ジャパンカップ2019予想|過去8年の傾向とデータ分析

2019年11月24日(日)
ジャパンC(GⅠ)
東京競馬場・芝2400m

過去8年分のデータ分析と予想です。
※2週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

創設39年目にして初めて外国馬の出走が0となりましたが、マカヒキ、レイデオロ、ワグネリアンと3世代のダービー馬に加えオークス馬ラヴズオンリーユー、海外転戦を終え最後の秋シーズンに臨むシュヴァルグランなど多彩なメンバーが揃いました。

ジャパンCの傾向
  • 1枠1番が断トツの成績
  • キャリア16戦以上+前走上がり4位以下は割引き
  • 人気馬の継続騎乗か海外騎手への乗り替わりが○

それでは2019年ジャパンCのデータ分析を行なっていきます。

ジャパンC 登録馬

人気は割れていますが現時点での予想オッズではワグネリアンが1番人気。4歳となった今年は掲示板には載るもののあと一歩のレースが続いていますが、ダービーを勝った舞台で復活なるか。

2番人気は同じ友道厩舎で天皇賞・秋ではクビ差の4着に食い込んだユーキャンスマイル。3番人気は今年いっぱいでの引退が濃厚なレイデオロ。以下オークス馬ラヴズオンリーユー、昨年の3着馬スワーヴリチャード、ルメール騎手に乗り替わるムイトオブリガードなどが続きます。

ジャパンCのコース分析

東京芝2400mの特徴


直線の坂を上りきった地点からスタートし、前半1000mは平坦~下り坂となっています。スピード、スタミナ、底力など総合力が問われるコースでレースレベルが上がるほど人気馬が好走しやすい特徴があります。

重賞ナビ

東京競馬場・芝2400mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、東京芝…

東京芝2400m 種牡馬データ


リーディング上位種牡馬が強いコースで過去8年ではディープインパクト産駒が3勝を挙げていますが、牡馬が(0-1-1-8)に対して牝馬が(3-1-0-6)。人気馬があまりいなかったこともありますが、ディープ産駒の牡馬は信頼度に欠けます。

ジャパンC 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【6-5-4-51】
  • キングマンボ系【1-2-2-11】
  • ロベルト系【1-0-0-3】
  • グレイソヴリン系【0-1-2-10】

主な出走馬の血統分析

重賞ナビ

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東京芝2400m 母父データ


こちらも性別で特徴があり、牡馬はどの系統でも大きな差はありませんが母父ノーザンダンサー系は(0-3-1-34)と出走数の割に勝ち切れていません。

逆に牝馬は過去8年で5頭が優勝していますが、昨年のアーモンドアイ以外の4頭は母父ノーザンダンサー系。細かく見るとダンジグ系、デピュティミニスター系、カーリアン系となっています。ラヴズオンリーユー、カレンブーケドールは母父ストームキャット系でレース実績はありませんが、母父ストームキャットはコース実績は○。

ジャパンC 母父別系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-1-2-10】
  • ダンジグ系【2-0-0-11】
  • ミスタープロスペクター系【1-1-3-13】
  • プリンスリーギフト系【1-0-1-1】
  • ノーザンテースト系【0-1-1-3】

ジャパンCの傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-1-2-237.5%75.0%
2番人気1-1-2-412.5%50.0%
3番人気1-1-0-612.5%25.0%
4-6番人気3-3-2-1612.5%33.3%
7-9番人気0-2-0-220.0%8.3%
10-番人気0-0-2-590.0%3.3%

1番人気馬は堅実で4着以下になったのは5歳時のジェンティルドンナと外国馬デインドリーム。基本的には人気馬優勢です。単勝8番人気以内・オッズ15倍以内くらいが目安でそれ以下になると好走率は落ちます。

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠4-2-2-726.7%53.3%
2枠1-0-1-136.7%13.3%
3枠0-1-1-140.0%12.5%
4枠1-0-0-156.3%6.3%
5枠0-2-0-140.0%12.5%
6枠0-1-0-150.0%6.3%
7枠1-0-3-145.6%22.2%
8枠1-2-1-174.8%19.0%

1週前からCコースに替わります。枠別の成績はダービーに似ていて1枠1番のみが断トツの成績。2番枠以降は複勝率ではあまり差はありません。

馬番データ

  • 偶数枠【2-5-1-56】
  • 奇数枠【6-3-7-53】

1枠1番はアーモンドアイ、シュヴァルグラン、キタサンブラックの3連勝を含め過去8年で(3-1-2-2)。7番より内が過去8年で6勝を挙げており、残りの2頭は15番でした。

前走馬番データ(天皇賞・秋)

  • 1~4番【0-0-1-7】
  • 5~10番【3-2-6-13】
  • 11~18枠【1-1-0-15】

前走秋天組が多いレースですが、秋天で5~10番くらいに入っていた馬の成績が良いのが特徴です。また偶数枠(0-2-4-20)に対して奇数枠が(4-1-3-15)。

ユーキャンスマイルが前走6番枠、マカヒキが8番枠でしたが偶数枠なのでデータ的には2~3着までか。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ1-1-1-512.5%37.5%
先行4-1-2-2213.8%24.1%
差し3-4-3-495.1%16.9%
追込0-1-2-320.0%8.6%
マクリ0-1-0-10.0%0.0%

