中山牝馬ステークス予想|過去の傾向とデータ分析

G3
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中山牝馬ステークス【GⅢ】
2023/3/11(土)
中山競馬場・芝1800m

過去8年分の中山牝馬Sのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

中山牝馬S 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 アートハウス
2番人気 クリノプレミアム
3番人気 スルーセブンシーズ
4番人気 ウインピクシス
5番人気 サトノセシル

参考:netkeiba.com

昨年のローズS、今年の愛知杯と重賞2勝の4歳馬アートハウスが予想オッズでは抜けた人気になっています。2番人気はこのレースを昨年15番人気で優勝したクリノプレミアム、3番人気には紫苑S2着など中山では6戦全て3着以内と安定しているスルーセブンシーズが推されています。

以下2勝クラス・3勝クラスと連勝中のウインピクシス、7歳馬ですが福島記念2着など重賞では4戦続けて掲示板に載っているサトノセシル、昨年は2番人気6着だったルビーカサブランカなどが続きます。

中山牝馬S コース&血統分析

中山芝1800mの特徴

中山芝1800mは内回りコースを使用。スタート後すぐに急坂になりコーナーまでの距離も短いため、前半のペースが極端に速くなることはあまりありません。そのためスタート後のコーナーで好位を取った馬が有利なコースです。

重賞ナビ

中山競馬場・芝1800mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、中山芝…

父系統別データ

  • キングカメハメハ系【2-2-1-13】
  • ディープインパクト系【2-1-1-20】
  • サンデーサイレンス系【1-1-2-28】
  • ステイゴールド系【1-1-1-10】
  • ハーツクライ系【1-1-0-3】

2年連続好走のフェアリーポルカなどキングカメハメハ系は成績・回収値共に高め。ディープインパクト系は7番人気1着のランブリングアレー、12番人気2着のアブレイズと人気馬よりも穴馬の好走が目立ちます。

また昨年は15番人気のクリノプレミアムが優勝しましたが9番人気4着のスライリー、2021年12番人気4着のホウオウピースフルとオルフェーヴル産駒に注意。今年はクリノプレミアム、スライリーが登録しています。

母父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【3-2-4-18】
  • デピュティミニスター系【1-2-0-10】
  • ロベルト系【1-1-2-6】
  • キングマンボ系【1-0-0-2】
  • ストームキャット系【1-0-0-4】

母父ロベルト系は2021年7番人気1着のランブリングアレー、2020年1番人気3着のエスポワールなど相性が良く、サンデー系も人気薄の好走が多いため回収値が高め。

デピュティミニスター系以外のノーザンダンサー系はやや苦戦しています。

中山牝馬S 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠0-0-1-120.0%7.7%
2枠3-0-1-1021.4%28.6%
3枠0-0-2-140.0%12.5%
4枠0-1-1-140.0%12.5%
5枠1-1-1-136.3%18.8%
6枠0-2-1-130.0%18.8%
7枠1-2-0-126.7%20.0%
8枠3-2-1-1018.8%37.5%

8枠は昨年のクリノプレミアム、2020年のリュヌルージュと大穴も出ており複勝率・回収値は優秀です。内寄りでは2枠も3勝を挙げていますが、外寄りを意識した方がいいレースです。

馬番データ

  • 偶数馬番【4-3-3-50】
  • 奇数馬番【4-5-5-48】

馬番では15番が(0-2-1-3)、16番が(2-0-0-3)、3番が(2-0-1-5)。

4番人気以下

  • 1~4枠【1-0-4-44】
  • 5~8枠【5-4-2-38】

当日4番人気以下は1~4枠だと3着まで、連を狙うなら5~8枠です。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ1-1-0-612.5%25.0%
先行1-2-1-214.0%16.0%
差し6-5-4-3412.2%30.6%
追込0-0-3-360.0%7.7%
マクリ0-0-0-10.0%0.0%

良馬場だと4角4番手以内は(1-0-0-20)と振るわず差し馬優勢。逆に道悪の4角4番手以内は(1-3-1-8)と馬場状態によって傾向が変わります。

前走4角位置

  • 5番手以内【5-4-4-41】
  • 6番手以下【3-4-4-56】

前走4角5番手以内+当日5番人気以内だと(4-3-1-12)複勝率40%とまずまず。特に良馬場で行われた5回は全て前走4角5番手以内だった馬が優勝しています。有力馬ではアートハウス、クリノプレミアム、ウインピクシス、サトノセシル、ルビーカサブランカが前走4角5番手以内。

前走上がり3F

  • 1位【0-0-2-9】
  • 2位【2-2-2-1】
  • 3~5位【0-2-1-23】
  • 6位以下【6-4-3-63】

前走上がり2位馬の成績が非常に良く2021年7番人気1着のランブリングアレー、2019年11番人気3着のアッフィラートのような人気薄もいました。今年はイリマ、スルーセブンシーズ、ラルナブリラーレが前走上がり2位。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-1-130.0%7.1%
440-4590-1-1-170.0%10.5%
460-4793-3-4-356.7%22.2%
480-4993-4-1-221.0%26.7%
500-5191-0-1-108.3%16.7%
520-1-0-0-150.0%50.0%

