皐月賞予想|過去の傾向とデータ分析

G1
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皐月賞【GⅠ】
2023/4/16(日)
中山競馬場・芝2000m

過去8年分の皐月賞のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース適性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

2週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

皐月賞 登録馬

登録馬

予想人気(2週前)

1番人気 ソールオリエンス
2番人気 ファントムシーフ
3番人気 トップナイフ
4番人気 タスティエーラ
5番人気 フリームファクシ

参考:netkeiba.com

予想オッズではキャリア1戦で挑んだ京成杯を2馬身半差で快勝したソールオリエンスが1番人気。2番人気は共同通信杯を勝ったファントムシーフ、3番人気はホープフルSなど2000m重賞で3連続2着のトップナイフが推されています。

4番人気以下はディープインパクト記念弥生賞を勝ったタスティエーラ、きさらぎ賞を勝ったフリームファクシ、スプリングSを勝ったベラジオオペラと前哨戦の勝ち馬が続き、他には朝日杯2着のダノンタッチダウンあたりが続きます。

皐月賞 コース&血統分析

中山芝2000mの特徴

中山芝2000mは内回りコースを使用し、直線入り口あたりからのスタート。コーナーまでの距離が十分にあることから1800mよりも位置争いが激しくなりますが、道中のペースは落ち着く傾向にあります。

最後の直線は310mと短く、残り180mから70mにかけては中山名物の急坂が待ち構えています。急坂を上るパワーや小回り適性・持続力が必要なコースですが、路盤改修の影響や野芝メインで行われることもあり9月開催は高速馬場になりやすいのが特徴。

重賞ナビ

中山競馬場・芝2000mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、中山芝…

父系統別データ

  • ディープインパクト系【3-2-2-27】
  • キングカメハメハ系【2-2-1-13】
  • ロベルト系【1-0-1-8】
  • ステイゴールド系【1-0-0-9】
  • ストームキャット系【1-0-0-2】
  • ハーツクライ系【0-2-1-17】
  • サンデーサイレンス系【0-1-2-16】

ディープインパクト産駒以外は混戦で昨年はドレフォン産駒のジオグリフが優勝。ハーツクライ産駒は(0-1-1-14)で好走した2頭はドウデュース、サリオスと朝日杯優勝馬。

キングカメハメハ系はダンビュライト、サンリヴァル、タイトルホルダーと人気薄での好走も多く回収値は優秀です。

母父系統別データ

  • サンデーサイレンス系【2-2-1-19】
  • ボールドルーラー系【1-0-1-1】
  • ミスタープロスペクター系【1-0-0-15】
  • ロベルト系【1-0-0-8】
  • キングカメハメハ系【1-0-0-8】
  • ストームキャット系【0-1-1-1】

母系は様々ですがミスプロ系や欧州型ノーザンダンサー系が好走しているのは道悪時に多く、良馬場ではボールドルーラー系やストームキャット系が好調です。

また穴狙いならヒズマジェスティ、アレッジドなどリボー系の血を5代目までに持っている馬に注意。昨年1~3着のジオグリフ、イクイノックス、ドウデュースはこれを持っており、人気薄で好走したガロアクリーク、ジェネラーレウーノ、ダンビュライトや2020年17番人気4着のウインカーネリアンもこの血を引いていました。

皐月賞 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-0-146.7%6.7%
2枠1-1-2-126.3%25.0%
3枠0-1-0-150.0%6.3%
4枠2-3-1-1012.5%37.5%
5枠0-0-2-140.0%12.5%
6枠2-0-2-1212.5%25.0%
7枠1-2-0-184.8%14.3%
8枠1-1-1-184.8%14.3%

人気馬は内外どちらからでも好走可能。4枠7番は2021年のエフフォーリア、2020年のサリオスなど5年連続で馬券に絡んでおり過去8年では(2-3-1-2)。

馬番データ

  • 偶数馬番【4-2-5-57】
  • 奇数馬番【4-6-3-56】

関東馬は偶数馬番が(3-1-3-16)、奇数馬番が(1-2-0-26)と偶数馬番の成績が良く、逆に関西馬は偶数馬番が(1-1-2-41)、奇数馬番が(3-4-3-30)と奇数馬番の成績が良いのが特徴です。

