函館スプリントS2019予想|過去10年の傾向とデータ分析

by MIKI Yoshihito
2019年6月16日(日)
函館スプリントステークス(GⅢ)
函館競馬場・芝1200m

過去10年分のデータ分析と予想です。札幌で行われた2009年を除いた10年分が対象です。

※1週前予想なので回避馬が含まれる場合があります。

北海道シリーズ開幕週に行われるスプリント重賞。今年は高松宮記念1番人気のダノンスマッシュ、京王杯SCを制したタワーオブロンドンなど実力馬が参戦。ただ毎年のように荒れるレースで、特に3歳馬や牝馬の激走が目立ちます。

函館スプリントSの傾向
  • 母父ナスルーラ系が強い
  • 近年は枠順はあまり関係ない
  • 斤量増になる馬は割引き

それでは2019年函館スプリントSのデータ分析を行なっていきます。

函館スプリントS 登録馬

人気を分け合いそうのは重賞2勝で函館勝ちのあるダノンスマッシュと京王杯勝ちのタワーオブロンドン。

それ以外では前走距離短縮で好走した3歳馬アスターペガサス、京都牝馬Sの勝ち馬デアレガーロ、重賞連続2着のリナーテ、9歳になっても衰え知らずのティーハーフなどが人気を集めそうです。

函館スプリントSのコース分析

函館芝1200mの特徴


向こう正面のポケットからスタートで3~4コーナーまでの約800mが上り坂、そこからゴールまでの400mまでが下りとなっています。直線が短いため先行有利ですが、洋芝で馬場が重いため開催後半は差しが届きやすくなります。

重賞ナビ

函館競馬場・芝1200mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、函館芝…

函館芝1200m 種牡馬データ


牡馬はサンデー系やミスプロ系が勝ち切っており、ノーザンダンサー系は2~3着までが多いのが特徴です。

牝馬はクロフネ、ファルブラヴ、ダイワメジャー産駒の成績が良いのですが今年は該当馬無し。

函館スプリントS 種牡馬系統別データ

  • サンデーサイレンス系【3-4-3-34】
  • デピュティミニスター系【2-1-1-8】
  • エンドスウィープ系【2-0-0-9】
  • ミスタープロスペクター系【1-1-1-11】

主な出走馬の血統分析

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函館芝1200m 母父データ


大系統で見るとナスルーラ系の成績が抜群で、近年でもセイウンコウセイ、ソルヴェイグ、アースソニック、レンイングランドあたりが母父ナスルーラ系。

今年の登録馬ではタワーオブロンドン、トウショウピストが母父ナスルーラ系です。

函館スプリントS 母父別系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-0-4-25】
  • グレイソヴリン系【2-0-0-6】
  • ミスタープロスペクター系【1-2-0-15】
  • セントサイモン系【1-1-0-2】
  • カーリアン系【1-0-1-1】

函館スプリントSの傾向データ①

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-2-1-520.0%50.0%
2番人気2-1-1-620.0%40.0%
3番人気2-1-1-620.0%40.0%
4番人気1-1-2-610.0%40.0%
5番人気0-2-1-70.0%30.0%
6番人気1-1-0-810.0%20.0%
7-9番人気1-0-2-273.3%10.0%
10-番人気1-2-2-501.8%9.1%

過去10年で見ると人気馬がまずまず走っているように見えますが、過去5年で1~2番人気馬は(0-1-1-8)。3~4番人気馬の方が信頼できます。

また8番人気以下の好走も多いレースですが、過去5年で見ると偶数の8、10、12、14番人気は馬券に絡んでいるのに対して奇数の9、11、13、15番人気は3着以内無し。

ただの偶然ですが、軸から人気薄に流す際に点数が多くなりそうな場合はオカルトに頼るのもいいかもしれません。

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠2-2-3-813.3%46.7%
2枠2-1-0-1312.5%18.8%
3枠2-3-1-1111.8%35.3%
4枠0-0-3-150.0%16.7%
5枠1-1-0-175.3%10.5%
6枠1-1-1-175.0%15.0%
7枠1-1-1-175.0%15.0%
8枠1-1-1-175.0%15.0%

