GⅢ時代を含む過去10年分のデータ分析と予想です。
※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。
昨年は2着リスグラシューがエリザベス女王杯を優勝、一昨年は1着クロコスミアがエリザベス女王杯でも人気薄で2着に入っています。1800mという距離からマイル専門の馬が出走することも多く、今年も実力のあるメンバーが揃いました。
- 1番人気馬は5年連続3着以内
- 前走GⅠ組よりも夏重賞の上位組
- 前走4番人気・5着以内が目安
それでは2019年府中牝馬Sのデータ分析を行なっていきます。
府中牝馬S 登録馬
人気が予想されるのはヴィクトリアマイルで上位を争ったプリモシーンとラッキーライラック。プリモシーンはマイル実績豊富ですが1800mの距離が課題、ラッキーライラックは近走は戦績にムラがありますが、中山記念で2着に入っているように距離は問題ありません。
3番手以下は京成杯AH2着のディメンシオン、一昨年の優勝馬でヴィクトリアマイル3着のクロコスミア、中距離重賞で近走安定しているスカーレットカラー、秋華賞3着のカンタービレなどが続きます。
府中牝馬Sのコース分析
東京芝1800mの特徴
東京芝1800mは2コーナー付近にあるポケットからスタート。スタート後すぐに2コーナーに斜めに進路を取るため内枠が有利なコース形態となっています。3コーナーまでの距離が長いため前半は比較的ゆったり流れ、直線の瞬発力勝負になることが多いです。
東京芝1800m 種牡馬データ
ディープインパクト産駒は(0-4-2-7)と1着無しですが、細かく見ると1番人気で(0-3-2-0)複勝率100%、また過去出走したディープ産駒は全て関西馬でした。ただし5回中3回がスマートレイアーです。
府中牝馬S 種牡馬系統別データ
- サンデーサイレンス系【5-8-5-66】
- デピュティミニスター系【2-0-2-3】
- グレイソヴリン系【1-0-0-6】
- キングマンボ系【1-0-0-12】
主な出走馬の血統分析
種牡馬ディープインパクトの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。ディープインパクト産駒の得意な距離やコースを芝・ダート…
種牡馬オルフェーヴルの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。オルフェーヴル産駒の得意な距離やコースを芝・ダート別にまと…
種牡馬ステイゴールドの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。ステイゴールド産駒の得意な距離やコースを芝・ダート別にまと…
東京芝1800m 母父データ
母父サンデー系はほぼサンデーサイレンス自身になりますが、昨年は母父スペシャルウィークのディアドラも優勝しています。
府中牝馬S 母父別系統別データ
- サンデーサイレンス系【5-0-3-18】
- ダンジグ系【1-1-2-5】
- ボールドルーラー系【1-1-0-7】
- ネイティヴダンサー系【1-1-0-3】
- リファール系【0-2-1-5】
府中牝馬Sの傾向データ①
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-3-2-4 | 10.0% | 60.0% |
2番人気 | 0-2-3-5 | 0.0% | 50.0% |
3番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 30.0% |
4-6番人気 | 5-3-2-21 | 16.1% | 32.2% |
7-9番人気 | 1-0-2-27 | 3.3% | 10.0% |
10-番人気 | 2-1-1-55 | 3.4% | 6.8% |
勝率が高いのは4~5番人気で1~2番人気馬は勝ち切れませんが、1番人気馬は直近5年連続で3着以内、2番人気馬も3年連続3着以内という成績です。
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-3-0-12 | 0.0% | 20.0% |
2枠 | 1-1-1-12 | 6.7% | 20.0% |
3枠 | 0-1-2-13 | 0.0% | 18.8% |
4枠 | 2-1-0-16 | 10.5% | 15.8% |
5枠 | 0-1-3-15 | 0.0% | 21.1% |
6枠 | 0-0-1-19 | 0.0% | 5.0% |
7枠 | 5-0-1-15 | 23.8% | 28.6% |
8枠 | 2-3-2-17 | 8.3% | 29.2% |
外の7~8枠の成績が高めですが、7枠は2010~2013年に4年連続で優勝しており近年はそこまで目立つ成績ではありません。
馬番データ
- 偶数枠【3-5-4-59】
- 奇数枠【7-5-6-60】
馬番では13番(3-1-0-5)、11番(2-0-1-7)の成績が目立ちますが、どの馬番からも満遍なく好走馬が出ています。
