過去5年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。
コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。
中山競馬場 ダート1800m
コース概要
直線:308m
中山ダート1800mはスタート後すぐに直線の急坂を駆け上がり、その後1コーナーの終わりまでが上り坂となります。
向こう正面からは下り坂となり、最後にもう一度直線の急坂を上るというタフな条件になるため、スピードよりもスタミナを含めた総合力が問われるコースになっています。
中山ダート1800mで行われるレース
- マーチS
- 総武S
- ポルックスS
中山ダート1800m 傾向データ
中山ダート1800m 人気データ
1番人気馬は複勝率64.2%、回収値も80前後とまずまず信頼できます。1200mよりは人気馬が好走しやすいものの、クラスが上がるほど穴馬の好走も目立つようになります。
またスタート直後にいきなり坂を上り高低差も大きいコース形態なので、リピーターが生まれやすいのも特徴です。
中山ダート1800m 脚質データ
※1勝クラス以上を集計
逃げ・先行有利ですが、上がり上位馬の回収値が高めで中団からでも終いがキッチリ伸びる馬は抑えが必要。残り1000mからは一気に下り坂になるのでここでスピードに乗って勝ちきる豪快なレースもしばしば見られます。
ただし特別レースのみで見ると4角10番手以下は勝率1.8%なので直線のみの追い込みでは届きません。
中山ダート1800m 馬体重データ
※1勝クラス以上を集計
性別問わず460kgを境に全体的な成績・回収値が上がります。特に2勝クラス以上+稍重以上だと520kg以上の大型馬は複勝率30%前後と抜群の成績。良馬場では460kg以上あれば成績の差はそれほどありません。
中山ダート1800m コースデータ(良馬場)
中山ダート1800m 枠順・馬番データ(良馬場)
枠順
全体的に外枠が好成績。ただ若干外枠の方が人気しやすい傾向があるため、人気と着順がかけ離れた枠はありません。
性別で見ると牡馬は外枠優勢ですが、回収値が高いのは2枠。マーチSでも穴馬の好走が多く高配当狙いなら抑えておきたい枠です。逆に牝馬は7枠のみ成績が抜けており、他の枠の複勝率が15%前後に対して7枠は複勝率22%。
馬番
馬番でも真ん中から外寄りは複勝率20%以上が目立ちます。牡馬は13~14、16番に加え2枠になることが多い3~4番の回収値が高く、牝馬は7枠になることが多い14番の成績が抜群。
ただし牡馬・牝馬共に15番の成績が悪く、16勝中15勝が当日4番人気以内。馬券圏内として検討できるのも7番人気以内で、良馬場での馬番15番+当日8番人気以下の期待値はかなり低い結果となっています。
中山ダート1800m コースデータ(重馬場)
中山ダート1800m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)
枠順
稍重以上になると内枠不利・外枠有利な傾向が強まります。良馬場時と同様に外枠が人気しやすいため人気と着順を比較すると順当な結果ですが、特に1~2枠の牝馬は連対率8%弱と極端に成績を落としています。その分内枠の牡馬は盲点になりやすく、2~3枠の牡馬は単回値100超えと穴狙いにお勧めです。
馬番
最内の1~2番は連対率が10%を切っており、数字が目立つのは4番と10番。牡馬は内枠でもそれほど評価を下げる必要はありませんが、牝馬は内枠・特に内の奇数馬番に入った馬の成績が悪いのが特徴。全体で見ても牝馬の偶数馬番は複勝率21.2%、奇数馬番は複勝率15.2%と大きな差があります。
中山ダート1800m 血統データ
中山ダート1800m 種牡馬データ
キングカメハメハ産駒が非常に得意とするコースです。アグネスデジタルやアイルハヴアナザーなどミスプロ系が高配当を演出することが多く、特に近年はアイルハヴアナザー産駒が好調。未勝利戦からオープン特別まで幅広く馬券に絡んでおり、特に稍重以上での成績が抜群です。
クラスが上がるとヘニーヒューズ、ヨハネスブルグなどのストームキャット系の成績が上がります。サンデー系は既に死亡し産駒数が減っているゴールドアリュール、カネヒキリを除くと2~3着までが多く、頭で狙えるのはブラックタイド産駒。
他に近年成績を伸ばしているのはシニスターミニスター、タピット、スクリーンヒーロー、キズナ産駒あたり。下級条件ではホッコータルマエ、オンファイア、シビルウォーも好調です。
種牡馬系統別
- キングカメハメハ系【75-77-61-650】連対率17.6%
