2022/8/14(日)
新潟競馬場・芝1600m
過去8年分の関屋記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
関屋記念 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 ダノンザキッド
3番人気 スカイグルーヴ
4番人気 ウインカーネリアン
5番人気 ディヴィーナ
参考:netkeiba.com
安田記念では1番人気に推されるも8着に敗れたイルーシヴパンサーが予想オッズ1番人気。2番人気は安田記念で6着だったダノンザキッド、3番人気には京都牝馬S、京王杯SCで2着に入ったスカイグルーヴが推されています。
4番人気以下はリステッドを連勝中のウインカーネリアン、久々のマーメイドSで4着に粘ったリアアメリア、ヴィクトリアマイルでは11着だったディヴィーナ、今年の京都金杯の勝ち馬ザダルあたりが続きます。
関屋記念 コース&血統分析
新潟芝1600mの特徴
新潟芝1600mは外回りコースを使用。スタート後の直線が長いため前半はややペースが速くなりやすいのが特徴。コーナーが坂になっているためそこで一旦ペースが緩み、658mの直線を迎えます。
枠順ではやや外寄りの枠が有利で差し馬が優勢。血統的にはやはりディープインパクトやハーツクライをはじめとするサンデー系が得意としています。
関屋記念 父系統別データ
- ディープインパクト系【3-2-2-21】
- サンデーサイレンス系【2-0-0-21】
- ダンジグ系(欧)【1-0-1-5】
- ロベルト系【1-0-1-7】
- ストームキャット系【1-0-0-0】
ディープインパクト産駒は(3-2-1-19)と相性が良く、優勝した3頭はいずれも7~8枠でした。キングカメハメハ系は(0-3-1-11)、ステイゴールド系は(0-2-2-7)、ハーツクライ系は(0-1-1-6)と勝ち切れません。
関屋記念 母父系統別データ
- リファール系【3-0-0-2】
- ダンジグ系(欧)【2-0-0-4】
- ボールドルーラー系【1-2-0-7】
- サンデーサイレンス系【1-0-2-26】
- ストームキャット系【1-0-1-3】
- フェアリーキング系【0-2-1-1】
- ロベルト系【0-0-4-5】
リファール系やダンジグ系(欧)、フェアリーキング系など欧州型ノーザンダンサー系は(5-3-1-15)と抜けた成績。血統表でもダンジグ、ニジンスキー、ストームキャット、ノーザンテーストあたりを持つ馬には注意。
関屋記念 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-0-1-13 | 0.0% | 7.1% |
2枠 | 1-0-1-13 | 6.7% | 13.3% |
3枠 | 1-0-2-12 | 6.7% | 20.0% |
4枠 | 0-2-1-12 | 0.0% | 20.0% |
5枠 | 0-0-1-15 | 0.0% | 6.3% |
6枠 | 0-2-1-13 | 0.0% | 18.8% |
7枠 | 3-2-1-13 | 15.8% | 31.6% |
8枠 | 3-2-0-14 | 15.8% | 26.3% |
外の7~8枠の成績が良く、内枠から優勝したのは4角先頭のマルターズアポジーと4角2番手のロータスランド。特に7~8枠に父サンデー系×母父欧州ノーザンダンサー系の馬が入ると(5-0-0-1)。
また当日3番人気以内は1~6枠が(0-1-4-12)、7~8枠が(4-0-0-3)。当日4番人気以下+6~8枠が(2-6-1-34)と人気と枠による偏りが目立ちます。
馬番データ
- 偶数馬番【3-5-4-51】
- 奇数馬番【5-3-4-54】
馬番では12番、13番、17番が過去8年で2勝ずつを挙げています。
父サンデーサイレンス系
- 1~3枠【0-0-3-18】
- 4~6枠【0-3-2-22】
- 7~8枠【5-2-0-15】
父サンデー系は外枠に連れて着順を上げる傾向にあります。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 2-1-1-4 | 25.0% | 50.0% |
先行 | 1-3-3-21 | 3.6% | 25.0% |
差し | 3-2-2-50 | 5.3% | 12.3% |
追込 | 2-2-2-30 | 5.6% | 16.7% |
直線の長いコースですが後方から末脚を持続させるのは難しく、後方から馬券に絡んでいるのはほぼ人気馬。
前走上がり3F
- 1~3位【2-4-3-33】
- 4~5位【2-0-3-24】
- 6位以下【4-4-2-47】
前走上がり順位は不問ですが、人気薄は前走上がり上位だった馬がやや優勢。
また前走上がり6位以下だった馬は前走3番人気以内だと(4-0-0-10)、4番人気以下だと(0-4-2-37)。シュリ、ダノンザキッド、ディヴィーナ、リアアメリア、レッドライデンが前走上がり6位以下。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 0-0-0-5 | 0.0% | 0.0% |
440-459 | 0-2-0-10 | 0.0% | 16.7% |
