中山金杯予想|過去の傾向とデータ分析

G3
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中山金杯【GⅢ】
2023/1/5(木)
中山競馬場・芝2000m

過去8年分の中山金杯のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

中山金杯 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 アドマイヤビルゴ
2番人気 ウインキートス
3番人気 マテンロウレオ
4番人気 レッドランメルト
5番人気 フェーングロッテン

参考:netkeiba.com

予想オッズでは前走カシオペアSで2年振りの勝利を挙げたアドマイヤビルゴが1番人気。2番人気は中山経験豊富でオールカマーでも2年連続好走しているウインキートス、3番人気は中日新聞杯2着のマテンロウレオが推されています。

4番人気以下は1勝クラスから3連勝中のディープ産駒レッドランメルト、昨年のラジオNIKKEI賞優勝馬フェーングロッテン、中山ではホープフルS3着の実績を持つラーグルフ、ディセンバーSでは10番人気ながら2着に好走したサクラトゥジュールなどが続きます。

中山金杯 コース&血統分析

中山芝2000mの特徴

中山芝2000mは内回りコースを使用し、直線入り口あたりからのスタート。コーナーまでの距離が十分にあることから1800mよりも位置争いが激しくなりますが、道中のペースは落ち着く傾向にあります。

最後の直線は310mと短く、残り180mから70mにかけては中山名物の急坂が待ち構えています。急坂を上るパワーや小回り適性・持続力が必要なコースですが、路盤改修の影響や野芝メインで行われることもあり9月開催は高速馬場になりやすいのが特徴。

重賞ナビ

中山競馬場・芝2000mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、中山芝…

父系統別データ

  • キングカメハメハ系【3-0-2-9】
  • ステイゴールド系【2-2-0-12】
  • ハーツクライ系【1-1-0-7】
  • ディープインパクト系【1-0-0-14】
  • サンデーサイレンス系【0-2-1-35】
  • サドラーズウェルズ系【0-1-3-4】

キングカメハメハ系、ステイゴールド系の成績が良くディープインパクト産駒は不振。ハーツクライ産駒はスカーフェイス、ヒシイグアスと2年連続で母父米国型ノーザンダンサー系が馬券に絡んでいます。

人気薄で注意したいのがサドラーズウェルズ系など欧州型ノーザンダンサー系で(0-1-5-9)。2020年11番人気3着のテリトーリアルや2019年9番人気3着のタニノフランケルなど人気薄での3着が多いのが特徴です。

母父系統別データ

  • ロベルト系【3-1-1-11】
  • サンデーサイレンス系【2-3-3-18】
  • ストームキャット系【2-0-0-1】
  • グレイソヴリン系【1-1-0-5】
  • ボールドルーラー系【0-1-1-5】

まず相性が悪いのが欧州型ノーザンダンサー系で(0-0-0-16)。昨年のヴィクティファルスや2020年のクレッシェンドラヴなど人気馬も飛んでいます。

ロベルト系は全体的に安定しておりサンデー系ではダンスインザダーク、アグネスタキオンあたりが狙い目。米国型ノーザンダンサー系やミスプロ系などどちらかと言えばスピード型の母父が○。

また有馬記念と似ていますがニジンスキーやリボー系、リファール、キングマンボを持つ馬はプラス。

中山金杯 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-1-3-97.1%35.7%
2枠0-3-1-100.0%28.6%
3枠2-0-1-1213.3%20.0%
4枠3-1-0-1218.8%25.0%
5枠1-1-0-146.3%12.5%
6枠1-0-2-126.7%20.0%
7枠0-0-0-160.0%0.0%
8枠0-2-1-180.0%14.3%

