2022/8/7(日)
札幌競馬場・ダート1700m
過去8年分のエルムSのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
※函館で開催された2021年、2013年は除く過去8年分のデータになります。
エルムS 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 ウェルドーン
3番人気 ブラッティーキッド
4番人気 スワーヴアラミス
5番人気 アイオライト
参考:netkeiba.com
予想オッズでは昨年函館開催のエルムSで2着だったオメガレインボーが1番人気。2番人気はマリーンSで2着に好走したウェルドーン、3番人気には地方から数えて8連勝中のブラッティーキッドが推されています。
4番人気以下は昨年のエルムSなど重賞3勝のスワーヴアラミス、大沼Sを勝ったアイオライト、マリーンSで3着だったロードエクレール、プロキオンS2着のヒストリーメイカーなどが続きます。
エルムS コース&血統分析
札幌ダート1700mの特徴
スタンド前からのスタートでコースを1周。ダート1000mは逃げ馬が断然有利ですが1700mでは総合力が求められます。ただしコーナー4つに高低差がなく直線も短いため、やはり先行馬が有利なコースです。
芝同様に直線が短い割にコーナーの角度は緩く、小回り適性はそれほど求められません。
札幌競馬場・ダート1700mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、札…
エルムS 父系統別データ
- サンデーサイレンス系【4-5-2-33】
- ロベルト系【1-1-1-7】
- デピュティミニスター系【1-1-0-4】
- ハーツクライ系【1-0-0-2】
- ストームキャット系【0-1-1-5】
全体的にサンデー系の成績が良く、ミスプロ系は過去8年では3着止まりです。コースデータからはハーツクライ、ヘニーヒューズ、マジェスティックウォリアー、アイルハヴアナザーあたりが好調。
エルムS 母父系統別データ
- デピュティミニスター系【2-0-1-5】
- サンデーサイレンス系【1-1-1-18】
- ロベルト系【1-1-1-5】
- フォーティナイナー系【1-1-0-2】
- ミスタープロスペクター系【0-4-3-16】
デピュティミニスター系は父系でも母系でも成績は安定しています。ロベルト系で好走した3頭はいずれも母父ブライアンズタイムで、また良馬場での開催でした。
近年の好走馬はボールドルーラー、ストームキャット、デピュティミニスターなど米ダート血統を持つ馬が多いものの、このレースで2回連対したローマンレジェンド、ハイランドピーク、クリノスターオーはニジンスキー持ちでした。
エルムS 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-0-0-8 | 0.0% | 0.0% |
2枠 | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% |
3枠 | 1-1-2-8 | 8.3% | 33.3% |
4枠 | 2-1-1-10 | 14.3% | 28.6% |
5枠 | 2-1-0-12 | 13.3% | 20.0% |
6枠 | 1-0-2-13 | 6.3% | 18.8% |
7枠 | 0-1-1-14 | 0.0% | 12.5% |
8枠 | 1-3-2-10 | 6.3% | 37.5% |
フルゲート14頭なので1枠=1番、2枠=2番は固定。優勝馬は真ん中から内寄りから出ることが多いものの、8枠も複勝率37.5%と枠による有利不利はそれほどありません。
ただし馬場状態別で見ると良馬場では8枠の成績が良く外寄り優勢、稍重以上では2~4枠の成績が良く内寄り優勢になります。
馬番データ
- 偶数馬番【6-5-5-35】
- 奇数馬番【2-3-3-46】
当日3番人気以内は偶数・奇数馬番での差はありませんが、当日4番人気以下は偶数馬番が(2-2-5-28)、奇数馬番が(0-2-1-41)。馬番別では8番が(2-1-2-3)、4番が(3-1-0-4)。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-1-3-4 | 0.0% | 50.0% |
先行 | 6-6-2-10 | 25.0% | 58.3% |
差し | 1-0-2-36 | 2.6% | 7.7% |
追込 | 0-0-1-31 | 0.0% | 3.1% |
マクリ | 1-1-0-0 | 50.0% | 100.0% |
逃げ・先行馬の成績が非常に良く差しが届きづらいのが特徴。1角2番手以内は(0-5-4-9)と2~3着候補で、1角3~6番手くらいにつけた馬が勝ち切ることが多いレースです。
前走4角位置
- 5番手以内【7-6-7-42】
- 6番手以下【1-2-1-37】
前走4角6番手以下だった馬は割引きで、好走した4頭はいずれも当日5番人気以内でした。ダンツキャッスル、バティスティーニ、ブラックアーメット、ロードレガリス、ロジペルレストが前走4角6番手以下。
前走上がり3F
- 1位【3-1-1-5】
- 2~3位【0-1-0-18】
- 4~5位【1-2-0-6】
- 6位以下【3-3-3-36】
