2023/1/8(日)
中京競馬場・芝1600m
過去8年分のシンザン記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
シンザン記念 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 トーホウガレオン
3番人気 ペースセッティング
4番人気 ドンデンガエシ
5番人気 クファシル
参考:netkeiba.com
予想オッズではディープインパクト産駒で東京マイルの新馬戦を好タイムで逃げ切ったライトクオンタムが1番人気。2番人気はリアルスティール産駒で阪神の未勝利戦を勝ち上がったトーホウガレオン、3番人気は京王杯2歳Sで4着・万両賞で2着のペースセッティングが推されています。
以下アスター賞の勝ち馬ドンデンガエシ、阪神マイルの新馬戦を勝ち上がったクファシル、ベゴニア賞2着のヒップホップソウル、京王杯2歳S5着のヤクシマあたりが続きます。
シンザン記念 コース&血統分析
中京芝1600mの特徴
中京芝1600mは1~2コーナーのポケットからのスタート。スタート後すぐにカーブに差し掛かるため包まれやすい内~中枠よりも外枠の成績がやや良いのが特徴です。
同じ左回りの東京コースに比べて時計がかかりやすいタフなコースのためクラスが上がるとやはり差し馬優勢。
父系統別データ
- サンデーサイレンス系【8-4-4-49】
- ディープインパクト系【5-8-8-31】
- キングカメハメハ系【5-3-2-29】
- ロベルト系【3-6-5-26】
- ハーツクライ系【3-3-3-10】
- ストームキャット系【3-2-2-10】
- ダンジグ系(欧)【2-1-2-10】
昨年優勝のマテンロウオリオンなどダイワメジャー産駒が(7-0-2-8)と勝率が非常に高いのが特徴。ディープインパクト、キングカメハメハ、モーリス、ロードカナロアあたりは安定しています。
モーリス産駒は一昨年のピクシーナイト、ルークズネスト、昨年のソリタリオと代替開催のシンザン記念で2年連続好走馬を輩出しています。
キズナ、エピファネイア、ハーツクライは複勝率は高いものの2~3着が多いのが特徴。
母父系統別データ
- サンデーサイレンス系【7-8-10-55】
- デピュティミニスター系【4-4-0-17】
- キングカメハメハ系【3-3-0-10】
- ロベルト系【3-1-1-9】
- ミスタープロスペクター系【3-0-5-32】
- サドラーズウェルズ系【2-1-2-8】
母系はそれほど偏りはありませんが昨年1~2着のマテンロウオリオン、ソリタリオは母父キングカメハメハ。同時期の京都金杯でも母父キングマンボ系のザダル、父キングカメハメハのダイワキャグニーが1~2着に入っており、キングマンボ持ちはプラス。
上に挙げた以外ではヌレイエフ系、キングマンボ系も複勝率は優秀です。穴なら母父ハーツクライに注意。
シンザン記念 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 2-3-2-26 | 6.1% | 21.2% |
2枠 | 3-6-3-23 | 8.6% | 34.3% |
3枠 | 3-5-2-25 | 8.6% | 28.6% |
4枠 | 1-4-2-30 | 2.7% | 18.9% |
5枠 | 3-2-11-24 | 7.5% | 40.0% |
6枠 | 7-6-7-23 | 16.3% | 46.5% |
7枠 | 11-3-4-27 | 24.4% | 40.0% |
8枠 | 3-4-2-37 | 6.5% | 19.6% |
外の5~7枠が複勝率40%台と高く勝率の高い7枠・3着が多い5枠とそれぞれ特徴がありますが、世代戦で小頭数になることが多いので注意。馬番で見ると5~9番あたりが成績・回収値共に○。
ただし一昨年のピクシーナイトは12番枠から先手を取りインコースを確保、昨年のマテンロウオリオンも10番枠から内に入れ、直線内ラチ沿いから抜け出し優勝。内を回ってきた馬が2年連続で優勝しており、枠の並びも重要になります。
馬番データ
- 偶数馬番【15-16-11-105】
- 奇数馬番【18-17-22-110】
馬番では9番が(4-3-4-8)複勝率57.9%。5~7番も複勝率は40%前後です。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 7-2-6-21 | 19.4% | 41.7% |
先行 | 15-18-13-66 | 13.4% | 41.1% |
差し | 8-9-9-49 | 10.7% | 34.7% |
追込 | 3-4-5-76 | 3.4% | 13.6% |
マクリ | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
