函館記念予想|過去の傾向とデータ分析

G3
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函館記念【GⅢ】
2022/7/17(日)
函館競馬場・芝2000m

過去8年分の函館記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

函館記念 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 サンレイポケット
2番人気 マイネルウィルトス
3番人気 アラタ
4番人気 スカーフェイス
5番人気 ウインイクシード

参考:netkeiba.com

予想オッズでは7歳馬ですが京都記念や鳴尾記念3着と中距離では安定しているサンレイポケットが1番人気。2番人気は目黒記念で2着に好走したマイネルウィルトス、3番人気都大路Sで5着だったアラタが推されています。

4番手以下は大阪杯で6着に健闘したスカーフェイス、巴賞4着のウインイクシード、福島牝馬S8着のフェアリーポルカ、宝塚記念10着のギベオンなどが続きます。

函館記念 コース&血統分析

函館芝2000mの特徴


直線入り口奥のポケットからのスタートで、1コーナーまでの長さは約480mと長いため1800mよりも前傾ラップになるのが特徴。洋芝のため上がり平均も36秒台とキレより持続力が必要なコースです。

同じ洋芝ですが、北海道の札幌競馬場と比べるとコーナーの角度が急で起伏に富んだコースです。

重賞ナビ

函館競馬場・芝2000mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、函館芝…

函館記念 父系統別データ

  • ハーツクライ系【2-0-0-7】
  • サドラーズウェルズ系【2-0-0-4】
  • サンデーサイレンス系【1-2-1-22】
  • ステイゴールド系【1-1-4-12】
  • ロベルト系【1-1-1-6】

ハーツクライ系やサドラーズウェルズ系、ステイゴールド系の成績が良く、ディープインパクト系は(0-3-0-12)、キングカメハメハ系は(0-1-1-16)とイマイチ。

ただしディープ系で好走した3頭はいずれも10番人気以下の大穴。アイスバブル、ドゥオーモ、ケイティープライドとどちらかと言えば非根幹距離の方が実績があった馬でした。

函館記念 母父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【4-1-2-32】
  • フォーティナイナー系【1-0-0-1】
  • ダンジグ系(米)【1-0-0-3】
  • フェアリーキング系【1-0-0-1】
  • キングカメハメハ系【0-1-1-0】

母系は様々ですが、好走馬が多く持つのがボールドルーラー系。昨年のアイスバブルやバイオスパーク、一昨年のアドマイヤジャスタと大穴で好走した馬も5代目までにボールドルーラー系を持っていました。

他にはネヴァーベンド系やリボー系を持つ馬にも注意。

函館記念 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠0-0-3-120.0%20.0%
2枠2-3-0-1112.5%31.3%
3枠2-2-0-1212.5%25.0%
4枠2-1-0-1312.5%18.8%
5枠0-1-2-130.0%18.8%
6枠1-0-0-156.3%6.3%
7枠1-1-0-146.3%12.5%
8枠0-0-3-130.0%18.8%

2~4枠が2勝ずつを挙げており特に良馬場では内枠優勢。馬番10~16番は(2-1-5-45)ですが、好走した8頭はいずれも5代目までにボールドルーラー系を持っていました。

馬番データ

  • 偶数馬番【6-5-5-47】
  • 奇数馬番【2-3-3-56】

当日3番人気以内は偶数馬番が(3-0-2-7)、奇数馬番が(2-0-0-10)と人気関係なく偶数馬番優勢。馬番では6番が(2-2-0-4)、3番が(1-2-0-5)、14番が(1-1-1-5)。

当日3番人気以内

  • 1~4枠【5-0-1-10】
  • 5~8枠【0-0-1-7】

当日4番人気以下は枠による偏りはありませんが3番人気以内の人気馬は内枠優勢、5枠以降に入ると割引きです。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ2-0-1-622.2%33.3%
先行4-4-5-1414.8%48.1%
差し1-3-2-461.9%11.5%
追込0-1-0-370.0%2.6%
マクリ1-0-0-0100.0%100.0%

直線262mの小回りコースなので基本的には前有利。差しが届きやすいのは2回函館6日目の開催で、2回函館4日目はBコース替わり1週目になることが多いため内の先行馬に有利な馬場になりやすいのが特徴でした。

今年は1回函館の12日目でBコース替わり2週目となるため、天候や馬場状態次第ではありますが差しもある程度届きそうです。

前走4角位置(当日4番人気以下)

  • 6番手以内【0-2-6-44】
  • 7番手以下【3-6-0-42】

当日3番人気以内は前走の位置取り不問。4番人気以下は前走位置取りによって差があります。

前走上がり3F

  • 1位【0-1-0-12】
  • 2~3位【3-1-3-16】
  • 4~5位【0-1-1-18】
  • 6位以下【5-5-4-56】

前走上がり6位以下だった馬は偶数馬番だと(5-4-1-24)、奇数馬番だと(0-1-3-32)と偶数馬番の成績が非常に良いのが特徴。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-20.0%0.0%
440-4591-2-1-174.8%19.0%
460-4793-3-6-248.3%33.3%
480-4992-2-0-335.4%10.8%
500-5192-1-0-1511.1%16.7%
520-0-0-1-120.0%7.7%

