過去7年分のデータ分析と予想です。
※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。
2016年はリスグラシュー、2017年はラッキーライラックと翌年のクラシックに向けて重要な一戦。また一方でスカーレットカラー、トロワゼトワル、クロコスミアなどここで敗れた馬で後に重賞を勝つ馬も多く素質馬が集まりやすいレースです。
- 父サンデー系×母父ノーザンダンサー系の相性が良い
- 前走上がり3位以内はほぼ必須
- 新馬・未勝利組は前走2番人気以内
それでは2019年アルテミスSのデータ分析を行なっていきます。
アルテミスS 登録馬
過去7年は全て15頭立て以上でしたが今年は登録馬10頭。注目を集めそうなのは新馬戦で2着に8馬身差をつけたリアアメリア。道中折り合いを欠くシーンもありながら直線は持ったままの楽勝でした。
2番手以下は共に2戦2勝でオープン特別を勝っているルーチェデラヴィタとオータムレッド、阪神芝1800mの新馬戦を好タイムで勝ち上がったヴィースバーデンなどが続きます。
アルテミスSのコース分析
東京芝1600mの特徴
スタート後直線が続くため枠順による有利不利は小さいコースです。他の競馬場ならペースが落ち着く3ハロン目辺りから下り坂になってコーナーに入るため、息が入らない流れになりがちです。
結果的に距離以上のスタミナを要求されるため逃げ馬には苦しく、中距離を得意とする馬が好走しやすい傾向にあります。
東京芝1600m 種牡馬データ
ハーツクライ(2-0-0-7)、ディープインパクト(1-2-1-8)、ダイワメジャー(1-1-0-3)などサンデー系が非常に強いレース。サンデー系以外の優勝は2015年のデンコウアンジュ(父メイショウサムソン)。
アルテミスS 種牡馬系統別データ
- サンデーサイレンス系【6-5-4-50】
主な出走馬の血統分析
種牡馬ディープインパクトの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。ディープインパクト産駒の得意な距離やコースを芝・ダート…
東京芝1600m 母父データ
母系はノーザンダンサー系の成績が全体的に良く、フォーティナイナー系やネイティヴダンサーも結果を残していますがミスプロ系、キングマンボ系、ナスルーラ系は不振です。
今年はオータムレッド、ショウナンハレルヤが父サンデー系×母父ノーザンダンサー系。
アルテミスS 母父別系統別データ
- フォーティナイナー系【1-0-1-1】
- フェアリーキング系【1-0-0-2】
- ダンジグ系【1-0-0-2】
- ストームキャット系【0-2-1-1】
アルテミスSの傾向データ①
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-2-0-3 | 28.6% | 57.1% |
2番人気 | 2-1-1-3 | 28.6% | 57.1% |
3番人気 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
4-6番人気 | 1-3-4-13 | 4.8% | 38.1% |
7-9番人気 | 1-0-1-19 | 4.8% | 9.5% |
10-番人気 | 1-1-1-50 | 1.9% | 5.7% |
基本的には人気馬優勢です。1番人気で着外に敗れた3頭はいずれも関東馬。また6番人気以下で馬券に絡んだ馬は全てキャリア2戦以上です。
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 1-0-0-11 | 9.1% | 9.1% |
2枠 | 1-2-2-9 | 7.1% | 35.7% |
3枠 | 1-0-1-12 | 7.1% | 14.3% |
4枠 | 0-2-0-11 | 0.0% | 15.4% |
5枠 | 0-0-2-12 | 0.0% | 14.3% |
6枠 | 0-2-1-11 | 0.0% | 21.4% |
7枠 | 1-0-1-16 | 5.6% | 11.1% |
8枠 | 3-1-0-14 | 16.7% | 22.2% |
8枠の勝率が高く、優勝馬は1~5番か13~16番から出やすいのが特徴です。過去7回では7番、17番、18番以外の馬番からは満遍なく3着以内に入っており、今年は小頭数ということもあるので枠順で割引く必要はありません。
馬番データ
- 偶数枠【3-4-4-45】
