2022/2/19(土)
東京競馬場・芝3400m
過去8年分のダイヤモンドSのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
ダイヤモンドS 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 レクセランス
3番人気 メロディーレーン
4番人気 テーオーロイヤル
5番人気 トーセンカンビーナ
参考:netkeiba.com
予想オッズ1番人気は菊花賞6着、グレイトフルS1着と長距離で結果を残しているヴェローチェオロ。2番人気にはアルゼンチン共和国杯4着、万葉S2着のレクセランス、3番人気には有馬記念では15着のメロディーレーンが推されています。
4番人気以下は1勝クラスから3連勝中のテーオーロイヤル、ステイヤーズSで4着だったトーセンカンビーナ、香港ヴァーズ5着のステイフーリッシュなどが続きます。
ダイヤモンドS コース&血統分析
東京芝3400mの特徴
東京芝3400mは年に1回、ダイヤモンドSのみが行われるコースです。向こう正面からスタートしコースを1周半、直線の坂を2回越えるなど起伏に富んだコース形態になっています。
外を回るとロスが大きいためコース取りが重要になり、折り合いをつける騎手の手腕が問われるコースです。
ダイヤモンドS 父系統別データ
- ハーツクライ系【3-1-2-8】
- ステイゴールド系【2-1-1-9】
- キングカメハメハ系【2-1-0-11】
- ミスタープロスペクター系【1-0-0-1】
- ディープインパクト系【0-2-2-16】
フェイムゲームが1頭で4回馬券に絡んでいることもありますが、ハーツクライ産駒はポンデザールやカフジプリンスなど当日2番人気以内で(3-1-2-1)と堅実。
ステイゴールド系はドリームジャーニー産駒のミライヘノツバサ、オルフェーヴル産駒のオーソリティなど孫世代も好調です。ディープインパクト産駒は2~3着までで勝ち切れないのが特徴。
ダイヤモンドS 母父系統別データ
- サンデーサイレンス系【3-2-0-17】
- セントサイモン系【3-1-0-1】
- ノーザンテースト系【1-0-1-2】
- ロベルト系【0-1-1-7】
- フェアリーキング系【0-1-1-5】
- ニジンスキー系【0-1-1-4】
セントサイモン系はフェイムゲームのみ。ミスプロ系は昨年2番人気のポンデザールが3着に入りましたが(0-0-1-21)とほぼ馬券外。ノーザンダンサー系は2~3着が多いのが特徴です。
好走馬の血統表を見るとノーザンテースト、トニービン、サドラーズウェルズやネヴァーベンド系、リボー系を持つ馬が比較的多めです。
ダイヤモンドS 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 1-1-1-9 | 8.3% | 25.0% |
2枠 | 0-1-2-10 | 0.0% | 23.1% |
3枠 | 0-1-0-13 | 0.0% | 7.1% |
4枠 | 0-1-2-11 | 0.0% | 21.4% |
5枠 | 2-0-1-11 | 14.3% | 21.4% |
6枠 | 0-0-0-13 | 0.0% | 0.0% |
7枠 | 1-2-1-12 | 6.3% | 25.0% |
8枠 | 4-2-1-9 | 25.0% | 43.8% |
8枠は人気馬が入ることが非常に多かったものの、2020年のミライヘノツバサが16番人気1着、2017年のトウシンモンステラが14番人気4着など穴馬でも注意。
馬番データ
- 偶数馬番【7-5-4-38】
- 奇数馬番【1-3-4-50】
偶数馬番の成績が非常に良く当日4番人気以下は偶数馬番が(3-3-1-34)、奇数馬番が(0-1-2-44)。
また昨年7番人気1着のグロンディオーズ、一昨年16番人気1着のミライヘノツバサなど偶数馬番の関東馬は(5-3-1-15)複勝率37.5%と抜群の成績です。
前走時の枠順(当日4番人気以下)
- 1~5枠【0-1-0-46】
- 6~8枠【3-3-3-30】
当日4番人気以下は前走時6~8枠だった馬の成績が良く1~5枠は不振。前走が小頭数のレースだった場合も多く、馬番で見ると前走時1~6番だった馬は全て4着以下。前走で6~8枠かつ馬番7~11番だった馬の好走が目立ちます。
これに該当するのはカウディーリョ、セントレオナード、テーオーロイヤル、トーセンカンビーナ、ランフォザローゼス、レクセランス。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-1-0-7 | 0.0% | 12.5% |
先行 | 1-3-3-24 | 3.2% | 22.6% |
差し | 4-3-4-29 | 10.0% | 27.5% |
追込 | 2-1-1-28 | 6.3% | 12.5% |
マクリ | 1-0-0-0 | 100.0% | 100.0% |
長距離なので脚質分けはあまり意味を成しませんが優勝馬は中団待機組が多く、レースの上がり6位以下は(0-0-0-69)。
前走4角位置(関東馬)
- 5番手以内【1-2-2-18】
- 6番手以下【5-1-2-19】
前走4角5番手以内で好走しているのは関西馬が多く、関東馬は前走4角6番手以下の勝率が高めです。ランフォザローゼス、カウディーリョ、セントレオナードが前走4角5番手以内の関東馬。
前走上がり3F(関西馬)
- 3位以内【2-3-2-12】
- 4位以下【0-1-2-36】