複勝率が高いのは460~479kgで昨年のバイオスパーク、一昨年のドゥオーモなど人気薄の好走も目立ちます。

前走との馬体重差

  • +体重【2-2-2-40】
  • 増減無【1-1-2-21】
  • -体重【5-5-4-42】

全体的にマイナス体重の馬の成績が良く、特に当日3番人気以内はマイナス体重が(3-0-2-3)、±0kg以上だと(2-0-0-14)。また前走から+4kg以上馬体が増えていると(0-1-2-30)。

函館記念 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-0-0-712.5%12.5%
2番人気2-0-0-625.0%25.0%
3番人気2-0-2-425.0%50.0%
4-6番人気2-0-0-228.3%8.3%
7-9番人気0-3-4-170.0%29.2%
10番人気-1-5-2-471.8%14.5%

1~2番人気の成績が振るわず、ハンデ戦らしく穴馬の好走が多いレースです。前走データで触れますが特に巴賞組の人気馬は信頼度が低く、前走巴賞+当日8番人気以内は(1-0-0-20)、9番人気以下は(0-3-1-18)と穴馬の方が狙えます。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦4-3-2-496.9%15.5%
栗東4-5-6-545.8%21.7%

着度数ではそれほど差はありませんが、10番人気以下になると関東馬が(0-0-0-23)、関西馬が(1-5-2-24)と大穴狙いなら関西馬(特に前走6番人気以下+6着以下)がお勧め。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳0-0-1-20.0%33.3%
4歳1-2-1-145.6%22.2%
5歳3-0-5-288.3%22.2%
6歳3-2-1-327.9%15.8%
7歳-1-4-0-273.1%15.6%

若い馬の方が人気になりやすい傾向はありますが、2018年は7歳馬がワンツーを決めるなど高齢馬でも複勝率はそれほど落ちません。また当日3番人気以内は4歳以下が(0-0-1-7)、5~6歳が(5-0-1-9)。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-3-2-49】
  • 乗り替わり【3-5-6-54】

斤量データ

斤量着度数勝率複勝率
-52.00-1-0-100.0%9.1%
53.00-1-1-20.0%50.0%
54.02-1-2-217.7%19.2%
55.02-1-3-207.7%23.1%
56.0-56.54-2-0-2811.8%17.6%
57.0-57.50-1-2-190.0%13.6%
58.0-0-1-0-30.0%25.0%

複勝率ではあまり差はありませんが57kg以上の優勝は過去8年ありません。当日5番人気以内+56.5kg以下は(7-0-1-22)、57kg以上は(0-0-1-9)。

前走との斤量差

  • +斤量【0-1-1-9】
  • 増減無【4-2-1-42】
  • -斤量【4-5-6-52】

前走と同斤量の馬は1~4枠だと(4-2-0-20)、5~8枠だと(0-0-1-22)。唯一外寄りから好走したのは昨年のバイオスパークで前年3着の実績がありました。

函館記念 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ0-1-2-80.0%27.3%
GⅡ3-2-0-1020.0%33.3%
GⅢ4-2-3-2810.8%24.3%
リステッド0-0-1-70.0%12.5%
オープン1-3-1-462.0%9.8%
3勝0-0-1-20.0%33.3%

前走オープン特別は大半が巴賞組。前走は様々ですが目黒記念やエプソムC、新潟大賞典など前走左回りだった馬の複勝率が高いのが特徴です。

主な前走

  • 目黒記念【2-1-0-7】
  • エプソムC【2-1-0-7】
  • 巴賞【1-3-1-38】
  • 新潟大賞典【1-1-1-6】
  • 鳴尾記念【1-0-1-8】
  • 天皇賞・春【0-1-1-4】

前走距離

  • 1600m【0-0-1-7】
  • 1800m【3-4-2-48】
  • 2000m【3-1-4-27】
  • 2200m【0-0-0-1】
  • 2400m【0-0-0-2】
  • 2500m【2-2-0-9】
  • 2600m~【0-1-1-6】

前走場所

  • 東京【4-2-2-19】
  • 中山【0-1-0-6】
  • 京都【0-1-2-7】
  • 阪神【1-0-2-14】
  • 中京【1-0-0-1】
  • 函館【1-3-1-42】
  • 福島【0-0-0-4】
  • 新潟【1-1-1-8】
  • 小倉【0-0-0-1】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気0-0-1-130.0%7.1%
2番人気2-0-0-918.2%18.2%
3番人気0-0-0-90.0%0.0%
4番人気0-0-2-70.0%22.2%
5番人気0-1-0-100.0%0.0%
6-9番人気4-5-3-348.7%26.1%
10番人気-2-2-2-217.4%22.2%

