過去10年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。
コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。
阪神競馬場 芝2400m
コース概要
直線:473.6m
阪神芝2400mは外回りコースを使用。スタート位置は芝2000mと同じですが3コーナーから外回りコースに進み、直線は474mと長いのが特徴です。
直線で2回、向こう正面で1回の計3回の上り坂があり非常にタフなコースです。そのためペースはスローになりやすく、直線が長いこともあり最後の瞬発力勝負となる事が多いです。
阪神芝2400mで行われるレース
- 神戸新聞杯
- オリオンS
- グリーンS
阪神芝2400m 傾向データ
阪神芝2400m 人気データ
1番人気馬は複勝率65.4%、回収値は80前後と及第点。2~5番人気の勝率はあまり変わらず、5番人気以下の回収値が高いので1番人気を絡めつつも馬券次第ではそれなりの配当が狙えます。
小頭数になることも多いコースですが、能力がそのまま結果に繋がりやすいコースのため大穴は期待できません。
牝馬は5番人気以内だと複勝率は40~50%程ありますが、6番人気以下になると複勝率は10%前後に落ちるため人気薄は割引き。
阪神芝2400m 脚質データ
※1勝クラス以上を集計
先行馬・差し馬が半々くらいの成績となっています。上がり3ハロン1位の馬が複勝率80%、2位の馬が75%ととにかく速い上がりを使える馬を選ぶのが重要。特に神戸新聞杯では人気の差し馬が優勢。
逃げ馬は牡馬の3勝クラス以下+5番人気以内に限れば複勝率は60%前後で回収値も高め。牝馬は逃げ馬の成績は悪く先行・差し馬狙い。
阪神芝2400m 馬体重データ
※1勝クラス以上を集計
牝馬は馬格による成績の差はありませんが、牡馬は馬格に連れて成績が上がります。460kg未満になると回収値が落ちるので人気薄を狙うなら460kg以上。
神戸新聞杯や代替開催で行われた京都大賞典でも460kg未満の馬は全て馬券外に敗れています。
阪神芝2400m コースデータ(良馬場)
阪神芝2400m 枠順・馬番データ(良馬場)
枠順
3~4枠は連対率20%と若干成績が良く見えますが、どの枠も平均人気と着順の差はほぼなく能力を発揮しやすいコースです。ただし多頭数の外枠はやや不安定で軸にはしづらいです。
牡馬はほぼ表通りのフラットな成績ですが牝馬は4枠が複勝率40%。牝馬は逃げ馬より先行・差し馬優勢という脚質もあるかもしれませんが、内寄りより4~7枠の方が回収値が高めです。
馬番
馬番では内寄りの3~7番くらいに好走馬が集まっており、13番以降は人気より着順を落としやすく不安定な成績。また神戸新聞杯では10番より外から1着になった馬は4頭いますが、サトノダイヤモンドやエピファネイアなど全て1番人気馬でした。
阪神芝2400m コースデータ(重馬場)
阪神芝2400m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)
枠順
道悪では良馬場よりも内優勢になり、外の7~8枠は人気より着順を落としがちです。
牡馬は1~4枠は連対率20%台、複勝率30%弱で安定しますが5~8枠は連対率10~14%と大きく成績を落としています。牝馬は道悪での出走数が少ないこともありますが、外寄りの枠でも問題なさそうです。
馬番
馬番では1~4番の成績は高いレベルで安定していますが、5~8番になると数値が大きく下がります。さらに9~11番で成績が上がるのが特徴。
阪神芝2400m 血統データ
阪神芝2400m 種牡馬データ
ディープインパクト、キングカメハメハ産駒は3~4歳時、また1勝クラスでの成績は抜群ですが5歳以上になると大きく成績を落としています。ハーツクライとルーラーシップは3歳時はこの2頭の産駒に押され気味ですが、4~5歳になると成績はトップクラス。
出走数は少ないながら近年勝利数を積み重ねているのがノヴェリスト産駒。バラックパリンカ、ヴァルコスとこのコースでは8戦5勝と相性抜群です。エピファネイア産駒もロールオブサンダーが兵庫特別を9馬身差で勝つなど好成績。
ステイゴールド産駒は数が減っていますが孫世代ではオルフェーヴル産駒が好調、他ではナカヤマフェスタ産駒が(3-0-0-7)、オーシャンブルー産駒が(2-0-0-3)と勝率が高めです。
種牡馬系統別
- ハーツクライ系【13-24-15-92】連対率25.7%
- ステイゴールド系【22-20-17-133】連対率21.9%