昨年は明らかにタイムが出過ぎる高速馬場。こうなると前が止まりませんが、例年通りの2分24秒くらいのある程度時計を要する馬場なら中団前後がベスト。

前走4角4番手以内

  • 2番人気以内【2-1-2-2】
  • 3番人気以下【0-1-0-17】

前走4角4番手以内はほぼ人気馬のみで3番人気以下だったのは昨年のキセキ。ウインテンダネス、ジナンボー、ダイワキャグニー、ダンビュライト、ムイトオブリガード、ラヴズオンリーユーが前走4角4番手以内です。

前走上がり3F

  • 1~3位【6-4-4-27】
  • 4~5位【1-0-1-13】
  • 6位以下【1-2-3-40】

前走上がり3位以内の成績が良くエタリオウ、タイセイトレイル、ユーキャンスマイル、ルックトゥワイス、ワグネリアンの5頭が前走上がり3位以内。

ジャパンCの傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳2-2-0-1510.5%21.1%
4歳4-2-2-339.8%19.5%
5歳2-4-4-285.3%26.3%
6歳-0-0-2-330.0%5.7%

6歳以上で3着に入ったのはジャングルポケット産駒のトーセンジョーダンとジャガーメイル。また4番人気以下の複勝率は5歳>4歳>3歳となっています。

キャリアデータ

  • 15戦以下【6-3-2-44】
  • 16~25戦【2-5-6-31】
  • 26戦以上【0-0-0-34】

キャリア16戦以上で優勝した2頭は2017年のシュヴァルグラン(22戦)と2011年のブエナビスタ(21戦)。この2頭は共に1枠でした。

またキャリア16戦以上は前走上がり3位以内で(2-2-3-16)に対して上がり4位以下だと(0-1-3-37)。キャリア16戦以上+前走上がり3位以内で残るのはタイセイトレイル、ルックトゥワイスの2頭。

さらに上がり4位以下で馬券に絡んだ4頭は全て前走秋天組なので紐で残せるのはスワーヴリチャード、マカヒキの2頭。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦1-1-2-243.6%14.3%
栗東7-7-6-579.1%26.0%
地方0-0-0-10.0%0.0%
海外0-0-0-270.0%0.0%

関西馬優勢ですが、関東馬は昨年のアーモンドアイ、一昨年のレイデオロと2年連続で連対しています。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-4-5-61】
  • 乗り替わり【3-4-3-48】

乗り替わりは関東騎手(0-0-0-16)、関西騎手(0-2-1-15)、海外騎手(3-2-2-16)となり頭で狙うなら海外騎手への乗り替わり。

また継続騎乗は6番人気以下で(0-0-3-49)と連対がありません。

生産者データ

  • ノーザンF【6-3-5-29】

今年は登録16頭中12頭がノーザンF生産馬。カレンブーケドール、ダイワキャグニーが社台F、ルックトゥワイスが追分F、ウインテンダネスがアサヒ牧場の生産馬です。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-1-0-80.0%11.1%
440-4591-1-0-117.7%15.4%
460-4795-1-0-1425.0%30.0%
480-4991-3-4-382.2%17.4%
500-5190-2-3-280.0%15.2%
520-1-0-1-108.3%16.7%

520kg以上で好走したのはキタサンブラックのみ。500kg以上になると勝ち切れず460~479kgが過去8年で5勝を挙げています。

前走との馬体重差

  • +体重【3-3-3-35】
  • 増減無【1-1-3-15】
  • -体重【4-2-2-30】

昨年のアーモンドアイは-8kg、3歳時のジェンティルドンナは-14kgでしたが基本的には前走からの増減は小さい方が好ましいです。

ジャパンCの前走データ

前走クラスデータ

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ6-4-7-449.8%27.9%
GⅡ2-2-1-286.1%15.2%
GⅢ以下0-0-0-80.0%0.0%
海外0-2-0-290.0%6.5%

ほぼ前走GⅠか京都大賞典から。必然的に前走は東京か京都になります。

主な前走

  • 天皇賞・秋【4-3-7-35】
  • 京都大賞典【2-1-0-11】
  • 秋華賞【2-0-0-2】
  • 凱旋門賞【0-2-0-5】
  • エリザベス女王杯【0-1-0-1】

前走場所

  • 東京【4-3-8-53】
  • 京都【4-2-0-19】

過去8年では前走東京、京都が4勝ずつを挙げていますが3着は全て前走東京組から。

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気6-1-3-1227.3%45.5%
2番人気0-0-2-90.0%18.2%
3番人気0-2-0-80.0%20.0%
4-5番人気2-0-1-1213.3%20.0%
6-9番人気0-3-1-210.0%16.0%
10-番人気0-0-1-180.0%5.3%