関西馬は前走上がり順位が重要。唯一2着に入ったのは2015年のファタモルガーナで前走はステイヤーズSで2着でした。カレンルシェルブル、テーオーロイヤル、マンオブスピリット、レクセランス、ヴァルコスが前走上がり3位以内の関西馬。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 0-1-0-3 | 0.0% | 25.0% |
440-459 | 2-2-0-12 | 12.5% | 25.0% |
460-479 | 3-2-1-20 | 11.5% | 23.1% |
480-499 | 2-2-4-23 | 6.5% | 25.8% |
500-519 | 0-1-2-13 | 0.0% | 18.8% |
520- | 1-0-1-17 | 5.3% | 10.5% |
昨年は大型馬のグロンディオーズ、オーソリティが1~2着でしたが基本的には500kg以上の馬は苦戦しています。
前走との馬体重差
- +体重【2-2-1-31】
- 増減無【0-0-0-21】
- -体重【6-5-7-34】
今回マイナス体重になる馬の複勝率が高く、プラス体重で好走した5頭中3頭は当日3番人気以内でした。
ダイヤモンドS 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 5-1-0-2 | 62.5% | 75.0% |
2番人気 | 0-2-3-3 | 0.0% | 62.5% |
3番人気 | 0-1-2-5 | 0.0% | 37.5% |
4-6番人気 | 1-3-1-19 | 4.2% | 20.8% |
7-9番人気 | 1-1-2-19 | 4.3% | 17.4% |
10番人気- | 1-0-0-40 | 2.4% | 2.4% |
当日1番人気馬はノーザンF生産馬だと(5-1-0-0)、それ以外だと(0-0-0-2)。2020年は16番人気のミライヘノツバサが優勝しましたが、過去8年では当日9番人気以下は(1-0-0-48)と大穴はあまり期待できません。
有力馬ではレクセランスがノーザンF生産馬。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 6-4-4-39 | 11.3% | 26.4% |
栗東 | 2-4-4-49 | 3.4% | 16.9% |
関東馬+当日2番人気以内は(4-2-2-1)、関西馬+当日2番人気以内は(1-2-3-4)。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
4歳 | 2-2-2-10 | 12.5% | 37.5% |
5歳 | 2-2-0-16 | 10.0% | 20.0% |
6歳 | 2-1-4-21 | 7.1% | 25.0% |
7歳- | 2-3-2-41 | 4.2% | 14.6% |
世代交代が遅い長距離レースなので高齢馬の好走も目立ちますが、前走がGⅡ以上だった4歳馬は(1-2-1-2)と安定しています。ただし今年は該当馬無し。
騎手データ
- 継続騎乗【3-4-4-29】
- 乗り替わり【5-4-4-59】
当日5番人気以内の乗り替わり+偶数馬番は(4-2-2-5)、奇数馬番は(0-1-0-5)。また乗り替わりはノーザンF生産馬だと(4-2-1-18)、他生産馬は(1-2-3-41)。
生産者データ
- ノーザンF【6-4-2-32】
昨年は3着以内をノーザンF生産馬が独占。今年は登録16頭中8頭がノーザンF生産馬です。
斤量データ
斤量 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-53.0 | 0-3-1-34 | 0.0% | 10.5% |
54.0 | 4-0-5-22 | 12.9% | 29.0% |
55.0 | 1-1-1-14 | 5.9% | 17.6% |
56.0 | 0-3-1-12 | 0.0% | 25.0% |
57.0-57.5 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
58.0- | 3-1-0-1 | 60.0% | 80.0% |
近年は54kgを背負った馬の優勝が多く53kg以下や56kgは2着が多いのが特徴。
前走との斤量差
- +斤量【4-2-1-10】
- 増減無【2-4-5-32】
- -斤量【2-2-2-46】
当日5番人気以内は同斤量か斤量増だと(5-5-4-12)、斤量減だと(1-1-1-11)。
ダイヤモンドS 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% |
GⅡ | 3-2-4-27 | 8.3% | 25.0% |
GⅢ | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% |
リステッド | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% |
オープン | 2-3-2-26 | 6.1% | 21.2% |
3勝 | 0-0-2-12 | 0.0% | 14.3% |
2勝 | 0-1-0-5 | 0.0% | 16.7% |
長距離の万葉SやステイヤーズS、AJCCなど年末から年明けの2200m以上を使ってきた馬が中心。
また前走で右回りを使っていた馬は人気馬優勢ですが、前走で左回りを使っていた馬はグロンディオーズ、ミライヘノツバサ、サンデームーティエと近年穴での好走が目立ちます。
