函館スプリントステークス予想|過去の傾向とデータ分析

G3
無断転載禁止
函館スプリントステークス【GⅢ】
2023/6/11(日)
函館競馬場・芝1200m

過去8年分の函館スプリントSのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。(札幌競馬場で行われた2021年は除いています)

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

函館スプリントS 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 トウシンマカオ
2番人気 ブトンドール
3番人気 ウォーターナビレラ
4番人気 リバーラ
5番人気 ジュビリーヘッド

参考:netkeiba.com

予想オッズでは昨年の京阪杯優勝の実績がありGⅠ以外では掲示板を外したことがないトウシンマカオが1番人気。2番人気は昨年の函館2歳S優勝馬ブトンドール、3番人気は昨年の桜花賞2着馬ウォーターナビレラが推されています。

以下昨年のファンタジーS優勝馬リバーラ、昨年のこのレース2着馬ジュビリーヘッド、今年の北九州短距離Sの勝ち馬ヴァトレニ、春雷S2着のキミワクイーンなどが続きます。

函館スプリントS コース&血統分析

函館芝1200mの特徴

向こう正面のポケットからスタートで3~4コーナーまでの約800mが上り坂、そこからゴールまでの400mまでが下りとなっています。直線が短いため先行有利ですが、洋芝で馬場が重いため開催後半は差しが届きやすくなります。

重賞ナビ

函館競馬場・芝1200mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、函館芝…

父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-3-2-25】
  • ミスタープロスペクター系【1-2-1-10】
  • デピュティミニスター系【1-1-1-6】
  • キングカメハメハ系【1-1-1-6】
  • エンドスウィープ系【1-0-0-4】

牡馬はキングカメハメハ系、エンドスウィープ系などミスプロ系の成績が良く、続くのはストームキャット系やダンジグ系などのノーザンダンサー系。サンデー系は近年不振で昨年も3番人気ビアンフェ、5番人気プルパレイが揃って大敗しています。

逆に牝馬は昨年1番人気1着のナムラクレア、2020年3番人気3着のジョーマンデリンと父サンデー系の牝馬は好調で、どの系統でも狙えます。

母父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【3-1-2-24】
  • ストームキャット系【1-0-0-3】
  • ボールドルーラー系【1-0-0-1】
  • ダンジグ系(欧)【1-0-0-5】
  • グレイソヴリン系【1-0-0-5】

ミスプロ系は父系の成績が良い影響もありますが、母系だと(0-3-0-17)で2着の3頭は当日4番人気以内。また米国型ノーザンダンサー系も昨年1番人気のナムラクレアが優勝していますが他は人気薄が多く成績は目立ちません。

サンデー系、ナスルーラ系、欧州型ノーザンダンサー系が複勝率では差が無く安定しています。

函館スプリントS 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-1-117.7%15.4%
2枠0-1-0-120.0%7.7%
3枠2-1-1-915.4%30.8%
4枠1-0-2-117.1%21.4%
5枠1-1-1-126.7%20.0%
6枠1-2-1-116.7%26.7%
7枠1-1-1-136.3%18.8%
8枠1-2-1-116.7%26.7%

開幕週に行われることが多いレースですがどこからでも好走可能です。牝馬は1~3枠だと(0-0-1-16)で真ん中から外寄りに好走馬が多く、牡馬はほぼ枠順不問です。

馬番データ

  • 偶数馬番【4-3-2-46】
  • 奇数馬番【4-5-6-44】

全体的に奇数馬番の複勝率が高く、また牝馬は馬番7~11番が(2-1-3-4)と好走馬が固まっています。

父サンデーサイレンス系

  • 1~5枠【2-3-2-17】
  • 6~8枠【1-0-0-15】

サンデー系は真ん中から内寄りに好走馬が多く、唯一外枠から優勝したのは2016年のソルヴェイグ。フィリーズレビュー勝ちの実績がありましたが牝馬なので斤量は50kgでした。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ2-1-0-525.0%37.5%
先行3-2-2-2310.0%23.3%
差し2-3-3-344.8%19.0%
追込1-2-3-282.9%17.6%

2014~2015年は勝ちタイムが1分8秒台で差し・追い込み馬が上位を占めましたが、2016年以降は1分7秒台前半など速い時計が出るようになり、それに伴って逃げ・先行馬の押し切りが増えています。

前走4角位置(2016年以降)

  • 5番手以内【5-3-2-24】
  • 6番手以下【1-3-4-41】

有力馬ではウォーターナビレラ、リバーラ、キミワクイーン、テイエムトッキュウあたりが前走4角5番手以内。

前走上がり3F(2016年以降)

