チャンピオンズカップ2019予想|過去8年の傾向とデータ分析

by PIXTA
2019年12月1日(日)
チャンピオンズカップ(GⅠ)
中京競馬場・ダート1800m

過去8年分のデータ分析と予想です。データによって阪神を含めた過去8年分、中京のみの過去5年分を使い分けています。
※2週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

昨年の優勝馬ルヴァンスレーヴの不在は残念ですが、5戦全てが圧勝という内容で駒を進めてきた3歳馬クリソベリルが古馬一線級と初対決。GⅠ5勝馬ゴールドドリームをはじめオメガパフューム、チュウワウィザード、インティなどの実績馬が揃いました。

チャンピオンズCの傾向
  • ヴァイスリージェント持ちかノーザンダンサーのクロス持ち
  • 真ん中から内寄りの枠が優勢、偶数枠○
  • 前走5番人気以内+2着以内の複勝率が高め

それでは2019年チャンピオンズCのデータ分析を行なっていきます。

チャンピオンズC 登録馬

人気は割れそうですが現時点のnetkeibaの想定オッズ1番人気は無敗の3歳馬クリソベリル。古馬トップクラスとは初対戦になりますが、これまでのレース内容と斤量面での恩恵からここでも通用するという見方が多そうです。

2番手は2017年のチャンピオンズC優勝からGⅠで9戦連続3着以内のゴールドドリーム。僅差で続くのがデットーリ騎手が騎乗予定のオメガパフューム、キャリア13戦で全て3着以内と安定感抜群のチュウワウィザード、フェブラリーS優勝馬で同コースの東海Sを快勝しているインティ。

以下単勝オッズではやや離されそうですが昨年の2着馬ウェスタールンド、みやこSで初重賞制覇のヴェンジェンス、ムーア騎手騎乗のサトノティターンなどが続きます。

チャンピオンズCのコース分析

中京ダ1800mの特徴


直線坂の途中からのスタートで残り1000mまでは上り、そこから3~4コーナーにかけて一気に下りラストの直線の坂へ。高低差が大きいのでスタミナのある馬が有利なコースです。

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中京ダ1800m 種牡馬データ


2018年はシンボリクリスエス産駒が1、3着、2017年はゴールドアリュール産駒が1、3着。他にはフレンチデピュティやネオユニヴァース、ジャングルポケットなど芝でも産駒が活躍している種牡馬やスタミナタイプの種牡馬が目立ちます。

チャンピオンズC 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-2-2-26】
  • デピュティミニスター系【1-1-1-1】
  • ロベルト系【1-0-1-1】
  • キングマンボ系【1-0-0-6】

主な出走馬の血統分析

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中京ダ1800m 母父データ


母父でもデピュティミニスター系は好相性で、血統表にヴァイスリージェントを持つ馬はプラス。大穴をあけたサンビスタ、8番人気で優勝したゴールドドリーム、昨年2着のウェスタールンドは4代前までにヴァイスリージェントを持っていました。

今年の登録馬で4代前までにヴァイスリージェントを持つのはウェスタールンド、ゴールドドリーム、サトノティターン、テーオーエナジー、ミツバ、ロンドンタウン、ヴェンジェンスの7頭。

また中京開催後の5年間の3着以内15頭中11頭がノーザンダンサーのクロス持ち、持っていなかったのはルヴァンスレーヴ、サンライズソア、コパノリッキー、ノンコノユメでサンライズソア以外はGⅠ勝ちの実績持ち。

有力馬で5代前までにノーザンダンサーのクロスを持たないのはインティ、サトノティターン、ワンダーリーデル、ヴェンジェンスあたり。

チャンピオンズC 母父別系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-2-2-11】
  • ミスタープロスペクター系【1-1-1-17】
  • デピュティミニスター系【1-0-1-3】
  • レッドゴッド系【1-0-0-3】
  • フォーティナイナー系【0-1-0-1】

チャンピオンズCの傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-2-1-325.0%62.5%
2番人気1-0-1-612.5%25.0%
3番人気1-2-2-312.5%62.5%
4-6番人気2-2-1-198.3%20.8%
7-9番人気1-2-2-194.2%20.8%
10-番人気1-0-1-511.9%3.8%

1番人気、3番人気馬の複勝率が高め。人気馬同士で決まることは少なく毎年1頭以上は8番人気以下が好走しています。また10番人気以下で好走した2頭はどちらもヴァイスリージェント持ち。

枠順データ(過去5年)

枠順着度数勝率複勝率
1枠0-1-2-50.0%37.5%
2枠2-2-0-620.0%40.0%
3枠0-0-1-90.0%10.0%
4枠1-0-0-910.0%10.0%
5枠2-0-1-720.0%30.0%
6枠0-0-1-90.0%10.0%
7枠0-2-0-80.0%20.0%
8枠0-0-0-90.0%0.0%