460-479 | 1-2-2-20 | 4.0% | 20.0% |
480-499 | 4-2-3-38 | 8.5% | 19.1% |
500-519 | 0-0-1-22 | 0.0% | 4.3% |
520- | 3-2-2-10 | 17.6% | 41.2% |
牝馬は馬格不問ですが480kg未満の牡馬・セン馬は(0-1-0-23)。唯一2着に入ったのは2014年のダノンシャークで当日1番人気でした。
また500~519kgの成績が悪く見えますが、23頭中17頭が当日6番人気以下と人気薄が多かった影響もあります。520kg以上の成績が良いことを踏まえても基本的にはある程度馬格がある馬から。
前走との馬体重差
- +体重【3-2-4-53】
- 増減無【2-3-1-14】
- -体重【3-3-3-38】
当日5番人気以内は馬体重が±0kg以下だと(4-2-4-8)複勝率55.6%、+2kg以上だと(3-1-2-16)複勝率27.3%。
関屋記念 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-1-3-2 | 25.0% | 75.0% |
2番人気 | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% |
3番人気 | 1-0-1-6 | 12.5% | 25.0% |
4-6番人気 | 3-5-3-13 | 12.5% | 45.8% |
7-9番人気 | 1-2-1-20 | 4.2% | 16.7% |
10番人気- | 0-0-0-57 | 0.0% | 0.0% |
1番人気馬は堅実ですが2~3番人気の成績がイマイチ。特に前走GⅠ組は当日1番人気なら(2-1-2-1)ですが2番人気以下は(0-1-1-14)と不振。イルーシヴパンサー、ダノンザキッド、ディヴィーナが前走GⅠ。
4~6番人気は前走中京記念やエプソムCなどGⅢ組の成績が良く、前走GⅢだった4~6番人気馬が5年連続で連対しています。予想オッズからはリアアメリア、ザダル、ピースワンパラディあたりが候補。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 4-1-4-53 | 6.5% | 14.5% |
栗東 | 4-7-4-52 | 6.0% | 22.4% |
当日3番人気以内では差はありませんが、4~6番人気の関西馬が(3-4-2-9)と好調。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
3歳 | 1-0-2-5 | 12.5% | 37.5% |
4歳 | 2-1-1-18 | 9.1% | 18.2% |
5歳 | 3-5-5-39 | 5.8% | 25.0% |
6歳 | 2-2-0-21 | 8.0% | 16.0% |
7歳- | 0-0-0-22 | 0.0% | 0.0% |
7歳以上は割引きですが6歳までならそれほど気にしなくて良さそうです。また過去8年の優勝馬のうち昨年のロータスランドを除く7頭は重賞勝ち馬。うち5頭はマイル重賞勝ちの実績がありました。
また3歳で好走した3頭はいずれもノーザンF生産馬で前走がNHKマイルC。
騎手データ
- 継続騎乗【3-6-7-48】
- 乗り替わり【5-2-1-57】
継続騎乗組の複勝率が高く、当日6番人気以下+乗り替わりは(0-2-0-48)。好走した2頭も2015、2016年とデータの中では古い方なので、近年の傾向から言えば人気薄+乗り替わりは消し。
生産者データ
- ノーザンF【3-1-4-26】
- 社台F【0-2-2-17】
スカイグルーヴ、ダノンザキッド、ディヴィーナ、リアアメリアがノーザンF生産馬。
斤量データ
斤量 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-53.0 | 1-0-2-5 | 12.5% | 37.5% |
54.0 | 1-3-3-20 | 3.7% | 25.9% |
55.0 | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
56.0 | 3-3-2-60 | 4.4% | 11.8% |
57.0 | 3-1-1-15 | 15.0% | 25.0% |
58.0 | 0-1-0-2 | 0.0% | 33.3% |
牝馬は大半が54kgですが近年好走が目立ちます。牡馬・セン馬は斤量が重くなるほど複勝率が上がりますが、性別問わず前走から斤量増になる馬は割引きです。
前走との斤量差
- +斤量【0-1-0-32】
- 増減無【2-6-4-39】
- -斤量【6-1-4-34】
斤量増になる馬は人気薄が殆どですが、昨年3番人気のアンドラステや2020年2番人気のプリモシーンも4着以下に敗れています。今年はレッドライデンが前走から斤量増。
関屋記念 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 2-2-3-15 | 9.1% | 31.8% |
GⅡ | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
GⅢ | 5-6-4-53 | 7.4% | 22.1% |
