーディング上位種牡馬やサンデー系が強いコース。

ロードカナロアは2歳戦では複勝率40%とディープ産駒に迫る勢いですが、3歳以降は若干成績を落としています。ダイワメジャーはレシステンシアやアドマイヤマーズなど重賞成績も良く、アマルフィコーストやボンセルヴィーソなど10番人気前後でも狙えるのが魅力。

近年はエピファネイア産駒が成績を伸ばしておりデアリングタクトやサークルオブライフがGⅠ制覇。フランケル産駒も数は少ないながら重賞でも活躍しています。また下級条件中心ですがバゴ産駒の複勝率が非常に高く、人気馬なら抑えておきたいです。

種牡馬系統別

  • ディープインパクト系【74-62-71-523】連対率18.6%
  • デピュティミニスター系【7-2-4-36】連対率18.4%
  • キングカメハメハ系【55-50-44-424】連対率18.3%

相性の悪い種牡馬

  • ジャスタウェイ【1-2-5-50】連対率5.2%
  • モーリス【2-1-7-41】連対率5.9%
  • キンシャサノキセキ【0-4-3-36】連対率9.3%

モーリス産駒は上がり勝負になると勝ち切れない傾向があり、末脚勝負になりやすい阪神マイルは苦手としています。ジャスタウェイ産駒もマイルCSでダノンザキッドが3着に入りましたが基本的には相性が悪いコースです。

阪神芝1600m 母父データ

系統別ではエンドスウィープ系、フォーティナイナー系などミスプロ系は全体的に安定。その中でも近年は母父キングカメハメハが成績を伸ばしています。桜花賞のソダシやデアリングタクト、中京記念のメイケイダイハードと人気関係なく狙えるのが魅力。

重賞でも成績が良いのはグレイソヴリン系など母父ナスルーラ系。グランアレグリア、ダノンファンタジー、サトノレイナスと牝馬に活躍馬が多いのが特徴で、他にはダンジグ系(欧)も好調です。

牡馬は重賞だと母父ミスプロ系が近年好調。アドマイヤマーズ、グレナディアガーズあたりが筆頭格ですがリッケンバッカー、カイザーミノルなど人気薄での好走も目立ちます。

母父系統別

  • エンドスウィープ系【7-8-4-53】連対率20.8%
  • キングカメハメハ系【17-9-8-100】連対率19.4%
  • フォーティナイナー系【7-3-4-40】連対率18.5%

相性の悪い母父

  • グラスワンダー【0-0-2-24】連対率0.0%
  • トニービン【1-0-4-26】連対率3.2%
  • マンハッタンカフェ【2-2-6-45】連対率7.3%

阪神芝1600m 騎手・調教師データ

阪神芝1600m 騎手データ

川田騎手、ルメール騎手は基本的に人気馬への騎乗が多いものの成績は優秀。重賞でも川田騎手が7勝、ルメール騎手が6勝を挙げており3位の騎手は3勝なので重賞でも安定感は抜群です。また川田騎手はこのコースの新馬戦でも断トツの9勝を挙げています。

この2人に続くのは福永騎手ですが、福永騎手はオープン特別以下では単回値100超えと信頼できますが重賞では近年2~3着までが多いのが特徴。他では武豊騎手やデムーロ騎手あたりが続きます。

人気馬の信頼度が高いコースなので穴はあまり期待できませんが、条件戦では池添騎手や幸騎手、岩田康騎手あたりの回収値が高く、関東の騎手では戸崎騎手や吉田隼騎手も好調です。

相性の悪い騎手

  • 斎藤新【0-1-4-47】連対率1.9%
  • 川又賢治【3-0-1-46】連対率6.0%
  • 藤岡康太【2-4-4-89】連対率6.1%

藤岡康騎手はある程度人気に推される場合もありますが人気より着順を落としやすく、藤井騎手や荻野極騎手も連対率は10%以下。

阪神芝1600m 調教師データ

ダノンファンタジーやグレナディアガーズの中内田調教師、ドウデュースやデゼルの友道調教師など関西のリーディング上位厩舎が強いコースです。

中内田厩舎は川田騎手とのコンビで(14-5-3-13)勝率40%と抜群の成績で新馬戦からGⅠまで隙のない成績を残しています。
重賞でも関西厩舎が優勢ですが、関東で健闘しているのはアーモンドアイやサークルオブライフの国枝調教師、シュネルマイスターやマルターズディオサの手塚調教師。

相性の悪い調教師

  • 鮫島一歩【0-1-2-40】連対率2.3%
  • 奥村豊【0-1-3-37】連対率2.4%
  • 森秀行【1-0-2-33】連対率2.8%

阪神芝1600m 傾向まとめ

コース傾向

1番人気馬はクラス問わず堅実、重賞では勝率50%
脚質の有利不利はなく、実力差が出やすいコース
重賞では馬格がある馬が優勢
良馬場では8枠(馬番14番以降)は割引き
道悪では1枠1番の成績が抜群

血統

ディープインパクト産駒、ダイワメジャー産駒は安定
ロードカナロア産駒は2歳戦の成績が抜群
近年はフランケル、エピファネイア、バゴ産駒も好調
母父ミスプロ系は安定、近年は母父キングカメハメハが好調
牡馬は母父ミスプロ系、牝馬は母父ナスルーラ系、ダンジグ系(欧)

騎手・調教師

川田騎手×中内田調教師のコンビが圧倒的な成績
重賞では川田、ルメール騎手
人気薄なら岩田康、幸、池添、戸崎、吉田隼騎手
中内田調教師、友道調教師は重賞でも好調
関東なら国枝、手塚調教師

 

阪神競馬場 コースデータ

芝1200m 芝1400m 芝1600m 芝1800m 芝2000m 芝2200m 芝2400m 芝3000m ダ1200m ダ1400m ダ1800m ダ2000m

全競馬場コースデータ

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