内の1~2枠の複勝率が高めです。コースデータからもレースの格が上がると外の7~8枠はやや不利で、人気より好走しやすいのは1~3枠。

馬番データ(過去5年)

  • 偶数枠【4-3-3-28】
  • 奇数枠【1-2-2-34】

過去5年では偶数枠の成績が良いのが特徴。特に成績が良いのは2番(1-1-1-2)、4番(1-1-1-2)。

脚質データ(過去5年)

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-0-1-40.0%20.0%
先行2-2-2-1111.8%35.3%
差し1-1-1-263.4%10.3%
追込2-2-1-217.7%19.2%

コースデータ的には先行馬有利ですがウェスタールンドやゴールドドリームなど追い込みも十分届きます。エルムS、みやこSと超前傾ラップの前総崩れというレースが続いているので展開予想は重要。

前走4角位置(過去5年)

  • 5番手以内【4-3-4-29】
  • 6番手以下【1-2-1-29】

前走4角5番手以内が好成績ですが前走3着以内で(3-3-3-16)、4着以下で(1-0-1-13)。4着以下から巻き返して優勝したのは2014年のホッコータルマエで当日2番人気でした。前走4角5番手以内+4着以下はアナザートゥルース、ロンドンタウンの2頭。

また前走4角6番手以下から馬券に絡んだのは当日3番人気以内かヴァイスリージェント持ち。これで割引きになるのはインティ、カフジテイク、コマビショウ、タイムフライヤー、モズアトラクション、ワイドファラオ、ワンダーリーデルの7頭。

チャンピオンズCの傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳1-1-1-117.1%21.4%
4歳1-0-2-273.3%10.0%
5歳4-3-2-2611.4%25.7%
6歳2-3-2-197.7%26.9%
7歳-0-1-1-180.0%10.0%

4歳馬は不振で安定しているのは5~6歳。5番人気以内では3歳(1-1-0-3)、4歳(0-0-2-7)、5歳(3-2-1-5)、6歳(0-2-2-5)となっています。

ただ今年の4歳世代は昨年のチャンピオンズC以降も東京大賞典、帝王賞、JBCクラシックと主要なレースを勝っているので気にするほどではないかもしれません。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦2-1-1-1610.0%20.0%
栗東6-7-7-815.9%19.8%
海外0-0-0-40.0%0.0%

関東馬で馬券に絡んだ4頭は全て当日6番人気以内で継続騎乗です。アナザートゥルース、サトノティターンの2頭が関東馬。

騎手データ

  • 継続騎乗【6-7-6-59】
  • 乗り替わり【2-1-2-42】

5番人気以内だと継続騎乗が(3-5-4-18)に対して乗り替わりは(0-0-1-8)。今回人気が予想される中ではインティ、オメガパフューム、チュウワウィザードが乗り替わり予定。

また継続騎乗+前走6番人気以下は(0-0-0-15)、5着以下は(0-0-1-19)。5着以下から巻き返したのは2016年のアスカノロマン。

馬体重データ(過去5年)

馬体重着度数勝率複勝率
-4590-1-0-60.0%14.3%
460-4792-0-1-622.2%33.3%
480-4991-2-0-136.3%18.8%
500-5191-1-1-117.1%21.4%
520-1-1-3-263.2%16.1%

阪神開催時は馬格がある馬が優勢でしたが、中京開催では比較的小柄な馬も問題なく走っています。ただコースデータから見ると馬格のある馬が優勢です。

前走との馬体重差(過去5年)

  • +体重【4-3-2-40】
  • 増減無【1-1-1-9】
  • -体重【0-1-2-11】

チャンピオンズCの前走データ

前走クラスデータ

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ0-0-1-70.0%12.5%
GⅢ2-5-4-493.3%18.3%
オープン0-0-0-50.0%0.0%
1600万0-0-0-10.0%0.0%
地方6-3-3-3413.0%26.1%

前走は地方GⅠかみやこS、武蔵野Sが殆どです。

主な前走

  • JBCクラシック【3-3-3-26】
  • マイルCS南部杯【2-0-0-2】
  • みやこS【1-3-3-27】
  • 武蔵野S【1-2-0-19】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-0-4-236.9%20.7%
2番人気3-5-1-1313.6%40.9%
3番人気1-1-1-136.3%18.8%
4番人気1-1-1-117.1%21.4%
5番人気1-1-1-89.1%27.3%
6-9番人気0-0-0-200.0%0.0%
10-番人気0-0-0-80.0%0.0%

