札幌で行われた2009年を除く、過去10年分のデータ分析と予想です。
※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。
2歳最初の重賞となる函館2歳S。昨年は新種牡馬ジャスタウェイ産駒のラブミーファインが7番人気で2着に入るなど、近年は人気馬同士で決まることは少ないレースです。
- 人気の牝馬は堅実
- 前走同コース組が優勢
- 前走0.3秒差以上で勝っている馬が強い
それでは2019年函館2歳Sのデータ分析を行なっていきます。
函館2歳S 登録馬
人気を集めそうなのは同コースで持ちタイム上位のケープコッド、レッドヴェイパーやルメール騎手を予定しているタイセイビジョン、武豊騎手のスマートカーリーあたりです。
函館2歳Sのコース分析
函館芝1200mの特徴
向こう正面のポケットからスタートで3~4コーナーまでの約800mが上り坂、そこからゴールまでの400mまでが下りとなっています。直線が短いため先行有利ですが、洋芝で馬場が重いため開催後半は差しが届きやすくなります。
函館芝1200m 種牡馬データ
サンデー系ではディープインパクト、キンシャサノキセキが勝っていますが馬券になったのは全て1番人気馬でした。人気薄でも狙えるのはダイワメジャー産駒でケープコッドが該当。
どの系統からも好走馬は出ていますが、ストームキャット系は昨年のアスターペガサスなど好相性。プリモジョーカーがストームキャット系です。
函館2歳S 種牡馬系統別データ
- サンデーサイレンス系【2-3-4-38】
- ストームキャット系【2-0-1-4】
- エンドスウィープ系【1-2-1-15】
- デピュティミニスター系【1-1-0-4】
主な出走馬の血統分析
種牡馬タートルボウルの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。タートルボウル産駒の得意な距離やコースを芝・ダート別にまと…
種牡馬ダイワメジャーの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。ダイワメジャー産駒の得意な距離やコースを芝・ダート別にまと…
種牡馬キンシャサノキセキの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。キンシャサノキセキ産駒の得意な距離やコースを芝・ダート…
函館芝1200m 母父データ
個別ではサクラバクシンオー(プリンスリーギフト系)が(1-2-1-6)という成績。ビアンフェが母父サクラバクシンオーです。
エンドスウィープ系やキングマンボ系は問題ありませんが、ミスプロ系は出走数の割にイマイチです。
函館2歳S 母父別系統別データ
- サンデーサイレンス系【2-2-2-25】
- ダンジグ系【2-0-1-6】
- プリンスリーギフト系【1-2-2-7】
- ミスタープロスペクター系【0-3-0-19】
- キングマンボ系【0-1-1-2】
函館2歳Sの傾向データ①
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-3-0-4 | 30.0% | 60.0% |
2番人気 | 5-0-2-3 | 50.0% | 70.0% |
3番人気 | 1-1-2-6 | 10.0% | 40.0% |
4番人気 | 1-0-2-7 | 10.0% | 30.0% |
5番人気 | 0-2-1-7 | 0.0% | 30.0% |
6番人気 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% |
7-9番人気 | 0-2-1-27 | 0.0% | 10.0% |
10-番人気 | 0-2-2-57 | 0.0% | 6.6% |
人気に推された馬の信頼度は高めで、過去10年の優勝馬は全て当日4番人気以内です。
単勝オッズ別データ
- 6.9倍以下【7-3-4-8】
- 7.0-9.9倍【2-1-1-14】
単勝オッズでは7.0倍以上になると複勝率が大きく落ちます。また牝馬+単勝オッズ4.9倍以下だと(3-2-1-0)で複勝率100%になります。
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 1-2-0-14 | 5.9% | 17.6% |
2枠 | 0-0-3-15 | 0.0% | 16.7% |
3枠 | 1-3-3-11 | 5.6% | 38.9% |
4枠 | 0-2-1-17 | 0.0% | 15.0% |
5枠 | 2-1-0-17 | 10.0% | 15.0% |
6枠 | 4-1-1-13 | 21.1% | 31.6% |
7枠 | 1-1-0-17 | 5.3% | 10.5% |
8枠 | 1-0-2-17 | 5.0% | 15.0% |