- フォーティナイナー系【27-33-30-254】連対率17.4%
- ストームキャット系【37-23-29-256】連対率17.4%
相性の悪い種牡馬
- ナカヤマフェスタ【1-0-1-62】連対率1.6%
- ダンカーク【3-0-3-50】連対率5.4%
- エイシンフラッシュ【2-6-3-103】連対率7.0%
キングカメハメハ産駒は得意なコースですが、ロードカナロアやルーラーシップ、ベルシャザール産駒は人気より着順を落とすことが多く、回収値も低めです。
中山ダート1800m 母父データ
ジャイアンツコーズウェイなどのストームキャット系は母系でも相性が良く、良馬場よりも稍重以上の方がやや成績が良いのが特徴。ボールドルーラー系は良馬場での複勝率24.5%に対して稍重以上では複勝率34.1%と大きく成績を伸ばしています。
キングカメハメハは父としてもコース成績はトップですが、近年は母父としても抜群の成績。新馬・未勝利戦ではそれほど成績は目立ちませんが、1勝クラス以上になると人気問わず好走することが多く、総武Sを14番人気で勝ったマイネルオフィールなど回収値も非常に優秀です。
表以外ではエーピーインディ、ジョリーズヘイロー、サウスヴィグラスが複勝率40%前後と相性が良く、ホワイトマズルやフジキセキ、マンハッタンカフェあたりはクラスが上がっても健闘しています。
母父系統別
- ストームキャット系【36-26-28-237】連対率19.0%
- ボールドルーラー系【26-17-21-164】連対率18.9%
- キングカメハメハ系【34-14-19-194】連対率18.4%
相性の悪い母父
- マヤノトップガン【1-1-4-44】連対率4.0%
- マーベラスサンデー【0-2-3-33】連対率5.3%
- タイキシャトル【4-4-1-116】連対率6.4%
他ではダイワメジャー、サクラバクシンオー、アドマイヤムーンあたりも連対率は10%以下で回収値も低めです。
中山ダート1800m 騎手・調教師データ
中山ダート1800m 騎手データ
関西所属ですがルメール騎手の成績が非常に良く1番人気馬騎乗時は勝率40%・複勝率66%。常に人気にはなりますが安定感は抜群。デムーロ騎手やマーフィ騎手、武豊騎手も複勝率は40%以上です。
関東では田辺騎手はクラス問わず安定していますが、特に新馬戦での成績・回収値が高いのが特徴です。戸崎騎手や横山典騎手も率としてはトップクラスで回収値的にも及第点。
若手では石川騎手が成績を伸ばしていますが1~2枠か6~8枠の成績が良く3~5枠は不振。上のベテランに比べると買い時ははっきりしています。
相性の悪い騎手
- 菊沢一樹【3-2-5-147】連対率3.2%
- 藤田菜七子【2-4-3-130】連対率4.3%
- 黛弘人【1-4-4-95】連対率4.8%
中堅以上では丸山騎手は人気より着順を落とすことが多く、また吉田隼騎手は(2-12-4-103)と2着が多いのが特徴。
中山ダート1800m 調教師データ
堀調教師は下級条件での出走が少ない割に成績は非常に良く、中穴人気だったレピアーウィットやサトノティターンでマーチSを制するなど馬券的な妙味も含めこのコースでは抑えておきたい調教師です。
クラスが上がると関西の西園調教師、野中調教師あたりが実績を残していますが、関東ではアナザートゥルースやマイネルユキツバキを管理する高木調教師、センチュリオンやトランスナショナルを管理する田村調教師が健闘しています。
相性の悪い調教師
- 的場均【0-0-0-55】連対率0.0%
- 浅野洋一【0-0-2-48】連対率0.0%
- 根本康広【1-0-4-99】連対率1.0%
中山ダート1800m 傾向まとめ
コース傾向
★逃げ・先行馬有利
★460kg未満(特に特別レースの牡馬)は割引き
★良馬場では5~8枠優勢。15番は人気馬なら
★稍重以上でも外枠優勢。牝馬の1~2枠は大幅に割引き
血統
★ストームキャット系はクラスが上がっても安定
★近年はシニスターミニスター、スクリーンヒーロー、キズナ産駒も好調
★母父ストームキャット系は安定、ボールドルーラー系は稍重以上○
★近年は母父キングカメハメハの成績が抜群
騎手・調教師
★関西ならルメール、デムーロ、武豊騎手
★石川騎手は1~2枠、6~8枠の成績が良い
★堀調教師はクラスが上がっても好成績
★関東では高木、田村調教師、関西では西園、野中調教師が好調
中山競馬場 コースデータ
芝1200m 芝1600m 芝1800m 芝2000m 芝2200m 芝2500m 芝3600m ダ1200m ダ1800m ダ2400m