前走1番人気馬が非常に強いレースで、特に天皇賞・秋で上位人気だった馬が中心。

前走天皇賞・秋

  • 5番人気以内【4-0-5-12】
  • 6番人気以下【0-3-2-23】

秋天で5番人気以内だったのはスワーヴリチャード、ワグネリアン。6番人気以下はマカヒキ、ユーキャンスマイル

前走GⅡ

  • 3番人気以内【2-2-1-11】
  • 4番人気以下【0-0-0-17】

前走GⅡで3番人気以内はエタリオウ、ムイトオブリガード、レイデオロの3頭。ただし前走GⅡで優勝した2頭はどちらも前走1番人気でした。

4番人気以下はウインテンダネス、タイセイトレイル、ダンビュライト、ルックトゥワイスの4頭。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着3-2-4-2110.0%30.0%
2着1-1-0-165.6%11.1%
3着1-1-1-611.1%33.3%
4-5着2-2-0-218.0%16.0%
6-9着1-1-1-233.8%11.5%
10-着0-1-2-220.0%12.0%

前走4着以下から優勝したのは全て前走秋天組。また前走6着以下から3着以内に入ったのも全て前走秋天組です。GⅡ組は京都大賞典のみ3~4着から巻き返したシュヴァルグラン、サウンズオブアースの例はありますが基本的には1着馬優勢。

前走天皇賞・秋

  • 4着以内【3-2-4-11】
  • 5着以下【1-1-3-24】

4着以内はユーキャンスマイルのみ、5着以下はワグネリアン、スワーヴリチャード、マカヒキの3頭。また今年は秋天の1~3着馬が不在ですが、これは2011年以降で初めてになります。

ジャパンC 注目馬

ユーキャンスマイル

天皇賞・秋は伏兵評価でしたが上がり最速の4着。3歳夏の阿賀野川特別以降は7戦中6戦が上がり最速で、本質的には左回り巧者ではないかと思われます。天皇賞・秋で真ん中あたりの枠だった馬の成績が良いレースでもあり、馬体重などを含めると2~3着に該当する項目が多めではありますが、メンバーが手薄な今年はチャンス十分。

今年はこれといった逃げ馬不在のためスロー気味からの後半勝負になりそうですが、展開問わず折り合いがつきやすく末脚確実なこの馬は安心感があります。シュヴァルグラン、キタサンブラック、エピファネイアの他にもキセキやサウンズオブアースなど、近年牡馬の優勝馬・好走馬は長距離実績がある馬が多いのも好材料。

 

ラヴズオンリーユー

過去8年で好走した牝馬5頭中4頭がオークス3着以内の実績持ち。血統面でも父ディープ×母父ノーザンダンサー系で過去の優勝馬に近い血統構成です。カレンブーケドールも似た配合ですが、オークス勝ちの実績や関西馬、前走人気や当日人気もこちらの方が上という点でプラス要素は多めです。

不安要素としては秋華賞を回避した影響。本来なら秋華賞→ジャパンCが理想のローテだったはずで、休み明けからの中1週はさすがに厳しいので香港に回る可能性が高そうです。また現4歳世代は3歳時にマイルCS、ジャパンC、チャンピオンズC、有馬記念を制したレベルの高い世代。斤量53kgは魅力ですが、秋天を見る限りまだ4歳世代が上です。

 

ワグネリアン

天皇賞・秋では不利な14番枠から追い込むも掲示板まで。今年は秋天1~3着馬が不在ということで4番人気5着・上がり3位以内という内容は合格ライン。馬体もコンパクトな460~470kgでデータ的に大きな割引き要素はありませんが、長距離実績が無く突き抜ける印象に欠けるのがこの馬の難しい所。

福永騎手が騎乗できないことは確定で海外騎手なら頭まで狙えますが、日本人騎手ならデータ的には相手まで。またディープ産駒の牡馬の古馬GⅠ成績、またジャパンC成績の悪さも不安要素ですが、今年のジャパンC当日は「ディープインパクトメモリアルデー」。金子オーナーの持ち馬ということで大人の事情を含めると最有力。

 

その他

それ以外では東京巧者のレイデオロ。オールカマーは58kgに加え乗り替わりが不振なレースで、昨年のオールカマーも勝ったとは言え手応えはイマイチでした。得意な根幹距離、また東京コースに戻る今回は見直す必要があり、乗り替わりですがビュイック騎手が決まっているのも好材料。

スワーヴリチャードは秋天上位組が不在ということで繰り上がりで好走ラインに届いた形。一叩きされここが全力と思いますが、キャリア16戦以上で上がり4位以下、500kg以上の馬体など2~3着までに該当するデータが多めです。

あとは長距離実績で考えると一昨年の優勝馬で昨年の有馬記念3着、今年のドバイSC2着とまだGⅠでも戦えるシュヴァルグラン、ここ2戦で忘れられた感がありますが菊花賞、天皇賞・春ではユーキャンスマイルに先着し、戦績もサウンズオブアースをなぞるようなエタリオウ。鞍上含め一番不気味なのはこの馬かも。

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