天皇賞・秋2019予想|過去10年の傾向とデータ分析

by kanagen
2019年10月26日(日)
天皇賞・秋(GⅠ)
東京競馬場・芝2000m

過去10年分のデータ分析と予想です。
※2週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

2000mという距離のためマイラーからクラシックホースまで幅広いメンバーが揃う天皇賞・秋。今年は天皇陛下御即位の慶祝競走として実施されます。GⅠ5勝のアーモンドアイ、皐月賞馬サートゥルナーリアに加えワグネリアンやダノンプレミアムなどGⅠ馬10頭が登録、豪華メンバーが揃いました。

天皇賞・秋の傾向
  • 13番より外、6番人気以下+奇数枠は割引き
  • 関西or外人騎手への乗り替わりとなる人気馬が好成績
  • 宝塚記念・毎日王冠以外は前走人気&連対馬優勢

それでは2019年天皇賞・秋のデータ分析を行なっていきます。

天皇賞・秋 登録馬

1番人気が予想されるのはアーモンドアイ。安田記念は不利の影響もありましたが、外枠からただ1頭上がり最速で追い込んでの3着と負けて強しの内容でした。

2番手には皐月賞馬サートゥルナーリア。ダービーはイレ込みや出遅れの影響で4着に敗れましたが秋初戦の神戸新聞杯を楽勝。距離的にもベストで今回はスミヨン騎手を予定しています。

3番手以下は朝日杯FSの勝ち馬ダノンプレミアム、昨年のダービー馬ワグネリアン、昨年1番人気のスワーヴリチャード、東京巧者で毎日王冠2着のアエロリットなどが続きます。

天皇賞・秋のコース分析

東京芝2000mの特徴


1コーナー奥のポケットからスタートし、2コーナーに進入するまでの距離が短いため外枠が不利なコース形態となっています。特に多頭数の場合外枠に入った逃げ・先行馬は苦戦傾向。

重賞ナビ

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東京芝2000m 種牡馬データ


キングマンボ系が強いレースで昨年もキングカメハメハ産駒のレイデオロが優勝。ディープインパクト産駒は(1-5-1-28)と2着が多く、優勝したのは2014年のスピルバーグ。

天皇賞・秋 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【4-8-5-70】
  • キングマンボ系【3-0-3-17】
  • グレイソヴリン系【2-0-0-12】
  • ロベルト系【1-1-2-8】

主な出走馬の血統分析

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東京芝2000m 母父データ


連対率が高いのは母父ノーザンダンサー系で特に父サンデー系×母父ノーザンダンサー系が好成績。カデナ、ゴーフォザサミット、マカヒキが該当します。

ナスルーラ系は3着が多く、それ以外ではサンデー系やロベルト系もまずまずの成績。母父ミスプロ系はイマイチで、近年好走したのは不良馬場だった2017年2着のサトノクラウンくらい。昨年のスワーヴリチャードも10着でした。

また母父サンデーサイレンスは(0-1-0-35)アーモンドアイ、ドレッドノータスが該当。ただし当日3番人気以内が2009年、2010年のシンゲンのみと人気馬が少なく、コースデータ上でも悪くはない成績なのでアーモンドアイについては問題ないかと思います。

天皇賞・秋 母父別系統別データ

  • ノーザンテースト系【2-0-0-7】
  • ダンジグ系【0-3-0-2】
  • デピュティミニスター系【0-2-2-8】
  • グレイソヴリン系【0-0-4-11】
  • サンデーサイレンス系【1-1-1-39】

天皇賞・秋の傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気4-2-2-240.0%80.0%
2番人気1-3-2-410.0%60.0%
3番人気0-0-1-90.0%10.0%
4-6番人気4-2-4-2013.3%33.3%
7-9番人気1-2-0-273.3%10.0%
10-番人気0-1-1-770.0%2.5%

