京都大賞典2019予想|過去10年の傾向とデータ分析

by Nadaraikon [CC BY-SA 3.0]
2019年10月6日(日)
京都大賞典(GⅡ)
京都競馬場・芝2400m

過去10年分のデータ分析と予想です。
※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

東の毎日王冠に対して2400mという距離からジャパンC→有馬記念を目標にする牡馬やエリザベス女王杯を目指す牝馬の秋初戦になることが多く、キタサンブラックやシュヴァルグランがこのローテでジャパンCを制しています。

京都大賞典の傾向
  • 1~2枠の成績が抜群
  • 4~5歳の人気馬が優勢
  • 宝塚記念など前走阪神組が強い

それでは2019年京都大賞典のデータ分析を行なっていきます。

京都大賞典 登録馬

1番人気が予想されるのは天皇賞・春でフィエールマンに食い下がったグローリーヴェイズ。同コースの日経新春杯も勝っておりコース適性も問題ありません。

差が無く宝塚記念9着以来となるエタリオウ、大阪杯5着以来となるエアウィンザー。ダンビュライトやクリンチャーなど古馬中~長距離の常連が登録しています。

上がり馬では半年の休み明けになりますがディープ産駒で3連勝中のシルヴァンシャー。元々素質を期待されていただけに、昨年のレッドジェノヴァのようにいきなり好走の可能性も。

京都大賞典のコース分析

京都芝2400mの特徴


ポケットからのスタートで1コーナーまでの距離は約600m。長距離戦のためコーナーに入るまでには隊列が決まり、ペースが落ち着くのが早いため先行馬が有利です。3コーナーの下りからペースが上がり、ペースによってはマクリも見られます。

重賞ナビ

京都競馬場・芝2400mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、京都芝…

京都芝2400m 種牡馬データ


過去10年でキングカメハメハ産駒、ディープインパクト産駒が3勝ずつを挙げています。ジャングルポケット産駒はオウケンブルースリが1頭で4回馬券になっているという稀なケース。

ディープ産駒はグローリーヴェイズシルヴァンシャー。キングカメハメハ産駒はエアウィンザー

京都大賞典 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【4-4-5-52】
  • キングマンボ系【3-0-1-9】
  • グレイソヴリン系【1-2-2-5】
  • ロベルト系【1-1-0-9】
  • デピュティミニスター系【1-0-1-0】

主な出走馬の血統分析

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京都芝2400m 母父データ


母父デピュティミニスター系の4回は全てオウケンブルースリ。サンデー系ではサンデーサイレンス自身とダンスインザダークの成績が良く、他ではホワイトマズルがスマートレイアー、レッドジェノヴァと異なる父での好走馬を輩出しています。

母父サンデーサイレンスはエアウィンザー、ダンビュライト、ドレッドノータス。母父ダンスインザダークはアルバート

京都大賞典 母父別系統別データ

  • サンデーサイレンス系【3-2-4-11】
  • デピュティミニスター系【1-2-1-1】
  • リファール系【1-2-0-5】
  • ミスタープロスペクター系【1-0-3-9】

京都大賞典の傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-1-2-430.0%60.0%
2番人気2-1-3-420.0%60.0%
3番人気2-0-2-620.0%40.0%
4-6番人気2-6-2-206.7%33.3%
7-9番人気0-2-1-260.0%10.3%
10-番人気1-0-0-263.7%3.7%

昨年は1番人気のシュヴァルグランが4着敗れましたが大荒れになることは少なく、6番人気以内で決まることが多いレースです。7番人気以下が馬券に絡んだのはヒットザターゲットが勝った2013年が最後です。

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠2-1-1-620.0%40.0%
2枠4-0-2-536.4%54.5%
3枠1-2-0-107.7%23.1%
4枠0-1-2-110.0%21.4%
5枠0-1-1-130.0%13.3%
6枠1-1-1-126.7%20.0%
7枠1-2-2-145.3%26.3%
8枠1-2-1-155.3%21.1%