- 奇数枠【4-3-3-50】
前走頭数
- 12頭以下【4-4-3-38】
- 13~17頭【0-2-3-44】
- 18頭【3-1-1-13】
前走頭数では12頭以下か18頭立てだった馬の成績が良く、13~17頭は2~3着までが多いのが特徴。前走13~17頭立てのレースだったのはオムニプレゼンス、カイアワセ、ショウナンハレルヤの3頭。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-2-0-5 | 0.0% | 28.6% |
先行 | 2-0-4-16 | 9.1% | 27.3% |
差し | 3-4-3-47 | 5.3% | 17.5% |
追込 | 2-1-0-27 | 6.7% | 10.0% |
脚質はどこからでも問題ありませんが、基本的には上がり勝負になります。
前走4角位置
- 3番手以内【1-4-4-31】
- 4番手以下【6-3-3-64】
前走4角3番手以内だった馬は上がり1位馬なら問題なく、昨年の1~3着馬もこれに該当します。
前走上がり3F
- 1~3位【7-6-5-59】
- 4位以下【0-1-2-34】
昨年のシェーングランツ以外の優勝馬はいずれも前走4角4番手以下+前走上がり3位以内。前走上がり4位以下はカイアワセ、ビッククインバイオ。
アルテミスSの傾向データ②
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 1-2-1-27 | 3.2% | 12.9% |
2戦 | 5-3-4-35 | 10.6% | 25.5% |
3戦 | 1-1-0-19 | 4.8% | 9.5% |
4戦- | 0-1-2-14 | 0.0% | 17.6% |
キャリア1戦で3着以内に入った5頭はいずれも当日5番人気以内。キャリア4戦以上になると2017年13番人気2着のサヤカチャンなど穴馬が目立ちます。
生月別データ
- 1月【2-0-2-6】
- 2月【1-1-0-21】
- 3月【1-1-2-27】
- 4月【3-5-2-28】
- 5月【0-0-1-12】
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 3-4-2-65 | 4.1% | 12.2% |
栗東 | 4-3-5-28 | 10.0% | 30.0% |
地方 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
関西馬の成績が良く、2015年以降の4年間は毎年2頭以上3着に入っています。今年の関西馬はラインオブダンス、リアアメリア、ルーチェデラヴィタ、ヴィースバーデンの4頭。
騎手データ
- 継続騎乗【2-2-5-48】
- 乗り替わり【5-5-2-47】
過去7年で田辺騎手、武豊騎手が2勝ずつを挙げています。
生産者データ
- ノーザンF【2-4-0-16】
- 社台F【3-0-0-12】
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 2-1-3-28 | 5.9% | 17.6% |
440-459 | 2-2-1-28 | 6.1% | 15.2% |
460-479 | 2-1-2-21 | 7.7% | 19.2% |
480-499 | 1-3-0-15 | 5.3% | 21.1% |
500- | 0-0-1-3 | 0.0% | 25.0% |
馬体重別で成績の差はありませんが、関東馬は馬格がある馬、関西馬はやや小柄な馬の方が複勝率が若干高め。
前走との馬体重差
- +体重【1-2-2-10】
- 増減無【0-0-1-4】
- -体重【3-1-2-14】
アルテミスSの前走データ
前走クラスデータ
前走クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅡ・GⅢ | 1-1-1-14 | 5.8% | 17.6% |
オープン | 1-1-1-14 | 5.8% | 17.6% |
500万 | 0-2-1-24 | 0.0% | 11.1% |
未勝利 | 4-1-3-14 | 18.2% | 36.4% |
新馬 | 1-2-1-27 | 3.2% | 12.9% |
未勝利組の成績が良く前走重賞なら関西馬、前走オープン特別なら関東馬の好走が多いのが特徴です。
前走距離
- 1200m【0-0-0-9】
