サウジアラビアRC2019予想|過去5年の傾向とデータ分析

by Goki [CC BY-SA 3.0]
2019年10月5日(土)
サウジアラビアRC(GⅢ)
東京競馬場・芝1600m

2014年にいちょうSとして新設されてからの過去5年分のデータ分析と予想です。

データの母数が少ないため、一部のデータは10月の東京芝1600mで行なわれた2歳500万下以上・過去10年分のデータを併用して分析しています。

※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

昨年は後の桜花賞馬グランアレグリアを輩出。その他にもダノンプレミアム、ステルヴィオ、クラリティスカイなど後のGⅠ馬を多数輩出している出世レースです。

サウジアラビアRCの傾向
  • 人気馬優勢、穴なら母父ミスプロ系
  • 枠は外寄り・または偶数枠が強い
  • 前走で0.3秒差以上つけて勝っている馬は安定

それでは2019年サウジアラビアRCのデータ分析を行なっていきます。

サウジアラビアRC 登録馬

登録9頭と今年も小頭数になりましたが、人気が予想されるのはサラキアの半弟サリオスとレイデオロの半弟アブソルティスモ。この2頭は同じ新馬戦でデビューし、サリオスが勝っています。

それ以外では新潟の新馬戦を0.6秒差で勝ったロードエクスプレス、阪神マイルの新馬戦を勝ったクラヴァシュドールあたりが続きます。

サウジアラビアRCのコース分析

東京芝1600mの特徴


スタート後直線が続くため枠順による有利不利は小さいコースです。他の競馬場ならペースが落ち着く3ハロン目辺りから下り坂になってコーナーに入るため、息が入らない流れになりがちです。結果的に距離以上のスタミナを要求されるため逃げ馬には苦しく、中距離を得意とする馬が好走しやすい傾向にあります。

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東京芝1600m 種牡馬データ


サンデー系の中でもディープインパクト産駒が強くグランアレグリア、ダノンプレミアムで連覇していますが今年はディープ産駒の登録はありません。キングマンボ系のルーラーシップやロードカナロアも相性は良さそうです。

サウジアラビアRC 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【3-3-4-21】
  • キングマンボ系【0-2-1-4】
  • ミスタープロスペクター系【1-0-0-1】
  • デピュティミニスター系【1-0-0-1】

主な出走馬の血統分析

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東京芝1600m 母父データ


母父ロベルト系が3連対していますが全て当日3番人気以内。母父ミスプロ系は昨年7番人気2着のドゴール、一昨年6番人気3着のカーボナードと人気薄での好走が目立ちます。

アブソルティスモが母父ロベルト系のシンボリクリスエスです。ジェラペッシュロードエクスプレスが母父ミスプロ系のスウェプトオーヴァーボード。

サウジアラビアRC 母父別系統別データ

  • ロベルト系【2-1-0-4】
  • サンデーサイレンス系【1-1-0-12】
  • ミスタープロスペクター系【0-1-2-4】

サウジアラビアRCの傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-2-1-120.0%80.0%
2番人気1-2-1-120.0%80.0%
3番人気1-0-1-320.0%40.0%
4-6番人気2-0-2-1113.3%26.7%
7-9番人気0-1-0-130.0%7.1%
10-番人気0-0-0-150.0%0.0%

能力差が出やすい東京マイルのため過去5年で4番人気以内が(5-4-4-7)、5番人気以下が(0-1-1-37)と非常に固いレースです。

また5番人気以下で3着以内に入った2頭は母父ミスプロ系のドゴールとカーボナード。穴を狙えるレースではありませんが、可能性があるとしたら母父ミスプロ系。

枠順データ(参考)

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-1-0-127.1%14.3%
2枠2-0-3-1311.1%27.8%
3枠0-0-2-160.0%11.1%
4枠1-1-0-165.6%11.1%
5枠2-2-3-1310.0%35.0%
6枠2-2-1-1510.0%25.0%
7枠2-2-2-169.1%27.3%
8枠2-4-1-149.5%33.3%

小頭数の年もありますが基本的に外寄りが有利なレースです。

母数が少ないため、表は過去10年に10月の東京芝1600mで行なわれた2歳500万下以上のレースをまとめています。それでもやはり外有利という結果になりました。

馬番データ(参考)