特に世代戦の牡馬は逃げ・先行馬優勢です。一昨年先行したピクシーナイト、バスラットレオンや昨年先行したマテンロウオリオンはその後も重賞で結果を残しています。
牝馬は牡馬ほど逃げ・先行馬の成績が抜けてはおらず、先行馬と差し馬が半々くらいの成績です。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 2-7-8-66 | 2.4% | 20.5% |
440-459 | 10-4-4-62 | 12.5% | 22.5% |
460-479 | 10-12-13-48 | 12.0% | 42.2% |
480-499 | 10-12-13-48 | 18.8% | 45.8% |
500-519 | 1-4-1-10 | 6.3% | 37.5% |
520- | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% |
460kgを境に成績が伸びており馬格がある馬が優勢です。過去2年の代替開催で3着以内に入った6頭中最も馬体重の軽かったのはバスラットレオンの478kgでした。
シンザン記念 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-0-1-6 | 12.5% | 25.0% |
2番人気 | 2-2-2-2 | 25.0% | 75.0% |
3番人気 | 0-0-2-6 | 0.0% | 25.0% |
4-6番人気 | 3-2-1-18 | 12.5% | 25.0% |
7-9番人気 | 2-3-1-18 | 8.3% | 25.0% |
10番人気- | 0-1-1-34 | 0.0% | 5.6% |
代替開催でも1~2番人気馬の傾向は似ておりラスール、ククナ、ルーツドール、アントリューズと関西未経験の1番人気馬が4年連続で飛んでいます。過去8年で1番人気で好走したアーモンドアイ、ペルシアンナイトは後にGⅠを勝っています。2番人気馬の複勝率が高く、次いで4番人気馬が複勝率62.5%。
予想オッズではライトクオンタムが1番人気ですが関西は未経験。関西馬なので昨年のラスール、一昨年のククナとは異なりますがやや不安な傾向。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-0-0-14 | 14.3% | 14.3% |
栗東 | 6-8-8-72 | 6.4% | 23.4% |
関東馬で優勝したのは2020年のサンクテュエール、2018年のアーモンドアイでどちらも当日2番人気以内の牝馬。関東馬は人気馬ならといった所です。
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 1-2-0-11 | 7.1% | 21.4% |
2戦 | 4-2-2-15 | 17.4% | 34.8% |
3戦 | 0-1-1-21 | 0.0% | 8.7% |
4戦 | 1-1-2-15 | 5.3% | 21.1% |
5戦 | 2-1-3-8 | 14.3% | 42.9% |
6戦- | 0-1-0-14 | 0.0% | 6.7% |
キャリア3戦の複勝率が低いものの5戦以内ならどこからでも狙えます。また牝馬は過去8年で4頭が3着以内に入っていますがいずれもキャリア1~2戦でした。
騎手データ
- 継続騎乗【6-4-6-46】
- 乗り替わり【2-4-2-38】
乗り替わりは社台系生産馬(ノーザンF、社台F、追分F)が(2-4-2-6)、他生産馬が(0-0-0-32)。
生産者データ
- ノーザンF【5-3-2-15】
ノーザンFの1強状態ですが、1番人気馬が(1-0-0-4)と飛びやすく2~4番人気が(3-2-2-4)と安定しています。イリゼ、クファシル、トーホウガレオン、ドンデンガエシがノーザンF生産馬。またペースセッティングは海外のノーザンF生産馬です。
シンザン記念 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 0-1-3-9 | 0.0% | 30.8% |
GⅡ | 0-1-2-7 | 0.0% | 30.0% |
GⅢ | 2-0-0-6 | 25.0% | 25.0% |
オープン | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
1勝 | 4-3-2-27 | 11.1% | 25.0% |
未勝利 | 1-1-1-21 | 4.2% | 12.5% |
新馬 | 1-2-0-11 | 7.1% | 21.4% |
GⅠ・GⅡ組は2~3着までが多く、新馬上がりや1勝クラス組でも問題ありません。