ダンツキャッスル、ロードレガリスが前走上がり1位。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-459 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% |
460-479 | 0-1-3-12 | 0.0% | 25.0% |
480-499 | 3-3-1-32 | 7.7% | 17.9% |
500-519 | 3-1-3-13 | 15.0% | 35.0% |
520- | 1-3-1-21 | 3.8% | 19.2% |
成績が安定しているのは500~519kg。コースデータからは良馬場だと馬格がある馬が優勢、稍重以上では馬格不問です。
前走との馬体重差
- +体重【3-4-1-23】
- 増減無【0-1-2-16】
- -体重【5-3-5-41】
エルムS 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-1-2-3 | 25.0% | 62.5% |
2番人気 | 3-2-0-3 | 37.5% | 62.5% |
3番人気 | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% |
4-6番人気 | 1-3-3-17 | 4.2% | 29.2% |
7-9番人気 | 1-0-2-21 | 4.2% | 12.5% |
10番人気- | 0-1-1-31 | 0.0% | 6.1% |
1~2番人気馬は安定していますが、馬体重500kg未満が(3-2-1-1)、500kg以上が(2-1-1-5)と馬格がある馬はやや不振。また当日6番人気以下で好走しているのはほぼ5歳以下です。
予想オッズ上位ではスワーヴアラミス、オメガレインボーが前走時500kg未満、ヒストリーメイカー、ウェルドーン、ブラッティーキッドが前走時500kg以上。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 3-1-4-26 | 8.8% | 23.5% |
栗東 | 5-7-4-48 | 7.8% | 25.0% |
地方 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
関西馬は当日5番人気以内が(5-7-1-13)、6番人気以下が(0-0-3-35)と人気馬の成績が良く人気薄は3着止まり。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
4歳 | 3-1-1-8 | 23.1% | 38.5% |
5歳 | 4-2-3-17 | 15.4% | 34.6% |
6歳 | 1-2-3-26 | 3.1% | 18.8% |
7歳- | 0-3-1-30 | 0.0% | 11.8% |
当日6番人気以下+6歳以上は(0-0-1-46)。唯一3着に入ったのは2015年のエーシンモアオバーで9歳馬でしたが、過去エルムSで2着、3着、4着の実績があるリピーターでした。
今年はオメガレインボー、スワーヴアラミス、ダンツキャッスル、バティスティーニ、ヒストリーメイカー、ロードレガリス、ロジペルレストが6歳以上。オメガレインボー、スワーヴアラミスは函館開催のエルムSでの好走実績はあります。
騎手データ
- 継続騎乗【6-6-3-37】
- 乗り替わり【2-2-5-44】
岩田康騎手が過去8年で4勝を挙げており、全体的に関西騎手が好調。当日5番人気以内だと関東騎手が(1-0-1-8)、関西騎手が(6-7-3-13)と関東騎手の信頼度は低めです。
斤量データ
斤量 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-55.0 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
56.0 | 6-3-3-55 | 9.0% | 17.9% |
57.0 | 1-3-3-18 | 4.0% | 28.0% |
58.0- | 1-2-2-3 | 12.5% | 62.5% |
斤量を背負った馬の方が成績が良く、複回値も斤量に連れて上がります。
前走との斤量差
- +斤量【2-3-4-17】
- 増減無【3-4-3-33】
- -斤量【3-1-1-24】
当日4番人気以下は同斤量か斤量増だと(1-4-6-41)、斤量減だと(1-0-0-28)。唯一斤量減で優勝したのは2016年のリッカルドで前走は1600万を1番人気で1着でした。
今回斤量減になるのはオメガレインボー、アイオライト、バティスティーニの3頭。
エルムS 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 0-0-1-1 | 0.0% | 50.0% |
GⅡ | 0-0-0-4 | 0.0% | 0.0% |
GⅢ | 1-5-2-21 | 3.4% | 27.6% |
リステッド | 0-1-0-1 | 0.0% | 50.0% |
オープン | 5-1-1-35 | 11.9% | 16.7% |
3勝 | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% |
地方 | 1-1-4-14 | 20.0% | 20.0% |
2017~2020年はマリーンS組の人気馬が4年連続で連対。平安Sや地方重賞など距離短縮組の複勝率が高いのが特徴です。
