東京芝2000mの傾向と特徴|血統や枠順、馬体重別のデータ分析

過去5年のコースデータから予想に役立つ傾向と特徴を紹介しています。

コースの特徴や人気・脚質・馬体重データに加え、枠順・馬番は良馬場時と重馬場時に分けて分析しています。またこのコースを得意とする血統(種牡馬・母父)や騎手・調教師の考察も行っています。

東京競馬場 芝2000m

コース概要

直線:525.9m

東京芝2000mは1コーナー奥のポケットからスタート。2コーナーに進入するまでの距離が短いため外枠が不利なコース形態となっています。特に多頭数の場合外枠に入った逃げ・先行馬は苦戦傾向。

直線の瞬発力が求められるコースですが、開幕直後は芝丈が長い場合もありイメージ以上にタフさやスタミナが要求されることもあります。

東京芝2000mで行われるレース

  • 天皇賞・秋
  • フローラS
  • プリンシパルS

東京芝2000m 傾向データ

東京芝2000m 人気データ

上位人気馬は安定しており、過去5年の重賞11レース中当日5番人気以内が10勝を挙げています。

性別で見ると牡馬は6番人気までは勝率7%⇒7番人気から2%に落ちますが、牝馬は3番人気が勝率15%⇒4番人気が勝率4%と落ち方が激しいのが特徴。

また大穴は良馬場の方がやや狙いやすく、稍重では中穴は期待できますが当日10番人気以下は期待できません。

東京芝2000m 脚質データ

※1勝クラス以上を集計

直線が長いだけに差しが届くイメージはありますが、実際には逃げ・先行馬の成績が良いコース。重賞でも4角10番手前後からの差しは届きづらく、ある程度ペースに乗り先行押し切りという形が目立ちます。

ただし逃げ馬は牡馬が(24-9-8-60)に対して牝馬は(1-8-7-22)。複勝率はどちらも40%台なので軸には向きますが、単勝や馬単などで狙う時は性別に注意。

東京芝2000m 馬体重データ

※1勝クラス以上を集計

牡馬は小柄な馬でも複勝率はそれほど変わりませんが、460kg以上になると勝率10%・連対率20%前後で安定します。

牝馬は440kg未満だと複勝率が下がりますが、最も成績が良いのは440~459kg。460kg以上になると少しずつ成績は落ちていきます。特にフローラSではエリカヴィータ、ウインマリリンなど450kg前後の好走馬が多いのが特徴。

また天皇賞・秋は近年マイラーのスピードが求められることがあり、過去5年の優勝馬はいずれも480kg以上。

東京芝2000m コースデータ(良馬場)

東京芝2000m 枠順・馬番データ(良馬場)

枠順

スタート後すぐにコーナーに入るため多頭数の外枠はやや不安定。牡馬は外枠でも成績は落ちませんが牝馬は6~8枠だと勝率5%弱まで落ちます。

全体的には1枠が勝率10%・連対率20%台と安定しており、特にフローラSでは1~2枠の成績が非常に良いのが特徴。どちらかと言えば下級条件ではフラット、クラスが上がるほど内枠からの好走馬が目立っています。

馬番

馬番では1番、8番など偶数馬番の成績が若干良く、14番以降は成績を落としています。牡馬は外でも若干成績が下がる程度ですが、牝馬の馬番11番以降は(3-6-11-102)と頭では狙えません。ただフローラSだけは8枠の牝馬が好走しやすいのも特徴です。

東京芝2000m コースデータ(重馬場)

東京芝2000m 枠順・馬番データ(稍重~不良馬場)

枠順

道悪になると1枠の成績が大きく上がります。これは人気馬が多かったこともありますが、東京の芝は内側から乾くのが特徴。稍重だけに限定すると1枠は複勝率40%台まで上がります。

ただし重~不良馬場にまでなると内枠有利ではなくなり、内外どちらでも好走しています。外枠は人気を落としやすい分回収値は高く、6枠・8枠が単回値100超えです。ただし他頭数の外枠は変わらず割引き。

馬番

内の1~3番は成績・回収値共に優秀です。馬番13番以降になると人気より着順を落とすことが多く割引き。また牝馬は偶数馬番の勝率4.5%に対して奇数馬番の勝率は8.6%と2倍近い数値になっています。

東京芝2000m 血統データ

東京芝2000m 種牡馬データ

ディープインパクト産駒は下級条件ほど成績が良く、クラスが上がるに連れて徐々に成績・回収値は落ちます。重賞でも(1-5-2-36)とやや勝ち切れない印象。ハーツクライ産駒も似た傾向があります。

重賞ではキングカメハメハ系、ロベルト系の成績が良く、キングカメハメハ系ではアーモンドアイやレイデオロ、ロベルト系はエフフォーリアやジャックドールなどが活躍。この2系統は牡馬の方が成績が良く、牝馬はサンデー系優勢です。

個別ではモーリス産駒の複勝率が高く、表以外ではシルバーステート産駒がまだ1世代ですが(2-2-0-2)、セイウンハーデスがプリンシパルSを勝っています。他で特徴的なのはロードカナロア産駒の牡馬が(2-10-6-24)、ゴールドシップ産駒の牡馬が(1-1-8-21)。牝馬ではハーツクライ産駒が(5-14-7-44)。