また過去8年では距離延長組は苦戦していますが、代替開催となった2021年~2022年は前走が阪神芝1400mだったピクシーナイト、マテンロウオリオンが優勝。この2頭は4角10番手前後から上がり最速を記録していました。
主な前走
- 千両賞【2-2-0-5】
- アルテミスS【1-0-0-1】
- 万両賞【1-0-0-2】
- 東スポ杯2歳S【1-0-1-1】
- 秋明菊賞【1-0-0-1】
- 朝日杯FS【0-1-3-9】
- デイリー杯2歳S【0-1-1-4】
前走距離
- 1200m【0-0-1-9】
- 1400m【2-0-0-21】
- 1600m【5-7-5-42】
- 1800m【1-1-2-4】
前走場所
- 東京【3-0-1-13】
- 中山【0-1-0-2】
- 京都【1-2-1-15】
- 阪神【4-4-5-42】
- 中京【0-1-1-11】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 4-3-2-16 | 16.0% | 36.0% |
2番人気 | 1-1-1-9 | 8.3% | 25.0% |
3番人気 | 0-0-0-11 | 0.0% | 0.0% |
4番人気 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% |
5番人気 | 0-1-1-7 | 0.0% | 22.2% |
6-9番人気 | 2-1-3-18 | 8.3% | 25.0% |
10番人気- | 1-2-1-13 | 5.9% | 23.5% |
前走が新馬戦・未勝利戦だった馬は1番人気だった馬の成績が良く、1勝クラス組は1番人気か6番人気以下だった馬の好走が目立ちます。
前走新馬・未勝利戦
- 1番人気【2-1-1-13】
- 2番人気以下【0-2-0-22】
トーホウガレオン、ライトクオンタムが前走新馬・未勝利戦で1番人気。
前走1勝クラス
- 1番人気【2-1-1-3】
- 2~5番人気【0-0-0-15】
- 6番人気以下【2-2-1-9】
前走6番人気以下は特に京都開催時の好走が目立ちますが、昨年優勝のマテンロウオリオンも前走万両賞で6番人気1着でした。ヒップホップソウル、ペースセッティングが前走1勝クラスで1番人気。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 3-5-3-40 | 5.9% | 21.6% |
2着 | 2-0-0-6 | 25.0% | 25.0% |
3着 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% |
4着 | 1-0-1-5 | 14.3% | 28.6% |
5着 | 0-2-1-6 | 0.0% | 33.3% |
6-9着 | 1-1-2-14 | 5.6% | 22.2% |
10着- | 0-0-1-7 | 0.0% | 12.5% |
京都開催時は前走下位からの巻き返しも多く見られましたが、中京開催での2年間で掲示板に載った馬を見ると前走重賞なら5着以内、1勝クラスなら3着以内が目安になります。
シンザン記念 データまとめ
買いデータ
★キングマンボ持ち
★馬体重480kg以上
★当日2番人気、4番人気馬(特にノーザンF生産馬)
★前走重賞で5着以内、1勝クラスで3着以内
消しデータ
★馬体重460kg未満
★関西未経験、またはノーザンF生産の1番人気馬
★社台系生産馬以外で乗り替わり
★前走新馬・未勝利戦で2番人気以下
★前走1勝クラスで2~5番人気
シンザン記念 予想
○トーホウガレオン
▲ペースセッティング
△ライトクオンタム
クファシルは2年連続で好走馬を輩出しているモーリス産駒で半姉アンドヴァラナウトは中京開催のローズS優勝馬。キャリア1戦で未知の部分は多いながらノーザンF生産馬で当日ある程度の人気が見込める点、前走時490kgの馬体など好走傾向にはまずまず当てはまります。
トーホウガレオンは中京巧者の福永騎手が全4戦でコンビを組んでいるという点が魅力。未勝利戦では1番人気1着なのでデータからは問題なく、リアルスティール産駒は現状芝では左回りの複勝率の方が高い一方2着が多い傾向があるので頭よりは複軸または相手候補。
ペースセッティングは中京開催での2年間優勝馬を輩出している阪神芝1400m組。1600mは未経験なので距離の課題はありますが万両賞では1番人気2着と悪くない内容で、クファシルと同じくノーザンF生産馬で馬格もあるなどそれなりに強調要素はあります。
ライトクオンタムは関西馬で東京しか経験が無いキャリア1戦馬と例年なら割引きですが、今年は登録7頭と小頭数になるため抑え。2年前は父or母父ディープが上位を多く占めるなど強調要素もまずまず。