また前走JRA重賞組は当日5番人気以内が(1-5-2-7)、6番人気以下は(0-0-1-19)と人気馬優勢。
主な前走
- マリーンS【4-1-0-24】
- 平安S【1-2-1-3】
- 安達太良S【1-0-0-2】
- プロキオンS【0-2-0-5】
- アンタレスS【0-1-1-6】
- マーキュリーC【0-0-3-4】
前走距離
- 1400m【0-2-0-8】
- 1600m【0-0-0-8】
- 1700m【5-2-1-34】
- 1800m【1-1-2-12】
- 1900m【1-2-2-3】
- 2000m【1-1-3-10】
前走場所
- 東京【0-0-0-7】
- 京都【1-2-1-6】
- 阪神【0-1-2-8】
- 中京【1-2-0-5】
- 札幌【0-0-0-6】
- 函館【4-2-1-30】
- 福島【1-0-0-3】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-2-1-8 | 21.4% | 42.9% |
2番人気 | 3-0-2-15 | 15.0% | 25.0% |
3番人気 | 0-3-0-6 | 0.0% | 33.3% |
4番人気 | 1-1-1-5 | 12.5% | 37.5% |
5番人気 | 1-0-1-10 | 8.3% | 16.7% |
6-9番人気 | 0-1-3-23 | 0.0% | 14.8% |
10番人気- | 0-1-0-12 | 0.0% | 7.7% |
前走オープン特別以下は2番人気以内、前走地方は5番人気以内が目安。前走6番人気以下で好走しているのは全てJRA重賞組です。
前走オープン特別
- 2番人気以内【6-1-1-12】
- 3番人気以下【0-1-0-27】
唯一3番人気以下で好走したのは2019年のハイランドピーク。前走は大沼Sで3番人気6着でしたが、前年のエルムS優勝馬でした。アメリカンシード、オメガレインボーが前走オープン特別で2番人気以内。
関東馬
- 3番人気以内【3-1-2-10】
- 4番人気以下【0-0-2-16】
ロードエクレールが前走3番人気以内の関東馬。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 3-3-2-13 | 14.3% | 38.1% |
2着 | 2-2-2-8 | 14.3% | 42.9% |
3着 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% |
4着 | 0-0-2-8 | 0.0% | 20.0% |
5着 | 0-1-0-6 | 0.0% | 14.3% |
6-9着 | 1-2-1-21 | 4.0% | 16.0% |
10着- | 1-0-1-18 | 0.0% | 0.0% |
前走で連対している馬が強く、下位からの巻き返しは重賞組が中心です。オープン特別組は3着以内がほぼ必須。
前走オープン特別
- 3着以内【5-1-1-12】
- 4着以下【0-1-0-23】
前走4着以下で巻き返したのは前年の優勝馬ハイランドピーク。またハイランドピークを除くと前走オープン特別で0.3秒以上負けていると(0-0-0-26)。
前走オープン特別で3着以内かつ0.2秒差以内を満たすのはアイオライト、ウェルドーン、フルデプスリーダー、ロードエクレールの4頭。
エルムS データまとめ
買いデータ
★逃げ・先行馬(前走4角5番手以内)
★当日2番人気以内+馬体重500kg未満
★当日5番人気以内の関西馬、関西騎手
★前走オープン特別で2番人気+3着以内
消しデータ
★当日6番人気以下+前走4角6番手以下
★当日6番人気以下の関西馬(3着まで)
★当日6番人気以下+6歳以上
★当日4番人気以下+斤量減
エルムS 予想
○ウェルドーン
▲ロードエクレール
△アイオライト
△フルデプスリーダー
△ロードレガリス
スワーヴアラミスは7歳馬ですが父ハーツクライに斤量58kg、前走地方の帝王賞からの距離短縮と複勝率の高いデータには一通り当てはまります。昨年は函館開催のエルムSを優勝しましたが、須貝厩舎はコース勝率30%とこのコースを非常に得意としています。
ウェルドーンは前走マリーンSでは久々の中央ということで人気を落としていましたがタイム差無しの2着に好走。関西馬×関西騎手なので人気サイドの方が狙いやすく、武豊騎手もコース複勝率は50%台。人気を考慮すると2~3着の有力候補です。
ロードエクレールは近4走はいずれも逃げて好走。他にアイオライトやアメリカンシードもいるので枠順次第な面はありますが、前走マリーンS3着という内容や今回斤量増なので人気薄でも買いやすい点など逃げ馬の中では比較的プラス要素が多め。
アイオライトは大沼Sで今回登録しているロードエクレール、フルデプスリーダーを相手に57kgで優勝。ロードエクレールと同じく脚質はレース傾向に合っていますが、当日4番人気以下+斤量減が不振な点など人気順次第で若干評価が変わります。
フルデプスリーダーは今年初めは1400mを使われていましたが1700mに戻りマリーンSで1着。昨年は札幌ダートでの勝ち鞍もあり、大きな割引き要素はありません。
最後にロードレガリスは1年振りのプロキオンSで僅差の4着。7歳馬ですがキャリア22戦と馬は若く、過去の戦績を見てもGⅢなら十分通用します。父ハーツクライ×母父ミスプロ系という血統からは2~3着候補。