3枠、6枠の複勝率が高めですが人気馬であれば外寄りの枠の方が成績が良く、中穴~大穴なら真ん中から内寄りの成績が良いのが特徴です。
馬番データ
- 偶数枠【4-5-3-61】
- 奇数枠【6-5-7-60】
3番人気以内
- 1~4枠【2-3-1-8】
- 5~8枠【7-1-3-5】
3番人気以内の人気馬は外寄りの枠の勝率が高いのが特徴。内寄りから勝った2頭は2012年ストークアンドレイと2018年アスターペガサス。どちらも4角10番手以下から差し切っています。
6番人気以下
- 1~3枠【0-2-3-29】
- 4~5枠【0-2-0-25】
- 6~8枠【0-0-0-40】
6番人気以下で馬券に絡んだのは5枠より内、馬番では10番より内です。
特に2015年ヒルダ、2017年ウインジェルベーラ、2018年ラブミーファインと近年は内寄りの偶数枠が狙い目です。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 1-0-0-9 | 10.0% | 10.0% |
先行 | 3-5-4-25 | 8.1% | 32.4% |
差し | 4-3-5-42 | 7.4% | 22.2% |
追込 | 2-2-1-45 | 4.0% | 10.0% |
直線が短いコースなのでどちらかと言えば先行優勢ですが、差しも届きます。
前走4角位置
- 3番手以内【10-8-9-98】
- 4番手以下【0-2-1-23】
過去5年の3着以内15頭は全て前走4角3番手以内です。ただ母数も大きいのでこのデータで絞り込むのは難しいです。
前走4角3番手以内+前走函館芝1200mで(9-7-5-44)なので、前走別コース組は割引き。
前走上がり3F
- 1位【7-7-6-43】
- 2~3位【0-1-2-36】
- 4~5位【2-0-1-16】
- 6位以下【1-2-1-11】
前走上がり1位はゴッドスター、タイセイビジョン、ニルカンタテソーロ、マンバーの4頭。
函館2歳Sの傾向データ②
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 9-5-8-74 | 9.4% | 22.9% |
2戦 | 1-4-2-34 | 2.4% | 17.1% |
3戦 | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% |
4戦 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
キャリア2戦で勝ったのは2017年のカシアス。未勝利戦を0.6秒差で勝ち当日1番人気でした。
生月別データ
- 1月【1-1-2-5】
- 2月【2-4-0-15】
- 3月【3-2-5-40】
- 4月【3-2-2-41】
- 5月【1-1-1-19】
毛色別データ
- 鹿毛【4-3-3-52】
- 黒鹿毛【3-1-1-22】
- 栗毛【1-4-3-30】
- 芦毛【2-1-2-7】
- 青鹿毛【0-1-1-10】
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-7-6-61 | 2.6% | 19.7% |
栗東 | 8-3-4-44 | 13.6% | 25.4% |
地方 | 0-0-0-16 | 0.0% | 0.0% |
関西馬が優勢です。6番人気以下は関東馬が(0-3-3-50)に対して関西馬は(0-1-0-29)なので関西馬は人気馬が中心、穴狙いなら関東馬です。
騎手データ
- 継続騎乗【8-7-6-79】
- 乗り替わり【2-3-4-42】
継続騎乗組が中心です。騎手別では三浦騎手(2-1-0-5)や丸山騎手(1-1-2-3)が好相性。また3年連続で関西馬×関東騎手の組み合わせが馬券に絡んでいます。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-419 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
420-439 | 3-2-2-24 | 9.7% | 22.6% |
440-459 | 1-2-3-31 | 2.7% | 16.2% |
460-479 | 4-5-4-34 | 8.5% | 27.7% |
480-499 | 2-1-1-18 | 9.1% | 18.2% |
500- | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
小柄な馬で馬券になっているのは牝馬が多く、牡馬は1着狙いなら460kg以上は欲しい所。
前走との馬体重差
- +体重【5-3-4-56】
- 増減無【2-2-2-21】
- -体重【3-5-4-44】
函館2歳Sの前走データ
