過去5年分のデータ分析と予想です。
※2週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。
2017年から格上げされた2000mの2歳GⅠ。昨年はサートゥルナーリアが優勝し今年の皐月賞を制覇、2016年の優勝馬レイデオロは2017年の日本ダービー制覇とクラシックの主役を輩出しています。
今年も東スポ杯を1.44.5のレコードで圧勝したコントレイルを筆頭に、来年のクラシックを目指す有力馬が多数集まりました。
- 前走上がり2位以内の成績が抜群
- ノーザンF生産の人気馬は堅実
- 前走1番人気+1着馬が強い
それでは2019年ホープフルSのデータ分析を行なっていきます。
ホープフルS 登録馬
1番人気予想は東スポ杯を衝撃のレコードで制したコントレイル。デビュー戦で右回り経験もあり抜けた人気が予想されます。
2番手はルメール騎手の騎乗でデビュー時から評価の高かったワーケア。
現時点では3番手に東スポ杯3着のラインベックが推されていますが、東スポ杯の着差を考えると未対戦組のオーソリティ、ヴェルトライゼンデ、ブラックホールあたりの方が上回るかもしれません。
ホープフルSのコース分析
中山芝2000mの特徴
中山芝2000mは内回りコースを使用。直線入り口あたりからのスタートになりコーナーまでの距離が十分にあることから1800mよりも位置争いが激しくなりますが、道中のペースは落ち着く傾向にあります。
この時期の中山芝は時計がかかるのが特徴で、ホープフルSでは前半のペースに関係なく勝ちタイムは過去5年とも2分1秒台に収まっています。
中山芝2000m 種牡馬データ
直近5年ではディープ産駒が2勝、キングカメハメハ、ロードカナロア、ハーツクライが1勝ずつを挙げています。ノーザンダンサーのクロス持ちやロベルト持ちが好走しやすいレースですが、血統よりも絶対能力次第。
ホープフルS 種牡馬系統別データ
- サンデーサイレンス系【3-4-1-33】
- キングマンボ系【2-0-2-5】
中山芝2000m 母父データ
母父は様々な系統が走っていますが、母父側の血統表で目につくのはボールドルーラー系かセントサイモン系の血。
好走馬を輩出した母父シンボリクリスエス、エリシオ、チーフベアハート、アグネスタキオンはその母父がボールドルーラー系+セントサイモン系の血を持ちます。
今年で言えばオーソリティは父がステイゴールド産駒のオルフェーヴル、母ロザリンドはシンボリクリスエス×シーザリオとこのレースの好走血統を多く持っています。
ホープフルS 母父別系統別データ
- ロベルト系【2-0-0-4】
- サンデーサイレンス系【1-1-4-13】
- デピュティミニスター系【1-0-0-4】
- ボールドルーラー系【1-0-0-1】
- ミスタープロスペクター系【0-2-0-6】
ホープフルSの傾向データ①
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-1-0-1 | 60.0% | 80.0% |
2番人気 | 1-1-2-1 | 20.0% | 80.0% |
3番人気 | 1-0-1-3 | 20.0% | 40.0% |
4-6番人気 | 0-1-0-13 | 0.0% | 7.1% |
7-9番人気 | 0-2-2-11 | 0.0% | 26.7% |
10-番人気 | 0-0-0-28 | 0.0% | 0.0% |
2番人気以内は複勝率80%と堅実で、1番人気馬が勝つことが多いレースです。
4~6番人気よりも7番人気以下が2~3着に来ることが多いのが特徴ですが、4頭中3頭が父か母父ステイゴールド。
今年は母父ステイゴールドはいませんが、可能性としてはステイゴールドを父に持つオルフェーヴル、ゴールドシップ、ドリームジャーニー産駒は穴で検討する余地はあるかも。
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-0-1-6 | 0.0% | 14.3% |
2枠 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% |
3枠 | 0-1-0-6 | 0.0% | 14.3% |
4枠 | 2-0-2-6 | 20.0% | 40.0% |
5枠 | 2-0-0-7 | 22.2% | 22.2% |
6枠 | 0-2-1-7 | 0.0% | 30.0% |
7枠 | 0-1-1-8 | 0.0% | 20.0% |
8枠 | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% |
真ん中から外寄りの4~6枠の成績が良く、内外極端な枠はやや割引き。
昨年のサートゥルナーリアは4枠5番でしたが直線内でなかなか抜け出せないシーンもあり、1枠1番のニシノデイジーも同じように仕掛けのタイミングが遅れました。
馬番データ
- 偶数枠【3-2-2-28】
- 奇数枠【2-3-3-29】
馬番では6番が(1-1-1-2)、7番(1-0-1-2)、8番(0-1-1-3)の複勝率が高めです。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
先行 | 2-3-0-18 | 8.7% | 21.7% |
差し | 3-2-4-18 | 11.1% | 33.3% |
