高松宮記念予想|過去の傾向とデータ分析

G1
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高松宮記念【GⅠ】
2023/3/26(日)
中京競馬場・芝1200m

過去8年分の高松宮記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

2週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

高松宮記念 登録馬

登録馬

予想人気(2週前)

1番人気 ナムラクレア
2番人気 メイケイエール
3番人気 アグリ
4番人気 ピクシーナイト
5番人気 トウシンマカオ

参考:netkeiba.com

予想オッズでは前哨戦のシルクロードSを56.5kgを背負い優勝したナムラクレアが1番人気。2番人気は重賞6勝で昨年は5着だったメイケイエール、3番人気には4連勝で阪急杯を制したアグリが推されています。

4番人気には一昨年の香港スプリント以来の復帰となるピクシーナイト、以下昨年のスプリンターズSで2着だったウインマーベル、昨年の京阪杯優勝馬トウシンマカオ、昨年のこのレースの優勝馬ナランフレグなどが続きます。

高松宮記念 コース&血統分析

中京芝1200mの特徴

中京芝1200mは向こう正面の中間点半ばからのスタートになります。最初の100m程が上り坂でその後ラスト300mまではスパイラルカーブの下り坂になっています。最後の直線は高低差2.0mの急坂があり、坂を上ったラスト200m強はほぼ平坦となっています。

重賞ナビ

中京競馬場・芝1200mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、中京芝…

父系統別データ

  • フォーティナイナー系【2-2-1-9】
  • キングカメハメハ系【1-2-2-10】
  • サンデーサイレンス系【1-1-1-25】
  • ストームキャット系【1-0-1-8】
  • ミスタープロスペクター系【1-0-0-16】
  • ディープインパクト系【0-2-1-14】

フォーティナイナー系はアドマイヤムーンが大半なので近年は見かけませんが、替わって成績を伸ばしているのがキングカメハメハ系。ダノンスマッシュ、キルロードなどロードカナロア産駒は直近5年のコース成績もトップです。

昨年はゴールドアリュール産駒のナランフレグが優勝しましたがサンデー系、ディープ系は2~3着止まりが多め。ストームキャット系はミスターメロディが優勝していますがアクティブミノル、シヴァージが2桁人気から掲示板に載るなど穴で注意。

母父系統別データ

  • ダンジグ系(米)【2-0-0-5】
  • ボールドルーラー系【1-2-0-3】
  • デピュティミニスター系【1-0-1-4】
  • ロベルト系【1-0-0-3】
  • ネヴァーベンド系【1-0-0-1】
  • ダンジグ系(欧)【0-2-1-12】

米国型ノーザンダンサー系、ナスルーラ系の成績が良く人気薄が活躍しているのもこの系統。母父サンデー系は(0-2-2-28)で好走しているのは当日4番人気以内の人気馬のみ。キングマンボ系やフォーティナイナー系を除いたミスプロ直系も(0-0-1-18)と相性は良くありません。

好走馬の多くはミスプロの血を持っており、加えて重要なのはボールドルーラー、ダンジグ、ストームキャット。ニジンスキーやノーザンテースト、ヌレイエフ持ちも相性が良いレースです。

高松宮記念 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-0-156.3%6.3%
2枠3-2-1-1018.8%37.5%
3枠1-1-0-146.3%12.5%
4枠0-2-4-100.0%37.5%
5枠1-1-2-126.3%25.0%
6枠0-0-0-160.0%0.0%
7枠1-1-0-224.2%8.3%
8枠1-1-1-214.2%12.5%

良馬場では1~4枠が(2-3-3-16)、5~8枠が(1-0-0-29)。5枠以降で優勝したのは2018年5枠9番のファインニードルなので、良馬場では馬番10番以降は割引き。

道悪では7~8枠からも届いていますがダノンスマッシュ、レシステンシアなど好走した5頭は全てGⅠ連対実績のある関西馬でした。

馬番データ

  • 偶数馬番【6-5-3-58】
  • 奇数馬番【2-3-5-62】

馬番では3~9番の複勝率が安定しています。当日5番人気以内は1~9番が(5-5-4-10)、10番以降が(1-1-1-14)。

前走時の枠順(前走国内)

  • 1~2枠【2-1-1-29】
  • 3~5枠【0-4-4-47】
  • 6~8枠【4-3-2-38】

前走時3~5枠だった馬は2着が多いのが特徴です。

また当日が良馬場の場合は前走時1~6枠が(1-0-1-36)、7~8枠が(2-3-2-7)と前走時外枠だった馬が狙い目。人気馬が多かったこともありますが、12番人気で2着に入ったセイウンコウセイ、10番人気で3着に入ったナックビーナスのような穴馬も。

前走時7~8枠だったのはウインマーベル、ウォーターナビレラ、キルロード、トウシンマカオ、ロータスランド

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ1-0-0-712.5%12.5%
先行3-3-3-2110.0%30.0%
差し3-5-5-554.4%19.1%
追込1-0-0-372.6%2.6%