  • 5位以内【1-3-2-20】
  • 6位以下【5-3-4-45】

馬場が高速化した2016年以降で見ると、前走で中団からだった馬・上がり上位馬はやや勝ち切れません。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-1-30.0%25.0%
440-4591-1-0-136.7%13.3%
460-4795-0-1-1523.8%28.6%
480-4991-5-3-382.1%19.1%
500-5191-1-2-165.0%20.0%
520-0-1-1-50.0%28.6%

近年は人気馬でも460kg未満は苦戦していますが、460~479kgが5勝を挙げるなどある程度の馬格があればOK。

前走との馬体重差

  • +体重【2-4-2-35】
  • 増減無【2-0-4-16】
  • -体重【4-4-2-39】

函館スプリントS 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-0-2-425.0%50.0%
2番人気0-2-0-60.0%25.0%
3番人気2-0-1-525.0%37.5%
4-6番人気2-2-1-198.3%20.8%
7-9番人気1-1-2-184.5%18.2%
10番人気-1-3-2-382.3%13.6%

下位人気馬の好走も多く荒れやすいレースですが、1番人気馬は4年連続で馬券に絡んでいます。

昔は人気薄の牝馬が激走することが多かったのですが、斤量の軽い牝馬はそれだけで人気に推されることが多く、当日7番人気以下は牡馬が(1-4-3-35)、牝馬が(1-0-1-21)と大穴を狙うなら牡馬。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-1-4-327.5%20.0%
栗東5-7-4-586.8%21.6%

牡馬は複勝率ではあまり変わりませんが関東馬は人気薄の好走も多く回収値は優秀です。牝馬は関東馬が(0-0-2-13)、関西馬が(3-1-2-20)と関西馬が好調。キミワクイーン、シュアーヴアリア、マウンテンムスメ、リバーラ、レイハリアが関東の牝馬。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳3-2-2-721.4%50.0%
4歳1-2-3-125.6%33.3%
5歳3-1-1-298.8%14.7%
6歳0-2-0-210.0%8.7%
7歳-1-1-2-214.0%16.0%

昨年までは古馬56kg、3歳馬は52kgと3歳馬は斤量面の恩恵が大きく成績も抜群でしたが、今年からは古馬57kg、3歳馬54kgと斤量差が3kgに縮まるので注意

騎手データ

  • 継続騎乗【4-3-2-45】
  • 乗り替わり【4-5-6-45】

人気馬はどちらでもあまり差はありません。当日6番人気以下は継続騎乗が(0-2-0-28)、乗り替わりが(2-3-4-35)と乗り替わり組が優勢。

前走との斤量差(4歳以上)

  • +斤量【3-0-1-28】
  • 増減無【1-2-3-28】
  • -斤量【1-4-2-27】

3歳馬はまず斤量減になるため4歳以上のデータです。当日5番人気以内は斤量増・また同斤量だと(3-1-2-12)、斤量減だと(1-0-1-13)。有力馬ではウォーターナビレラ、ヴァトレニあたりが斤量減になります。

函館スプリントS 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ5-2-4-2513.9%30.6%
GⅡ1-0-1-810.0%20.0%
GⅢ0-1-0-90.0%10.0%
リステッド0-1-1-40.0%33.3%
オープン1-3-1-382.3%11.6%
3勝1-1-1-611.1%33.3%

桜花賞などマイルGⅠ組は(3-2-2-6)と堅実で穴馬でも注意。高松宮記念組は人気に推されやすいものの好走した3頭中2頭が当日1番人気と成績はイマイチです。

主な前走

  • 桜花賞【3-0-0-1】
  • 高松宮記念【2-0-1-19】
  • 韋駄天S【1-1-0-11】
  • 京王杯SC【1-0-1-6】
  • ヴィクトリアマイル【0-1-1-1】
  • NHKマイルC【0-1-1-4】

前走距離

  • 1000m【1-1-0-11】
  • 1200m【3-3-3-46】
  • 1400m【1-2-2-23】
  • 1600m【3-2-2-10】

前走場所

  • 東京【1-2-4-17】
  • 中山【0-1-1-11】
  • 京都【1-3-0-21】
  • 阪神【3-1-1-5】
  • 中京【2-0-1-24】
  • 新潟【1-1-0-11】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-0-1-612.5%25.0%
2番人気0-1-1-30.0%40.0%
3番人気0-1-0-50.0%16.7%
4番人気2-1-2-716.7%41.7%
5番人気1-1-0-99.1%18.2%
6-9番人気2-2-1-169.5%23.8%
10番人気-2-2-3-434.0%14.0%

