過去5年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。
コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。
中山競馬場 芝1200m
コース概要
直線:310m
中山芝1200mは外回りコースを使用。三角形のようなコース形態になっており、スタートから4コーナーまではカーブしながらの下り坂になるためペースが速くなりがちです。
最後の直線は310mと短く、残り180mから70mにかけては中山名物の急坂が待ち構えています。急坂を上るパワーや小回り適性・持続力が必要なコースですが、路盤改修の影響や野芝メインで行われることもあり9月開催は高速馬場になりやすいのが特徴。
中山芝1200mで行われるレース
- スプリンターズS
- オーシャンS
- カーバンクルS
中山芝1200m 傾向データ
中山芝1200m 人気データ
1番人気馬の勝率38.6%、複勝率66.5%はスプリント戦としては平均以上。1勝クラス以上では2番人気と3番人気の成績はほぼ変わらず、期待値としては1番人気>3番人気>2番人気。特に牝馬は2番人気より3番人気の方が成績が良いのが特徴です。
改修後は人気馬の成績が安定しており、重賞でも3番人気以内が(8-8-3-14)と堅実。ただし10番人気前後の回収値も高めで紐荒れが狙えるコースです。
中山芝1200m 脚質データ
※1勝クラス以上を集計
直線が310mと短いため先行馬の成績が安定しますが、前傾ラップになることが多いためペースが速いと差し馬が台頭します。特に重賞では最後に差し馬が勝ち切る展開がよく見られます。
上がりの速さと成績が結び付かないのが特徴で、他場とは求められる能力が異なるため大敗から巻き返すケースもよく見られます。
中山芝1200m 馬体重データ
※1勝クラス以上を集計
牡馬・牝馬共にある程度馬格がある方が好走に繋がりやすく、性別関係なく馬体重460kg以上の馬が優勢。スプリンターズSは高速馬場になりやすい9月に行われるため大型馬の成績はやや振るわず、480kg未満の好走馬が多いのが特徴です。
中山芝1200m コースデータ(良馬場)
中山芝1200m 枠順・馬番データ(良馬場)
枠順
良馬場では外寄りに好走馬が多く特に6枠の成績が目立ちます。一方内の2~3枠は連対率が10%を切っており積極的には買いづらいです。
性別で見ると牡馬は外の7~8枠の勝率が10%台と高く、牝馬は成績はそれほどブレはありませんが回収値を見ると6~8枠が若干高めです。
馬番
馬番でも6枠前後になることが多い9~11番の連対率が高く、牡馬はどの馬番に入っても極端に成績を落とすことはありません。牝馬は7番、14番の勝率が高く、複勝率では1番も30%台。
重賞では偶数馬番の成績が全体的に良く、馬番では7~10番の複勝率が高めです。
中山芝1200m コースデータ(重馬場)
中山芝1200m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)
枠順
道悪になると外の7~8枠の成績が大きく落ちます。牡馬は1~4枠の成績が良く5枠以降は成績が不安定になり、牝馬は内寄りならそれほど成績の差はありませんが7~8枠に入ると割引きです。
馬番
馬番では4番、6番、8番と内寄りの偶数馬番は成績・回収値共に優秀ですが、奇数馬番はやや不安定。特にこの傾向が当てはまりやすいのは牝馬で、牡馬は枠順とも被りますがシンプルに8番より内ならプラス、9番より外ならマイナス。
中山芝1200m 血統データ
中山芝1200m 種牡馬データ
ダイワメジャー産駒は人気になりやすいもののこのコースでは非常に安定しており、特に牝馬の複勝率は40%前後。ただ重賞になると勝ち切れず、上のクラスでも勝ち切っているのはロードカナロアやアドマイヤムーンなどのミスプロ系。
性別で見ると牡馬はミスプロ系やエンドスウィープ系の成績が良く、牝馬はサンデーサイレンス系、キングカメハメハ系、ダンジグ系(欧)が好成績。
近年成績を伸ばしているのはエイシンフラッシュ、ベーカバド、ジャスタウェイ、スパイツタウンあたり。
種牡馬系統別