  • 偶数枠【10-5-6-51】
  • 奇数枠【2-7-6-64】

馬番も同様の集計ですが、6番が(4-1-1-6)、2番が(2-0-3-7)とこの2つが目立ちます。10番より外は全体的に成績が良いものの小頭数になる年もあるので参考程度に。

脚質データ(参考)

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-3-0-90.0%25.0%
先行6-1-6-2715.0%32.5%
差し3-6-4-425.5%23.6%
追込3-2-2-375.5%23.6%

こちらも過去10年に10月の東京芝1600mで行なわれた2歳500万下以上のレースが対象。広く直線の長い東京コースなので脚質云々はそれほど気にしなくても良さそうです。

前走上がり3F

  • 1位【4-3-3-18】
  • 2位【1-2-0-8】
  • 3位以下【0-0-2-18】

前走上がり2位以下は割引き。直近では2017年のダノンプレミアム、ステルヴィオが前走上がり2位でしたが前者は新馬戦を0.7秒差で勝っており、後者はオープン特別のコスモス賞を勝っていました。前走上がり2位以下を拾うならそれなりの理由が必要です。

前走上がり3位以下だったのはカップッチョ、シコウ、ジェラペッシュの3頭。残り6頭は前走上がり1位です。

サウジアラビアRCの傾向データ②

キャリアデータ

キャリア着度数勝率複勝率
1戦2-4-2-713.3%53.3%
2戦1-1-3-204.0%20.0%
3戦-2-0-0-1710.5%10.5%

キャリアは少ないほど成績が良く昨年の3着以内は全てキャリア1戦。またキャリア1戦馬は前走新潟組の成績が良いのが特徴です。

生月別データ

  • 1月【1-2-1-0】
  • 2月【0-0-1-11】
  • 3月【2-3-1-19】
  • 4月【2-0-2-11】
  • 5月【0-0-0-3】

1月生まれは4頭いましたが全て3着以内。アブソルティスモ、サリオスの2頭が1月生まれです。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-3-4-297.7%25.6%
栗東2-2-1-1410.5%26.3%
地方0-0-0-10.0%0.0%

関東・関西で成績に差はありません。

騎手データ

  • 継続騎乗【4-3-4-26】
  • 乗り替わり【1-2-1-18】

元々人気馬優勢なレースですが、乗り替わりで3着以内に入った4頭は全て当日4番人気以内。またルメール騎手はダンビュライト、ステルヴィオ、グランアレグリアと3年連続でノーザンF・サンデーRの馬に乗り連対していますが、今年は凱旋門賞騎乗のため渡仏しています。

生産者データ

  • ノーザンF【1-4-2-5】

馬体重データ(参考)

馬体重着度数勝率複勝率
-4391-1-2-253.4%13.7%
440-4592-5-3-314.9%24.4%
460-4796-3-3-3712.2%24.5%
480-4993-2-2-1513.6%31.8%
500-0-1-2-70.0%30.0%

こちらも過去10年で10月の東京芝1600mで行なわれた2歳500万下以上のレースを対象にしています。439kg未満で馬券に絡んだのは全て牝馬限定のアルテミスSですが、馬体重はそれほど重要ではなさそうです。

前走との馬体重差

  • +体重【3-1-1-26】
  • 増減無【1-1-0-7】
  • -体重【1-3-4-11】

サウジアラビアRCの前走データ

前走クラスデータ

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅢ0-0-1-100.0%9.1%
オープン0-1-0-20.0%33.3%
500万0-0-0-90.0%0.0%
未勝利3-0-2-1614.3%23.8%
新馬2-4-2-713.3%53.3%

新馬・未勝利組が優勢で500万以上を使ってきた馬は不振。一昨年は新潟2歳S3着のテンクウ、札幌2歳S3着のダブルシャープが出走しましたがどちらも馬券外。この時点でのオープン・重賞実績は不要です。

前走距離

  • 1200m【0-0-0-5】
  • 1400m【0-1-0-1】
  • 1500m【1-0-0-2】
  • 1600m【2-2-4-30】
  • 1800m【2-2-1-6】

