2023/3/12(日)
阪神競馬場・芝1400m
過去8年分のフィリーズレビューのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース適性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
フィリーズレビュー 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 スピードオブライト
3番人気 リバーラ
4番人気 シングザットソング
5番人気 ポリーフォリア
参考:netkeiba.com
予想オッズでは函館2歳S優勝、ファンタジーS2着のブトンドールが1番人気。2番人気は京王杯2歳S・フェアリーS3着のスピードオブライト、3番人気はファンタジーS優勝のリバーラと重賞実績馬が上位人気に推されています。
以下エルフィンS3着のシングザットソング、未勝利戦・1勝クラスと連勝しているポリーフォリア、赤松賞の勝ち馬ミスヨコハマ、1200mの未勝利戦・1勝クラスを連勝しているルーフなどが続きます。
フィリーズレビュー コース&血統分析
阪神芝1400mの特徴
阪神芝1400mは内回りコースを使用。スタート位置は1200mから200m分直線で後ろに下がります。コーナーまでの距離が長くなることで内枠が揉まれる可能性が低くなるため、内枠が有利なコースです。
2歳戦では先行有利ですが3歳以上になるとクラスが低くても差し馬の成績が比較的良いコースです。
父系統別データ
- サンデーサイレンス系【2-2-1-32】
- キングカメハメハ系【2-2-0-15】
- ハーツクライ系【2-0-0-5】
- ロベルト系【1-0-1-7】
- ディープインパクト系【0-2-3-11】
父系は様々ですがノーザンダンサー系は(1-0-0-16)で人気薄が多かったものの不振。キングカメハメハ→ロードカナロア、ハーツクライ→ジャスタウェイ、ディープインパクト→キズナ、ミッキーアイルと近年は各大種牡馬の後継が好調です。
母父系統別データ
- グレイソヴリン系【2-1-0-4】
- ミスタープロスペクター系【2-0-2-14】
- サンデーサイレンス系【1-1-1-29】
- ロベルト系【1-1-1-8】
- ニジンスキー系【1-0-0-3】
母父グレイソヴリン系は2016年8番人気1着のソルヴェイグ、2019年3番人気1着のプールヴィルなど人気以上の好走が目立ちます。母父サンデー系は苦戦しており好走した3頭中2頭は当日2番人気以内でした。
また天候が悪くなりやすい季節ということでデインヒルやサドラーズウェルズなどの欧州型ノーザンダンサー系、ロベルト系を持つ馬には注意が必要ですが、高速決着だった昨年は1~3着がミスプロ、ストームキャット持ちでした。
フィリーズレビュー 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 2-0-1-12 | 13.3% | 20.0% |
2枠 | 0-1-0-15 | 0.0% | 6.3% |
3枠 | 4-0-1-10 | 26.7% | 33.3% |
4枠 | 0-2-2-12 | 0.0% | 25.0% |
5枠 | 1-2-1-12 | 6.3% | 25.0% |
6枠 | 0-0-0-16 | 0.0% | 0.0% |
7枠 | 0-2-3-18 | 0.0% | 21.7% |
8枠 | 2-0-0-21 | 8.7% | 8.7% |
近年は外枠不振で内枠の成績が良く、直近5年間では6~8枠は(0-0-2-36)。また4年連続で3枠の馬が優勝しています(2019年は1枠と3枠が1着同着)。特に道悪で行われた年は内枠有利になりやすいのが特徴。
馬番データ
- 偶数馬番【5-2-4-58】
- 奇数馬番【4-5-4-58】
目立って成績の良い馬番はありませんが、当日5番人気以内+4~10番は(3-4-3-7)複勝率60%弱と比較的安定しています。
また前走が1600mだった馬が奇数馬番に入ると(4-4-2-17)複勝率37%。2021年のシゲルピンクルビー、2019年のノーワンなど人気薄も狙えます。
前走時の馬番
- 偶数馬番【2-4-2-59】
- 奇数馬番【7-3-6-57】
前走時に奇数馬番だった馬の成績が良く、前走偶数馬番だった馬は前走が1600mだと(2-3-1-21)と特に問題なく買えますが、1600m以外だと(0-1-1-38)。