- ダンジグ系(欧)【12-8-8-63】連対率22.0%
- エンドスウィープ系【14-15-15-134】連対率16.3%
- キングカメハメハ系【16-12-15-132】連対率16.0%
相性の悪い種牡馬
- メイショウボーラー【0-0-0-31】連対率0.0%
- ヨハネスブルグ【2-0-1-43】連対率4.3%
- タイキシャトル【2-1-3-39】連対率6.7%
マツリダゴッホ産駒はディバインコードやロードクエストなどオープンクラスの産駒もいますが、3着が多く連対率は低めです。スウェプトオーヴァーボードもレッドファルクスを排出していますが連対率は10%前後とイマイチです。
中山芝1200m 母父データ
スペシャルウィークやフジキセキ、アグネスタキオンなど母父サンデーサイレンス系は安定しています。
重賞ではダノンスマッシュの母父Hard Spunやモズスーパーフレアの母父Belong to Meなどのダンジグ系やミスプロ系、ネヴァーベンド系など海外血統が強く母父サンデー系は苦戦。
母父系統別
- ネヴァーベンド系【6-3-3-18】連対率30.0%
- ネイティヴダンサー系【10-5-2-38】連対率27.3%
- ダンジグ系(米)【7-6-4-41】連対率22.4%
相性の悪い母父
- サクラバクシンオー【3-2-3-75】連対率6.0%
- ディープインパクト【2-0-4-25】連対率6.5%
- マイネルラヴ【1-2-1-30】連対率8.8%
- フレンチデピュティ【3-2-2-49】連対率8.9%
サクラバクシンオーは父としての成績は優秀ですが、母父に入ると連対率10%以下と苦戦しています。
中山芝1200m 騎手・調教師データ
中山芝1200m 騎手データ
ルメール騎手、デムーロ騎手、川田騎手の3人は騎乗数は多くありませんが勝率の高さは圧倒的。特に重賞では有力馬に騎乗することが多く信頼度は高め。
関東所属騎手では田辺騎手、石橋騎手、大野騎手が安定しています。戸崎騎手は成績は劣りませんが人気先行しやすい面もあり回収値としてはイマイチ。穴狙いでは野中騎手、勝浦騎手がお勧めです。
近年では横山武騎手が成績を伸ばしており、3番人気以内に騎乗した時は(6-1-2-3)と人気馬で着実に結果を残しています。
相性の悪い騎手
- 藤田菜七子【0-0-2-49】連対率0.0%
- 木幡育也【0-1-2-38】連対率2.4%
- 嘉藤貴行【1-0-0-33】連対率2.9%
中山芝1200m 調教師データ
関西所属ですがモズスーパーフレアやアルティマブラッドを管理している音無調教師が複勝率50%という成績。この2頭がほぼ稼いでいることもありますが、牝馬をよく出走させています。
同じく関西の西村調教師も成績が良い上にタイセイソニック、レジェーロなど穴馬の好走も多く、回収値は抜群。安田調教師は重賞中心ですがダノンスマッシュ、カレンモエと成績は安定しています。
関東ではワンスインナムーンを管理していた斎藤調教師の成績が良く、尾関調教師はレッドファルクス以降もコンスタントに結果を残しています。
相性の悪い調教師
- 萱野浩二【0-1-2-31】連対率2.9%
- 武藤善則【1-1-0-36】連対率5.3%
- 的場均【0-2-1-31】連対率5.9%
中山芝1200m 傾向まとめ
コース傾向
★先行馬有利、重賞ではハイペースになりやすく差し馬も届く
★馬格のある馬が有利、460kg以上はプラス評価
★良馬場の2~3枠、道悪の7~8枠は割引き
★道悪時は4番、6番、8番と内寄りの偶数馬番が好成績
血統
★牡馬は父ミスプロ系、エンドスウィープ系○
★牝馬は父サンデー系、キングカメハメハ系、ダンジグ系(欧)○
★母父スペシャルウィーク、フジキセキは安定
★重賞では母父サンデー系よりダンジグ系、ミスプロ系優勢
騎手・調教師
★戸崎騎手は過剰人気しやすく回収値は低め
★デムーロ、ルメール騎手は狙うなら重賞、または1着固定
★音無、安田調教師は重賞でも安定
★穴狙いなら西村調教師
中山競馬場 コースデータ
芝1200m 芝1600m 芝1800m 芝2000m 芝2200m 芝2500m 芝3600m ダ1200m ダ1800m ダ2400m