過去5年分のデータ分析と予想です。
※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。
2014年から阪神に舞台が移り今年で6年目。昨年はアドマイヤマーズ、グランアレグリアが後にGⅠ制覇。一昨年はダノンプレミアムが優勝し2~4着馬が後にGⅠ制覇。ホープフルSのGⅠ昇格による影響はそれほどなく、後の短~中距離路線の活躍馬を輩出しています。
- サンデー系・特にディープ産駒が強い
- 早生まれの馬が強く、460kg未満の馬は割引き
- 前走1着馬優勢、2着以下の巻き返しは重賞組のみ
それでは2019年朝日杯FSのデータ分析を行なっていきます。
朝日杯FS 登録馬
現時点での1番人気予想はハーツクライ産駒のサリオス。新馬戦ではレイデオロの半弟アブソルティスモを破り、サウジアラビアRCでは1.32.7の好タイムで快勝。ムーア騎手の騎乗を予定しています。
2番手にはデイリー杯2歳Sの勝ち馬でスミヨン騎手を予定しているレッドベルジュール、京王杯2歳S勝ち馬で武豊騎手を予定しているタイセイビジョンが並びます。
それ以外では前走重賞で好走しているビアンフェ、ウイングレイテスト、ペールエールやルメール騎手騎乗予定のラウダシオンなどが予想オッズでは上位です。
朝日杯FSのコース分析
阪神芝1600mの特徴
阪神芝1600mは外回りコースを使用。コーナーが内回りに比べてゆったりしているため直線で横一線になりやすく、直線の長さが474mと長く坂もあるため差しや追い込みが決まりやすいコースです。
速い上がりを使える馬が強いためディープインパクトなどのサンデーサイレンス系種牡馬が得意としています。
[kanren url=”https://navi-keiba.com/2018/03/18/post-3349/”]阪神芝1600m 種牡馬データ
サンデー系が圧倒的に強く、その中でもディープインパクト産駒が(3-0-1-2)。2015年はキングカメハメハ産駒のリオンディーズ、エアスピネルのワンツーですがこの年はディープ産駒不在。
朝日杯FS 種牡馬系統別データ
- サンデーサイレンス系【4-2-2-32】
- キングマンボ系【1-2-0-8】
- ロベルト系【0-1-0-3】
阪神芝1600m 母父データ
母系は父系ほどの偏りはありません。注目はリオンディーズ、クラリティスカイの母父スペシャルウィークで今年はジュンライトボルト、タイセイビジョン、タガノビューティーの3頭が登録。
またレッドベルジュールは父ディープ×母父アンブライドルズソングですが、この配合は2014年の勝ち馬ダノンプラチナと同じです。
朝日杯FS 母父別系統別データ
- ミスタープロスペクター系【2-0-0-9】
- サンデーサイレンス系【1-1-1-17】
- ダンジグ系【1-1-0-4】
- ロベルト系【1-0-0-2】
朝日杯FSの傾向データ①
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-1-1-1 | 40.0% | 80.0% |
2番人気 | 2-0-1-2 | 40.0% | 60.0% |
3番人気 | 0-1-1-3 | 0.0% | 40.0% |
4-6番人気 | 1-0-0-14 | 6.7% | 6.7% |
7-9番人気 | 0-2-0-13 | 0.0% | 13.3% |
10-番人気 | 0-1-2-35 | 0.0% | 7.9% |
3番人気以内の人気馬はまずまず堅実ですが、1頭穴馬が来ることが多いレース。
7番人気以下で好走した5頭のうちうち4頭は前走が京王杯2歳Sかデイリー杯2歳Sで4着以内+キャリア3戦以上の関西馬でした。例外は昨年のクリノガウディーで東スポ杯2歳S7着+キャリア2戦。
今年で言えばトリプルエース、ビアンフェ、ペールエールは人気薄でも妙味アリ。
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 2-1-0-6 | 22.2% | 33.3% |
2枠 | 0-0-3-7 | 0.0% | 30.0% |
3枠 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% |
4枠 | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% |
5枠 | 0-2-0-8 | 0.0% | 20.0% |
6枠 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% |
7枠 | 0-0-2-10 | 0.0% | 16.7% |
8枠 | 2-0-0-10 | 16.7% | 16.7% |
直近2年は1分33秒台の決着で真ん中から内に入った馬が好走、それ以前の3年間は1分34秒以上の決着で2桁馬番に入った馬が割と上位に来ています。