昨年1番人気のスワーヴリチャードは出遅れから最後追っていませんでしたが、基本的には1番人気馬を中心に人気馬優勢。また6番人気以下で3着以内に入った馬はGⅠで連対したことがある馬が多めです。

また2番人気以内の牝馬は(1-2-1-1)とアーモンドアイには好データ。

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-3-0-145.6%22.2%
2枠2-1-0-1610.5%15.8%
3枠0-0-2-170.0%10.5%
4枠4-2-3-1120.0%45.0%
5枠1-1-0-175.3%10.5%
6枠2-1-1-1510.5%21.1%
7枠0-2-2-230.0%14.8%
8枠0-0-2-260.0%7.1%

非常に成績が良いのが4枠で、コースデータ通りに外の7~8枠は割引き。

馬番データ

  • 偶数枠【7-5-8-62】
  • 奇数枠【3-5-2-77】

偶数枠の複勝率が奇数枠の約2倍あり、4番(2-1-0-7)、8番(2-0-2-5)、12番(2-1-1-6)、2番(1-2-0-7)あたりが好枠。奇数枠では7番のみ(2-2-1-5)と抜群の成績。

また13番以降に入った馬は(0-1-3-47)と紐まで。

6番人気以下

  • 偶数枠【1-3-5-52】
  • 奇数枠【0-0-0-58】

6番人気以下は偶数枠に入った馬しか馬券に絡んでいません。今年は人気が割れそうなので奇数枠でも消しづらい所ですが、重い印は打ちにくそうです。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-0-1-90.0%10.0%
先行3-5-2-287.9%26.3%
差し7-4-3-629.2%18.4%
追込0-1-4-390.0%11.4%
マクリ0-0-0-10.0%0.0%

直線の長い東京コースなので脚質はそれほど気にしなくても大丈夫です。ただしレースの上がり2位以内が(8-5-5-4)なのでどの位置だろうと末脚が大事です。

前走4角位置

  • 1~4番手【3-4-5-58】
  • 5~9番手【6-4-5-50】
  • 10番手以下【1-2-0-28】

前走上がり3F

  • 1位【5-3-0-19】
  • 2~3位【1-1-0-17】
  • 4~5位【1-3-2-26】
  • 6位以下【2-3-5-60】

前走上がり1位はアーモンドアイ、カデナ、サートゥルナーリア、スカーレットカラー、ユーキャンスマイルの5頭。

天皇賞・秋の傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳0-2-1-110.0%21.4%
4歳3-5-4-307.1%28.6%
5歳6-3-4-3313.0%28.3%
6歳-1-0-1-651.5%3.0%

6歳以上は人気でなければ消し。3歳馬の優勝は2002年シンボリクリスエスまで遡りますがこの時は中山開催。東京開催で優勝した3歳馬は1996年のバブルガムフェロー1頭のみです。

また今年の芝1800~2200mの古馬重賞の成績は4歳世代・5歳世代が9勝ずつで互角。昨年は4歳世代が14勝、5歳世代が4勝と大きな差があり、天皇賞・秋でも4歳世代が1~4着まで占めました。今年もこの世代が宝塚記念で掲示板を独占しているように現5歳世代の層が厚く、穴狙いでも3~4歳よりは5歳馬の方が魅力的です。

キャリアデータ

  • 10戦以下【1-4-1-19】
  • 11~15戦【3-4-3-26】
  • 16~20戦【4-1-4-23】
  • 21戦以上【2-1-2-71】

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-5-3-514.8%17.7%
栗東7-5-7-876.6%17.9%
地方0-0-0-10.0%0.0%

関東・関西で互角ですが6番人気以下の関東馬はイスラボニータ、ペルーサ(4歳時)、スクリーンヒーローと3頭とも東京のGⅠでの連対実績がありました。

関東馬で東京GⅠ連対実績がないのはウインブライト、ゴーフォザサミット、ランフォザローゼスの3頭。

騎手データ

  • 継続騎乗【4-5-7-82】
  • 乗り替わり【6-5-3-57】

乗り替わりが強いレースであり、5番人気以内は継続騎乗が(4-4-2-22)に対して乗り替わりが(5-3-3-7)となっています。特に関西騎手か外国人騎手への乗り替わりが◎。