当日5番人気以下

  • 1~4枠【1-0-1-38】
  • 5~8枠【3-2-3-62】

当日5番人気以下は外寄りの成績が良く、内寄りから好走したエポカドーロ、ステラヴェローチェは当日が稍重+次走日本ダービーでも3着以内に入っています。

皐月賞での馬番別のダービー成績

  • 1~5番【5-2-2-15】
  • 6~18番【1-5-4-42】

今回の予想には全く関係ない話ですが、皐月賞で馬番1~5番だった馬はダービーで勝率が高いのが特徴。唯一6番以降で優勝したのは昨年のドウデュースで皐月賞では6枠12番。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ0-1-0-100.0%9.1%
先行3-4-3-1810.7%35.7%
差し5-2-4-468.8%19.3%
追込0-1-1-390.0%4.9%

レースの上がり6位以下は(0-2-2-88)と末脚勝負になりますが、締まった流れになりやすくスピードの持続力が求められます。

中山の内回りなので基本的には先行力のある馬が○。差しを狙うならドウデュース、ステラヴェローチェのようなマイル実績馬やコントレイルのようにラップ的な裏付けがある馬。

前走4角位置

  • 4番手以内【5-4-5-64】
  • 5番手以下【3-4-3-49】

前走重賞で4角4番手以内+1着だった馬は(4-2-5-14)で複勝率44%。タスティエーラ、ファントムシーフ、フリームファクシが該当します。

また前走4角5番手以下で優勝した3頭はジオグリフ、ディーマジェスティ、ドゥラメンテでいずれも前走が共同通信杯。前走が共同通信杯以外で4角5番手以下になると(0-4-2-43)。2着に入った4頭も当日4番人気以内でした。

前走上がり3F

  • 1位【4-5-3-34】
  • 2~3位【2-0-1-37】
  • 4~5位【2-3-2-17】
  • 6位以下【0-0-2-25】

前走上がり1位馬は安定しており、前走が共同通信杯で上がり3位以内だと(4-0-1-6)。また前走上がり4~5位だった馬も複勝率は高く、その中でもタイトルホルダー、エポカドーロ、サンリヴァルなど各トライアルで上位に入っていた馬は人気薄でも抑え推奨。

今年はウインオーディンが前走共同通信杯で上がり1位。タスティエーラは3位でしたがその後弥生賞を使っています。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-10.0%0.0%
440-4590-0-1-160.0%5.9%
460-4792-2-1-394.5%11.4%
480-4994-4-3-309.8%26.8%
500-5192-1-3-236.9%20.7%
520-0-1-0-40.0%20.0%

ある程度馬格がある馬の成績が良く480kg未満は人気馬でもやや割引き。また今回馬体増になる馬は2~3着止まりです。

前走との馬体重差

  • +体重【0-2-3-37】
  • 増減無【3-0-2-19】
  • -体重【5-6-3-57】

プラス体重で好走した5頭中4頭は当日4番人気以内で、例外は2020年3着のガロアクリーク。

前走時の馬体重差

  • +体重【6-4-2-45】
  • 増減無【1-1-1-22】
  • -体重【1-3-5-45】

当日5番人気以内で見ると前走時マイナス体重が(0-2-1-8)、±0kg以上だと(5-4-3-16)。有力馬ではソールオリエンス、ファントムシーフが前走時±0kg以上。

皐月賞 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-0-2-425.0%50.0%
2番人気1-1-0-612.5%25.0%
3番人気1-3-1-312.5%62.5%
4-6番人気1-2-2-194.2%20.8%
7-9番人気3-2-2-1712.5%29.2%
10番人気-0-0-1-640.0%1.5%

10番人気以下は過去8年では1回しか馬券絡みがありませんが、桜花賞に比べ初対戦になる馬が多いこともあり混戦模様。1番人気、3番人気に加え8番人気(1-1-2-4)も複勝率50%以上です。

また当日5番人気以内は前走1800m以下が(3-4-3-11)、2000m以上が(2-2-1-14)と距離延長組がやや優勢です。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦4-3-3-427.7%19.2%
栗東4-5-5-714.7%16.5%

当日3番人気以内だと関東馬が(2-2-1-4)、関西馬は(2-2-2-9)と複勝率・回収値では関東馬優勢。また3年連続で関東馬が2頭3着以内に入っています。有力馬ではソールオリエンス、タスティエーラが関東馬。