馬番データ
- 偶数枠【2-3-3-33】
- 奇数枠【3-2-2-35】
馬番では1番、2番、6番、10番が複勝率40%。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-1-4 | 0.0% | 20.0% |
先行 | 2-1-1-16 | 10.0% | 20.0% |
差し | 2-3-3-27 | 5.7% | 22.9% |
追込 | 1-1-0-21 | 4.3% | 8.7% |
極端な位置取りでなければ脚質はあまり関係ありません。レースの上がり2位以内が(5-4-0-6)なので速い上がりを使えることが重要です。
前走4角位置
- 4番手以内【4-3-4-32】
- 5番手以下【1-2-1-36】
前走4角5番手以下+上がり2位以下は(0-0-0-22)。ウイングレイテスト、カリニート、トリプルエースの3頭が該当します。
前走上がり3F
- 1~2位【4-3-2-32】
- 3~5位【0-1-2-22】
- 6位以下【1-1-1-11】
前走オープン特別以下+上がり3位以下は(0-0-0-12)。該当するのはエグレムニ、カリニート、プリンスリターン、メイショウチタンの4頭。
朝日杯FSの傾向データ②
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% |
2戦 | 1-2-1-17 | 4.8% | 19.0% |
3戦 | 2-2-0-17 | 9.5% | 19.0% |
4戦 | 1-1-4-15 | 4.8% | 28.6% |
5戦- | 0-0-0-18 | 0.0% | 0.0% |
人気馬はキャリア2~3戦がベスト。4番人気以下になるとキャリア4戦馬の複勝率が高いのが特徴です。
生月別データ
- 1月【1-1-1-4】
- 2月【1-3-1-12】
- 3月【2-1-2-22】
- 4月【1-0-1-24】
- 5月【0-0-0-6】
生まれが早い馬の方が成績が良く、4月生まれで馬券に絡んだのはダノンプレミアムとシャドウアプローチ。共に490kg台の馬体で、2歳ながらある程度馬体が完成されていました。
有力馬はサリオス(1月生まれ)、タイセイビジョン(2月生まれ)、レッドベルジュール(4月生まれ)。レッドベルジュールは前走で大きく馬体を増やしましたが、完成度ではダノンプレミアムには劣るか。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-1-2-15 | 10.0% | 25.0% |
栗東 | 3-4-3-53 | 4.8% | 15.9% |
関東馬は3番人気以内で(1-1-2-1)、また7番人気以下は(0-0-0-10)と人気馬優勢なので穴狙いなら関西馬です。有力馬ではサリオスが関東馬。
騎手データ
- 継続騎乗【3-2-3-40】
- 乗り替わり【2-3-2-28】
若干乗り替わり優勢ですが、気にするほどのデータではありません。また前走でルメール騎手が騎乗していた馬が(0-2-2-1)と抜群の成績。タイセイビジョン、ラウダシオンの2頭が該当します。
生産者データ
- ノーザンF【2-2-1-12】
- 社台F【1-1-1-3】
サリオス、ジュンライトボルト、タイセイビジョン、ペールエール、レッドベルジュールがノーザンF生産馬。エグレムニが社台F生産馬です。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-459 | 0-0-0-20 | 0.0% | 0.0% |
460-479 | 2-3-1-26 | 6.3% | 18.8% |
480-499 | 2-2-3-14 | 9.5% | 33.3% |
500-519 | 1-0-1-5 | 14.3% | 28.6% |
520- | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
460kg未満は大きく割引き。人気だったミスエルテやクリアザトラック、アッシュゴールドなども4着以下に敗れています。
前走時460kg未満はグランレイ、ジュンライトボルト、プリンスリターンの3頭。
前走との馬体重差
- +体重【3-4-3-38】
- 増減無【0-1-1-9】
- -体重【2-0-1-21】
朝日杯FSの前走データ
前走クラスデータ
前走クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
重賞 | 2-5-5-33 | 4.4% | 26.7% |
オープン | 0-0-1-12 | 0.0% | 7.7% |
500万 | 2-0-0-14 | 12.5% | 12.5% |
未勝利 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