前走レースに関係なく6番人気以下だった馬は過去8年で一度も3着以内がありません。

2018年のアンジュデジール、2015年のロワジャルダン、2014年のワイドバッハは前走6番人気以下で重賞を勝ち、チャンピオンズCでも人気を上回る結果を残しているので、前走1着のワンダーリーデルやヴェンジェンスは枠次第では抑えてもいいかもしれません。

この2頭以外で前走6番人気以下はウェスタールンド、キングズガード、タイムフライヤー、テーオーエナジーの4頭。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着2-4-3-265.7%25.7%
2着3-1-2-1117.6%35.3%
3着1-1-2-165.0%20.0%
4着1-1-0-117.7%15.4%
5着1-0-0-109.1%9.1%
6-9着0-1-0-150.0%6.3%
10-着0-0-1-120.0%7.7%

こちらも前走着順が良いほど好走率が高く、前走GⅢで優勝した2頭は前走2着以内でした。

また近年の好走馬はどちらかと言えばマイルでも走れるタイプが多く、サンビスタやサウンドトゥルーは同年のかしわ記念、ルヴァンスレーヴやゴールドドリームはマイルCS南部杯に出走。他にもアスカノロマンやコパノリッキーなど同年のマイル経験があるとプラスです。

チャンピオンズC 注目馬

ゴールドドリーム

2017年のチャンピオンズCからGⅠで9戦連続3着以内と安定感は抜群。マイルCS南部杯は1番人気で3着に敗れましたが、元々南部杯はこの馬にとって勝ち切れないレースで今年も調教は余裕残し。5か月半ぶりのレースを一叩きされ状態も上向いてくると思われます。6歳馬でも通用するレースであり現時点でルメール騎手の継続騎乗を予定しているのも好材料。

またこの馬は血統面で父ゴールドアリュールに母父フレンチデピュティで4代前にヴァイスリージェントを持つという点が大きく強調できる部分。他に上位人気が予想される4頭はヴァイスリージェントを持ちません。3~4歳の有力馬に比べマイル実績がある点もこのレースの傾向に合っています。

 

インティ

前走は大外枠や59kgなど不安要素があり、4角で接触してからはレースを止めています。あのまま追っても着外は濃厚でしたが、その辺りはある程度度外視して今回走れる状態に戻っているかが鍵。血統はあまり強調できませんが、1月に行われた東海Sではチュウワウィザードを寄せ付けずレースレコードで快勝しているので問題ないと思われます。

今回は乗り替わりと言っても武豊騎手に戻る形なのでその点では相殺、5歳馬の成績の良さや同年のマイル実績などが強調材料です。前走大敗しているのでその辺りのデータには当てはまりませんが、5歳時のアスカノロマンが似たローテで好走しています。メンバー的にはハナを切れそうなので、あとは枠順。

 

クリソベリル

チャンピオンズCは12/1以前の開催時は3歳馬が55kgで出られるため、斤量面では昨年のルヴァンスレーヴ以上に有利。世代では断トツですが昨年のルヴァンスレーヴはマイルCS南部杯など古馬GⅠ実績、マイル実績が豊富でした。このレースを3歳で好走した馬と比べるとマイル実績や古馬相手のJRA重賞実績に欠けるのがネック。厳しいペースや多頭数に対応できない可能性があります。

日本テレビ盃からのローテは微妙ですが内容としては1番人気1着で問題なく、5番人気以内+継続騎乗にも当てはまります。また血統面ではノーザンダンサーのクロスを持ちますが、全兄クリソライトがこのレースで大敗しているのは気がかり。強調材料も多めですが、マイナス要素というよりは未知の要素が多い馬。

 

その他

ウェスタールンドは骨折休養明けのみやこSで3着。内有利なレースで14番枠だったことを考えると復帰戦としては上々の内容です。7歳馬ですがスミヨン騎手の継続騎乗にヴァイスリージェント持ち、さらにノーザンダンサーのクロスと血統的な裏付けもあり昨年の2着はフロックではありません。毎年人気薄が1頭は入るレースでもあり、オッズ的にも旨味がありそうです。

チュウワウィザードはマイル以下を走ったことが無いのが不安材料ですが、東海Sでは1.50.1のタイムで3着以下を千切っておりコース適性は問題なし。また昨年の西日がネタになっている福永騎手への乗り替わりになりますが、福永騎手はコース成績はトップクラスです。

オメガパフュームは地方の方が成績が良く昨年のチャンピオンズC、今年のフェブラリーSでは1秒以上敗れています。ダート馬としては小柄なこともあり評価を下げたい所ですが、切ると来そうなのがデットーリ騎手。穴はノーザンダンサーのクロスとヴァイスリージェントを持つミツバ、ロンドンタウンあたり。

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