4番人気以下
- 1~2枠【1-1-1-18】
- 3~4枠【1-1-1-23】
- 5~6枠【0-0-1-33】
- 7~8枠【6-2-1-29】
7枠から勝った5頭は全て当日4番人気以下でした。頭で穴馬を狙うなら外枠が良さそうです。
また馬番+4番人気以下で絞ると奇数枠の成績が良いのも特徴。偶数枠は昨年フロンテアクイーンが3着に入りましたが、その前は2012年のマイネイサベル、スマートシルエットまで遡ります。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 2-0-0-9 | 18.2% | 18.2% |
先行 | 2-4-3-24 | 6.1% | 27.3% |
差し | 2-3-3-55 | 3.2% | 12.7% |
追込 | 4-3-4-31 | 9.5% | 26.2% |
2017年はクロコスミアが逃げ切り、2018年はディアドラが最後方から追い込みで勝っているように脚質は不問です。
前走上がり3F
- 1~2位【3-4-4-23】
- 3~5位【3-0-3-41】
- 6位以下【4-5-3-54】
前走上がり1位はスカーレットカラー、ペルソナリテの2頭。
府中牝馬Sの傾向データ②
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
3歳 | 0-0-2-0 | 0.0% | 100.0% |
4歳 | 7-4-3-41 | 12.7% | 25.5% |
5歳 | 3-5-3-56 | 4.5% | 16.4% |
6歳- | 0-1-2-22 | 0.0% | 12.0% |
若い馬が強く6歳以上は割引き。6歳以上で好走したのは2016年スマートレイアー、2014年ホエールキャプチャとどちらも重賞実績のある人気馬。2010年のセラフィックロンプは14番人気でしたが重賞勝ちの実績はあり、前走マーメイドSで2着に入っていました。
エイシンティンクル、クロコスミア、フロンテアクイーン、ペルソナリテの4頭が6歳馬です。
キャリアデータ
- 10戦以下【1-2-2-3】
- 11~15戦【2-1-2-28】
- 16~20戦【6-6-3-33】
- 21戦以上【1-1-3-55】
キャリア10戦以下の複勝率が高く、今年はカンタービレ、ジョディー、ラッキーライラックの3頭が該当。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-3-4-51 | 3.3% | 15.0% |
栗東 | 8-7-6-68 | 9.0% | 23.6% |
関西馬が優勢で5年連続関西馬が1着。
騎手データ
- 継続騎乗【5-3-6-51】
- 乗り替わり【5-7-4-68】
ルメール騎手が(2-2-0-0)と4年連続連対。2015年は11番人気のノボリディアーナで優勝しています。
生産者データ
- ノーザンF【2-6-2-18】
- 社台F【3-1-1-22】
ノーザンF生産馬は2着が多く今年はジョディー、ダノングレース、プリモシーン、ラッキーライラック、レッドランディーニの5頭が登録。
社台F生産馬はソウルスターリングのみです。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 1-2-3-11 | 5.9% | 35.3% |
440-459 | 4-0-1-19 | 16.7% | 20.8% |
460-479 | 3-7-6-57 | 4.1% | 21.9% |
480-499 | 2-0-0-18 | 10.0% | 10.0% |
500- | 0-1-0-14 | 0.0% | 6.7% |
480kg以上の馬は疑った方がいいレースです。昨年は498kgのディアドラが優勝しましたが3番人気ソウルスターリングは10着。過去にはアパパネやカワカミプリンセスといったGⅠ馬も掲示板を外しています。
有力馬で馬格があるのはエイシンティンクル、ジョディー、ソウルスターリング、フロンテアクイーン、プリモシーン、ラッキーライラックあたり。
前走との馬体重差
- +体重【5-6-5-63】
- 増減無【1-0-2-16】
- -体重【4-3-3-40】
府中牝馬Sの前走データ
前走クラスデータ
前走クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 0-1-1-18 | 0.0% | 10.0% |
GⅡ | 1-0-1-9 | 9.1% | 18.2% |
GⅢ | 5-6-5-57 | 6.8% | 21.9% |
オープン | 2-2-1-8 | 15.4% | 38.5% |
1600万 | 2-0-1-25 | 7.1% | 10.7% |
1000万 | 0-0-1-1 | 0.0% | 50.0% |
夏重賞を使ってきた馬の成績が良く、ヴィクトリアマイルからの休み明けは(0-0-1-12)と連対無し。カンタービレ、ラッキーライラックが前走ヴィクトリアマイルです。