1~2枠の成績が飛び抜けて良く、過去10年で6勝を挙げています。毎年10~13頭くらいになることが多いレースですが小頭数であっても内有利です。

馬番データ

  • 偶数枠【6-5-5-40】
  • 奇数枠【4-5-5-46】

馬番でも1~2番の成績が良い一方、8~10番が過去10年で2着6回という成績を残しています。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-0-0-110.0%0.0%
先行4-5-4-2012.1%39.4%
差し4-2-6-2810.0%30.0%
追込2-3-0-266.5%16.1%
マクリ0-0-0-10.0%0.0%

逃げ馬は不振ですがそれ以外は位置取りは不問。上がりの速さが順位に直結するレースです。

前走上がり3F

  • 1位【3-4-0-7】
  • 2~3位【2-1-1-16】
  • 4~5位【2-1-2-9】
  • 6位以下【3-4-7-49】

前走上がり1位馬はまずまず堅実。6位以下だった馬は宝塚記念など前走阪神組が多め。前走上がり1位はグローリーヴェイズ、シルヴァンシャー、メートルダールの3頭。

京都大賞典の傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
4歳4-6-1-1515.4%42.3%
5歳5-3-4-2314.3%34.3%
6歳0-0-3-270.0%10.0%
7歳-1-1-2-214.0%16.0%

4~5歳馬が強く6歳馬の連対がありませんが、7歳馬は昨年アルバートが3着、一昨年はスマートレイアーが1着と馬齢のみで軽視するのは危険かもしれません。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦0-1-2-150.0%16.7%
栗東10-9-8-6910.4%28.1%
地方0-0-0-20.0%0.0%

関東馬の出走は多くありませんが昨年はレッドジェノヴァ、アルバートが2~3着。今年はウラヌスチャーム、グローリーヴェイズ、メートルダールの3頭が関東馬です。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-5-5-26】
  • 乗り替わり【5-5-5-60】

3着以内の回数では互角ですが複勝率では継続騎乗組。騎手では川田騎手、池添騎手、武豊騎手が2勝以上を挙げています。岩田騎手や浜中騎手は2~3着が多め。

生産者データ

  • ノーザンF【4-3-5-20】
  • 社台F【0-2-5-6】

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4590-0-1-110.0%8.3%
460-4792-1-4-285.7%20.0%
480-4994-6-4-2610.0%35.0%
500-5193-3-0-1514.3%28.6%
520-1-0-1-612.5%25.0%

数字の上では馬格がある馬が優勢ですが、6番人気以下に絞ると480~499kgが(0-5-1-15)とこの範囲に好走馬が固まっています。馬単や3連単で2着に人気薄を入れたいときはいいかもしれません。

人気薄で480~499kgくらいになりそうなのはアルバート、クリンチャー、ノーブルマーズ、メートルダールあたり。

前走との馬体重差

  • +体重【7-6-7-43】
  • 増減無【0-2-2-15】
  • -体重【3-2-1-27】

京都大賞典の前走データ

前走クラスデータ

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ5-4-8-2013.5%45.9%
GⅡ2-2-1-188.7%21.7%
GⅢ3-1-1-2310.7%17.9%
オープン0-1-0-160.0%5.9%
1600万0-2-0-20.0%50.0%

宝塚記念や天皇賞・春など春の古馬GⅠ組が強く基本的には前走の格が高いほど成績は上がりますが、昨年2着のレッドジェノヴァのように前走1600万クラスからの好走もあります。

主な前走

  • 宝塚記念【5-1-5-11】
  • 新潟記念【2-1-0-8】
  • オールカマー【1-0-1-4】
  • 天皇賞・春【0-2-2-6】

前走距離

  • ~1800m【0-1-1-13】
  • 2000m【3-3-1-28】
  • 2200m【6-1-6-15】
  • 2400m~【1-5-2-30】

前走場所

  • 東京【0-1-1-12】
  • 中山【1-0-1-8】
  • 京都【0-2-2-7】
  • 阪神【7-3-6-19】
  • 札幌【0-2-0-17】
  • 新潟【2-1-0-10】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-3-0-821.4%42.9%
2番人気2-2-0-816.7%33.3%
3番人気1-0-1-711.1%22.2%
4-5番人気1-1-4-145.0%30.0%
6-9番人気2-1-3-266.3%18.8%
10-番人気1-3-2-213.7%22.2%