牝馬同士ですが460kg未満の馬はやや苦戦しています。また前走時にマイナス体重だった馬の成績が極端に悪いレースです。

前走との馬体重差

  • +体重【4-2-3-34】
  • 増減無【2-3-1-11】
  • -体重【2-3-4-53】

当日3番人気以内は±0kg以上だと(2-3-2-7)、-2kg以下では(0-1-0-9)と馬体を減らしている人気馬は危険です。

前走時の馬体重差

  • +体重【6-6-6-52】
  • 増減無【1-2-2-16】
  • -体重【1-0-0-30】

前走時マイナス体重で優勝したのは2019年のフロンテアクイーンで前年の2着馬でした。コトブキテティス、ストーリア、スルーセブンシーズ、ルビーカサブランカが前走時マイナス体重。

中山牝馬S 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気0-2-2-40.0%50.0%
2番人気0-1-0-70.0%12.5%
3番人気2-1-0-525.0%37.5%
4-6番人気4-2-2-1616.7%33.3%
7-9番人気1-0-2-214.2%12.5%
10番人気-1-2-2-452.4%11.9%

過去8年では1~2番人気の優勝はありませんが、単勝オッズ15倍以上も(1-2-3-64)なのである程度人気サイドから。

単勝オッズ別データ

  • 6.9倍以下【1-4-2-15】
  • 7.0~14.9倍【6-2-3-19】
  • 15.0倍以上【1-2-3-64】

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦4-6-2-496.6%19.7%
栗東4-2-6-496.6%19.7%

成績は全くの互角ですが当日5番人気以内は関東馬が(3-6-1-11)、関西馬が(2-0-2-15)と関東馬優勢。逆に当日6番人気を狙うなら関西馬です。有力馬ではクリノプレミアム、スルーセブンシーズ、ウインピクシス、サトノセシルが関東馬。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
4歳3-2-1-2410.0%20.0%
5歳4-4-4-319.3%27.9%
6歳1-2-1-352.6%10.3%
7歳-0-0-2-80.0%20.0%

当日5番人気以内なら4~6歳まで複勝率は変わりません。当日6番人気以下は5歳馬の成績が抜けており昨年1~2着のクリノプレミアム、アブレイズ、2021年1着のランブリングアレーなど毎年のように穴馬が好走しています。

騎手データ

  • 継続騎乗【1-5-5-43】
  • 乗り替わり【7-3-3-55】

乗り替わり組の勝率が高く、継続騎乗は当日5番人気以内が(1-5-3-14)、6番人気以下が(0-0-2-29)と人気薄は狙いづらいです。

生産者データ

  • ノーザンF【3-3-2-31】
  • 社台F【1-0-0-14】

ノーザンF生産馬はまずまずですが社台F生産馬は人気の割に不振。2021年はランブリングアレーが優勝しましたがマキシマムドパリ、サトノダムゼル、パールコードなど人気馬も敗れています。

シャーレイポピー、ルビーカサブランカがノーザンF生産馬、ラルナブリラーレが社台F生産馬です。

斤量データ

斤量着度数勝率複勝率
-51.00-1-1-110.0%15.4%
52.01-1-2-145.6%22.2%
53.03-1-2-308.3%16.7%
54.03-2-0-2012.0%20.0%
55.0-55.51-0-3-135.9%23.5%
56.0-56.50-3-0-100.0%23.1%

今年から斤量ルールが変わりますが、昨年までの8年では当日5番人気以内+54kg以下は(5-4-2-11)、55kg以上は(0-2-1-15)と斤量を背負っている人気馬は不振でした。

前走との斤量差

  • +斤量【1-4-2-21】
  • 増減無【3-3-3-33】
  • -斤量【4-1-3-44】

中山牝馬S 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ0-1-0-130.0%7.1%
GⅡ0-1-0-20.0%33.3%
GⅢ6-4-7-578.1%23.0%
リステッド0-0-0-90.0%0.0%
オープン2-1-0-916.7%25.0%
3勝0-0-1-60.0%14.3%
2勝0-1-0-00.0%100.0%

愛知杯やターコイズSなど12~1月のレースを使ってきた馬が中心。前走からの間隔が1カ月未満だと苦戦傾向ですがクリノプレミアム、フェアリーポルカとここ2年は馬券に絡んでいます。

また前走がハンデ戦だった馬が(6-6-6-52)、それ以外が(2-2-2-46)とハンデ戦からのローテが○。

主な前走

  • 愛知杯【4-1-3-30】
  • ターコイズS【1-2-2-13】
  • 京都牝馬S【1-0-1-8
  • 洛陽S【1-0-0-1】
  • 中山金杯【0-2-0-3】

