阪神芝2200mの傾向と特徴|血統や枠順、馬体重別のデータ分析

過去10年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。

コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。

阪神競馬場 芝2200m

コース概要

直線:356.5m

阪神芝2200mは内回りコースを使用。2000mスタート地点のさらに後方からスタートします。

スタート直後が下り坂になっているため前半のペースが速くなりやすいのが特徴ですが、2コーナー辺りで一旦落ち着きます。直線が短いため3~4コーナーから徐々に進出でき直線も伸びる脚が必要になります。

阪神芝2200mで行われるレース

  • 宝塚記念
  • すみれS
  • 尼崎S

阪神芝2200m 傾向データ

阪神芝2200m 人気データ

1番人気の複勝率70%台は阪神の他コースと比較しても優秀で、特に良馬場では複勝率が80%近くまで上がります。ただし道悪では1~6番人気の複勝率が30~50%前後と混戦模様。

GⅠでもエリザベス女王杯のアカイイト、宝塚記念のミッキーロケットなど思い切った穴狙いがハマることも。特に牝馬は宝塚記念でも人気薄の好走が目立ちます。

阪神芝2200m 脚質データ

※1勝クラス以上を集計

内回りで直線は356.5mと短いので逃げ・先行馬の成績が良いコースです。特別レースでは逃げ馬の複勝率が45%弱まで上がりますが、頭数が少ないレースほど逃げ馬の成績が良いのが特徴です。

ただし重賞では逃げ切るのは困難で4角2~4番手くらいの先行押し切りが勝ちパターン。また単回値で見ると牡馬は前で競馬が出来る馬ほど回収値が高く、牝馬は先行馬より差し馬の方が回収値が高く出ています。

阪神芝2200m 馬体重データ

※1勝クラス以上を集計

馬体重が480kg台に乗ると勝率など全体的な成績が上がり、最も成績が良いのは500~519kg。牡馬は馬格がある馬が強く、牝馬は440~479kgに好走馬が集中しています。

また良馬場では馬格がある馬の複勝率が高く、道悪になると成績の差はほぼなくなります。

阪神芝2200m コースデータ(良馬場)

阪神芝2200m 枠順・馬番データ(良馬場)

枠順

良馬場では内寄りの1~3枠は複勝率30%前後と成績が良く、人気より上の着順になることが多いのが特徴。外の7~8枠になると全体的な成績が落ちます。ただし宝塚記念の時期は梅雨時ということもあり馬場の傾向が異なり、宝塚記念では過去10年で8枠が7勝を挙げています。

性別で見ると牡馬は8枠以外はそれほど差はありませんが、牝馬は3枠の複勝率が45%に対して4~5枠は複勝率10%を切っています。回収値で見ると1枠、3枠、8枠の数値が高く他はかなり低め。

馬番

馬番では性別や頭数問わず内の1~6番は連対率20%台と安定しています。内寄りに入った馬は人気しやすいものの、人気を上回る好走が目立ちます。

牡馬は外寄りの馬番でも極端に成績は落ちませんが、牝馬の7番以降はかなり不安定。ただし重賞ではエリザベス女王杯のラッキーライラックやアカイイト、宝塚記念のリスグラシューなど外寄りからの好走も多いためそれほど気になりません。

阪神芝2200m コースデータ(重馬場)

阪神芝2200m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)

枠順

道悪でも内の1~2枠は人気以上の好走が多く、外寄りでは7枠も好成績。8枠はクロノジェネシスやサトノクラウンなど宝塚記念の時期に好走馬が集中しており、それ以外の時期はあまり狙えません。

馬番

馬番では2~5番、または13~16番の成績・回収値が高めですが外寄りは枠順でも触れたように宝塚記念の時期が狙い目。また時期関係なく馬番6~10番をまとめると(2-10-8-97)と勝率が低く2~3着が多いのが特徴。

阪神芝2200m 血統データ

阪神芝2200m 種牡馬データ

ディープインパクト系は牡馬の複勝率24%に対して牝馬は39%。マリアライトなど宝塚記念では穴でも好走することが多かったのですが、代替開催のエリザベス女王杯でも2020年はディープ産駒のサラキアとラヴズオンリーユー、2021年はキズナ産駒のアカイイトとステラリアが好走するなど好相性。キズナ産駒の牝馬は(4-1-0-2)と相性抜群です。

逆にキングカメハメハ系は牡馬の複勝率34%に対して牝馬は17%と真逆の傾向。ラブリーデイやミッキーロケットは宝塚記念を人気薄で優勝しています。馬体重で見ると460~499kgに好走馬が集中しており、500kg以上は(0-4-6-26)と1着がありません。

牡馬ではマンハッタンカフェ産駒も相性抜群でしたが産駒数は減ってきており、上記2系統以外は目立った種牡馬はいませんがジャスタウェイやハービンジャーは2~3着が多く複勝率が高め。系統ではステイゴールド系やロベルト系が比較的健闘しています。

種牡馬系統別

  • ディープインパクト系【25-21-14-148】連対率22.1%
  • キングカメハメハ系【18-17-21-120】連対率19.9%
  • サンデーサイレンス系【25-32-23-244】連対率17.6%

相性の悪い種牡馬

  • クロフネ【1-0-1-14】連対率6.3%
  • エピファネイア【0-1-1-12】連対率7.1%
  • ブラックタイド【0-2-5-20】連対率7.4%