前走1600m以外で偶数馬番だったのはアンタノバラ-ド、エコロアイ、ゴキゲンサン、ジャスパーティアラ、テンノメッセージ、ニシノトキメキ、マルモリディライト、メリオルヴィータ。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-1-7 | 0.0% | 12.5% |
先行 | 1-2-4-22 | 3.4% | 24.1% |
差し | 5-4-1-51 | 8.2% | 16.4% |
追込 | 3-1-2-36 | 7.1% | 14.3% |
1200m組の出走も少なくないためペースが速くなりやすく、差し・追い込みが届きやすいレースです。前で好走しているのはヨカヨカやヤマカツマーメイド、ナイントゥファイブなど阪神JF組や前走マイル組が多め。
前走4角位置(当日4番人気以下)
- 4番手以内【4-0-4-56】
- 5番手以下【1-1-2-48】
当日4番人気以下+前走4角5番手以下だった馬は割引き。好走した4頭中3頭は社台系の生産馬でした。
前走上がり3F
- 1位【5-2-0-14】
- 2~3位【1-1-3-32】
- 4~5位【0-2-1-16】
- 6位以下【3-2-4-51】
前走マイルで上がり1位だった馬は(3-1-0-1)。昨年のサブライムアンセム、2019年のノーワンなど5頭全てが人気以上に走っており抑え推奨。シングザットソングが該当します。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-419 | 1-0-3-14 | 5.6% | 22.2% |
420-439 | 0-2-2-33 | 0.0% | 10.8% |
440-459 | 3-2-0-35 | 7.5% | 12.5% |
460-479 | 4-3-2-25 | 11.8% | 26.5% |
480-499 | 1-0-1-7 | 11.1% | 22.2% |
500- | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
人気馬は馬格の影響はなく2019年のプールヴィルのように420kg未満の小柄な馬でも問題ありません。
当日6番人気以下は440kg未満が(0-1-1-42)、440kg以上が(4-0-3-49)と人気薄を狙うならある程度馬格がある馬から。
前走との馬体重差
- +体重【1-4-5-33】
- 増減無【0-2-0-20】
- -体重【8-1-3-63】
複勝率では今回プラス体重の馬の方が上回っていますが、優勝馬はマイナス体重の馬が多いのが特徴です。
人気で分けると当日3番人気以内は±0kg以上が(1-6-2-5)と複勝率が高く、当日4番人気以下はマイナス体重だと(5-1-3-56)、±0kg以上だと(0-0-3-48)と±0kg以上だと3着止まりです。
フィリーズレビュー 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-3-0-4 | 12.5% | 50.0% |
2番人気 | 2-3-2-1 | 25.0% | 87.5% |
3番人気 | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% |
4-6番人気 | 1-0-4-18 | 4.3% | 21.7% |
7-9番人気 | 3-1-0-20 | 12.5% | 16.7% |
10番人気- | 1-0-2-66 | 1.4% | 4.3% |
2番人気馬の成績が非常に良く、1番人気馬は阪神JF5着以内の実績があれば買いですがマイル未経験や重賞実績が1400m以下のみだと割引き。人気薄もそれなりに狙えますが単勝オッズ30倍以上は(1-0-1-68)。
ちなみにフィリーズレビューを経て桜花賞で好走したのは過去8年ではナムラクレア、レーヌミノル、アットザシーサイドでいずれも当日1番人気で2着、また3頭とも阪神JFで5着以内の実績がありました。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 0-0-0-26 | 0.0% | 0.0% |
栗東 | 9-7-8-89 | 8.0% | 21.2% |
2015年以降は関東馬は全滅で、2018年1番人気のモルトアレグロや2020年3番人気のアヌラーダプラなどある程度人気に推される馬はいましたが基本的には消し。
