富士ステークス予想|過去の傾向とデータ分析

G2
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富士ステークス【GⅡ】
2022/10/22(土)
東京競馬場・芝1600m

過去8年分の富士Sのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

富士S 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 ダノンスコーピオン
2番人気 セリフォス
3番人気 ソウルラッシュ
4番人気 タイムトゥヘヴン
5番人気 エアロロノア

参考:netkeiba.com

予想オッズではNHKマイルCを制したダノンスコーピオンが1番人気。2番人気は3歳馬ながら安田記念4着などGⅠでは3戦連続4着以内と安定しているセリフォス、3番人気はマイラーズCの優勝馬ソウルラッシュが推されています。

4番人気以下は昨年の3着馬で春はダービー卿CTを勝ったタイムトゥヘヴン、安田記念では0.2秒差の7着まで追い込んだエアロロノア、長期休養明けの関屋記念では5着だったピースワンパラディなどが続きます。

富士S コース&血統分析

東京芝1600mの特徴

東京芝1600mはスタート後直線が続くため、枠順による影響は小さいコースです。他の競馬場ならペースが落ち着く3ハロン目辺りから下り坂になってコーナーに入るため、息が入らない流れになりがちです。

そのためクラスが上がると短距離馬より中距離でも実績のある馬の好走が目立つようになります。

重賞ナビ

東京競馬場・芝1600mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、東京芝…

富士S 父系統別データ

  • ディープインパクト系【4-3-4-16】
  • ダンジグ系(欧)【2-0-0-9】
  • キングカメハメハ系【1-2-2-7】
  • ハーツクライ系【1-0-0-5】
  • サンデーサイレンス系【0-2-1-21】

ディープインパクト産駒は(3-2-4-12)、5番人気以内だと(3-2-3-5)と堅実。後継からはキズナ産駒のソングライン、リアルインパクト産駒のラウダシオンも好走しており父ディープ系は相性が良いレースです。

昨年は初めてロードカナロア産駒が出走しサトノウィザードが9番人気2着、タイムトゥヘヴンが10番人気3着と2頭とも好走。またキングカメハメハ産駒は道悪時に好走しているので、馬場状態次第ではキングカメハメハ系に注意。

富士S 母父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-1-2-24】
  • ミスタープロスペクター系【2-1-2-10】
  • デピュティミニスター系【2-0-0-3】
  • ロベルト系【1-1-0-5】
  • グレイソヴリン系【0-2-0-3】
  • リファール系【0-0-3-1】

母系は様々ですが、人気サイドはミスプロ系かノーザンダンサー系の複勝率が安定しています。

当日4番人気以下+母父サンデー系は(0-1-1-21)で好走した2頭はサトノウィザード、タイムトゥヘヴンでいずれもロードカナロア産駒。

富士S 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-1-117.7%15.4%
2枠1-0-1-127.1%14.3%
3枠1-0-0-137.1%7.1%
4枠2-2-1-914.3%35.7%
5枠1-1-0-136.7%13.3%
6枠0-2-1-130.0%18.8%
7枠0-0-4-140.0%22.2%
8枠2-3-0-1410.5%26.3%

真ん中から外寄りに好走馬が多いように見えますが、内枠は人気薄が多かったので内が不利という訳ではありません。ただし1~3枠の関西馬は(0-0-1-17)と不振。

馬番データ

  • 偶数馬番【4-1-4-51】
  • 奇数馬番【4-7-4-48】

奇数馬番の複勝率がやや高く、当日6番人気以下は偶数馬番が(0-0-0-40)、奇数馬番が(0-2-3-38)。馬番では11番が(0-3-1-4)、16番が(2-0-0-3)。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-0-0-80.0%0.0%
先行3-1-2-2310.3%20.7%
差し4-3-2-437.7%17.3%
追込1-4-4-252.9%26.5%

差し・追い込みが届きやすいレースです。レースの4角4番手以内が(3-1-2-31)ですが好走した6頭はいずれも当日3番人気以内+マイル重賞勝ちの実績がありました。

前走4角位置(前走左回り)

  • 5番手以内【0-4-1-20】
  • 6番手以下【5-3-1-27】

前走が右回りだった馬は位置取り不問ですが、左回りだった馬は4角5番手以内だと2着までが多いのが特徴です。アオイクレアトール、アルサトワ、ピースワンパラディ、リレーションシップが前走左回りで4角5番手以内。

前走上がり3F(牡馬・セン馬)

  • 5位以内【1-5-4-39】
  • 6位以下【5-2-2-51】

前走上がり6位以下だった牡馬・セン馬は当日5番人気以内だと(5-2-0-7)と勝率が高く、6番人気以下だと(0-0-2-44)。有力馬ではソウルラッシュ、ピースワンパラディあたりが前走上がり6位以下。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-10.0%0.0%
440-4590-1-2-90.0%25.0%
460-4795-0-1-2217.9%21.4%
480-4991-4-4-292.6%23.7%
500-5191-2-0-243.7%11.1%
520-1-1-1-145.9%17.6%