新馬 | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% |
デイリー杯や京王杯など2歳重賞が中心。オープン特別以下は前走新馬戦で勝ったリオンディーズを除くと東京マイル組しか馬券に絡んでいません。
主な前走
- ベゴニア賞【2-0-0-0】
- デイリー杯2歳S【1-2-1-8】
- サウジアラビアRC【1-1-1-3】
- 京王杯2歳S【0-1-2-12】
前走ベゴニア賞で勝った2頭はどちらも前走1着。ジュンライトボルトは2着だったので微妙です。
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-1-3-12 | 15.8% | 36.8% |
2番人気 | 2-1-0-13 | 12.5% | 18.8% |
3番人気 | 0-2-0-7 | 0.0% | 22.2% |
4番人気 | 0-0-1-5 | 0.0% | 16.7% |
5番人気 | 0-0-0-11 | 0.0% | 0.0% |
6-9番人気 | 0-0-1-15 | 0.0% | 6.3% |
10-番人気 | 0-1-0-5 | 0.0% | 16.7% |
優勝馬は前走2番人気以内、連軸として考えても前走3番人気までです。有力馬ではレッドベルジュール、ビアンフェが前走3番人気です。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 5-2-3-31 | 12.2% | 24.4% |
2着 | 0-1-1-12 | 0.0% | 14.3% |
3着 | 0-0-1-5 | 0.0% | 16.7% |
4着 | 0-1-0-1 | 0.0% | 50.0% |
5着 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
6-9着 | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% |
10-着 | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
過去5年の優勝馬は全て前走1着。前走2着以下から馬券に絡んだ5頭は全て前走重賞です。
前走タイム差(1着)
- 0.5秒差以上【0-1-1-0】
- 0.3~0.5秒差【2-0-2-6】
- 0.1~0.2秒差【3-1-0-15】
- タイム差無し【0-0-0-10】
前走タイム差無しの1着だった馬は3着以内がありません。着差が広がるほど複勝率が上がり、前走重賞を0.3秒差以上で勝っていると(1-1-3-0)で複勝率100%。タイセイビジョンが該当します。
また重賞で敗れている場合巻き返せるのは0.5秒以内が目安。
朝日杯FS 注目馬
グランアレグリア、ダノンプレミアムと近年好走馬が多いサウジアラビアRCからのローテで勝ち時計も2歳レコード。1番人気は恐らく間違いなく、タイセイ、レッドと比較して関東馬であることや1月生まれであること、馬格がある点がプラス要素。
不安要素は初の輸送とハーツクライ産駒のコース成績。阪神芝1600mの重賞は桜花賞など牝馬が多数を占めますが(1-4-4-17)と2~3着が多く、優勝したのはジャスタウェイのアーリントンCのみ。
前走時の馬体重は460kgなのでプラス体重なら買い、マイナス体重なら割引き。前走京王杯は近年優勝馬が出ていませんが、前走重賞で0.3秒差以上つけたのはこの馬のみ。前走でルメール騎手が騎乗していた馬が良く馬券に絡むという傾向にも当てはまります。
血統面ではサンデー系が強いレースなので父タートルボウルは未知ですが、産駒の傾向としては右回りの方が得意。同じ父タートルボウルで母父ダンスインザダークのトリオンフが阪神や高速馬場で実績があるのは好材料です。
レース相性抜群のディープ産駒は今年はこの馬のみ。ダノンプラチナと同配合で阪神外回り経験もあるのでコース適性は問題ありませんが、不安材料は成績の悪い4月生まれ。ダノンプレミアムと比較すると完成度は劣るため、前走から馬体がどう変わってくるかが鍵。
またデイリー杯は例年ラスト2~3F勝負になることが多いレースですが、今年はラスト4Fから12秒を切るロングスパート戦。ラスト2Fは11.4-12.0で同じく後方策のウイングレイテストが2着に入ったことからも展開に恵まれた感があります。
それ以外ではダイワメジャー産駒のペールエール。デイリー杯は先行馬に厳しい流れの中で3着に粘った内容は評価できます。馬体重も490kg前後とレース傾向に合っており、ノーザンF生産馬はこのレースでは軽視禁物。
あと過去の傾向から人気薄でも狙えるのはビアンフェ。レッドベルジュールと同じ4月生まれですが、2歳ながら馬格は十分。昨年のファンタジストや一昨年のタワーオブロンドンなどスプリント適性のある馬でも上位に食い込んでいます。