- 1400m【0-2-1-22】
- 1600m【4-4-3-44】
- 1800m【3-1-2-13】
前走場所
- 東京【0-2-1-15】
- 中山【1-2-0-22】
- 京都【2-1-1-5】
- 阪神【1-1-3-6】
- 札幌【1-1-2-13】
- 新潟【2-0-0-22】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-4-4-26 | 5.6% | 27.8% |
2番人気 | 3-0-1-10 | 21.4% | 28.6% |
3番人気 | 0-1-0-15 | 0.0% | 6.3% |
4-5番人気 | 1-1-1-16 | 5.3% | 15.8% |
6-9番人気 | 1-1-1-15 | 5.6% | 16.7% |
10-番人気 | 0-0-0-13 | 0.0% | 0.0% |
前走2番人気以内の複勝率が高く、特に新馬戦・未勝利戦はほぼ前走2番人気以内。また500万下以上のクラスは下位人気からの好走馬もいますが、関西馬の割合が多いのが特徴です。
前走新馬戦
- 2番人気以内【1-2-1-15】
- 3番人気以下【0-0-0-12】
ヴィースバーデンが前走新馬戦で5番人気でした。
前走未勝利
- 2番人気以内【3-1-3-8】
- 3番人気以下【1-0-0-6】
オムニプレゼンスが前走3番人気、ラインオブダンスが前走1番人気です。
前走3番人気以下
- 関東馬【0-1-1-42】
- 関西馬【2-2-1-16】
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 6-4-5-50 | 9.2% | 23.1% |
2着 | 0-0-1-10 | 0.0% | 9.1% |
3着 | 0-2-1-8 | 0.0% | 27.3% |
4-5着 | 1-1-0-9 | 9.1% | 18.2% |
6-着 | 0-0-0-18 | 0.0% | 0.0% |
新馬戦、未勝利戦からの馬が多いため前走1着馬ばかりですが、ある程度着差をつけて勝っている馬の方が複勝率は高めです。
また前走0.3秒差以上敗れている馬は基本的に消し。
前走タイム差(1着)
- 0.3秒差以上【3-4-1-16】
- 0.1~0.2秒差【3-0-3-22】
- タイム差無し【0-0-1-12】
0.3秒差以上で勝っているのはラインオブダンス、リアアメリア、ヴィースバーデンの3頭。タイム差無しで勝っているのはオムニプレゼンス、ルーチェデラヴィタの2頭です。
前走タイム差(2着以下)
- タイム差無し【0-0-0-4】
- 0.1~0.2秒差【1-2-2-6】
- 0.3秒差以上【0-1-0-35】
ビッククインバイオ、カイアワセが前走0.3秒差以上で敗れています。
アルテミスS 注目馬
新馬戦は破った相手が弱かったこともありますが、ムチを入れずに持ったまま8馬身差とスピード能力は断トツ。前走は折り合いを欠く部分もあったので多頭数+枠次第では危うさも感じましたが、この頭数では逆らうのは難しいかと思います。
データ的にはディープ産駒で1番人気が濃厚な関西馬、前走1番人気で上がり最速の1着、タイム差1.3秒と問題なし。不安要素としては継続騎乗の連対率が低めなのと母父ミスプロ系の成績の悪さ。また今週も台風が来ていますが土曜日は影響は無さそうです。
函館・札幌とキャリア2戦がどちらも北海道なので東京適性が未知ですが、父サンデー系×母父ノーザンダンサー系と血統面は問題ありません。現時点での予想オッズは7番人気となっていますが、新馬戦では函館2歳S優勝のビアンフェを下し、クローバー賞でも単勝1.2倍に応え優勝しています。
同じオープン特別組ではキズナ産駒のルーチェデラヴィタも人気になりそうですが、ノーザンF生産馬に加え前走タイム差、オープン特別組では関西馬より関東馬の方が成績が良いことなどが買い要素になります。
ハーツクライ産駒はリスグラシュー、コレクターアイテムとこのレース2勝。こちらも現時点でのnetkeibaの想定では10頭中9番人気ですが、このレースは前走未勝利組の成績が良く、0.3秒差で優勝しているのは高評価。過去3戦全て上がり最速という点も魅力的です。
前走で阪神芝1800mの未勝利戦を勝ってここでも好走したパターンはリスグラシュー、エールヴォアと同じ。この2頭は1分46秒台のタイムで快勝しているのでさすがに一枚劣りますが、今回はデムーロ騎手への乗り替わりとの情報もあり楽しみな1頭です。