過去5年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。
コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。
札幌競馬場 芝1200m
コース概要
直線:266.1m
札幌芝1200mは向こう正面のポケットからスタート。3コーナーまでの直線は約410mですが最後の直線は270m弱と長く、高低差も殆どなく平坦ので先行馬が有利なコースです。ただし直線が短い割にコーナーの角度は緩く、小回り適性はそれほど求められません。
また洋芝で行われるため時計がかかり、欧州血統やパワーのある馬が活躍する傾向がありますが、水はけが良いコースで函館より雨の影響を受けづらいのも特徴です。
札幌芝1200mで行われるレース
- キーンランドC
- UHB賞
- すずらん賞
札幌芝1200m 傾向データ
札幌芝1200m 人気データ
1~2番人気馬の成績は横並びですが複勝率は50%台と低く、クラス問わず人気薄の好走が目立つコースです。道悪の方が人気馬が好走しやすく、10番人気前後を狙うなら良馬場がお勧め。
また牡馬はある程度人気と成績が比例しますが、牝馬は6~11番人気くらいまでは複勝率は横並びなので思い切った穴狙いも有効です。
札幌芝1200m 脚質データ
※1勝クラス以上を集計
平坦+266mの短い直線のため短く逃げ・先行馬が非常に強いコースです。ただし洋芝でパワーを要するためクラスが上がるほど差し馬も届くようになります。唯一行われる重賞のキーンランドCでも差し馬がよく馬券に絡んでいます。
性別で見ると牡馬は前で競馬が出来る馬ほど回収値が高く、牝馬は逃げ・先行馬の成績が安定しているものの差し・追い込みの回収値も悪くなく、後方からでも届きます。
札幌芝1200m 馬体重データ
※1勝クラス以上を集計
スプリント戦ですが500kg以上の大型馬はやや勝ち切れません。牡馬は460~499kgくらいが成績・回収値共に安定しており、牝馬は小柄な馬でも成績は落ちませんが最も安定しているのは480~499kg。
また良馬場の方が馬格がある馬の方が若干優勢、道悪時は馬格の影響はほぼありません。
札幌芝1200m コースデータ(良馬場)
札幌芝1200m 枠順・馬番データ(良馬場)
枠順
全体的に1枠の成績・回収値が高いものの、人気と比較すると枠順による有利不利はありません。
牡馬は4~6枠が単回値100超えですが、1~3枠と7~8枠は単回値30前後と低いので注意。牝馬は1枠が複勝率34%、単回値200超えで。3枠のみ大きく成績を落としていますがそれ以外の枠は安定しています。
馬番
牡馬は回収値を含めると6番、8番など真ん中前後の成績が良く、内外離れた枠になると人気馬優勢。牝馬は1番、4番の複勝率が40%弱と高く、外の15~16番も複勝率は30%台。それ以外の馬番でも全体的に回収値が高いのでどこからでも狙えます。
札幌芝1200m コースデータ(重馬場)
札幌芝1200m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)
枠順
良馬場では1枠の成績が良かったのですが、道悪時は8枠が複勝率34%+回収値100超え。内枠でも人気通りには走っているのですが、道悪時は外の7~8枠は人気以上に好走しやすい傾向があります。
牡馬はどの枠でもそれほど影響はなく、牝馬は6枠の複勝率が30%台で8枠の複勝率が40%と好調です。
馬番
11番以降の成績・回収値が安定しており、枠順通り2桁馬番に入った牝馬が狙い目。牡馬はどの馬番でもそれほど差はありません。
札幌芝1200m 血統データ
札幌芝1200m 種牡馬データ
牡馬はストームキャット系やミスプロ系など米国型の父を持つ馬の成績が良く、内国産ではロードカナロアやスクリーンヒーロー、ドゥラメンテあたりが好調。
牝馬はどの系統でも走りますがキングカメハメハ、ハーツクライ、フランケルが複勝率50%前後と抜群の成績。ダイワメジャーやキンシャサノキセキもまずまず安定しています。
ストームキャット系は良馬場よりも道悪の方が成績が良く、2020年のキーンランドCではエイティーンガール、ライトオンキューとストームキャット系のワンツーで決着。
種牡馬系統別
- ハーツクライ系【4-7-4-30】連対率24.4%
- ヘイロー系【5-5-2-37】連対率20.4%