前走場所

  • 東京【2-0-0-1】
  • 中山【0-0-0-14】
  • 中京【0-1-1-1】
  • 阪神【2-0-0-8】
  • 札幌【1-1-1-5】
  • 新潟【0-3-3-10】

東京、中京、新潟と左回りを使ってきた馬が好走しています。札幌はコスモス賞、札幌2歳Sとオープンクラスのレースからが中心。

前走阪神から勝った2頭はダノンプレミアムとクラリティスカイでどちらも阪神芝1800mでした。右回りと左回りの違いはありますが、ワンターンで直線が長いという点で東京マイルに近いものがあります。

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-3-4-520.0%66.7%
2番人気2-0-0-1115.4%15.4%
3番人気0-1-1-60.0%25.0%
4-5番人気0-1-0-40.0%20.0%
6-9番人気0-0-0-140.0%0.0%
10-番人気0-0-0-40.0%0.0%

前走5番人気以下は(0-0-0-21)。また前走3~4番人気から3着以内に入ったのは全て前走新馬組です。

前走タイム差データ

タイム差着度数勝率複勝率
0.6-0.9秒2-2-1-133.3%83.3%
0.3-0.5秒3-1-1-530.0%50.0%
0.1-0.2秒0-0-2-70.0%22.2%
0.0秒0-2-0-100.0%16.7%

前走で2着馬につけたタイム差が大きいほど好走率が上がり、1着候補は前走で0.3秒差以上つけて勝っている馬。特に未勝利組は0.2秒差以内で勝っている馬は全滅です。

前走新馬

  • 0.3秒差以上【2-3-0-1】
  • 0.2秒差以下【0-1-2-6】

前走新馬組で0.3秒差以上つけて勝っているのはサリオス、ロードエクスプレスの2頭。

前走未勝利

  • 0.3秒差以上【3-0-2-5】
  • 0.2秒差以下【0-0-0-11】

前走未勝利組ではエンジェルサークルのみが0.3秒差以上つけて勝っています。

サウジアラビアRC 注目馬

サリオス

前走は同コースの新馬戦で上がり33.1秒の末脚で1着。アブソルティスモには2馬身差をつけています。前走東京マイルの新馬戦を上がり最速で0.3秒差、成績の良い1月生まれなどデータ的にも隙はありません。今年は枠順の影響も小さそうですが、それでも過去のデータを見ると外寄りの偶数枠が欲しい所。

不安要素としては前走がレーン騎手だったので確実に乗り替わりになる点ですが確実に人気になるのでそれほど影響は無さそうです。また一応500kgが勝っていないデータはありますが、2歳時でこれほどの馬格がある馬も珍しいので問題ないと思います。

 

ロードエクスプレス

サリオスと同じく上がり最速で新馬戦を快勝し着差は0.6秒。前走新潟芝1400mなので頭狙いとしては微妙ですが新潟組は2~3着が多いのが特徴。4番人気以内なら堅実ですが穴馬でも狙える母父ミスプロ系なので、人気は気にせず買い目に入れられます。

上位人気が予想される中では三浦騎手の継続騎乗になりそうなのはプラス。逆に若干マイナス要素になるのは前走432kgの小柄な馬体。440kgを超えると複勝率が上がりますが前走からの間隔は1か月なので、そこまでの成長分は見込みづらいです。

 

クラヴァシュドール

当日4番人気以内が強いレースのためその点ではアブソルティスモの方が優勢ですが、前走内容から見るとやや狙いづらく、それなら着差は小さくても新馬組を拾いたいレース。まだ粗削りな面もありますが前走は上がり33.1秒で差し切っています。

パクスアメリカーナと同じ馬主山紫水明・中内田厩舎の所属馬ですが、それほど間隔を空けずに遠征してくるのは、どちらかと言えば賞金加算よりも来年に向けて東京コースを経験させる意味合いの方が強いかもしれません。

 

その他

アブソルティスモはレイデオロやレイエンダの下という血統からも人気になるので当然抑えは必要ですが、前走が札幌芝1500mの未勝利戦でタイム差無しというのが微妙。この時2着のヤマカツマーメイドも次走で勝ち上がっているのでレベルは低くなかったと思いますが。

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