オープン | 0-0-0-25 | 0.0% | 0.0% |
3勝 | 1-0-1-5 | 14.3% | 28.6% |
前走が東京か中京の重賞だった馬の複勝率が高く、過去8年ではオープン特別組は全滅。また中京記念は昨年から小倉芝1800mで行われていますが、昨年はロータスランドがこのローテで優勝しています。
主な前走
- 中京記念【3-5-2-29】
- エプソムC【1-0-2-8】
- NHKマイルC【1-0-2-4】
- 多摩川S【1-0-0-2】
- 七夕賞【1-0-0-2】
- 安田記念【0-2-0-6】
前走距離
- 1200m【0-0-0-2】
- 1400m【0-0-1-12】
- 1600m【5-7-5-64】
- 1800m【2-0-2-20】
- 2000m【1-1-0-6】
前走場所
- 東京【3-2-5-37】
- 京都【1-0-0-4】
- 阪神【0-2-0-16】
- 中京【2-4-3-26】
- 福島【1-0-0-8】
- 新潟【0-0-0-9】
- 小倉【1-0-0-1】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-0-1-11 | 7.7% | 15.4% |
2番人気 | 4-0-0-9 | 30.8% | 30.8% |
3番人気 | 1-1-2-5 | 11.1% | 44.4% |
4番人気 | 0-2-2-9 | 0.0% | 30.8% |
5番人気 | 1-2-0-9 | 8.3% | 25.0% |
6-9番人気 | 1-2-2-25 | 3.3% | 16.7% |
10番人気- | 0-1-1-37 | 0.0% | 5.1% |
前走6番人気以下で好走しているのはほぼGⅠ組。GⅢ以下は前走5番人気以内が目安です。
前走GⅢ
- 1~3番人気【5-1-3-7】
- 4~5番人気【0-4-1-9】
- 6番人気以下【0-1-0-37】
ザダル、ピースワンパラディが前走GⅢで3番人気以内。リアアメリア、レッドライデンは6番人気以下でした。
前走ハンデ戦
- 5番人気以内【5-5-2-14】
- 6番人気以下【0-0-0-32】
殆ど中京記念のため上と被りますが、前走ハンデ戦6番人気以下でも消せます。シュリ、リアアメリア、レッドライデンが前走ハンデ戦で6番人気以下。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 1-1-1-12 | 6.7% | 20.0% |
2着 | 0-1-1-10 | 0.0% | 16.7% |
3着 | 0-0-1-11 | 0.0% | 8.3% |
4着 | 0-2-1-8 | 0.0% | 27.3% |
5着 | 3-2-1-6 | 25.0% | 50.0% |
6-9着 | 3-0-3-24 | 10.0% | 20.0% |
10着- | 1-2-0-34 | 2.7% | 8.1% |
前走好走馬は2~3着までが多く、GⅢやGⅠで5着以下に敗れていた馬の勝率が高いのが特徴です。ただし前走で着差をつけられているほど勝率は下がります。
前走GⅢ
- 4着以内【0-3-2-18】
- 5着以下【5-3-2-35】
ピースワンパラディ、リアアメリアが前走GⅢで4着以内、ザダルは5着以下でした。
前走タイム差(2着以下)
- 0.5秒差以内【5-4-5-45】
- 0.6~0.9秒差【1-1-2-20】
- 1.0秒差以上【1-2-0-28】
エクスパートラン、シュリ、ディヴィーナ、レッドライデンが前走で0.6秒差以上負けています。
関屋記念 データまとめ
買いデータ
★母父欧州型ノーザンダンサー系
★7~8枠(特に父サンデー系)
★当日5番人気以内+馬体重±0kg以下
★前走GⅠだった1番人気馬、前走GⅢだった4~6番人気馬
★前走GⅢまたはハンデ戦で5番人気以内
消しデータ
★当日2~3番人気+前走GⅠ
★7歳以上
★当日6番人気以下+乗り替わり
★今回斤量増になる馬
★前走GⅢまたはハンデ戦で6番人気以下
関屋記念 予想
○ザダル
▲イルーシヴパンサー
△ウインカーネリアン
△スカイグルーヴ
△ゴールデンシロップ
ダノンザキッドは母父ダンシリで今年唯一の母父欧州型ノーザンダンサー系。前走安田記念で予想オッズ2番手という点がやや気になりますが、520kg台の馬体や今回斤量減での57kg、新潟と相性が良いジャスタウェイ産駒の牡馬と好走条件は一通りクリアしています。
ザダルは斤量58kgですが京都金杯も57.5kgで優勝しており、前走エプソムCからのローテは中京記念組不在の今年は相対的に○。戸崎騎手は過去8年で2勝を挙げており新潟マイルも相性が良く、前走GⅢで3番人気6着、0.2秒差という内容からは頭でも狙えます。
イルーシヴパンサーは安田記念では8着に敗れましたが0.2秒差なので巻き返し可能。当日1番人気馬の成績が良いレースなのでこのまま当日1番人気になればプラスですが、岩田望騎手は新潟マイル未勝利+重賞で差し馬に騎乗すると上がり最速も届かずといったレースが多いのが不安材料。
他では前走オープン特別は割引きですがコース実績があり持ち時計もあるウインカーネリアン、前走1400mですが近年好走馬が多い牝馬からスカイグルーヴ、最後にデインヒルやニジンスキーを持ち馬格があるゴールデンシロップ。