種牡馬系統別

  • ディープインパクト系【54-55-51-300】連対率23.7%
  • ハーツクライ系【20-30-19-163】連対率21.6%
  • キングカメハメハ系【37-33-31-239】連対率20.6%

相性の悪い種牡馬

  • ブラックタイド【1-1-3-31】連対率5.6%
  • アイルハヴアナザー【1-1-1-29】連対率6.3%
  • ジャングルポケット【2-1-2-35】連対率7.5%

極端に苦手としている種牡馬はありませんが、他ではドリームジャーニー、ネオユニヴァースあたりもやや苦手としています。

東京芝2000m 母父データ

母父サンデーサイレンスは産駒数が減ってきており、ここ数年ではモズカッチャンやジナンボーの母父キングカメハメハが好調。ダイワメジャーもグランオフィシエなど父キングカメハメハ系やロベルト系との配合で成績を伸ばしています。

ダンジグ系(欧)はプリンシパルS勝ちのバジオウ(母父ハービンジャー)、白富士S2着のグラティアス(母父リザードアイランド)と上のクラスでも好走しています。

母父ディープインパクトも天皇賞・秋3着のキセキ、フローラS2着のスライリーなど重賞でも好走しており、クラス問わず人気馬での成績は安定しています。

母父系統別

  • キングカメハメハ系【12-13-8-69】連対率24.5%
  • ダンジグ系(欧)【9-7-6-46】連対率23.5%
  • リファール系【6-8-5-43】連対率22.6%

相性の悪い母父

  • マイネルラヴ【0-0-2-19】連対率0.0%
  • フレンチデピュティ【2-1-7-33】連対率7.0%
  • スペシャルウィーク【1-3-5-44】連対率7.5%

フレンチデピュティは複勝率は悪くありませんが3着が多いのが特徴。母父スペシャルウィークは牡馬が(0-1-1-27)、牝馬が(1-2-4-17)と牡馬は大きく割引き。

東京芝2000m 騎手・調教師データ

東京芝2000m 騎手データ

他の東京コースと同じくルメール騎手が断トツで当日1番人気だと勝率40%・複勝率71%。2018~2020年は天皇賞・秋を3連覇するなど相性が良く、ノーザンF生産馬の人気馬に騎乗した時は逆らいづらいです。

重賞は2レースしか行われないため1600~1800mに比べると関東騎手が上位を占めています。戸崎騎手、石橋騎手は複勝率40%台に回収値も安定。横山武騎手、田辺騎手、三浦騎手が続きます。

デムーロ騎手は江の島SのトゥーフェイスやフローラSのシンシアウィッシュなど近年は中穴での好走が多く、表以外では武豊騎手、松山騎手、岩田康騎手も複勝率40%前後です。

相性の悪い騎手

  • 武士沢友治【0-0-0-35】連対率0.0%
  • 江田照男【0-0-3-39】連対率0.0%
  • 松岡正海【0-4-1-54】連対率6.8%

東京芝2000m 調教師データ

堀調教師は海外騎手を積極的に起用する傾向がありますが、複勝率が高いのは石橋騎手騎乗時。(5-5-1-2)複勝率84.6%でダノンベルーガの新馬戦など2~3歳戦では非常に堅実。

国枝調教師は新馬戦ではあまり仕上げないことで有名ですが、このコースの新馬戦では(1-1-1-7)、未勝利戦では(10-4-0-9)と未勝利戦では勝率40%台。近年はサトノフラッグがこのコースの新馬戦6着→未勝利戦でレコード勝ち。

他では木村調教師や手塚調教師とノーザンF生産馬を多く管理する厩舎の成績が良い点では他の東京芝コースと傾向は似ています。非ノーザンで成績が良いのはジャックドールを管理する藤岡調教師やバジオウを管理する田中博調教師。

相性の悪い調教師

  • 根本康広【0-0-1-26】連対率0.0%
  • 水野貴広【0-1-1-24】連対率3.8%
  • 杉浦宏昭【0-1-2-22】連対率4.0%

東京芝2000m 傾向まとめ

コース傾向

クラス問わず上位人気馬が安定
逃げ・先行馬優勢。牝馬の逃げ馬は2~3着まで
牡馬は460kg以上が安定、牝馬は440~459kgが好成績
良馬場の牝馬は6~8枠(馬番11番以降)△
稍重では1枠有利、重~不良では枠不問

血統

ディープインパクト産駒は下級条件で安定
重賞では父キングカメハメハ系、ロベルト系(特に牡馬)が好成績
近年はモーリス、シルバーステート、ロードカナロア産駒が好調
キングカメハメハ、ディープインパクトは母父としても優秀
ダンジグ系(欧)はクラスが上がっても好調

騎手・調教師

ルメール騎手+ノーザンF生産馬の人気馬は堅実
戸崎、石橋騎手が安定。横山武、三浦、田辺騎手が続く
関西ではデムーロ、武豊、松山騎手
堀調教師+石橋騎手は複勝率80%台
国枝調教師は新馬戦△、未勝利戦◎

 

東京競馬場 コースデータ

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