宝塚記念2019予想|過去10年の傾向とデータ分析

by Ogiyoshisan [CC BY-SA 4.0]
2019年6月23日(日)
宝塚記念(GⅠ)
阪神競馬場・芝2200m

過去10年分のデータ分析と予想です。
※2週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

上半期最後のGⅠとなる宝塚記念。昨年は7番人気のミッキーロケットが優勝、一昨年は断然の1番人気キタサンブラックが9着に敗れるなど波乱になることも多いレースです。

宝塚記念の傾向
  • 前走天皇賞・春組が強い
  • 1着馬は8枠から出ることが多い
  • 前走上がり3~5位だった馬の勝率が高い

それでは2019年宝塚記念のデータ分析を行なっていきます。

宝塚記念 登録馬

登録13頭ですが別レースが有力とみられる馬もいるため、出走馬はさらに減る可能性があります。

ただ小頭数のレースとは言えダービー馬レイデオロ、皐月賞馬アルアイン、菊花賞馬キセキのクラシックホースに加えスワーヴリチャード、リスグラシューと5歳世代のトップクラスが集結。

ここに4歳馬エタリオウを加えた6頭が上位人気争い、マカヒキが続きそれ以降はかなり離れた人気が予想されます。

宝塚記念のコース分析

阪神芝2200mの特徴


スタート直後が下り坂になっているため前半のペースが速くなりやすいのが特徴ですが、2コーナー辺りで一旦落ち着きます。直線が短いため3~4コーナーから徐々に進出でき直線も伸びる脚が必要になります。

ゴールドシップが連覇したようにスタミナや底力が求められるコースです。

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阪神芝2200m 種牡馬データ


スタミナ、底力と言えばやはりステイゴールド産駒で過去10年では(5-0-0-9)。今年はエタリオウ、ショウナンバッハ、スティッフェリオの3頭が登録しています。

キングカメハメハ産駒も7番人気ミッキーロケット、6番人気ラブリーデイと中距離特化型は軽視禁物。こちらはレイデオロが登録。

またディープインパクト産駒は牡馬が(0-1-0-10)に対して牝馬が(1-1-4-6)。今年はアルアイン、ソールインパクト、マカヒキの3頭がディープ産駒です。

宝塚記念 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【6-5-7-69】
  • キングマンボ系【2-2-1-19】
  • ロベルト系【1-2-1-8】

主な出走馬の血統分析

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阪神芝2200m 母父データ


メジロマックイーンは例外ですが、コースデータから目立つのはトニービンやシンボリクリスエスあたり。レイデオロが母父シンボリクリスエスです。

宝塚記念 母父別系統別データ

  • ヘロド系【4-0-0-5】
  • サンデーサイレンス系【1-2-0-22】
  • ミスタープロスペクター系【1-1-1-11】
  • グレイソヴリン系【1-1-1-12】
  • キングマンボ系【1-1-0-2】

宝塚記念の傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-3-2-320.0%70.0%
2番人気2-1-1-620.0%40.0%
3番人気1-1-2-610.0%40.0%
4番人気0-0-1-90.0%10.0%
5番人気0-2-0-80.0%20.0%
6番人気2-0-1-720.0%30.0%
7-9番人気3-1-1-2510.0%16.7%
10-番人気0-2-2-520.0%7.1%

過去10年で見ると1番人気の信頼度は高めですが、直近5年に絞ると1~12番人気まで万遍なく馬券に絡んでいるため人気順はあまり信頼できません。

単勝オッズ別データ

  • 1.9倍以下【0-1-1-2】
  • 2.0~2.9倍【2-2-1-0】
  • 3.0~6.9倍【1-1-3-9】
  • 7.0~9.9倍【2-1-1-10】
  • 10.0~14.9倍【3-2-1-12】