- キングカメハメハ系【19-13-13-120】連対率19.4%
相性の悪い種牡馬
- ダノンシャンティ【0-0-0-17】連対率0.0%
- ディープインパクト【0-0-6-41】連対率0.0%
- エイシンフラッシュ【0-1-2-26】連対率3.4%
ディープインパクト産駒は出走数は多いものの過去5年では連対無し。他ではキズナ、オルフェーヴル、ルーラーシップあたりも人気より着順を落としやすい傾向があります。
札幌芝1200m 母父データ
母父サクラバクシンオーはビアンフェ、ブランボヌールなどクラスが上がっても結果を残しており、近年は母父ディープインパクトが成績を伸ばしています。特に母父ディープの2歳馬は(3-3-1-3)と成績が良く、すずらん賞のヴィアドロローサ、ハッピーアワーなどが挙げられます。
他にはキングヘイローやハードスパン、ジャイアンツコーズウェイあたりが好調。2歳戦では上に挙げたディープインパクトの他にゼンノロブロイ、スペシャルウィークも複勝率50%以上と安定しています。
また出走数は少ないながらダマスカス系のキャプテンスティーヴやアフタヌーンディーライツ、オーエンテューダー系のカドージェネルーなどマイナー血統を母父に持つ馬は複勝率が高く人気薄でも注意。
母父系統別
- ダンジグ系(米)【6-3-3-22】連対率26.5%
- ミスタープロスペクター系【20-19-7-140】連対率21.0%
- ディープインパクト系【5-4-5-29】連対率20.9%
相性の悪い母父
- ネオユニヴァース【0-0-0-20】連対率0.0%
- ワイルドラッシュ【0-0-1-17】連対率0.0%
- ステイゴールド【1-0-1-20】連対率4.5%
他にはブライアンズタイム、キングカメハメハも連対率は10%以下、回収値は単複共に20前後とこのコースは苦手としています。
札幌芝1200m 騎手・調教師データ
札幌芝1200m 騎手データ
ルメール騎手はほぼ人気馬しか騎乗しませんが、2歳馬が(7-5-1-5)複勝率72.2%に対して3歳以上は(6-5-3-27)複勝率34.1%まで落ちるので注意。また騎乗機会は少ないながら福永騎手や川田騎手は複勝率は抜群なので抑え推奨。
横山武騎手や池添騎手、藤岡佑騎手は北海道シリーズの常連だけに成績上位ですが若干人気が先行しがちな面もあり、人気以上に持ってくる騎手としては丹内騎手、亀田騎手、松田騎手あたり。
表以外では菱田騎手、大野騎手、国分恭騎手、田辺騎手は人気薄での紐荒れ狙いにお勧めです。
相性の悪い騎手
- 菊沢一樹【0-0-1-19】連対率0.0%
- 荻野琢真【0-1-1-24】連対率3.8%
- 小沢大仁【0-1-0-20】連対率4.8%
岩田康騎手は函館ではコース問わずトップクラスの成績でしたが、札幌芝1200mでは(2-0-3-28)複勝率15.2%とあまり相性が良くありません。
札幌芝1200m 調教師データ
全体的に見ると牡馬は関東馬、牝馬は関西馬がやや優勢。安田調教師は短距離を得意とする厩舎でダノンスマッシュ、カレンモエ、ダイアトニックなど重賞級の管理馬も多数。
須貝調教師は有力牝馬を出走させることが多いのが特徴。函館でも成績が良く北海道では実績豊富で頼りになります。
相性の悪い調教師
- 加藤和宏【0-0-2-16】連対率0.0%
- 菊川正達【0-0-2-15】連対率0.0%
- 松下武士【1-0-1-14】連対率6.3%
他では武幸調教師は近年出走数が増え人気になりやすい傾向がありますが、平均6.3人気に対して8.0着と不振。
札幌芝1200m 傾向まとめ
コース傾向
★下級条件は逃げ・先行馬中心、クラスが上がると差しも届く
★性別問わず480~499kgが安定
★良馬場では牡馬の4~6枠、牝馬の1枠が好調
★道悪では8枠の成績が抜群、外枠の牝馬○
血統
★牝馬はキングカメハメハ、ハーツクライ、フランケル産駒が好調
★父ストームキャット系は道悪○
★母父サクラバクシンオーは安定
★母父ディープインパクト、スペシャルウィーク、ゼンノロブロイは2歳戦○
騎手・調教師
★横山武、池添、藤岡佑騎手は安定
★人気薄なら丹内、亀田、松田騎手
★安田、須貝調教師(特に牝馬)が好調
札幌競馬場 コースデータ
芝1200m 芝1500m 芝1800m 芝2000m 芝2600m ダ1000m ダ1700m ダ2400m