Cコース替わりで真ん中から内寄りが優勢ですが、8枠は2019年以降ステイフーリッシュ、ウインイクシード、スカーフェイスと4年間で3頭が馬券に絡んでいます。

馬番データ

  • 偶数馬番【3-3-3-52】
  • 奇数馬番【5-5-5-51】

馬番10番以降は(1-2-3-50)と軸にはしづらく、唯一優勝したウインブライトは前年の優勝馬でした。

父キングマンボ系

  • 1~4枠【3-1-2-3】
  • 5~8枠【0-0-0-9】

人気馬が多かったこともありますが、内寄りに入った父キングマンボ系は安定しています。逆に父サンデー系は枠による差はありません。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-1-1-60.0%25.0%
先行4-4-1-1715.4%34.6%
差し4-2-6-457.0%21.1%
追込0-0-0-330.0%0.0%
マクリ0-1-0-20.0%33.3%

前半はゆったり入り、後半1000~800mでペースが上がり11秒台のラップを刻むような流れが目立ちます。そのため外々を回ると物理的に厳しくなり、内でポジションを取れる馬が有利になりやすいレースです。

前走4角位置(前走右回り)

  • 6番手以内【4-6-7-31】
  • 7番手以下【1-1-1-34】

前走右回りで4角7番手以下から馬券に絡んだ3頭中2頭は当日1番人気馬。残る1頭は昨年のスカーフェイスで血統で触れたリファール、キングマンボ、ニジンスキー、リボー系を全て持っていました。

エンデュミオン、クリノプレミアム、ゴールドスミス、サイモンサーマル、サクラトゥジュール、スカーフェイス、フェーングロッテンが前走右回りで4角7番手以下。

前走上がり3F(当日4番人気以下)

  • 5位以内【1-5-4-28】
  • 6位以下【1-1-2-61】

当日4番人気以下+前走上がり6位以下は大幅に割引き。アドマイヤビルゴ、ウインキートス、エヴァーガーデン、クリノプレミアム、グラティアス、コスモカレンドゥラ、サイモンサーマル、シャムロックヒル、ヒュミドール、フェーングロッテン、フォワードアゲン、マテンロウレオ、レッドランメルト、ワンダフルタウンが前走上がり6位以下。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-10.0%0.0%
440-4590-1-0-70.0%12.5%
460-4790-1-1-210.0%8.7%
480-4995-3-5-399.6%25.0%
500-5190-2-1-220.0%12.0%
520-3-1-1-1316.7%27.8%

480kg未満は割引きですが血統からは狙えたスカーフェイス、小柄な方が走るステイゴールド産駒のステイフーリッシュなどそれなりの理由があれば。ただし頭では狙えないのでフォーメーションなら2、3列目候補。

前走との馬体重差

  • +体重【5-7-3-61】
  • 増減無【1-0-3-14】
  • -体重【2-1-2-28】

前時の馬体重差

  • +体重【7-2-4-55】
  • 増減無【0-3-1-20】
  • -体重【1-3-3-28】

今回より前走時の増減の方が成績に偏りがあり、前走時プラス体重だった馬が当日4番人気以内に推されると(7-1-0-9)。有力馬ではレッドランメルト、マテンロウレオ、ラーグルフ、ウインキートスあたりが前走時プラス体重。

中山金杯 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-1-2-237.5%75.0%
2番人気1-1-0-612.5%25.0%
3番人気2-0-0-625.0%25.0%
4-6番人気2-4-2-168.3%33.3%
7-9番人気0-2-1-210.0%12.5%
10番人気-0-0-3-520.0%5.5%

当日4番人気以内が(8-2-3-19)、5~7番人気が(0-6-1-17)、8番人気以下が(0-0-4-67)と人気順と着順がリンクしやすいのが特徴です。

単勝オッズ別

  • ~9.9倍【7-3-4-21】
  • 10.0~19.9倍【1-5-1-14】
  • 20.0倍~【0-0-3-68】

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦4-6-3-605.5%17.8%
栗東4-2-5-437.4%20.4%