今回は人気が割れそうなので1倍台はいないと思われますが、1番人気馬が2倍台ならデータ的には◎

また昨年のミッキーロケットやワーザー、一昨年のゴールドアクターやミッキークイーンなど単勝オッズ10~15倍の馬の好走が近年目立ちます。

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-4-116.3%31.3%
2枠1-1-2-126.3%25.0%
3枠0-1-1-150.0%11.8%
4枠0-4-0-130.0%23.5%
5枠0-3-0-150.0%16.7%
6枠2-0-0-1810.0%10.0%
7枠0-1-2-170.0%15.0%
8枠6-0-1-1527.3%31.8%

枠順ごとにかなり特徴があり8枠の勝利数、4~5枠の2着数、1枠の3着数が目立ちます。

馬番データ

  • 偶数枠【5-6-5-56】
  • 奇数枠【5-4-5-60】

馬番では11番(3-0-2-5)、2番(1-1-3-5)、8番(0-3-1-6)あたりが好成績。

5番人気以内

  • 1~3枠【0-1-3-10】
  • 4~5枠【0-6-0-10】
  • 6~8枠【5-0-3-12】

人気馬は外寄りの枠に入るに連れて上の着順になりやすい傾向があります。

6番人気以下

  • 1~3枠【2-0-3-17】
  • 4~6枠【0-1-0-32】
  • 7~8枠【3-1-0-34】

上と枠の分け方が異なりますが、人気薄は中枠よりは内外離れている方が良さそうです。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-0-2-80.0%20.0%
先行5-5-2-2812.5%30.0%
差し4-1-4-418.0%18.0%
追込1-4-2-392.2%15.2%

先行馬が安定しています。上がり最速馬が(6-5-0-0)という成績ですが、毎年レースの上がり3Fは36秒前後なので東京コースなど他場での末脚は参考程度。

その意味では今年の大阪杯は勝ちタイム2.01.0、レースの上がり3Fは35.5だったので傾向としては近いです。

前走4角位置(前走国内のみ)

  • 9番手以内【8-3-9-67】
  • 10番手以下【2-4-0-36】

前走4角10番手以下で勝ったのはゴールドシップとオルフェーヴル。血統的な後押しが無いと頭までは厳しそうです。

クリンチャー、ショウナンバッハ、マカヒキの3頭が前走4角10番手以下です。

前走上がり3F

  • 1~2位【1-2-4-33】
  • 3~5位【9-3-0-26】
  • 6位以下【0-2-5-44】

勝率が非常に高いのが前走上がり3~5位だった馬。特に春天で上がり3~5位だった馬が(5-1-0-8)で昨年のミッキーロケットもこれに該当。

エタリオウが前走春天で上がり3位での4着でしたが、これは昨年のミッキーロケットと同じです。他にはアルアイン、ソールインパクト、タツゴウゲキが前走上がり3~5位でした(海外組除く)。

宝塚記念の傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳0-0-0-10.0%0.0%
4歳3-2-6-366.4%23.4%
5歳6-4-4-3113.3%31.1%
6歳1-3-0-214.0%16.0%
7歳-0-1-0-270.0%3.6%

人気馬・穴馬共に5歳馬が優勢。7歳で2着に入ったのは昨年の香港馬ワーザーです。

キャリアデータ

  • 10戦以下【1-1-2-10】
  • 11~15戦【3-1-5-32】
  • 16~20戦【4-5-2-25】
  • 21戦以上【2-3-1-49】

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-2-0-2510.0%16.7%
栗東7-7-10-906.1%21.1%
地方0-0-0-10.0%0.0%
海外0-1-0-00.0%100.0%