前走クラス問わず下位人気だった馬の好走が多く、前走人気は不問。また6歳以上の高齢馬は前走上位人気の成績が悪いのが特徴です。

6歳以上

  • 5番人気以内【0-0-0-16】
  • 6番人気以下【4-6-1-43】

ウインイクシード、サンレイポケット、モンブランテソーロが6歳以上で前走5番人気以内。

前走GⅢ

  • 5番人気以内【0-0-1-12】
  • 6~9番人気【3-2-1-8】
  • 10番人気以下【1-0-1-8】

前走GⅢで6~9番人気だった馬の成績が良く、さらに前走5着以内だった場合は(3-1-0-1)。フェアリーポルカが前走9番人気でしたが着順は8着でした。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着0-0-1-120.0%7.7%
2着1-0-1-612.5%25.0%
3着1-2-2-78.3%41.7%
4着1-0-0-811.1%11.1%
5着2-0-0-820.0%20.0%
6-9着3-3-1-278.8%20.6%
10着-0-3-3-350.0%14.6%

前走が中央開催の場合は好走している馬の成績が良く、ローカル開催の場合は好走している馬よりも下位だった馬の巻き返しが多いのが特徴です。

前走中央開催

  • 5着以内【3-2-3-9】
  • 6着以下【2-2-3-37】

サンレイポケット、マイネルウィルトスが前走中央開催で5着以内。

前走巴賞①

  • 5着以内【0-0-1-23】
  • 6~9着【1-2-0-12】
  • 10着以下【0-1-0-3】

巴賞は好走組よりある程度負けている方が好走率が高いのが特徴。

巴賞はスタート後すぐにコーナーに入るため後継ラップになりやすく、一方函館記念は最初の直線部分が200m伸びるので先行争いが激しくなり前傾ラップになりやすいことが大きな理由です。

ただし今年の巴賞はほぼイーブンペースだったので多少傾向は異なるかもしれません。

前走巴賞②

  • 今回1~4枠【1-3-0-19】
  • 前走1~3枠【1-3-0-11】
  • 前走4角5番手以下【1-2-1-19】
  • 前走上がり6位以下【1-3-0-14】
  • 前走0.6秒差以上負け【1-3-0-11】

年によって巴賞のラップや馬場状態は勿論異なりますが、巴賞組の好走条件をざっくりまとめると「前走内枠から差すも特に見せ場なく終わった馬」という感じです。その馬が内枠に入れは人気薄でも紐候補に。

今年の巴賞組で比較的上の傾向に近いのはアイスバブル

函館記念 データまとめ

買いデータ

父ハーツクライ系、ステイゴールド系、サドラーズウェルズ系
ボールドルーラー系、ネヴァーベンド系、リボー系持ち
当日3番人気以内+1~4枠
当日3番人気以内+マイナス体重
前走GⅢで6~9番人気+5着以内
前走中央開催で5着以内
前走巴賞で1~3枠、上がり6位以下、0.6秒差以上負けていた馬

消しデータ

父キングカメハメハ系
馬番10番以降+ボールドルーラー系を持たない馬
前走から馬体重が4kg以上増えている馬
当日10番人気以下の関東馬
前走と同斤量+5~8枠

函館記念 予想

1週前の登録時点での予想です
◎マイネルウィルトス
○アイスバブル
▲ウインイクシード
△サンレイポケット
△スカーフェイス
△フェアリーポルカ

マイネルウィルトスは勝率の高い前走東京組で、重賞組の中では複勝率の高い前走5着以内にも該当。昨年は3番人気8着でしたが2着馬とは0.1秒差なので苦手なコースと言う訳ではありません。1週前は多少時計のかかる芝なので持ち時計に欠けるこの馬にはプラスかと思われます。

アイスバブルは昨年は14番人気で2着でしたが母父キングカメハメハにボールドルーラー系持ちと血統的な魅力はありました。今年は巴賞からのローテで内容としては9番人気10着でしたが、巴賞は見所が無く敗れた馬の方が成績が良い傾向があり、紐荒れ狙いなら今年も。

ウインイクシードは巴賞で3番人気4着。巴賞組の上位人気馬・好走馬は不振ですがボールドルーラー系、リボー系を持つ血統は魅力的。また藤岡佑騎手へ乗り替わり想定ですが、藤岡佑騎手は直近5年間の函館芝2000mではルメール騎手と並ぶ勝率を誇ります。

サンレイポケットは中距離重賞での実績は充分ですが左回りを中心に使われているため初の北海道、右回りの2000mという条件を踏まえると予想オッズ1番人気はやや過剰な印象も。

他にはスカーフェイスは大阪杯6着など実績があり岩田康騎手も函館では信頼できます。最後にボールドルーラー系を持つ中から武豊騎手へ乗り替わり想定のフェアリーポルカ

テキストのコピーはできません。