- キングカメハメハ系【25-18-20-135】連対率21.7%
相性の悪い種牡馬
- クロフネ【1-0-0-23】連対率4.2%
- メイショウサムソン【0-2-0-23】連対率8.0%
- アドマイヤムーン【3-0-0-25】連対率10.7%
阪神芝2400m 母父データ
デピュティミニスター系やヌレイエフ系など米国型ノーザンダンサー系を母父に持つ馬の成績が良く、特にデピュティミニスター系の成績が抜群。クロフネ・フレンチデピュティが複勝率50%前後と非常に得意としており、さらに馬場不問なので買いやすい血統です。
他ではレイデオロやアドミラブルの母父シンボリクリスエス、テーオーロイヤルの母父マンハッタンカフェあたりも好調。母父スペシャルウィークもサートゥルナーリア、エピファネイアと上のクラスで活躍しています。
表以外ではネオユニヴァース、ゼンノロブロイも出走数は少ないものの複勝率は50%以上。近年は母父ディープインパクトが成績を伸ばしておりキセキの神戸新聞杯、アリストテレスの京都大賞典など重賞でも好走しています。
母父系統別
- デピュティミニスター系【11-12-13-49】連対率27.1%
- ノーザンダンサー系【6-7-4-32】連対率26.5%
- グレイソヴリン系【14-11-9-68】連対率24.5%
相性の悪い母父
- エリシオ【0-0-1-11】連対率0.0%
- サドラーズウェルズ【1-1-2-21】連対率8.0%
- ホワイトマズル【0-1-0-9】連対率10.0%
欧州型ノーザンダンサー系は全体的に苦戦していますが比較的成績が良いのはシングスピール、ガリレオ、デインヒルあたり。また狙うとしたら3勝クラス以下です。
阪神芝2400m 騎手・調教師データ
阪神芝2400m 騎手データ
ルメール騎手は勝率40%弱と圧倒的で、12勝中9勝がノーザンF生産馬。神戸新聞杯では騎乗馬のいなかった2018年を除き4戦4勝です。
福永騎手は3勝クラスのみやや成績を落としていますが、それ以外のクラスでは複勝率50~70%とこちらも非常に堅実。デムーロ騎手も似た傾向で、川田騎手はオープンクラスより条件戦での成績が良いのが特徴です。
条件戦の穴狙いなら藤岡佑騎手や松田騎手の回収値が高く、関東所属で騎乗機会は多くありませんが田辺騎手も相性の良いコースです。
酒井騎手は(1-0-9-35)という成績ですが、3着以内に入った10回中実に11回が5番人気以下。残りの1回は4番人気での1着。逆に人気馬に乗ると飛ぶことが多く完全に穴騎手。
相性の悪い騎手
- 国分優作【0-0-2-25】連対率0.0%
- 鮫島克駿【1-0-0-26】連対率3.7%
- 高倉稜【1-1-2-22】連対率7.7%
阪神芝2400m 調教師データ
友道調教師の成績が抜群でシュヴァルグランやレッドジェネシスなど下級条件のうちからこのコースを使うことが多いのが特徴。2番人気以内だと(13-9-8-5)複勝率は85%と断トツの成績。重賞でもワグネリアンの神戸新聞杯、マカヒキの京都大賞典など年齢や馬場状態に関係なく結果を残しています。
友道調教師に比べるとさすがに成績は落ちますが、音無調教師も3~5歳までは高い複勝率をキープしています。池江調教師は若い馬の方が成績が良く、矢作調教師は3歳より4歳馬の成績が良いのが特徴。
近年はディバインフォースやレンツシュピッツェを管理する寺島調教師が成績を伸ばしており、中穴での好走も多く回収値は優秀です。
相性の悪い調教師
- 服部利之【1-1-0-21】連対率8.7%
- 宮徹【2-1-1-29】連対率9.1%
- 庄野靖志【1-1-1-18】連対率9.5%
阪神芝2400m 傾向まとめ
コース傾向
★速い上がりを使える差し馬が優勢、逃げ狙いなら条件戦の牡馬
★460kg未満の牡馬は割引き
★良馬場では馬番3~7番が安定、13番以降は割引き
★道悪では内枠優勢、馬番1~4番、9~11番○
血統
★古馬になるとハーツクライ、ルーラーシップ産駒が好成績
★父ステイゴールド系、ノヴェリスト産駒も近年好調
★母父デピュティミニスター系など米国型ノーザンダンサー系○
★欧州型ノーザンダンサー系は苦戦、条件戦なら
騎手・調教師
★福永、デムーロ騎手も安定
★酒井騎手は中穴での3着狙い
★友道調教師の成績が抜群、音無調教師も安定
★池江調教師は3歳馬○、矢作調教師は4歳馬○
阪神競馬場 コースデータ
芝1200m 芝1400m 芝1600m 芝1800m 芝2000m 芝2200m 芝2400m 芝3000m ダ1200m ダ1400m ダ1800m ダ2000m