関西馬がやや優勢ですが2016年、2017年は関東馬のワンツーでした。

騎手データ

  • 継続騎乗【8-7-7-52】
  • 乗り替わり【2-3-3-64】

有力馬で乗り替わりになるのはエタリオウ、スワーヴリチャード、リスグラシュー

エタリオウの横山典騎手、リスグラシューのレーン騎手は初コンビですが、スワーヴリチャードは前走ドバイが代打のモレイラ騎手で主戦のデムーロ騎手に戻る形です。

生産者データ

  • ノーザンF【4-6-3-46】

ノーザンF生産馬は2番人気以内だと(0-4-1-5)と勝ち切れていないのが特徴。回収値が高いのが6~10番人気で(3-2-1-16)という成績。

ノーザンF生産馬はアルアイン、エタリオウ、スワーヴリチャード、マカヒキ、リスグラシュー、レイデオロの6頭。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4392-0-0-433.3%33.3%
440-4591-3-3-154.5%31.8%
460-4792-2-1-208.0%20.0%
480-4992-5-3-394.1%20.4%
500-5192-0-1-237.7%11.5%
520-5391-0-2-117.1%21.4%
540-0-0-0-40.0%0.0%

馬体重で見ると500kg未満の馬の方が連対率が高く、牝馬を除いても480~499kgが近年よく走っています。コースデータからも複勝率ではあまり差がありませんが、480~499kgは勝率が高いのが特徴です。

有力馬ではレイデオロが有馬記念時490kgです。

丁度梅雨時で1年で最もジメジメする時期で、牝馬が好走していることからも夏競馬と言えます。データはありませんが当日の天候や気温も重要かもしれません。

前走との馬体重差

  • +体重【3-3-6-38】
  • 増減無【1-1-1-17】
  • -体重【6-5-2-52】

前走春天から優勝した5頭は全て前走からマイナス体重での出走でした。

前走との斤量差

  • +斤量【3-7-7-66】
  • 増減無【7-2-3-46】
  • -斤量【0-1-0-4】

春秋の天皇賞・安田記念・宝塚記念は負担重量が58kg(牝馬56kg)になります。牝馬はエリザベス女王杯や別定戦で56kgを背負う機会が比較的多いため、好走に繋がっている可能性もあります。

斤量1kgというのは小さく見えますがジェンティルドンナは56kgでは一度も勝てず、2度目のジャパンC、ドバイSC、有馬記念は全て55kgでした。

宝塚記念の前走データ

前走クラス

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ6-4-6-479.5%25.4%
GⅡ2-1-2-335.3%13.2%
GⅢ1-2-1-184.5%18.2%
オープン1-0-0-233.3%33.3%

前走GⅠ組が中心で、別路線では鳴尾記念か目黒記念がローテとしては○。

主な前走

  • 天皇賞・春【5-2-2-33】
  • 鳴尾記念【1-2-1-12】
  • 目黒記念【1-0-1-15】
  • 大阪杯【1-0-0-2】
  • ヴィクトリアマイル【0-2-3-5】
  • ドバイSC【0-1-1-5】

前走距離

  • 1600m【0-3-4-10】
  • 1800m【0-0-0-9】
  • 2000m【3-4-2-34】
  • 2400-2500m【2-0-1-21】
  • 2600-3600m【5-2-2-33】

前走人気

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-3-3-1612.0%36.0%
2番人気2-1-2-1410.5%26.3%
3番人気3-1-1-1614.3%23.8%
4番人気0-0-0-140.0%0.0%
5番人気1-1-0-514.3%28.6%
6-9番人気1-1-1-126.7%20.0%
10-番人気0-0-2-260.0%7.1%

前走6番人気以下は春天、ヴィクトリアマイル。例外は昨年のノーブルマーズで目黒記念を10番人気で2着でした。ここに出走する馬は人気があって当然ですが、それでも前走上位人気馬は安定しています。

前走鳴尾記念

  • 3番人気以内【1-2-1-5】
  • 4番人気以下【0-0-0-7】

前走鳴尾記念は3番人気以内が必須。鳴尾記念は開催時期が良く変わるため母数が少ないですが、鳴尾記念の前に前哨戦の位置づけだった金鯱賞も前走3番人気以内だった馬が好走していました。

前走着順

着順着度数勝率複勝率
1着2-3-3-226.7%26.7%
2着1-2-5-105.6%44.4%
3着2-1-0-1114.3%21.4%
4着1-1-0-99.1%18.2%
5着1-0-0-910.0%10.0%
6-9着2-2-2-354.9%14.6%
10-着1-1-0-194.8%9.5%