人気が予想される中ではサートゥルナーリアがスミヨン騎手に乗り替わり予定。スワーヴリチャードも現時点では騎手未定なので乗り替わりの可能性はありそうです。

継続騎乗は6番人気以下だと(0-1-5-60)と3着が多いのが特徴。

生産者データ

  • ノーザンF【5-5-3-37】
  • 社台F【2-3-2-23】
  • 社台白老F【1-0-2-11】

社台F、白老F生産馬は近年出走数自体が少なくノーザンF生産馬はプラス評価ですが、今年は有力馬が殆どノーザンF生産馬。人気馬でノーザンF以外なのはケイアイF生産のダノンプレミアムくらいです。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4591-0-1-127.1%14.3%
460-4792-4-2-285.6%22.2%
480-4994-3-4-536.3%17.2%
500-5192-3-1-305.6%16.7%
520-1-0-2-165.3%15.8%

459kg以下で優勝したのはブエナビスタ、520kg以上はキタサンブラックとどちらも1番人気。2番人気以下なら460~519kgの範囲であれば問題ありません。

前走との馬体重差

  • +体重【2-5-4-64】
  • 増減無【1-1-4-15】
  • -体重【7-4-2-59】

天皇賞・秋の前走データ

前走クラスデータ

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ2-5-3-245.9%29.4%
GⅡ8-5-7-976.8%17.1%
GⅢ0-0-0-100.0%0.0%
オープン0-0-0-30.0%0.0%

ローテーションの敷居が高いレースでGⅢ以下からの出走馬は多くなく、2000年以降に広げてみても前走GⅢ以下からは連対がありません。

相性の良いローテとしては毎日王冠、宝塚記念、札幌記念。他ローテからの優勝馬は2頭でオールカマーからは昨年2番人気のレイデオロ、京都大賞典からは2015年1番人気のラブリーデイとどちらも人気馬でした。

主な前走

  • 毎日王冠【4-3-5-43】
  • 宝塚記念【2-4-2-14】
  • 札幌記念【2-1-1-15】
  • オールカマー【1-0-0-26】
  • 京都大賞典【1-0-0-12】
  • セントライト記念【0-1-1-0】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気6-4-3-2117.6%38.2%
2番人気1-2-2-135.6%27.8%
3番人気0-2-0-220.0%8.3%
4-5番人気2-0-2-286.3%12.5%
6-9番人気1-2-3-382.3%13.6%
10-番人気0-0-0-140.0%0.0%

各前哨戦で2番人気以内だった馬は問題なく、3番人気以下だった馬は割引きです。

前走3番人気以下

  • 宝塚記念・毎日王冠【3-4-4-46】
  • その他のレース【0-0-1-56】

前走3番人気以下だった馬はほぼ宝塚記念か毎日王冠から。その他のレースから3着に入ったのは2011年のペルーサで前走は天皇賞・春。またペルーサは前年の2着馬でもありました。

宝塚記念、毎日王冠以外で3番人気以下はカデナ、ゴーフォザサミット、スカーレットカラー、スティッフェリオ、ドレッドノータスの5頭。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着4-4-3-2810.3%28.2%
2着3-0-2-1813.0%21.7%
3着1-1-2-174.8%19.0%
4-5着0-2-2-160.0%20.0%
6-9着2-2-1-374.8%11.9%
10-着0-1-0-230.0%4.2%