過去10年では完全に内枠有利。ただし近年は馬場の高速化も含め枠順の有利不利は小さいです。2016年は8枠16番のソルヴェイグが1着、昨年も7枠14番のアドマイヤゴッドが4着に入っています。

馬番データ

  • 偶数枠【6-2-3-60】
  • 奇数枠【4-8-7-55】

奇数枠の方が複勝率が高く、特に1番が(2-2-3-3)と抜群の成績。5番人気以内に絞ると(2-2-2-0)なのでまずは1枠1番に入った馬をチェック。

6番人気以下

  • 1~4枠【1-0-2-31】
  • 5~8枠【2-3-2-54】

人気馬はどちらかと言えば真ん中より内側の方が信頼度が高く、逆に人気薄は真ん中より外寄りの方が走るレースです。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ1-1-1-710.0%30.0%
先行5-3-2-2613.9%27.8%
差し3-4-4-445.5%20.0%
追込1-2-3-382.3%13.6%

直線が262mと短いため前に行った馬が有利ですが、2014~2015年は後方勢が3着以内を占めるなど年によって傾向がバラバラです。

前走上がり3F

  • 1~3位【2-1-1-23】
  • 4~5位【2-2-1-13】
  • 6位以下【6-7-8-77】

前走で速い上がりを使っていた馬はイマイチ。前走上がり3位以内で馬券に絡んだ4頭は全て前走1着でした。

また前走上がり6位以下+前走2~3着が(1-3-2-3)と成績が良く、昨年3着のナックビーナスや2015年2着のアースソニックなどが該当します。今年はリナーテが該当。

函館スプリントSの傾向データ②

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳2-2-2-178.7%26.1%
4歳2-3-2-912.5%43.8%
5歳4-1-3-378.9%17.8%
6歳1-3-2-253.2%19.4%
7歳-1-1-1-273.3%10.0%

5歳馬の複勝率が高めです。ただし過去10年では3~4歳で優勝しているのは全て牝馬、5歳以上で優勝しているのは全て牡馬です。

複勝率で見ると牡馬は年齢による差はあまりありませんが、牝馬は5歳以上になると頭では狙えず複勝率も下がります。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-2-7-445.4%21.4%
栗東7-8-3-708.0%20.5%
地方0-0-0-10.0%0.0%

牡馬は関東・関西で差はありません。牝馬は関東馬が(0-0-4-15)に対して関西馬が(4-2-2-20)。デアレガーロ、ペイシャフェリシタが関東馬、タマモブリリアン、リナーテが関西馬です。

騎手データ

  • 継続騎乗【6-6-1-46】
  • 乗り替わり【4-4-9-69】

騎手別では池添騎手が(2-1-0-3)、丸田騎手が(1-1-1-1)、三浦騎手が(0-1-2-3)。

生産者データ

  • 社台F【3-0-3-11】
  • ノーザンF【1-2-1-7】

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-2-50.0%28.6%
440-4591-1-1-136.3%18.8%
460-4792-1-2-286.1%15.2%
480-4994-4-1-398.3%18.8%
500-5192-3-3-216.9%27.6%
520-5391-0-1-99.1%18.2%
540-0-1-0-00.0%100.0%

馬体重による差はそれほどありませんが、牝馬で優勝しているのは馬格がある馬が多いです。

前走との馬体重差

  • +体重【4-5-3-54】
  • 増減無【1-1-4-16】
  • -体重【5-4-3-45】

前走との斤量差

  • +斤量【2-1-1-38】
  • 増減無【3-3-4-25】
  • -斤量【5-6-5-52】

別定戦ですが今回斤量が増える馬は割引き。馬券に絡んだのもガルボ、パドトロワ、ビービーガルダンと重賞勝ち馬ばかりです。

今年斤量増になるのはカイザーメランジェ、タワーオブロンドン、トウショウピスト、ユキノアイオロスの4頭。

函館スプリントSの前走データ

前走クラス

前走クラス着度数勝率複勝率
GⅠ4-4-5-289.8%31.7%
GⅡ3-0-1-923.1%30.8%
GⅢ1-2-1-165.0%20.0%
オープン1-3-2-541.7%10.0%
1600万1-0-1-612.5%25.0%
1000万0-1-0-00.0%100.0%