主な前走
- 万葉S【2-2-2-20】
- AJCC【2-0-0-4】
- ステイヤーズS【1-2-2-13】
- 有馬記念【1-1-0-1】
- 白富士S【1-1-0-5】
- 中日新聞杯【1-0-0-1】
前走距離
- 1800m【0-0-0-4】
- 2000m【2-1-0-13】
- 2200m【2-0-1-10】
- 2400m【0-1-3-16】
- 2500m【1-1-0-8】
- 2600m【0-0-0-1】
- 3000m【2-2-2-21】
- 3200m【0-1-0-1】
- 3600m【1-2-2-13】
前走場所
- 東京【1-2-1-19】
- 中山【4-3-3-27】
- 京都【2-2-4-26】
- 阪神【0-0-0-3】
- 中京【1-0-0-7】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-0-2-4 | 25.0% | 50.0% |
2番人気 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% |
3番人気 | 2-1-2-12 | 11.8% | 29.4% |
4番人気 | 0-1-2-8 | 0.0% | 27.3% |
5番人気 | 0-1-1-3 | 0.0% | 40.0% |
6-9番人気 | 1-3-1-24 | 3.4% | 17.2% |
10番人気- | 2-1-0-31 | 5.9% | 8.8% |
前走下位人気からの好走が多いのは関東馬で関西馬は前走5番人気以内が目安。
前走GⅡ
- 4番人気以内【2-2-4-9】
- 5番人気以下【1-0-0-18】
トーセンカンビーナ、ヴァルコスが前走GⅡで4番人気以内。
前走万葉S
- 4番人気以内【2-1-2-8】
- 5番人気以下【0-1-0-12】
レクセランスが前走万葉Sで4番人気以内。
関西馬
- 5番人気以内【2-3-4-19】
- 6番人気以下【0-1-0-29】
ゴースト、マンオブスピリット、メロディーレーンが前走6番人気以下の関西馬。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 0-0-2-11 | 0.0% | 15.4% |
2着 | 2-3-0-6 | 18.2% | 45.5% |
3着 | 1-0-1-8 | 10.0% | 20.0% |
4着 | 0-2-2-4 | 0.0% | 50.0% |
5着 | 2-0-1-7 | 20.0% | 30.0% |
6-9着 | 2-1-1-20 | 8.3% | 16.7% |
10着- | 1-2-1-31 | 0.0% | 0.0% |
関西馬は前走好走馬の成績が良く前走6着以下からの巻き返しは関東馬が殆どです。ただし前走で1秒以上離されていると複勝率は大きく落ちます。
前走GⅡ
- 5着以内【2-2-2-8】
- 6着以下【1-0-2-19】
前走6着以下で優勝したのは2015年のフェイムゲームで当日1番人気、また前年の優勝馬でした。ゴースト、トーセンカンビーナが前走GⅡで5着以内。
関西馬
- 5着以内【2-4-3-22】
- 6着以下【0-0-1-26】
メロディーレーン、ヴァルコスが前走6着以下の関西馬。
前走タイム差(2着以下)
- 0.9秒差以内【8-6-4-34】
- 1.0秒差以上【0-1-2-40】
前走1秒以上負けていて2着に入ったのは昨年のオーソリティで当日1番人気、前走は有馬記念でした。アドマイヤアルバ、アンティシペイト、グレンガリー、セントレオナード、メロディーレーン、ランフォザローゼスが前走1秒以上負け。
ダイヤモンドS データまとめ
買いデータ
★偶数馬番の関東馬
★当日4番人気以下+前走時6~8枠
★当日2番人気以内の関東馬またはノーザンF生産馬
消しデータ
★当日4番人気以下+奇数馬番または前走時1~5枠
★前走上がり4位以下の関西馬
★当日4番人気以下+馬体重±0kg以上
★前走6番人気+6着以下の関西馬
★前走1.0秒差以上負け
ダイヤモンドS 予想
○トーセンカンビーナ
▲メロディーレーン
△ゴースト
△テーオーロイヤル
△ヴェローチェオロ
レクセランスはディープ産駒ですが近走はアルゼンチン共和国杯4着、万葉S2着など長い距離で安定。中京開催でしたが万葉Sも3番人気2着、上がり2位と好走データはクリア。前走大きく馬体を増やしていますが当日マイナス体重の方が狙いやすく、当日4番人気でも前走枠順から特に問題なく抑えられます。
トーセンカンビーナも同じくディープ産駒で母父ミスプロ系という血統は強調できませんが、この血統で阪神大賞典2着など長距離実績豊富なのでそれほど気にしなくても良さそうです。長期休養明け4戦目になりますが1戦ごとに内容は良化しており、関西馬が多い中関東馬筆頭というのもプラス。
メロディーレーンは近年好調なステイゴールド系。母系はサドラーズウェルズ系にネヴァーベンドなど長距離適性の高い血統を持っています。昨年の古都SではステイヤーズS優勝のディバインフォースを破っておりここでも期待。昨年75勝と飛躍を遂げた菅原騎手への乗り替わりも楽しみです。
他ではゴーストはレース相性の良いハーツクライ産駒で前走ステイヤーズSで8番人気は割引きですが5着は悪くない結果。テーオーロイヤルは前走3勝クラス組が割引きですが青葉賞好走実績もあり、母系からは距離はこなせそうです。ヴェローチェオロは父ステイゴールド系ですが前走3勝クラスに内容はあまり強調できません。