こちらも前走人気同様、前走2着以内は問題なく3着以下はほぼ宝塚記念か毎日王冠組。

前走3着以下

  • 宝塚記念・毎日王冠【3-5-4-44】
  • その他のレース【0-1-1-49】

前走宝塚記念・毎日王冠以外のレース3着以下から馬券に絡んだのはペルーサとリアルスティール。ペルーサは天皇賞・春、リアルスティールは安田記念から。

宝塚記念、毎日王冠以外で3着以下だったのはアーモンドアイ、ウインブライト、カデナ、ゴーフォザサミット、ダノンプレミアム、ワグネリアンの6頭。

天皇賞・秋 注目馬

アーモンドアイ

かつては1番人気が勝てないレースだった天皇賞・秋も近年は1番人気が堅実。安田記念は不利もあり3着に敗れましたが、そもそもドバイ後に使うレースも無くローテに疑問もあり、マイルよりも中距離がベストの馬。ただ安田記念では56kgを背負ってもあの末脚を使えたことは収穫です。

間隔が空くことについては問題なく東京実績や末脚の確実さ、人気の牝馬の成績の良さなどがプラス要素。今回は恐らくサートゥルナーリアを前に見る展開になると思いますが、この馬を良く知っているルメール騎手なのでその点でも安心。ジャパンCのキセキの役目はアエロリットが担ってくれそうなので、能力をフルに活かせるレースが期待できます。

 

サートゥルナーリア

前走神戸新聞杯というローテは判断が難しい所ですが、1番人気で楽勝しているのでマイナスではありません。血統的にはキングマンボ系×母父サンデー系でキセキやラブリーデイとも近く、このレースでの頭狙いとしてはディープ産駒よりも魅力的。前哨戦を使い菊花賞をパスしたからにはここが全力。

大外に入らない限り3番人気以内はほぼ確実。データ的にはスミヨン騎手に乗り替わりとになるのが今年の有力馬の中ではプラス。東京経験の浅さはマイナスですが、スミヨン騎手もブエナビスタの天皇賞・秋など東京実績豊富。今回はスタート位置もスタンドから遠いのでダービーのようなイレ込みの可能性は低いと思います。

 

ダノンプレミアム

安田記念の大敗による精神的なダメージが無いかは不安要素ですが能力は世代屈指。本質的には中京や阪神のような急坂で一気に突き放すタイプなので東京はベストではありませんが、休み明けの金鯱賞でリスグラシューやアルアインなど5歳世代のトップクラスを一蹴した内容は秀逸でした。

アーモンドアイと同じく前走安田記念で3着以下という内容はデータ的にはマイナスですが、ダノンキングリーをマイルCSに回したからにはサートゥルナーリアと同じくここが最大目標。ディープの後継としての種牡馬価値を考えると、ここは何としても欲しいタイトルです。

 

その他

最近はノーザンF生産の有力馬は前走ローテは不問と考えても良いと思いますが、サートゥルナーリアとダノンプレミアムは東京実績に欠けるため、上位に食い込んでくるとしたら実績のあるローテ+東京実績のある馬。

スワーヴリチャードは昨年はスタートで大きな不利があり、リズムを作れないまま最後もほぼ追わずに10着。それ以降は勝ち切れないもののGⅠでも常に善戦しています。宝塚記念からのローテになるのは昨年と比べて良く、騎手がまだ決まっていませんが5歳馬で東京のハーツクライ産駒と一発の魅力は十分。

アルアインも大崩れのないタイプで2000mのGⅠを2勝。昨年は前半スローの影響もありキレ負けしての4着なので左回りが苦手という訳ではありませんが、この秋はいつものように前哨戦を使わずに天皇賞・秋→マイルCSというローテなのでここは実質的に叩きか。

毎日王冠組ではやはりアエロリット。東京なら2000mでも持つとは思いますが、上に挙げた馬に比べて条件が向くとまでは言えません。アルアイン、アエロリットはノーザンF生産馬+馬主がサンデーRですが、サンデーR所有馬は(1-4-1-7)と勝ち切れていないのでここでも2~3着までが無難です。

また現時点では登録が17頭になりますが、13番より外に入った馬や人気薄の奇数枠が馬券になっていないデータもあるのであとは枠順次第です。

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