2023/4/8(土)
中山競馬場・芝1600m
過去8年分のニュージーランドTのデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース適性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
ニュージーランドT 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 ウンブライル
3番人気 エエヤン
4番人気 モリアーナ
5番人気 ダノンゴーイチ
参考:netkeiba.com
予想オッズでは昨年の朝日杯FS優勝のドルチェモアが断トツの1番人気に推されています。2番人気は阪神JF・クイーンCと人気に推されるも敗れているウンブライル、3番人気は中山マイルの未勝利戦・1勝クラスと連勝しているエエヤンが続きます。
4番人気以下はクイーンCで3着に入ったモリアーナ、新馬戦以来7か月振りとなるダノンゴーイチ、兵庫ジュニアグランプリの優勝馬オマツリオトコ、フェアリーS2着のメイクアスナッチなどが続きます。
ニュージーランドT コース&血統分析
中山芝1600mの特徴
中山芝1600mは外回りコースを使用。1200m同様直線部分が少ないため内枠が有利なコースで、序盤は緩やかな下り坂が続くためペースも速くなりがちです。
最後の直線は310mで残り200mからは急坂が待ち構えています。パワーや小回り適性が必要なコースですが、路盤改修やエアレーション作業の影響で9月開催などは高速馬場になりやすい傾向があります。
父系統別データ
- サンデーサイレンス系【2-2-3-32】
- ディープインパクト系【2-1-0-9】
- ロベルト系【1-1-2-5】
- キングカメハメハ系【1-1-1-16】
- ストームキャット系【1-0-1-4】
- ヘイロー系【1-0-0-1】
直近3年は1分33秒台の決着ですがロベルト系やヘイロー系が好調。前半800mが47秒を切ると人気以上の好走が目立ちます。
また父サンデー系は2018年以降馬券に絡んでいるのは当日3番人気以内。人気薄なら上に挙げたロベルト系・ヘイロー系の他にノーザンダンサー系が狙い目です。
母父系統別データ
- サンデーサイレンス系【2-2-2-18】
- リファール系【2-0-1-0】
- キングカメハメハ系【1-2-0-3】
- ロベルト系【1-1-0-9】
- サドラーズウェルズ系【1-0-0-1】
- ダンジグ系(米)【0-0-2-0】
母父リファール系は2016年、2017年共に12番人気馬が好走するなど相性抜群で、欧州型ノーザンダンサー系は回収値が高め。リファール持ちの他にはノーザンテーストやダンジグ持ちにも注意。
近年はマテンロウオリオン、ルフトシュトローム、メイショウショウブと母父キングカメハメハの人気馬は堅実。ダンジグ系を除く米国型ノーザンダンサー系は不振です。
ニュージーランドT 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 1-1-1-10 | 7.7% | 23.1% |
2枠 | 0-2-2-11 | 0.0% | 26.7% |
3枠 | 4-0-1-10 | 26.7% | 33.3% |
4枠 | 1-1-0-13 | 6.7% | 13.3% |
5枠 | 0-1-0-13 | 0.0% | 7.1% |
6枠 | 2-0-2-12 | 12.5% | 25.0% |
7枠 | 0-1-0-15 | 0.0% | 6.3% |
8枠 | 0-2-2-12 | 0.0% | 25.0% |
4勝を挙げている3枠など内寄り優勢に見えますが、近年のように1分33秒台くらいの速めの時計になると外枠からでも届いており、昨年は11頭立てでしたが6枠から2頭、2021年は8枠から1頭、2020年は6~8枠の3頭で決まっています。
ただし7~8枠から馬券に絡んだ5頭はいずれも重賞で3着以内の実績を持っていました。
馬番データ
- 偶数馬番【4-4-7-44】
- 奇数馬番【4-4-1-52】
馬番では3枠になることが多い5番が2勝、6番が3勝を挙げています。
当日5番人気以下
- 偶数馬番【2-3-5-31】
- 奇数馬番【0-0-1-46】
当日5番人気以下で好走しているのはほぼ偶数馬番で、奇数馬番で3着に入ったのは昨年のリューベック。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 3-1-0-5 | 33.3% | 44.4% |
先行 | 2-1-3-23 | 6.9% | 20.7% |
差し | 3-4-4-41 | 5.8% | 21.2% |
追込 | 0-2-1-26 | 0.0% | 10.3% |
マクリ | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
ジャングロ、バスラットレオン、ワイドファラオと2019年以降3頭が逃げ切り勝ち。人気馬は後ろからでも届きますが近年は穴狙いなら先行馬です。
前走4角位置
- 5番手以内【7-6-6-54】