アンタノバラード、イコノスタシス、ゴキゲンサン、スピードオブライト、トラベログ、ポリーフォリア、ミスヨコハマ、メリオルヴィータ、リバーラが関東馬。
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
2戦 | 2-1-0-14 | 11.8% | 17.6% |
3戦 | 3-1-1-26 | 9.7% | 16.1% |
4戦 | 1-1-3-22 | 3.7% | 18.5% |
5戦 | 2-3-1-20 | 7.7% | 23.1% |
6戦 | 1-1-2-16 | 5.0% | 20.0% |
7戦- | 0-0-1-13 | 0.0% | 7.1% |
キャリアによる成績の差は小さく、昨年5戦目で未勝利戦を勝ち上がったサブライムアンセムや一昨年キャリア2戦・前走阪神JFで大敗したシゲルピンクルビーなど様々です。
ただし道悪時はキャリア3戦以下が(1-0-0-14)、4戦以上が(2-1-2-16)とキャリアの浅い馬は苦戦しています。
騎手データ
- 継続騎乗【7-3-3-68】
- 乗り替わり【2-4-5-48】
複勝率は変わりませんが当日5番人気以内は継続騎乗が(1-3-1-12)複勝率29.4%、乗り替わりが(4-3-3-12)複勝率45.5%。
生産者データ
- ノーザンF【1-1-2-21】
- 社台F【4-1-1-7】
社台F生産馬はこのレースに非常に強く、2015~2019年までは5年連続で馬券に絡んでいました。イティネラートル、ポリーフォリアが社台F生産馬。
一方ノーザンF生産馬は過去8年で見ると相性が悪いレースですが、昨年優勝のサブライムアンセム、2021年11番人気3着のミニーアイル、2020年12番人気3着のナイントゥファイブと3年連続で馬券に絡んでいます。イコノスタシス、テンノメッセージ、ブトンドール、ランフリーバンクスがノーザンF生産馬。
フィリーズレビュー 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 1-4-3-14 | 4.5% | 36.4% |
GⅡ | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
GⅢ | 0-1-0-19 | 0.0% | 5.0% |
リステッド | 2-0-0-8 | 20.0% | 20.0% |
オープン | 0-0-0-15 | 0.0% | 0.0% |
1勝 | 4-2-5-40 | 7.8% | 21.6% |
未勝利 | 2-0-0-10 | 16.7% | 16.7% |
新馬 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
阪神JFは勝ち切れず、優勝馬は年明けの1勝クラス~オープン特別を使ってきた馬が多いのが特徴。また2021年にミニーアイルが3着に入りましたが前走1200m組は割引きです。
また前走がオープンクラスだった馬は前走1400m以下が(1-0-0-22)、1600mが(2-5-3-36)。前走1400mで優勝したプールヴィルは2走前の阪神JFで5着に入っていました。
主な前走
- 阪神JF【1-4-3-14】
- 万両賞【1-0-1-1】
- 紅梅S【1-0-0-8】
- エルフィンS【1-0-0-1】
- 菜の花賞【1-0-0-0】
- クイーンC【0-1-0-5】
前走距離
- 1200m【0-0-1-27】
- 1400m【4-1-3-46】
- 1500m【0-0-0-1】
- 1600m【5-6-4-39】
- 1800m【0-0-0-2】
- 2000m【0-0-0-1】
前走場所
- 東京【0-1-0-17】
- 中山【1-0-0-13】
- 京都【5-1-1-30】
- 阪神【2-4-6-27】
- 中京【1-1-0-10】
- 小倉【0-0-1-12】
前走が東開催(東京・中山・福島・新潟)だった馬は(1-1-0-32)。連対したのは2015年1番人気1着のクイーンズリング、2017年1番人気2着のレーヌミノルで2頭とも後にGⅠを制しています。
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 5-0-2-16 | 21.7% | 30.4% |
2番人気 | 1-1-1-23 | 3.8% | 11.5% |
3番人気 | 0-2-0-10 | 0.0% | 16.7% |