前走好走馬が強く、6着以下から巻き返しているのは基本的には前走GⅠ組です。

前走GⅡ・GⅢ

  • 4着以内【3-3-3-22】
  • 5着以下【0-0-0-34】

前走GⅡ・GⅢ組は4着以内が目安。また敗れている場合はタイム差も小さい方が良く、GⅢ組は0.3秒差以上つけられていると3着以内はありません。

今年のGⅡ・GⅢ組を前走内容のみで考えるとソールインパクト。昨年のノーブルマーズに近い存在ですが、7歳馬などマイナスデータも多め。

前走天皇賞・春

  • 2着以内【0-0-2-11】
  • 3着以下【5-2-0-22】

春天組は連対馬の成績が悪く、キタサンブラックも2年連続で春天1着から宝塚記念に臨みましたがいずれも敗れています。

宝塚記念 注目馬

エタリオウ

前走天皇賞・春は人気を背負っての4着だけに印象が良くありませんが、上がり3~5位で4着という内容は宝塚記念の好走条件に当てはまります。

今回はGⅠ馬が揃うため人気落ちしそうですが、人気落ちを前提に考えると単勝10倍前後の馬の成績の良さ、人気薄のノーザンF生産馬という点も買い要素になります。

それ以外でも大きすぎない馬体や血統からも今回の方がデータ的に面白い馬。今年は小頭数なので後ろから行ってもロスは小さく馬体が絞れていればさらにプラス。

 

アルアイン

大阪杯は時計のかかる馬場になったことも幸いし皐月賞以来の勝利。ディープ産駒らしくない馬で掴みどころの無さもありますが、何だかんだで毎回掲示板には載ってくる堅実派です。

この馬は後半800mくらいからラップが上がる持続力勝負が得意なので東京ではキレ負けしますが、全く馬場や展開が異なった大阪杯で2年連続好走し、2200mも1着こそありませんが連対率100%。時計のかかりやすい宝塚記念は合っています。

不安要素としては馬格がある馬の成績がイマイチで、この馬自身も毎年夏場は休んでいること。ただ池江調教師は阪神中距離の成績は抜群で、このレースも過去10年で3勝を挙げています。

 

レイデオロ

ドバイは合っていないのか2年連続で敗退。ただ国内では皐月賞以外全て3着以内と安定しており、2000~2400mを中心に使われているキンカメ産駒という点ではミッキーロケットやラブリーデイに近い部分があります。牡馬は近年非サンデー系が強いのも宝塚記念の傾向です。

バランスの良い480kg台の馬体もレース傾向には合っていますが、昨年は高速馬場の天皇賞・秋、オールカマー(9月中山は高速)を勝ち、稍重の有馬記念と重馬場の京都記念で敗れていることからも抜けた存在ではありません。藤沢調教師がキッチリ仕上げてくれば。

 

その他

キセキは世界レコードのジャパンCを前半59.9秒で入ったように、前半ゆったりから徐々に加速し後続の脚を溜めさせない形が合っています。宝塚記念はスタート後が下り坂で前半が速くなりがちなのでコース的にはベストではありませんが、角居調教師・川田騎手はコース実績が抜群なのでこの馬を買うなら馬自身よりもチーム力を信じたい所。

マカヒキはアルアインと同じく古馬になってからはディープ産駒らしさを感じませんが、関西圏では大きく敗れていません。秋古馬三冠は下の世代が更に厚くなるため、年齢的にもここがGⅠで輝けるラストチャンスになりそうです。

スワーヴリチャード、リスグラシューはハーツクライ産駒が全体的に冬場に強く夏場に弱い傾向があるため割引き。逆に月別成績から見ると6月の成績が素晴らしいのがステイゴールド産駒。スティッフェリオは穴で抑えておきたい1頭です。

 

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