- 6番手以下【1-2-2-42】
前走で4角6番手以下だった馬は複勝率が低く、昨年は2番人気のティーガーデンが5着。ウンブライル、オマツリオトコ、シーウィザード、ジョウショーホープ、ダイシンヤマト、バグラダス、マルチャン、ミスヨコハマ、メイクアスナッチ、モリアーナ、ロードディフィートが前走4角6番手以下。
前走上がり3F
- 1~3位【5-3-2-38】
- 4~5位【1-2-2-16】
- 6位以下【2-3-4-41】
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 0-0-1-10 | 0.0% | 9.1% |
440-459 | 0-1-0-19 | 0.0% | 5.0% |
460-479 | 2-4-4-30 | 5.0% | 25.0% |
480-499 | 5-2-2-17 | 19.2% | 34.6% |
500-519 | 1-0-1-15 | 5.9% | 11.8% |
520- | 0-1-0-5 | 0.0% | 16.7% |
460kg未満の馬は割引きです。460kg未満で3着以内に入ったのは母父リファール系のエクラミレネールと当日1番人気だったケイアイノーテック。前走時の馬体重ではプッシュオン、ミシシッピテソーロ、ミラクルティアラ、メイクアスナッチ、ルミノメテオール、ロードディフィートが460kg未満。
前走との馬体重差
- +体重【1-1-3-38】
- 増減無【1-2-1-20】
- -体重【6-5-4-38】
関西馬は馬体重が±0kg以下だと(6-4-4-19)、プラス体重だと(1-0-0-12)。
ニュージーランドT 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 0-3-0-5 | 0.0% | 37.5% |
2番人気 | 4-0-2-2 | 50.0% | 75.0% |
3番人気 | 1-2-0-5 | 12.5% | 37.5% |
4-6番人気 | 1-1-2-20 | 4.2% | 16.7% |
7-9番人気 | 1-1-2-20 | 4.2% | 16.7% |
10番人気- | 1-1-2-44 | 2.1% | 8.3% |
2番人気馬の成績が良く1番人気馬は勝ち切れませんが、1番人気で2着に入ったマテンロウオリオン、ケイアイノーテックはNHKマイルCで連対しています。当日3番人気以内+前走重賞だと(2-3-1-3)とまずまず安定していますが前走1勝クラスは(2-2-1-9)と信頼度は低め。
また当日6番人気以下は大半が前走ファルコンSか中山組です。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 1-4-4-65 | 1.4% | 12.2% |
栗東 | 7-4-4-31 | 15.2% | 32.6% |
全体的に関西馬の成績・回収値が高く、前走が重賞だった関西馬は(4-3-3-12)で複勝率45.5%。ジョウショーホープ、セッション、ドルチェモアが前走重賞だった関西馬。
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-3戦 | 3-2-1-10 | 18.8% | 37.5% |
4戦 | 0-1-2-19 | 0.0% | 13.6% |
5戦 | 0-3-1-19 | 0.0% | 17.4% |
6戦 | 2-2-2-22 | 7.1% | 21.4% |
7戦- | 3-0-2-36 | 9.7% | 16.1% |
関東馬はキャリア5戦以内が(1-4-3-32)、6戦以上が(0-0-1-33)とキャリアの浅い馬が中心。関西馬はキャリア豊富でも問題ありません。オマツリオトコ、シーウィザード、ミシシッピテソーロ、ミスヨコハマ、ロードディフィートがキャリア6戦以上の関東馬。
騎手データ
- 継続騎乗【3-4-2-33】
- 乗り替わり【5-4-6-63】
継続騎乗組は前走がGⅢだと(2-2-2-12)、それ以外だと(1-2-0-21)。
生産者データ
- ノーザンF【1-3-2-24】
- 三嶋牧場【1-1-1-1】
- 岡田スタツド【1-0-1-1】
三嶋牧場はバスラットレオン、シティレインボー、メイショウショウブ、ゴールドギアと出走した4頭が人気を上回る好走ですが今年は該当馬無し。
ニュージーランドT 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
GⅡ | 0-2-1-10 | 0.0% | 23.1% |
GⅢ | 4-3-4-30 | 9.8% | 26.8% |
オープン | 1-0-1-12 | 7.1% | 14.3% |
1勝 | 2-3-2-40 | 4.3% | 14.9% |
未勝利 | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% |
ファルコンS組の相性が良く、その他にも弥生賞やシンザン記念など1600~2000mの重賞組は安定しています。前走が1勝クラス以下だった馬は当日4番人気以内で(3-2-1-11)、5番人気以下で(0-1-1-31)と人気馬優勢。