前走距離

  • 1400m【1-0-0-7】
  • 1600m【2-2-3-28】
  • 1800m【0-1-2-10】
  • 2000m【5-4-3-38】
  • 2200m【0-0-0-11】
  • 2400m~【0-1-0-2】

前走場所

  • 東京【0-1-0-12】
  • 中山【1-5-3-28】
  • 京都【2-1-1-18】
  • 阪神【1-0-0-4】
  • 中京【3-1-3-27】
  • 小倉【1-0-1-7】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-1-0-525.0%37.5%
2番人気1-0-2-414.3%42.9%
3番人気0-2-0-50.0%28.6%
4番人気1-0-1-810.0%20.0%
5番人気0-1-1-60.0%25.0%
6-9番人気4-1-2-3310.0%17.5%
10番人気-0-3-2-360.0%12.2%

前走6番人気以下で好走しているのはほぼ重賞組で、特に愛知杯で6番人気以下だった馬の好走が目立ちます。前走オープン特別以下だった馬は前走5番人気以内が目安。

前走オープン特別以下

  • 5番人気以内【2-2-1-9】
  • 6番人気以下【0-0-0-15】

イリマ、クロスマジェスティ、スライリー、リノキアナが前走オープン特別以下で6番人気以下。

前走1600m以下

  • 4番人気以内【2-2-2-9】
  • 5番人気以下【1-0-1-26】

クロスマジェスティ、シャーレイポピー、スライリー、ラルナブリラーレが前走1600m以下で5番人気以下。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着0-2-1-90.0%25.0%
2着1-1-3-510.0%50.0%
3着0-0-2-90.0%18.2%
4着2-2-0-915.4%30.8%
5着0-1-0-60.0%14.3%
6-9着3-0-1-2510.3%13.8%
10着-2-2-1-355.0%12.5%

前走好走馬の複勝率が高く当日6番人気以下+前走4着以下は(2-1-2-60)。好走した5頭中4頭は1800m重賞での連対実績がありました。

今年は1800m重賞で連対実績があるのはクリノプレミアムのみ。

前走重賞

  • 4着以内【3-4-5-23】
  • 5着以下【3-3-2-52】

前走1600m以下

  • 4着以内【1-2-3-12】
  • 5着以下【2-0-0-24】

クロスマジェスティ、シャーレイポピー、スライリー、ラルナブリラーレが前走1600m以下で5着以下。

6歳以上

  • 5着以内【1-2-2-17】
  • 6着以下【0-0-1-26】

コトブキテティス、ラルナブリラーレ、リノキアナ、ルビーカサブランカが前走6着以下の6歳以上馬。

中山牝馬S データまとめ

買いデータ

父キングカメハメハ系、オルフェーヴル産駒
良馬場の差し馬・道悪の逃げ・先行馬
前走上がり2位
単勝オッズ7.0~14.9倍
当日5番人気以内+54kg以下(昨年までの斤量)

消しデータ

デピュティミニスター系を除く母父ノーザンダンサー系
当日4番人気以下+1~4枠(3着狙い)
当日3番人気以下+マイナス体重
前走時マイナス体重
社台F生産馬
前走オープン特別以下で6番人気以下
前走6着以下の6歳以上馬

中山牝馬S 予想

1週前の登録時点での予想です
◎クリノプレミアム
○アートハウス
▲サトノセシル
△エイシンチラー
△ウインピクシス
△シャーレイポピー

クリノプレミアムは昨年15番人気で優勝しその後も京成杯AH・中山金杯では牡馬相手に好走。福島牝馬Sの2着もあり今回のコース設定はベスト。このレースで人気以上に走ることが多いオルフェーヴル産駒で馬格もあり、ハンデ戦からのローテになることなど強調要素が多めです。ただ人気馬が勝ち切れないレースということは気になります。

アートハウスは1番人気が濃厚ですが当然ハンデが重くなりそうで、ハンデを背負った馬が勝ち切れない点など傾向からは2~3着。スクリーンヒーロー産駒なので中山はこなせそうですが、中内田厩舎の牝馬らしく前半スローの上がり勝負が好走パターンなので、初の1800mと展開も課題になりそうです。

サトノセシルはクイーンSや福島記念の好走もあり、堀厩舎は直近5年のコース複勝率が50%弱。7歳馬なので頭よりは2~3着候補ですが、年齢を除けば特に割引き要素は少なく、人気やハンデ的にもこのレースでは狙いやすい範囲になるのではないかと思われます。

他ではエイシンチラーは中山芝1600~1800mでは6戦全て掲示板、馬格も480kg前後と穴狙いとしては悪くありません。ウインピクシスはメンバー的にはハナを主張できそうですが良馬場だと差し優勢になりやすく、馬格にも欠けるので相手まで。

最後に京成杯AHでは0.3秒差の6着、紫苑Sでも16番人気で4着に入った実績があるシャーレイポピー。今年は3勝クラス組が多く予想オッズでは下位人気ですが、紐荒れ狙いなら面白そうです。

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