前走GⅡ以上は人気不問、GⅢは3番人気以内の成績が良く4番人気以下は消しです。

前走GⅢ

  • 3番人気以内【3-1-1-8】
  • 4番人気以下【0-0-0-15】

今年のGⅢ組は全て前走4番人気以下でした。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着1-2-0-107.7%23.1%
2着1-2-1-79.1%36.4%
3着2-1-0-428.6%42.9%
4-5着2-0-3-1118.2%45.5%
6-9着3-4-2-268.6%25.7%
10-着1-1-4-273.0%18.2%

前走1着馬の成績があまり良くなく、2~5着だった馬の複勝率が高めです。こちらもGⅡ以上はあまり着順は影響しませんが、GⅢ組は4着以内が目安になります。

京都大賞典 注目馬

グローリーヴェイズ

1月に同コースの日経新春杯を勝ち、天皇賞・春ではフィエールマンとクビ差の接戦を演じ3着には6馬身差をつける内容。関東馬ですが8戦中5戦が京都とコース経験も豊富。時計のかかる日経新春杯のような馬場でも、佐渡Sのような高速馬場でも対応できるのが強みです。

データ的には5歳以下の有力馬が多い中で前走上がり1位、5着以内、父ディープインパクトなどがプラス要素。マイナス要素は天皇賞・春組が2~3着までが多い点や馬格に欠ける点。乗り替わり自体もデータ的にはプラスではありませんが、全3勝を挙げているデムーロ騎手なのでここは問題ありません。

 

エアウィンザー

これまで2000m前後を使われてきただけに2400mという距離延長が課題となりますが、血統面では父キングカメハメハ×母父サンデーサイレンスと対応できる下地はあります。高速馬場だとスマートレイアーのように2000m以下で実績のある馬が勝つこともあるのでスピードが生きる馬場なら歓迎。

グローリーヴェイズ同様有力馬の中では前走で掲示板に載っており、馬格があるのも好材料。脚質的には中団から速い上がりを使えるタイプなのはレース傾向に合っており、過去16戦全て上がり3位以内という成績。また乗り替わりになりますが関東所属の三浦騎手のテン乗りというのは不安。

 

ノーブルマーズ

前走GⅢで5番人気、成績の悪い6歳馬などマイナス要素も多めですが、4年連続3着以内のオウケンブルースリと同じ父ジャングルポケットというのは注目したいポイント。日経新春杯ではグローリーヴェイズより1kg重い56kgで0.2秒差4着。宝塚記念もメンバー最上位の6着と地力はあります。

速い上がりを使えるタイプではありませんが、目黒記念2着など速い馬場にも対応でき今回は有力馬に差し馬が多いので展開次第では先行からの流れこみも考えられます。馬体重480~499kgの人気薄が2着に入ることが多いというデータに当てはまるのも気になる点です。

 

その他

エタリオウは横山典騎手の継続騎乗になりますがこの2戦が案外な内容。ただし宝塚記念組が強いレースで、斤量がここ2戦の58kgから56kgになります。ここで好走するようなら斤量泣きするタイプという見方もできそうです。

ダンビュライトも松若騎手の継続騎乗はプラス。京都外回りの京都記念を勝っており、ルーラーシップ産駒らしく外回りは合いそうですが、速い上がりを使えないので瞬発力勝負となると分が悪そうです。

シルヴァンシャーは2400mを2回経験しているように距離適性はありそうですが、2000m以下で敗れているようにまだ基本的なスピードが足りない感はあります。

テキストのコピーはできません。