前走クラス
前走クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
オープン | 0-2-1-7 | 0.0% | 30.0% |
未勝利 | 1-3-1-25 | 3.3% | 16.7% |
新馬 | 9-5-8-74 | 9.4% | 22.9% |
前走オープン特別は2011年まで開催されていたラベンダー賞。現在は廃止されているので新馬戦か未勝利のみです。
また脚質データでも触れましたが前走コースは同じ函館芝1200m組が圧倒的。前走ダートは(0-0-0-18)です。
前走距離
- 1000m【1-0-1-30】
- 1200m【9-9-8-83】
- 1400m【0-0-1-2】
- 1600m【0-0-0-2】
- 1800m~【0-1-0-5】
前走人気
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 4-5-3-37 | 8.2% | 24.5% |
2番人気 | 2-0-4-23 | 6.9% | 20.7% |
3番人気 | 1-2-0-23 | 3.8% | 11.5% |
4番人気 | 0-2-1-14 | 0.0% | 17.6% |
5番人気 | 3-1-0-12 | 18.8% | 25.0% |
6-9番人気 | 0-0-1-11 | 0.0% | 8.3% |
10-番人気 | 0-0-1-1 | 0.0% | 50.0% |
前走人気は5番人気以内が目安。前走人気よりも前走内容が重視される傾向。
前走未勝利
- 3番人気以内【1-3-1-15】
- 4番人気以下【0-0-0-10】
前走未勝利組は3番人気以内と若干ハードルは上がります。また前走未勝利戦から優勝したカシアスは未勝利戦・函館2歳S共に1番人気でした。
前走タイム差
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1.0~1.9秒 | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% |
0.6~0.9秒 | 2-3-1-14 | 10.0% | 30.0% |
0.3~0.5秒 | 4-2-1-24 | 12.9% | 22.6% |
0.1~0.2秒 | 1-3-5-49 | 1.7% | 15.5% |
0.0秒 | 2-1-2-21 | 7.7% | 19.2% |
ほぼ前走1着馬のみになるため、前走のタイム差です。比較的安定しているのは前走0.3秒差以上つけている馬。特に前走が同コースの場合、前走0.3秒差以上で勝っていると(7-5-1-12)で複勝率は50%以上になります。
同コースを0.3秒差以上で勝っているのはケープコッド、ニルカンタテソーロ、パフェムリ、マンバーの4頭。
前走タイム差無しから優勝したレヴァンテライオン、ブランボヌール、また昨年2~3着のラブミーファイン、カルリーノは前走0.2秒差以内での1着でしたが、この4頭は全て前走稍重でした。
基本的には同コースで着差をつけていた馬が中心、前走道悪なら巻き返しの可能性ありといった感じです。
函館2歳S 注目馬
新馬戦は同コースで3馬身差の楽勝。前走で着差をつけて勝っている馬が強いレースなのでこの点は大きなプラス要素。母タイヨウパフュームも札幌・函館の洋芝を得意としていた馬でした。
ケープコッドやビアンフェなどキャリア2戦の有力馬が多く、それらに比べて新馬戦から中3週としっかり間隔を取ったローテーションも良く、菱田騎手の継続騎乗となるのも好材料です。
2歳のこの時期にしては目立つ500kg前後の馬体を持ち、前走の未勝利戦はタイム差無しですが3着以下には差をつけておりタイムもまずまず。藤岡佑騎手の継続騎乗となる点もプラス。
血統的にも父キズナはこのレースに強いストームキャットを持っており、母父サクラバクシンオーも異なる父でこのレースの好走馬を輩出しています。
カシアス、モンドキャンノと同じキンシャサノキセキ産駒で、薬物問題で除外となった翌週の新馬戦でケープコッドを破って1着。前走タイム差無しですが時計的には優秀で、また稍重馬場だったのでデータ的には問題なし。
1番人気に推されれば信頼度は上がりますが、ノーザンF生産馬は過去10年で1着が無くどちらかと言えば人気を背負って飛ぶことが多いのが不安要素。今回乗り替わりになることもプラスではありません。
人気が予想される馬ばかりになりますが、ケープコッドは新馬戦でレッドヴェイパーにタイム差無しの2着、未勝利戦では0.9秒差の楽勝。持ちタイムも優秀です。連闘ですがニルカンタテソーロも前走のタイム、上がりは優秀。
タイセイビジョンはルメール騎手騎乗で人気が予想されますが、前走阪神というのは割引きでタートルボウル産駒も西開催の活躍が目立つので割引き、2~3着狙いで。