また当日8番人気の関東馬が(1-1-2-2)と成績が良いのが特徴です。

キャリアデータ

キャリア着度数勝率複勝率
-2戦0-1-0-50.0%16.7%
3戦3-3-3-1313.6%40.9%
4戦4-2-4-358.9%22.2%
5戦1-2-1-243.6%14.3%
6戦-0-0-0-350.0%0.0%

キャリア3戦以下で好走した10頭中9頭は無敗の重賞勝ち馬。例外は2015年のリアルスティールですがこちらは2戦目で重賞勝ち。今年はソールオリエンス、ベラジオオペラが該当します。

また当日5番人気以下はキャリア4~5戦が(4-2-4-47)、それ以外だと(0-0-0-48)。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-5-5-62】
  • 乗り替わり【3-3-3-51】

乗り替わりはノーザンF生産馬だと(3-2-2-24)、他生産馬は(0-1-1-27)。ノーザンF生産馬以外で好走した2頭はキタサンブラック、タイトルホルダーでどちらも同年の菊花賞を制しています。

生産者データ

  • ノーザンF【5-5-4-43】

ノーザンF生産馬は当日マイナス体重で(5-3-2-18)、±0kg以上で(0-2-2-25)。±0kg以上で好走したマカヒキ、サトノダイヤモンド、ステラヴェローチェ、イクイノックスは日本ダービーでも3着以内に入っています。

皐月賞 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ2-1-0-333.3%50.0%
GⅡ1-5-4-531.6%15.9%
GⅢ5-1-4-2514.3%28.6%
オープン0-1-0-240.0%4.0%
1勝0-0-0-70.0%0.0%
新馬0-0-0-10.0%0.0%

近年は共同通信杯など1800m組の勝率が高く、前走2000mで優勝したコントレイル、サートゥルナーリアはいずれも前走ホープフルSで1番人気1着。関東馬は共同通信杯組の成績が良く、関西馬は近年は弥生賞かホープフルS組の成績が良いのが特徴です。

また過去8年では前走オープン特別以下で好走したのは2019年のヴェロックスのみ。前走若葉Sを3馬身差で快勝していました。

主な前走

  • 共同通信杯【4-0-2-9】
  • ホープフルS【2-0-0-2】
  • スプリングS【1-1-2-25】
  • 毎日杯【1-0-0-5】
  • 弥生賞【0-3-2-27】
  • 若葉S【0-1-0-5】
  • 朝日杯FS【0-1-0-0】
  • きさらぎ賞【0-0-1-5】
  • すみれS【0-0-0-5】

前走距離

  • 1600m【0-2-0-1】
  • 1800m【6-2-5-46】
  • 2000m【2-4-3-53】
  • 2200m【0-0-0-11】
  • 2400m【0-0-0-1】

前走場所

  • 東京【4-1-2-10】
  • 中山【3-4-5-65】
  • 京都【0-0-1-3】
  • 阪神【1-3-0-31】
  • 中京【0-0-0-4】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気4-5-4-2410.8%35.1%
2番人気1-1-0-175.3%10.5%
3番人気1-0-1-155.9%11.8%
4番人気1-1-0-136.7%13.3%
5番人気0-1-2-110.0%21.4%
6-9番人気1-0-1-283.3%6.7%
10番人気-0-0-0-50.0%0.0%

前走重賞で1番人気だと(4-4-4-16)、さらに2着以内だと(4-4-3-9)と安定しています。また前走3番人気以下を狙うなら共同通信杯で1着だった馬か弥生賞・スプリングS組。

前走中山

  • 3番人気以内【3-2-2-28】
  • 4番人気以下【0-2-3-37】

前走4番人気以下で好走したのはタイトルホルダーやダンビュライトなど前走4角5番手以内だった逃げ・先行馬。セブンマジシャン、ソールオリエンス、タスティエーラ、トップナイフ、ベラジオオペラ、ホウオウビスケッツ、メイテソーロ、ワンダイレクトが前走中山で3番人気以内。