コース関係なく前走短距離GⅠ組が優勢です。ダノンスマッシュ、ティーハーフ、デアレガーロ、ペイシャフェリシタの4頭が前走高松宮記念。

主な前走

  • 高松宮記念【2-2-1-15】
  • 京王杯SC【2-0-1-8】
  • 桜花賞【2-0-0-2】
  • ヴィクトリアマイル【0-1-2-2】
  • NHKマイルC【0-1-1-9】

前走距離

  • 1000m【0-1-0-11】
  • 1200m【4-6-3-60】
  • 1400m【4-1-3-26】
  • 1600m【2-2-3-17】

前走場所

  • 東京【2-2-5-26】
  • 京都【3-2-2-30】
  • 中京【2-3-1-21】
  • 阪神【3-1-1-5】

近年勢いがあるのが前走阪神組ですが今年は該当馬無し。

前走人気

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-3-0-520.0%50.0%
2番人気1-0-0-910.0%10.0%
3番人気1-2-0-98.3%25.0%
4番人気0-0-3-80.0%27.3%
5番人気2-1-0-1213.3%20.0%
6-9番人気1-3-2-223.6%21.4%
10-番人気3-1-5-505.1%15.3%

前走重賞組は人気不問。オープン特別から好走しているのは前走5番人気以内に集中しています。

前走オープン特別

  • 5番人気以内【1-3-2-23】
  • 6番人気以下【0-0-0-31】

前走オープン特別で5番人気以内はカイザーメランジェ、タマモブリリアンの2頭。

前走着順

着順着度数勝率複勝率
1着3-2-1-1415.0%30.0%
2着1-1-1-89.1%27.3%
3着1-2-1-511.1%44.4%
4着0-1-0-80.0%11.1%
5着0-0-2-80.0%20.0%
6-9着1-1-1-224.0%12.0%
10-着4-3-4-506.6%18.0%

前走3着以内だった馬はまずまずの成績で、前走重賞3着以内だと(3-2-1-5)で複勝率50%以上。アスターペガサス、タワーオブロンドン、リナーテの3頭が該当します。

前走オープン特別組

  • 4着以内【1-3-2-22】
  • 5着以下【0-0-0-32】

前走オープン特別組は4着以内必須。人気と併せるとオープン特別組は前走5番人気以内・4着以内が好走の目安になります。今年は該当馬がいないので重賞組が優勢か。

函館スプリントS 注目馬

ダノンスマッシュ

高松宮記念は1番人気を裏切りましたが内枠有利の馬場で4着と能力の高さは見せています。タワーオブロンドンと人気を分け合う形になりそうですが、スプリントでの安定感や函館実績など安定感はやはりこちら。

何より安田厩舎の函館芝1200mでの強さが凄まじく、厩舎だけで買えるレベル。また今回は川田騎手に乗り替わりを予定していますが、川田騎手は函館で乗ることが少ないためここを勝てば全場重賞制覇となります。

 

デアレガーロ

高松宮記念は16番枠からスタートでやや出遅れるも外を回し7着とまずまずの内容。マンハッタンカフェ産駒はヒルノデイバローやガルボなどこのコースで穴で狙える種牡馬です。

この馬自身も函館芝1200mは1000万、1600万で勝っており出遅れずに流れに乗れたら充分好走は可能。関東所属の牝馬なので頭狙いは厳しいかもしれませんが、池添騎手も昨年のセイウンコウセイなどレース相性は○。

 

タワーオブロンドン

京王杯SCを勝ちましたが安田記念は見送りここに出走。初のスプリントやダノンスマッシュより1kg重い58kgなど課題はありますが、父ミスプロ系×母父ナスルーラ系という血統や馬格からこなせる下地はあります。

こちらはレーン騎手が継続騎乗予定ですが、デビュー2戦の札幌以外は東京、阪神外回りと広いコースを使われてきたのであっさり着外に沈む可能性も充分考えられます。

 

その他

リナーテは重賞で連続2着。今回はさすがに人気になりそうですが、須貝厩舎のコース成績も良く抑えは必要。

穴で同じ須貝厩舎のシュウジ。2年前のこのレースでは10着と大敗していますがこの時は暴走ペース。近走ダートを使われているため下位人気なら面白そうです。

テキストのコピーはできません。