追込 | 0-0-1-15 | 0.0% | 6.3% |
極端な位置取りでなければどこでもOK。レース上がり2位以内が(4-2-2-4)と上がりの速さと着順が直結します。
前走4角位置
- 4番手以内【3-2-1-31】
- 5番手以下【2-3-4-26】
前走4角4番手以内+当日2番人気以内は(2-1-0-0)、4角5番手以下+当日2番人気以内は(1-1-2-2)。
予想オッズで人気のコントレイルが前走4角5番手、ワーケアが4番手ですがどちらも8頭立てだったのでイマイチ参考にはしづらいです。
前走上がり3F
- 1~2位【5-4-5-29】
- 3位以下【0-1-0-26】
前走上がり3位以下は大幅に割引きで例外は2014年のコメート。この馬は他のデータでも例外扱いになることが多く、唯一抑えられるデータは結果論ですが6番枠ということ。
今年の登録馬で前走上がり3位以下はクリノブレーヴ、ゼノヴァース、ナリノモンターニュ、パンサラッサ、ブルーミングスカイ、ラインベック、ラグビーボーイ、ワスカランテソーロの8頭。
ホープフルSの傾向データ②
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 2-0-2-4 | 25.0% | 50.0% |
2戦 | 2-2-2-19 | 8.0% | 24.0% |
3戦 | 0-1-0-14 | 0.0% | 6.7% |
4戦 | 1-1-1-11 | 7.1% | 21.4% |
5戦- | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% |
平均人気が最も高いのがキャリア3戦ですが、最も成績が悪いのもキャリア3戦。昨年のアドマイヤジャスタ以外は5番人気以内が7頭いましたが全て4着以下。
クリノブレーヴ、ゼノヴァース、ディアセオリー、ブラックホール、ラインベックの5頭がキャリア3戦。
生月データ
- 1月【0-0-0-4】
- 2月【2-0-3-11】
- 3月【1-3-1-21】
- 4月【1-2-1-14】
- 5月【1-0-0-7】
前走頭数データ
- 8頭以下【1-2-0-16】
- 9~11頭【3-1-2-11】
- 12~14頭【1-0-0-19】
- 15頭以上【0-2-3-11】
前走が9~11頭立てだった馬の成績・回収値が高めですが昨年の1・2着馬は前走8頭立て以下。近年は2歳重賞が増えたこともあり、あまり気にしなくても良さそうです。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-3-2-27 | 5.9% | 20.6% |
栗東 | 3-2-3-28 | 8.3% | 22.2% |
地方 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
5番人気以内なら関東・関西で成績の差はありません。6番人気以下は関東馬(0-2-1-22)、関西馬(0-0-1-20)と関東馬優勢。
騎手データ
- 継続騎乗【4-2-4-27】
- 乗り替わり【1-3-1-30】
乗り替わりはマイナスですが、海外騎手への乗り替わりは割り引く必要はありません。
また関東騎手が(0-1-2-32)と不振。唯一連対したのはまたもデータブレイカーのコメート。
生産者データ
- ノーザンF【4-1-3-9】
ノーザンF生産馬+当日3番人気以内だと(4-1-2-2)。またノーザンF生産馬でもキャリア3戦以上は(0-1-0-6)。
キャリア1~2戦のノーザンF生産馬はかなり堅実で、これに該当するのはオーソリティ、ワーケア、ヴェルトライゼンデの3頭。ラインベックがキャリア3戦です。
馬主は2011年以降はキャロット5勝、サンデーレーシング2勝、ノースヒルズ1勝。今年はヴェルトライゼンデがサンデーレーシング所有馬です。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 0-1-1-2 | 0.0% | 50.0% |
440-459 | 1-1-1-11 | 7.1% | 21.4% |
460-479 | 1-0-1-22 | 4.2% | 8.3% |
480-499 | 1-2-1-15 | 5.3% | 21.1% |
500-519 | 2-1-1-5 | 22.2% | 44.4% |
520- | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
500kg台の成績が目立ちますが小柄な馬でも問題ありません。460~479kgの複勝率が極端に低く出ていますが、馬券に絡んだ2回はどちらもノーザンF生産馬+ルメール騎手。
前走との馬体重差
- +体重【1-4-2-35】
- 増減無【2-1-1-7】
- -体重【2-0-2-15】
ホープフルSの前走データ
前走クラスデータ
前走クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
重賞 | 1-2-1-17 | 4.8% | 19.0% |
オープン | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% |
500万 | 1-2-1-14 | 5.6% | 22.2% |
未勝利 | 0-1-1-15 | 0.0% | 11.8% |