ソウルスターリングは前走エプソムCを取消しているのでヴィクトリアマイル組と数えても問題ないかと思います。
主な前走
- クイーンS【3-2-2-23】
- 新潟記念【1-1-0-7】
- 米子S【1-1-0-0】
- 札幌記念【1-0-1-5】
- 関屋記念【0-2-2-1】
前走距離
- 1400m【0-0-0-4】
- 1600m【2-5-5-36】
- 1800m【4-3-3-32】
- 2000m【4-2-2-38】
- 2200m【0-0-0-4】
前走場所
- 東京【0-1-1-20】
- 阪神【2-3-2-20】
- 札幌【4-2-3-28】
- 新潟【1-3-4-19】
- 小倉【2-0-0-4】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-4-4-12 | 13.0% | 47.8% |
2番人気 | 1-1-1-14 | 5.9% | 17.6% |
3番人気 | 1-1-2-10 | 7.1% | 28.6% |
4-5番人気 | 3-1-1-18 | 13.0% | 21.7% |
6-9番人気 | 2-1-2-37 | 4.8% | 11.9% |
10-番人気 | 0-1-0-28 | 0.0% | 3.4% |
前走人気は4番人気以内が目安。6番人気以下だった馬は安田記念や札幌記念などが多く、牝馬限定戦を使ってきた馬は上位人気から。
その中でも成績の良い前走1番人気はプリモシーン、ラッキーライラックの2頭。
前走GⅢ
- 4番人気以内【4-5-4-19】
- 5番人気以下【1-1-0-38】
前走GⅢ組は4番人気以内と5番人気以下で差が大きく、今年の登録馬ではサトノガーネット、フロンテアクイーン、プリモシーン、ランドネの4頭が前走GⅢで4番人気以内。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 4-2-4-21 | 12.9% | 32.3% |
2着 | 2-1-1-10 | 14.3% | 28.6% |
3着 | 0-3-1-9 | 0.0% | 30.8% |
4-5着 | 2-2-1-17 | 9.1% | 22.7% |
6-9着 | 0-2-2-30 | 0.0% | 11.8% |
10-着 | 2-0-1-32 | 5.7% | 8.6% |
前走5着以内の複勝率が高く、近年前走6着以下から巻き返しているのは大体が当日5番人気以内。またタイム差では前走1秒以上負けていると複勝率は大きく下がります。
前走右回り
- 5着以内【8-6-3-40】
- 6着以下【1-0-2-36】
特にこのレースでは札幌、阪神など前走右回りを使ってきた馬の成績が良いのが特徴です。前走右回り+5着以内に絞るとスカーレットカラー、ディメンシオン、ペルソナリテ、レッドランディーニの4頭が該当します。
府中牝馬S 注目馬
前走中京記念は実質トップハンデの55.5kgで3着。夏競馬を使ってきた馬の成績が良いレースで、その中でも前走GⅢで1番人気3着はデータ的にも好走条件を満たします。1番人気馬が5年連続馬券に絡んでいるレースなので、当日1番人気に推されたらさらにプラス。
ただ今回はマイナス要素も多く、馬格のある馬が飛ぶことが多い点や前走左回り・またマイルを使ってきた馬が勝ち切れない点などが挙げられます。この馬自身マイルに特化した感じも見受けられるので1800mへの延長も課題になります。
若い馬が有利なレースで6歳馬というのは大幅な割引きですが、一昨年の覇者でヴィクトリアマイルでも日本レコードの3着に健闘とコース適性は◎。関西馬に加え比較的小柄な馬体もレースの傾向には合っており、春の競馬を見ても能力的な衰えは感じられません。
今年は夏競馬組でこれという馬がおらずメンバーレベルの高かった札幌記念から選びましたが、札幌記念は大外14番枠、また直線外のワグネリアンに寄られブレーキをかける不利もありました。1週前の毎日王冠で1.44.4が出ているので変わらず時計が出る馬場なら巻き返しは十分期待できます。
昨年のディアドラ、フロンテアクイーンなど前哨戦としてはクイーンSの相性が良く、5番人気2着で上がり最速という点ではまずまず。有力馬に馬格がある馬が多い中、470kg前後の馬体も2~3着に来ることが多く、ワイドや3連複のような買い方が合っていそうです。
東京経験は2歳時のアルテミスS(9番人気5着)の1戦のみですが、フェアリーSで2着に入っているように輸送も問題なし。ヴィクトワールピサ産駒は東京の回収値も高めなので外目の枠に入れば面白そうです。
ディメンシオンは近走はマイルを使われていますが、1800mでも勝っているように距離の融通が利くタイプ。プリモシーンと同じく前走マイル組は勝ち切れないレースなのでこちらも2~3着狙い。あとはディープ産駒で末脚が堅実なレッドランディーニ、東京コースでは(2-0-2-1)のジョディーあたりが抑え。
ラッキーライラックはヴィクトリアマイル組の成績が振るわない点や500kg台の馬体など不安要素の方が多く、今回は抑えまでが無難です。