関東馬は6番人気以内で(4-6-1-13)、7番人気以下で(0-0-2-47)と人気馬優勢。また関西馬は関西騎手か海外騎手だと(4-1-3-19)、関東騎手だと(0-1-2-24)。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
4歳2-3-1-159.5%28.6%
5歳3-3-1-1712.5%29.2%
6歳2-2-3-295.6%19.4%
7歳-1-0-3-422.2%8.7%

4~5歳の複勝率が高いものの高齢馬でもそれほど割り引く必要はなく、昨年優勝したレッドガランは7歳馬でした。

また4歳馬は前走3着以内で(2-3-1-2)、4着以下で(0-0-0-13)。2022年3番人気のヴィクティファルス、2021年2番人気のディープボンドなど人気馬でも飛んでいるので注意。

4歳馬ではマテンロウレオ、ラーグルフ、レッドランメルトが前走3着以内、フェーングロッテンが前走4着以下でした。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-5-4-42】
  • 乗り替わり【3-3-4-61】

人気関係なく継続騎乗組がやや優勢。また松岡騎手は過去8年で(1-3-0-3)。8頭全てがウイン・ラフィアンの所有馬です。

生産者データ

  • ノーザンF【3-1-3-26】
  • 社台F【1-2-1-13】
  • コスモヴューF【1-2-1-1】

ウインキートス、エヴァーガーデンがコスモヴューFの生産馬。

斤量データ

斤量着度数勝率複勝率
-52.00-0-0-60.0%0.0%
53.00-1-1-80.0%20.0%
54.01-1-1-204.3%13.0%
55.01-1-1-175.0%15.0%
56.0-56.53-2-4-356.8%20.5%
57.0-57.51-2-1-165.0%20.0%
58.0-2-1-0-150.0%75.0%

ハンデを背負った馬の成績が良く当日5番人気以内+56.5kg以上は(4-2-2-6)と安定しています。また前走から斤量増になる馬の成績が抜群です。

ただし2023年から平地競走の負担重量が上がるため表は参考程度に。

前走との斤量差

  • +斤量【6-4-2-10】
  • 増減無【0-1-3-44】
  • -斤量【2-3-3-49】

今回斤量増になる馬は前走がGⅡ以上だと(3-2-0-1)、GⅢ以下だと(3-2-2-9)。また当日6番人気以内が(6-4-2-5)、7番人気以下が(0-0-0-5)。

中山金杯 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ1-1-0-175.3%10.5%
GⅡ2-1-0-1312.5%18.8%
GⅢ2-3-4-374.3%19.6%
リステッド1-1-1-117.1%21.4%
オープン1-1-1-165.3%15.8%
3勝1-1-2-97.7%30.8%

前走クラスは不問ですが近年は前走GⅢ以下だった馬の好走が目立ちます。また距離短縮組は苦戦しており、特に菊花賞を使ってきた馬は人気になりやすいものの過去8年では馬券に絡んでいません。

主な前走

  • チャレンジC【1-2-4-11】
  • ディセンバーS【1-2-2-16】
  • 福島記念【1-1-0-11】
  • マイルCS【1-1-0-0】
  • アルゼンチン共和国杯【1-0-0-3】

前走距離

  • 1600m【2-1-0-5】
  • 1800m【0-1-3-25】
  • 2000m【5-6-5-51】
  • 2200m【0-0-0-6】
  • 2400m【0-0-0-3】
  • 2500m【1-0-0-3】
  • 3000m~【0-0-0-9】

前走場所

  • 東京【2-0-0-2】
  • 中山【1-2-2-25】
  • 京都【1-2-2-9】
  • 阪神【2-2-4-19】
  • 中京【1-1-0-15】
  • 福島【1-2-0-12】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-1-2-88.3%33.3%
2番人気2-2-0-522.2%44.4%
3番人気1-0-1-416.7%33.3%
4番人気0-1-1-70.0%22.2%
5番人気1-2-0-89.1%27.3%
6-9番人気2-2-3-354.8%16.7%
10番人気-1-0-1-362.6%5.3%