比較的小柄な馬の成績が良く、人気馬は馬格不問ですが当日4番人気以下は500kg未満が(2-3-5-52)、500kg以上が(0-1-1-35)と馬格がある馬は苦戦しています。

前走との馬体重差

  • +体重【2-6-6-45】
  • 増減無【1-0-1-13】
  • -体重【5-2-1-40】

富士S 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-1-0-525.0%37.5%
2番人気3-0-1-437.5%50.0%
3番人気1-3-1-312.5%62.5%
4-6番人気2-2-4-168.3%33.3%
7-9番人気0-1-0-230.0%4.2%
10番人気-0-1-2-480.0%5.9%

過去8年では5番人気以内が(8-6-5-21)、6番人気以下が(0-2-3-78)。単勝オッズでは10倍以内が(8-6-4-18)と人気馬が堅実なレースです。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦4-5-3-378.2%24.5%
栗東4-3-5-585.7%17.1%
地方0-0-0-40.0%0.0%

当日4番人気以下だと関東馬が(1-4-1-33)、関西馬が(1-0-5-50)。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳3-1-1-269.7%16.1%
4歳4-3-2-1417.4%39.1%
5歳1-3-5-243.0%27.3%
6歳0-1-0-260.0%3.7%
7歳-0-0-0-90.0%0.0%

当日5番人気以内+4~5歳は(5-4-5-7)と安定しています。3歳馬は人気しやすい傾向がありますが近年好走しているのはソングライン、タイムトゥヘヴン、ラウダシオンとNHKマイルC出走馬。

6歳以上は大きく割引きで、唯一6歳で2着に入ったのは2017年のイスラボニータ。同年のマイラーズC勝ち、安田記念1番人気など6歳ですが実力は尚一線級でした。

キャリアデータ

  • 10戦以下【4-2-2-26】
  • 11~15戦【4-1-2-19】
  • 16~20戦【0-3-3-15】
  • 21戦以上【0-2-1-36】

またキャリア別に見ると過去8年の優勝馬はいずれもキャリア15戦以下。シュリ、セリフォス、ソウルラッシュ、ダノンスコーピオン、ピースオブエイト、ルフトシュトロームがキャリア15戦以下。

騎手データ

  • 継続騎乗【3-4-5-45】
  • 乗り替わり【5-4-3-54】

関西馬は継続騎乗が(0-2-2-26)、乗り替わりが(4-1-3-32)。乗り替わりはノーザンFか社台F生産馬が(5-2-2-27)、他生産馬は(0-2-1-27)と大きな差があります。

また過去8年ではルメール騎手が(2-3-0-2)、戸崎騎手が(2-1-0-5)。

生産者データ

  • ノーザンF【5-2-3-30】
  • 社台F【2-1-1-16】
  • 社台白老F【0-3-0-1】

ノーザンF生産馬+当日3番人気以内は(5-2-0-5)で4歳馬だと(2-2-0-0)。ピースオブエイト、リレーションシップ、ルフトシュトロームがノーザンF生産馬。

斤量データ

斤量着度数勝率複勝率
52.01-0-0-233.3%33.3%
54.02-1-3-178.7%26.1%
55.00-0-0-40.0%0.0%
56.03-4-1-574.6%12.3%
57.02-1-3-159.5%28.6%
58.00-2-1-30.0%50.0%
59.00-0-0-10.0%0.0%

58kg以上を背負うと勝ち切れませんが、牡馬は斤量が重くなるほど複勝率は上がります。3歳馬は54kg以下が(3-0-1-16)、55kg以上が(0-1-0-10)と斤量を背負った馬は不振。唯一55kg以上で好走したのはNHKマイルC優勝馬ラウダシオン。今年はダノンスコーピオンが56kg。

前走との斤量差

  • +斤量【3-1-1-22】
  • 増減無【1-6-2-37】
  • -斤量【4-1-5-40】

当日6番人気以下+斤量減は(0-0-1-33)、同斤量が(0-2-2-27)、斤量増が(0-0-0-18)。と人気薄で斤量の増減がある馬は割引き。

富士S 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ3-3-2-1612.5%33.3%
GⅡ2-0-3-914.3%35.7%
GⅢ3-4-2-475.4%16.1%
リステッド0-0-0-60.0%0.0%
オープン0-1-0-120.0%7.7%
3勝0-0-1-50.0%16.7%

春GⅠからの休み明けや夏競馬を使ってきた馬などローテは様々ですが近年は重賞組が中心。

また東京・中山・新潟と前走が東開催組だった馬の成績が良く、前走が西開催だと(0-0-3-31)と3着まで。

主な前走

  • 関屋記念【2-0-0-7】
  • 京成杯AH【1-2-1-21】
  • 安田記念【1-2-0-2】
  • ヴィクトリアマイル【1-0-2-0】
  • セントライト記念【1-0-1-1】
  • 札幌記念【1-0-0-3】
  • 皐月賞【1-0-0-1】