エピファネイア産駒は中距離以上を得意とする産駒が多くクラヴェルがエリザベス女王杯で3着に入りましたが、全体的にはやや苦戦しています。

阪神芝2200m 母父データ

トニービンなどグレイソヴリン系の成績が安定していますが近年は産駒数が減っており、飛び抜けて成績の良い系統はありません。

牡馬はどの系統でも大きな差はありませんが、牝馬はデピュティミニスター系やストームキャット系など米国型ノーザンダンサー系の成績が良く、クロノジェネシスやラヴズオンリーユー、ミッキークイーンなどが該当します。

また表には入っていませんが母父ディープインパクトが(1-6-4-15)複勝率42.3%、母父キングカメハメハが(1-4-4-19)複勝率32.1%。いずれも複回値は100前後と高く、今後勝ち馬も増えてきそうです。

母父系統別

  • サドラーズウェルズ系【6-7-4-44】連対率21.3%
  • グレイソヴリン系【5-11-11-50】連対率20.8%
  • ストームキャット系【6-1-4-29】連対率17.5%

相性の悪い母父

  • ステイゴールド【0-0-0-10】連対率0.0%
  • サクラバクシンオー【0-0-1-10】連対率0.0%
  • アグネスタキオン【0-1-1-24】連対率3.8%

また宝塚記念ではステイゴールドなどサンデー系が強いこともありますが、母父サンデーサイレンスは(0-1-0-16)。2着に入ったのは1番人気だったドゥラメンテです。

阪神芝2200m 騎手・調教師データ

阪神芝2200m 騎手データ

川田騎手は宝塚記念のラブリーデイや京都記念のラヴズオンリーユーなど重賞でも成績が良く、どのクラスでも安定しています。武豊騎手は近年重賞ではやや不振ですが条件戦では複勝率50~60%と人気馬では堅実。

デムーロ騎手はここ数年は騎乗数は減っていますが成績は非常に良く、直近5年での複勝率は70%台。ルメール騎手はクロノジェネシスやラッキーライラックでGⅠを制していますが人気を背負って飛ぶことも多いので注意。

また松山騎手は2勝クラス以下での2~3着が多く、浜中騎手は特別戦での2~3着が多いのが特徴。他では太宰騎手や池添騎手は人気薄を持ってくることが多く、若手では団野騎手や坂井騎手あたりが好調です。

相性の悪い騎手

  • 松若風馬【0-0-2-28】連対率0.0%
  • 藤岡康太【0-0-4-28】連対率0.0%
  • 国分恭介【0-2-0-25】連対率7.4%

阪神芝2200m 調教師データ

須貝調教師はゴールドシップ以外にもルビーカサブランカ、ヴェローチェオロなどで勝率30%とこのコースを得意としています。池江調教師は過去10年ですみれSを3回勝つなど特に3歳馬での成績が良いのが特徴。

近年は矢作調教師がラヴズオンリーユー、リスグラシュー、ユニコーンライオン、ステイフーリッシュと重賞好走馬を多く輩出しており、クロノジェネシスやレイパパレの斉藤調教師も好調。

友道調教師は中~長距離を得意としていますがこのコースでは2~3着が多く、藤原調教師は平均人気3.7に対して平均着順は6.3とこのコースでは危険な人気馬になりやすい傾向があります。

相性の悪い調教師

  • 中竹和也【1-1-3-20】連対率8.0%
  • 宮徹【0-2-1-21】連対率8.3%
  • 西園正都【1-2-1-17】連対率14.3%

中竹調教師はアカイイトでエリザベス女王杯を制しましたがそれ以前は人気でも勝ち切れないことが多く、全体的な成績は低めです。

阪神芝2200m 傾向まとめ

コース傾向

1番人気は堅実、道悪では1~6番人気の差はあまりない
小頭数のレースでは逃げ馬有利
牡馬は480kg以上、牝馬は440~479kgが好成績
良馬場では1~3枠○、宝塚記念では8枠の勝率が断トツ
道悪では1~2枠○、6~9番は2~3着が多い

血統

ディープインパクト系の牝馬、キングカメハメハ系の牡馬
ジャスタウェイ、ハービンジャー産駒は2~3着が多め
キングカメハメハ系は460~499kgの成績が良い
グレイソヴリン系、牝馬は母父米国型ノーザンダンサー系が好成績
母父ディープインパクト、キングカメハメハは2~3着が多い

騎手・調教師

川田騎手はクラス問わず安定、武豊騎手は条件戦○
近年はデムーロ騎手が堅実、ルメール騎手は信頼度低め
平場では松山騎手、特別では浜中騎手の2~3着が多い
須貝調教師が好調、池江調教師は3歳馬○
重賞では矢作調教師が好調

 

阪神競馬場 コースデータ

芝1200m 芝1400m 芝1600m 芝1800m 芝2000m 芝2200m 芝2400m 芝3000m ダ1200m ダ1400m ダ1800m ダ2000m

全競馬場コースデータ

東京競馬場 中山競馬場 阪神競馬場 京都競馬場 中京競馬場 新潟競馬場 福島競馬場 小倉競馬場 札幌競馬場 函館競馬場

テキストのコピーはできません。