4番人気 | 1-1-0-13 | 6.7% | 13.3% |
5番人気 | 0-0-3-7 | 0.0% | 30.0% |
6-9番人気 | 1-2-0-27 | 3.3% | 10.0% |
10番人気- | 1-1-2-20 | 4.2% | 16.7% |
前走がオープンクラスだった馬は前走人気不問、1勝クラス組は前走2番人気以内だった馬が好成績です。
前走1勝クラス
- 2番人気以内【4-1-3-17】
- 3番人気以下【0-1-2-23】
アンタノバラード、ジューンオレンジ、テンノメッセージ、ルーフが前走1勝クラスで2番人気以内。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 4-2-4-41 | 7.8% | 19.6% |
2着 | 2-0-0-10 | 16.7% | 16.7% |
3着 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
4着 | 1-1-2-8 | 8.3% | 33.3% |
5着 | 1-4-0-7 | 8.3% | 41.7% |
6-9着 | 0-0-2-16 | 0.0% | 11.1% |
10着- | 1-0-0-29 | 3.3% | 3.3% |
前走6着以下から巻き返しているのは阪神JF組が多く、基本的には前走好走馬が中心です。また前走1着だった馬は0.1~0.2秒差で勝っている馬が好成績。
前走1勝クラス
- 1着【2-2-4-20】
- 2~5着【2-0-1-9】
- 6着以下【0-0-0-13】
前走オープンクラス(1600m)
- 5着以内【1-5-1-9】
- 6着以下【1-0-2-27】
阪神JF組が大半で他に好走しているのはエルフィンS、クイーンC組ですが、前走オープンクラスのマイル戦で5着以内だった馬はまずまずの成績。また前走6着以下で好走した3頭は阪神JF組です。
シングザットソング、スピードオブライトが前走1600mのオープンクラスで5着以内。
前走タイム差(1着)
- 0.3秒差以上【1-0-0-12】
- 0.1~0.2秒差【2-2-4-22】
- タイム差無し【0-0-0-7】
トラベログ、ポリーフォリア、ルーフが前走0.1~0.2秒差で1着。
フィリーズレビュー データまとめ
買いデータ
★奇数馬番+前走1600m
★前走1600mで上がり1位
★当日2番人気、阪神JF5着以内の実績がある当日1番人気馬
★当日5番人気以内+乗り替わり
★社台F生産馬
消しデータ
★6~8枠(特に道悪時は割引き)
★当日4番人気以下+前走4角5番手以下(社台系生産馬を除く)
★当日6番人気以下+440kg未満
★単勝オッズ30倍以上
★関東馬または前走東開催
フィリーズレビュー 予想
○ブトンドール
▲ムーンプローブ
△レッドヒルシューズ
△イティネラートル
△リバーラ
シングザットソングはエルフィンSでチューリップ賞2着のコナコーストにクビ差の3着。前走マイルで上がり最速という好データに該当し、差しタイプでキャリア3戦全て上がり最速といった部分でレース傾向にも合っています。抽選対象ですが出走できたら人気薄でも抑えたい1頭です。
ブトンドールは予想オッズ1番人気ですがビッグアーサー産駒、阪神JFで10着など過去FR→桜花賞で好走した1番人気馬に比べると見劣りします。差しタイプでファンタジーS2着の実績もあるので展開的には合いそうですが、諸々のデータからもやはり2~3着候補。
ムーンプローブは阪神JFこそハイペースを先行して敗れましたが阪神マイルの未勝利戦、白菊賞共に好時計で勝利。1200m組が多く前傾になりやすいレースという点からもロベルト、サドラーズウェルズを持つモーリス産駒という血統に加え母系にダンジグを持つのは魅力です。
レッドヒルシューズはエルフィンS6着は割引きですがファンタジーS、白菊賞など阪神では3戦全て3着以内。白菊賞ではムーンプローブにはクビ差敗れましたがシングザットソングには先着しており、この辺りの比較からは人気薄でも旨味はありそうです。
他では社台F生産馬でアネゴハダなど2~3歳牝馬のコース成績が良いキズナ産駒、母父がシゲルピンクルビーと同じハイシャパラルと血統は面白そうなイティネラートル、同じく2~3歳のコース成績が良いキンシャサノキセキ産駒でファンタジーSの内容が良かったリバーラ。
※抽選組が多いので除外馬次第では記事を修正します。