前走距離

  • 1200m【0-0-0-1】
  • 1400m【0-0-0-6】
  • 1600m【5-5-5-58】
  • 1800m【0-2-1-9】
  • 2000m【2-1-0-15】
  • 2200m【1-0-2-2】
  • 2400m【0-0-0-4】

前走場所

  • 東京【2-4-2-19】
  • 中山【2-1-3-22】
  • 京都【0-0-1-4】
  • 阪神【0-0-2-17】
  • 中京【0-0-0-9】
  • 札幌【1-0-0-3】
  • 新潟【3-3-0-16】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-3-0-165.0%20.0%
2番人気2-1-3-913.3%40.0%
3番人気1-1-2-107.1%28.6%
4番人気0-1-0-90.0%10.0%
5番人気3-0-0-633.3%33.3%
6-9番人気1-1-2-253.4%13.8%
10番人気-0-1-1-230.0%8.0%

前走6番人気以下で好走した6頭中5頭は前走がGⅠかGⅡでした。GⅢ組は前走3番人気以内が好走の目安。

前走GⅢ

  • 3番人気以内【3-3-2-19】
  • 4番人気以下【0-1-0-28】

今年はタイムトゥヘヴン、ダイワキャグニー、ノルカソルカ、ピースオブエイト、ピースワンパラディ、ルフトシュトロームと中央GⅢ組はいずれも前走4番人気以下。シュリは前走除外、ラウダシオンは地方GⅢで4番人気でした。

前走1800m以上

  • 5番人気以内【3-3-2-14】
  • 6番人気以下【0-0-1-20】

レインボーフラッグが前走1800m以上で6番人気以下。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着2-2-1-1510.0%25.0%
2着0-2-0-90.0%18.2%
3着2-0-2-718.2%36.4%
4着1-0-2-710.0%30.0%
5着1-1-0-514.3%28.6%
6-9着0-2-0-260.0%7.1%
10着-2-1-3-305.6%16.7%

前走6着以下になると複勝率は落ちますが、人気馬・人気薄共に前走下位着順からの巻き返しも見られます。

前走GⅢ

  • 4着以内【3-2-2-17】
  • 5着以下【0-2-0-30】

今年のGⅢ組はいずれも前走5着以下。

前走タイム差(2着以下)

  • 0.5秒差以内【4-5-4-38】
  • 0.6秒差以上【2-1-3-45】

前走0.6秒差以上負けから優勝した2頭はいずれも前走GⅠ。前走GⅡ以下ではダイワキャグニー、ノルカソルカ、ピースオブエイト、ラウダシオン、リレーションシップ、ルフトシュトローム、レインボーフラッグが前走0.6秒以上負け。

富士S データまとめ

買いデータ

父ディープインパクト系、ロードカナロア産駒
当日5番人気以内+前走上がり6位以下の牡馬・セン馬
当日5番人気以内または単勝オッズ10倍以内
当日3番人気以内のノーザンF生産馬(特に4歳馬)
前走GⅢで3番人気+4着以内

消しデータ

1~3枠の関西馬
当日6番人気以下+偶数馬番
当日6番人気以下+前走上がり6位以下
6歳以上
ノーザンF、社台F生産馬以外で乗り替わり
前走1800m以上で6番人気以下

富士S 予想

1週前の登録時点での予想です
◎ダノンスコーピオン
○セリフォス
▲ソウルラッシュ
△エアロロノア
△タイムトゥヘヴン

ダノンスコーピオンは昨年産駒が初出走し2~3着に好走したロードカナロア産駒。課題は56kgの斤量ですが同じローテのラウダシオンが好走しており、川田騎手も過去5年のコース複勝率は50%弱と優秀。3歳世代は秋開催でも好走が目立っているので、その中でも実績がある点は当然評価。

セリフォスもマイルGⅠで3戦連続4着以内と能力はトップクラスでダノンより2kg軽い斤量で出走できる点、前哨戦に強い中内田厩舎の管理馬という点では逆転も十分可能。父サンデー系がやや振るわないのは気になりますが、今年はディープ産駒不在なのでそれほど気になりません。

ソウルラッシュは安田記念では大敗していますが、前走上がり下位や母父サンデー系という血統からは当日3番人気以内なら買い、4番人気以下なら割引き。またこの3頭は関西馬なので枠は真ん中~外寄りの方が過去の傾向からは買いやすいです。

今年はGⅢ組で好走傾向に合う馬が少なく、ロードカナロア産駒で昨年好走しているタイムトゥヘヴン、安田記念組のエアロロノアが続きますがキャリアなどから2~3着候補まで。

テキストのコピーはできません。