また昨年ジャングロが優勝しましたが、ファルコンSを除く距離延長組は(1-1-0-24)と苦戦しています。
主な前走
- ファルコンS【2-1-2-18】
- アーリントンC【1-0-1-5】
- きさらぎ賞【1-0-0-2】
- マーガレットS【1-0-0-0】
- 弥生賞【0-1-1-1】
前走距離
- 1200m【1-1-0-3】
- 1400m【2-1-2-39】
- 1600m【4-4-4-42】
- 1800m【1-1-0-8】
- 2000m【0-1-2-4】
前走場所
- 東京【0-0-1-14】
- 中山【1-4-3-30】
- 京都【1-0-0-4】
- 阪神【3-2-1-20】
- 中京【3-2-3-27】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 4-2-1-15 | 18.2% | 31.8% |
2番人気 | 0-1-1-11 | 0.0% | 15.4% |
3番人気 | 1-1-1-9 | 8.3% | 25.0% |
4番人気 | 1-1-1-19 | 4.5% | 13.6% |
5番人気 | 1-1-1-8 | 9.1% | 27.3% |
6-9番人気 | 1-2-2-15 | 5.0% | 25.0% |
10番人気- | 0-0-1-19 | 0.0% | 5.0% |
重賞組でも前走10番人気以下だと複勝率は落ちますが、9番人気以内なら問題ありません。前走が1勝クラス以下だった場合は1着を狙えるのは前走1番人気馬。
前走1勝クラス
- 1番人気【3-1-1-12】
- 2番人気以下【0-2-1-30】
前走2番人気以下で好走した3頭中2頭は当日2番人気以内でした。エエヤン、ミラクルティアラが前走1勝クラスで1番人気。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 4-3-1-37 | 8.9% | 17.8% |
2着 | 1-1-2-3 | 14.3% | 57.1% |
3着 | 1-2-0-6 | 11.1% | 33.3% |
4着 | 0-0-1-6 | 0.0% | 14.3% |
5着 | 1-0-1-4 | 16.7% | 33.3% |
6-9着 | 1-2-2-19 | 4.2% | 20.8% |
10着- | 0-0-1-21 | 0.0% | 4.5% |
前走が1勝クラス以下だった馬は1着馬が大半ですが、前走で着差をつけて勝っているほど複勝率は上がります。重賞組は下位でも巻き返せますが、敗れている場合0.9秒差以内が目安です。
前走タイム差(1勝クラス以下・1着)
- 0.3秒差以上【1-1-0-3】
- 0.1~0.2秒差【2-1-0-17】
- タイム差無し【0-0-1-12】
前走1勝クラス以下をタイム差無しで勝っているのはロードディフィート。
前走タイム差(重賞・2着以下)
- 0.9秒差以内【4-3-4-17】
- 1.0秒差以上【0-1-1-22】
重賞組ではジョウショーホープ、ミシシッピテソーロが前走1秒以上負けています。
ニュージーランドT データまとめ
買いデータ
★馬番5~6番
★馬体重±0kg以下の関西馬
★継続騎乗+前走GⅢ
★当日3番人気以内+前走重賞
★前走重賞で9着以内かつ0.9秒差以内
消しデータ
★7~8枠+重賞で3着以内の実績のない馬
★前走4角6番手以下
★馬体重460kg未満
★キャリア6戦以上の関東馬
★当日4番人気以下+前走1勝クラス
ニュージーランドT 予想
○シャンパンカラー
▲エエヤン
△モリアーナ
△セッション
△メイクアスナッチ
ドルチェモアは朝日杯優勝など実績は抜けており前で競馬が出来る脚質も○。中山は初めてですがルーラーシップ産駒は中山外回りは得意な産駒が多く、また母父ディープインパクトなので父系にノーザンテースト、母系にリファール持ちという血統構成も上々。賞金は足りているので仕上げ度合い次第ですが、レース傾向からは特に不安要素はありません。
シャンパンカラーは京成杯では6着に敗れましたが4角2番手、0.8秒差と巻き返せる範囲。母父ダンジグ系は時期が近いダービー卿CTでは非常に強い血統であり、予想オッズでは10番手くらいの位置ですがキャリアの浅い関東馬など2~3着候補としては面白そうです。
エエヤンは前走中山マイルの1勝クラスでの内容が良く、同週の芝レースと比較しても時計的に優秀。前走1番人気で着差をつけて勝っている点など昇級組の中ではレース傾向に合っています。
モリアーナは前走クイーンCで4角後方だったのは割引き。父ロベルト系なので前半ペースが速くなる方が期待でき、重賞3着以内の実績があるので外枠でも買えます。登録馬や枠の並び、当日の馬場状態など状況に応じて。
他では中山得意なシルバーステート産駒、馬格があるので中山マイルへの距離短縮が面白そうなセッション、馬格には欠けますがドルチェモアと同じ父ルーラーシップ×母父ディープと血統的な魅力があるメイクアスナッチ。あとは人気薄は偶数馬番の方が複勝率が高いなど枠の影響も大きいレースなのでそれ次第。