前走中山以外

  • 1番人気【2-4-2-12】
  • 2番人気以下【3-0-1-36】

前走2番人気以下で好走したのは共同通信杯優勝のエフフォーリア、ダノンキングリー、ディーマジェスティ、毎日杯優勝のアルアインの4頭。前走中山以外で1番人気だったのはシャザーン、フリームファクシファントムシーフが前走2番人気以下で共同通信杯1着。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着5-6-5-428.6%27.6%
2着3-1-1-2310.7%17.9%
3着0-0-1-170.0%5.6%
4着0-1-0-90.0%10.0%
5着0-0-1-30.0%25.0%
6-9着0-0-0-140.0%0.0%
10着-0-0-0-50.0%0.0%

好走馬はほぼ前走2着以内。3着以下で好走したうちダンビュライト、サンリヴァルは前走弥生賞。ステラヴェローチェは前走共同通信杯で57kgを背負っていました。

前走タイム差(1着)

  • 0.3秒差以上【1-4-1-11】
  • 0.1~0.2秒差【4-1-3-18】
  • タイム差無し【0-1-1-13】

前走を0.1~0.2秒差で勝っていた馬の勝率が高く、前走を0.3秒差以上で勝ち皐月賞でも優勝したのは2021年のエフフォーリア。前走0.1~0.2秒差で勝っているのはシャザーン、タスティエーラ、ファントムシーフ、フリームファクシ、ベラジオオペラ、メイテソーロ

前走タイム差(2着以下)

  • 0.2秒差以内【3-1-1-29】
  • 0.3秒差以上【0-1-2-42】

前走0.3秒以上負けているのはウインオーディン、グラニット、グリューネグリーン、セブンマジシャン、メタルスピード

皐月賞 データまとめ

買いデータ

リボー系持ち
4枠7番
前走重賞で4角4番手以内+1着
前走共同通信杯で上がり3位以内
当日5番人気以内+前走時±0kg以上
当日マイナス体重のノーザンF生産馬
前走重賞で1番人気+2着以内

消しデータ

当日5番人気以下+1~4枠
馬体重460kg未満
前走時プラス体重(当日4番人気以内を除く)
当日10番人気以下
キャリア6戦以上
ノーザンF生産馬以外で乗り替わり
前走中山以外で2番人気以下(前走重賞優勝馬を除く)

皐月賞 予想

2週前の登録時点での予想です
◎ファントムシーフ
○ベラジオオペラ
▲フリームファクシ
△ソールオリエンス
△トップナイフ
△ホウオウビスケッツ

ファントムシーフは前走共同通信杯で3番人気1着。内容も4角2番手から0.2秒差で勝っているなど好走条件はクリアしており、前走で下したタスティエーラやシーズンリッチが重賞を制している相手関係も強調できます。血統的にもヒズマジェスティを2本持つなど3冠の中では皐月賞向き。ただ共同通信杯は近年関東馬中心で関西馬はイマイチなのでその点が若干不安。

ベラジオオペラはキャリア3戦無敗の重賞勝ち馬と過去の好走馬に通じる部分があり、3戦とも1800mのレースを使っていることは今年の登録馬の中では強調材料。また上位人気が想定される中では道悪実績もある点はプラスです。割引き要素としては非ノーザンで乗り替わりになる点。またキャリアの傾向からは当日4番人気以内の方が買いやすいです。

フリームファクシはファントムシーフと同じく前走重賞で4角好位から優勝という好データに該当。1800mの経験が無い点はマイナスですがキャリア4戦でサンリヴァルやダンビュライトと穴でも好走しているルーラーシップ産駒、またノーザンF生産馬なのでレーン騎手への乗り替わりも問題なく人気順を気にせず抑えられます。

ソールオリエンスは前走4角で外に大きく膨れながら加速ラップで京成杯を優勝、新馬戦も上がり3Fが11.5-11.0-11.0と濃い内容でした。ディープ産駒不在なのでキタサンブラック産駒という血統面も魅力ですが、昨年キャリア2戦で2着に入ったイクイノックスと比較すると小頭数しか経験していない点は不安要素。

他ではトップナイフはキャリアの多さが傾向からは外れますが、単にキャリア豊富な馬に人気馬がいなかっただけなので人気の一角であれば気にならず前走弥生賞で1番人気2着と内容は問題ありません。最後にキャリア3戦で重賞未勝利は割引きですが、フリージア賞では後半5Fを57.7秒で逃げ切ったホウオウビスケッツ

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