前走6番人気以下からの巻き返しはほぼ重賞組。オープン特別組は前走5番人気以内が目安です。

前走オープン特別

  • 5番人気以内【1-3-2-17】
  • 6番人気以下【0-1-0-25】

オープン特別組は過剰人気することも少なく、昨年のタイセイアベニール、2020年のダイメイフジのように当日10番人気以下で好走した馬も前走4番人気以内でした。

キミワクイーン、ジュビリーヘッド、テイエムトッキュウ、ヴァトレニが前走オープン特別で5番人気以内。

前走1200m

  • 4番人気以内【2-2-2-12】
  • 5番人気以下【1-1-1-34】

前走5番人気以下で好走した3頭中2頭は前走高松宮記念、もう1頭は2019年のアスターペガサスで前走葵Sでは13番人気でしたが2着に好走していました。

高松宮記念以外の1200m戦で5番人気以下だったのはカイザーメランジェ、カルネアサーダ、レイハリア、ヴィズサクセス

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着1-2-3-125.6%33.3%
2着0-1-0-40.0%20.0%
3着2-1-1-620.0%40.0%
4着0-0-1-40.0%20.0%
5着0-0-0-50.0%0.0%
6-9着2-0-0-1810.0%10.0%
10着-3-4-3-406.0%20.0%

こちらも前走下位着順で好走しているのは重賞組で、オープン特別組は前走4着以内が目安です。

前走オープン特別

  • 4着以内【0-3-2-15】
  • 5着以下【1-1-0-27】

前走5着以下で好走したのは除外馬多数で7頭立てだった2019年のカイザーメランジェ、前走ダートだった昨年のダイメイフジの2頭。カイザーメランジェ、ジュビリーヘッド、マウンテンムスメ、レイハリア、ヴァトレニが前走オープン特別で5着以下。

前走タイム差(1200m・2着以下)

  • 0.2秒差以内【1-1-1-5】
  • 0.3秒差以上【1-0-1-33】

前走1200m組は敗れている場合0.2秒差以内が目安。0.3秒差以上敗れていて優勝したのは2014年のガルボで前走は高松宮記念。前走1200mで2着以下に敗れている中で0.2秒差以内だったのはキミワクイーンのみ。

函館スプリントS データまとめ

買いデータ

父ミスプロ系の牡馬
馬番7~11番の牝馬
逃げ・先行馬
3歳馬(特に1200m実績がある馬)
前走1600mのGⅠ

消しデータ

父サンデー系の牡馬
1~3枠の牝馬、6~8枠の父サンデー系
当日7番人気以下の牝馬
当日6番人気以下+継続騎乗
前走オープン特別で6番人気+5着以下

函館スプリントS 予想

1週前の登録時点での予想です
◎ブトンドール
○トウシンマカオ
▲ジュビリーヘッド
△キミワクイーン
△ムーンプローブ
△ジャスパークローネ

ブトンドールは昨年の函館2歳S優勝の実績があり、桜花賞ではこれまでと違いある程度前で競馬が出来たのは収穫。3歳馬は昨年までほどの斤量面の恩恵はなくなりましたが、それでも52kgで出走できるのは非常に有利。牝馬なので内枠よりも真ん中前後の枠に入れば尚良しですが、1週前想定で騎手未定となっている点は気になります。

今年は古馬重賞の勝ち馬が少なく、トウシンマカオは実績面ではトップ。高松宮記念組はあまり相性が良くありませんが当日人気なら買えるのでその点は問題なさそうです。ただし脚質的に後ろからになるのが近年の傾向からはやや微妙。GⅠ以外では安定感のある馬ですが、差し届かずの可能性は十分考えられます。

ジュビリーヘッドは前走春雷Sで9着という内容は割引きですが、昨年2着など函館実績があり安田厩舎も近年のコース複勝率は50%前後。ロードカナロア産駒は2~3歳に比べると4歳以降は勝ち切れない傾向がありますが、乗り替わり想定なので人気薄の方が紐候補としては面白そうです。

キミワクイーンは前走内容は問題なく、コース成績上位の横山武騎手の継続騎乗。ジュビリーヘッドと同じロードカナロア産駒、またオープン特別組ということでどちらかと言えば2~3着狙いですが、データからは人気の方が買いやすい1頭。

他ではムーンプローブはブトンドールと同じく桜花賞組の3歳牝馬。モーリス産駒は函館芝の複勝率が高くスプリント戦は面白そうですが、前走での位置取りなどからは相手候補。最後にジャスパークローネは橘Sでは逃げて1.19.6の2着に入るなどスピードがあり、近年函館芝が高速化していることを踏まえると穴で一考。

テキストのコピーはできません。