4歳馬や前走オープン特別以下だった馬は前走5番人気以内が好成績。また前走6番人気以下だった馬は前走掲示板が目安になります。

4歳馬

  • 5番人気以内【2-3-1-4】
  • 6番人気以下【0-0-0-11】

マテンロウレオ、ラーグルフ、レッドランメルトが前走5番人気以内の4歳馬。

前走オープン特別以下

  • 5番人気以内【3-3-2-15】
  • 6番人気以下【0-0-2-21】

エンデュミオン、エヴァーガーデン、コスモカレンドゥラ、サイモンサーマル、サクラトゥジュール、ヒュミドールが前走オープン特別以下で6番人気以下。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着3-2-3-1215.0%40.0%
2着1-1-2-511.1%44.4%
3着2-1-1-522.2%44.4%
4着1-1-0-416.7%33.3%
5着0-2-1-30.0%50.0%
6-9着1-1-0-322.9%5.9%
10着-0-0-1-420.0%2.3%

クラス関係なく前走5着以内の成績が良く、前走6着以下で好走したのはウインブライト(前年優勝)、ロゴタイプ(皐月賞優勝、当日1番人気)、テリトーリアル(父サドラーズウェルズ系)と中山実績または血統的な強調材料が必要になります。

また年齢別データで触れましたが4歳馬は前走3着以内の成績が良く、前走4着以下は人気馬でも割引き。

前走タイム差(2着以下)

  • 0.5秒差以内【4-4-3-25】
  • 0.6秒差以上【1-2-2-66】

中山金杯 データまとめ

買いデータ

父キングカメハメハ系、欧州型ノーザンダンサー系
ニジンスキー、リボー系、リファール、キングマンボ持ち
当日4番人気以内+前走時プラス体重
当日6番人気以内の関東馬
今回斤量増になる馬(特に前走GⅡ以上・当日6番人気以内)

消しデータ

母父欧州型ノーザンダンサー系
前走右回りで4角7番手以下
当日4番人気以下+前走上がり6位以下
前走6番人気以下+4着以下の4歳馬
前走2200m以上
前走6着以下

中山金杯 予想

1週前の登録時点での予想です
◎マテンロウレオ
○ラーグルフ
▲アラタ
△カレンルシェルブル
△サクラトゥジュール
△エヴァーガーデン

マテンロウレオは関西馬に関東騎手、また馬体重が当日480kg未満だと傾向からは割引きですが、前走人気で好走した4歳馬であることや父ハーツクライ×母父ロベルト系とレース実績のある配合であることは強調できます。今年の4歳世代は昨年距離問わず古馬相手に良い成績を残しており、この馬自身も中日新聞杯で56kgを背負い好走しているので引き続き期待。

ラーグルフもマテンロウレオと同じく前走で人気に推され好走している4歳馬。母父欧州型ノーザンダンサー系が不振という点は気になりますが、昨年のホープフルSで冬場の好走実績があること、有力馬の中では馬格があることなどがプラス要素。戸崎騎手も1月の重賞での複勝率は非常に優秀です。

アラタは福島記念からのローテや前走での位置取りなど前走内容は問題ありません。血統面もキングカメハメハ産駒にリボー系、リファール持ちと悪くなく、馬格に欠けるので2~3着候補ではありますが全体的に割引き材料は少なめです。

カレンルシェルブルは今年唯一の父欧州型ノーザンダンサー系。左回りを中心に使われているので久々の右回りが気になりますが、馬格や前走内容などデータ的にはまずまず。

それ以外では母父ロベルト系にニジンスキー持ち、時計がかかる馬場なら抑えておきたいサクラトゥジュール、全4勝中3勝が中山で七夕賞でも先行し4着に好走、血統もリボー系を強めに持ち適性はありそうなエヴァーガーデン。ただこの辺りはデータ的には差は小さくCコース替わりで内優勢になりやすいので枠順次第で。

テキストのコピーはできません。