新馬 | 2-0-2-4 | 25.0% | 50.0% |
未勝利組は不振ですが、重賞・500万・新馬組どこからでも狙えます。前走距離では2000mを使っている馬の勝率が高いのが特徴です。
また好走馬は中9週以内に多く10週以上間隔が空くと(0-2-0-10)。連対した2頭は当日2番人気以内でした。オーソリティ、ブラックホールには微妙なデータ。
主な前走
- 萩S【1-0-0-2】
- 京都2歳S【1-0-0-7】
- 葉牡丹賞【1-0-0-3】
- 東スポ杯2歳S【0-0-1-7】
前走距離
- 1400m【0-0-0-2】
- 1600m【0-2-0-5】
- 1800m【1-1-3-19】
- 2000m【4-2-2-31】
前走場所
- 東京【1-1-2-19】
- 中山【1-0-0-6】
- 京都【3-2-2-16】
- 阪神【0-0-0-7】
- 福島【0-1-0-2】
- 新潟【0-1-0-1】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 4-4-2-12 | 18.2% | 45.5% |
2番人気 | 1-0-1-8 | 10.0% | 20.0% |
3番人気 | 0-0-1-8 | 0.0% | 11.1% |
4番人気 | 0-0-0-8 | 0.0% | 0.0% |
5番人気 | 0-1-0-4 | 0.0% | 20.0% |
6-9番人気 | 0-0-1-11 | 0.0% | 8.3% |
10-番人気 | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
前走1番人気馬の成績が抜群で、前走新馬戦は3番人気以内、未勝利戦は2番人気以内まで抑えられます。
また前走5番人気以下で馬券に絡んだ2頭はジャンダルムとニシノデイジー。どちらも前走で重賞を勝っていました。このパターンで抑えられるのは札幌2歳S優勝のブラックホール。
前走人気で割引きとなるのはガロアクリーク、クリノブレーヴ、ディアセオリー、ハギノエスペラント、パンサラッサ、ブルーミングスカイ、ラインベック、ラグビーボーイの8頭。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 4-5-5-28 | 9.5% | 33.3% |
2着 | 1-0-0-5 | 16.7% | 16.7% |
3-着 | 0-0-0-24 | 0.0% | 0.0% |
唯一前走2着から優勝したのは2017年のタイムフライヤーで前走京都2歳Sを1番人気でタイム差無しの2着。
前走タイム差(1着)
- 0.6秒差以上【1-1-1-1】
- 0.3~0.5秒【1-0-1-11】
- 0.1~0.2秒【2-3-2-9】
- タイム差無し【0-1-1-7】
0.6秒差以上か0.1~0.2秒差で勝っている馬の成績が良いのが特徴。このどちらかに当てはまるのはガロアクリーク、コントレイル、ディアマンミノル、ナリノモンターニュ、ハギノエスペラント、ブラックホール、ヴェルトライゼンデの7頭。
ホープフルS 注目馬
ノーザンF生産の人気馬、前走1番人気1着で上がり最速、ルメール騎手の継続騎乗予定と基本的なデータは抑えています。コントレイルが1番人気だと思われますが、2番人気の可能性が高い点で他馬よりも強調材料が多め。やや割引になるのは前走が1800mのアイビーSというローテ。
血統面では父ハーツクライはタイムフライヤーを輩出。母父ダンジグ系はこのレースではロードクエストくらいしか好走例はありませんが、有馬記念で好走が目立つ母系なのでこの時期の中山は合うはず。
東スポ杯の内容がとにかく圧巻。1番人気馬の成績が良いレースなのでそれだけで買いですが、今回は福永騎手に戻る形とは言え乗り替わり、前走東スポ杯、前走時456kgの馬体が460kg台に乗った場合など細かいケチがつきそうなデータが多め。
能力の高さは文句無しですが、生産がノースヒルズなのもデータ的には危うい部分があります。また昨年のサートゥルナーリアは内で詰まりヒヤっとする場面もありました。1番人気でマークされる立場なので内枠に入った時は危険かも。
父系にステイゴールド、母系にロベルト、シーザリオ、ボールドルーラーやセントサイモンを持つなど過去このレースで好走した馬の血を集めたような血統。新馬戦でもブラックホール相手に余裕のある勝ち方だったので、能力は重賞級。
有力馬の中では前走2000mや池添騎手の継続騎乗予定、ノーザンF生産馬などがプラスですが、前走から間隔が空いている点は割引き。12/17時点なので有馬記念前ですが、サリオスやアーモンドアイと同じシルクレーシング所有馬という点では追い風になるか。
それ以外では中山芝2000mの重賞では断トツの成績を残している池江厩舎のヴェルトライゼンデ。想定人気では4~5番手くらいなので次点になりましたが、前走萩Sは昨年のサートゥルナーリアと同じ。今年はキャロット馬が登録していないので、ノーザンF+サンデーR+池江厩舎という背景は期待十分。
ブラックホールは前走札幌2歳Sを勝っているので一応抑えられますが、成績の悪いキャリア3戦や前走から4カ月の休み明けと割引き材料も多め。
穴ではオルフェーヴル産駒のディアマンミノル。血統面や前走内容は悪くありませんが、人気薄の関西馬、関東所属の横山典騎手、460kg台の馬体と割引き材料も多く、3連系の3列目で軽く抑えるくらいが無難。