昨年は4角14番手のナランフレグが優勝しましたが安定しているのは先行馬。昨年のキルロードや降着になりましたが2020年のクリノガウディーなど穴を狙うなら前で競馬ができる馬です。

前走4角位置

  • 4番手以内【4-5-3-45】
  • 5番手以下【2-3-4-69】

前走4角5番手以下

  • 前走6着以下【0-0-0-37】
  • 当日4番人気以下【1-0-2-63】
  • 馬体重480kg未満【0-0-1-28】
  • 馬番10番以降【0-0-0-36】

前走で4角5番手以下だった馬は割引きデータが多めです。当日4番人気以下で好走した3頭はいずれも前走がオーシャンS。

馬番以外でこのデータから割引きになりそうなのはウインマーベル、ディヴィナシオン、トゥラヴェスーラ、トウシンマカオ、ナムラクレア、ナランフレグ、ファストフォース、ホープフルサイン、ボンボヤージ、レディバランタイン、ロータスランド

前走上がり3F

  • 1~2位【1-4-2-19】
  • 3~5位【3-1-1-30】
  • 6位以下【2-3-4-65】

当日6番人気以下+前走上がり5位以内は(1-0-0-39)、6位以下は(1-2-3-55)。前走上がり5位以内で唯一優勝したのは昨年のナランフレグ。予想オッズ6番人気以下ではダディーズビビッド、トゥラヴェスーラ、ナランフレグ、ファストフォース、ヴェントヴォーチェが前走上がり5位以内。

前走上がり6位以下で好走しているのはキルロード、モズス-パーフレアなど前走がオーシャンSかシルクロードSで逃げ・先行し掲示板前後くらいに残していた馬が殆どです。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-30.0%0.0%
440-4590-0-0-150.0%0.0%
460-4791-2-3-273.0%18.2%
480-4994-2-2-339.8%19.5%
500-5191-4-2-322.6%17.9%
520-2-0-1-1015.4%23.1%

480kg未満の馬が好走しているのは道悪時で、良馬場の480kg未満は(0-0-0-16)。

また前走時480kg未満は(1-1-2-46)で、繰り上がりのダイアトニック含め好走した4頭はいずれも当日4番人気以内(単勝オッズ10倍以下)。

前走との馬体重差

  • +体重【1-4-4-40】
  • 増減無【2-0-1-14】
  • -体重【5-4-3-40】

前走時の馬体重差

  • +体重【6-6-5-57】
  • 増減無【0-1-0-15】
  • -体重【2-1-3-48】

前走時マイナス体重で好走している6頭中5頭は父ミスプロ系。ダディーズビビッド、ディヴィナシオン、ファストフォース、レディバランタイン、ロータスランド、ヴェントヴォーチェが前走時マイナス体重。

高松宮記念 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-1-1-512.5%37.5%
2番人気2-3-0-325.0%62.5%
3番人気1-1-3-312.5%62.5%
4-6番人気2-2-1-198.3%20.8%
7-9番人気2-0-0-228.3%8.3%
10番人気-0-1-3-680.0%5.6%

1番人気馬の成績が悪く2~3番人気馬の方が信頼できます。昨年は3連単278万、2019年は3連単449万と荒れる時は荒れるレースです。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦2-2-5-334.8%21.4%
栗東5-6-3-865.0%14.0%
海外1-0-0-150.0%50.0%

関西馬は当日7番人気以下は(1-0-0-64)なので人気馬優勢。大穴を狙うなら関東馬・特にオーシャンS組が狙い目です。また関東騎手は(1-0-2-38)と複勝率が低めです。

また音無調教師はミッキーアイル、モズスーパーフレア、インディチャンプと過去8年では(1-1-2-2)。ピクシーナイトが音無厩舎の管理馬です。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
4歳2-2-2-236.9%20.7%
5歳3-3-2-298.1%21.6%
6歳2-3-3-285.6%22.2%
7歳-1-0-1-402.4%4.8%

7歳で優勝したのは香港馬エアロヴェロシティ。複勝率では4~6歳が横並びですが4歳馬は人気馬優勢、5~6歳は人気薄でも狙えます。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-4-5-65】
  • 乗り替わり【3-4-3-55】

人気馬・人気薄問わず継続騎乗・乗り替わりで複勝率に差はありません。

生産者データ

  • ノーザンF【0-3-2-21】

メイケイエール、レシステンシア、グランアレグリアなど有力馬は多かったもののノーザンF生産馬は勝ち切れません。最後に優勝したのは2006年のオレハマッテルゼまで遡ります。アグリ、グレナディアガーズ、ピクシーナイト、メイケイエール、レディバランタインがノーザンF生産馬。

高松宮記念 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ0-1-0-20.0%33.3%
GⅡ0-1-0-60.0%14.3%
GⅢ6-6-7-1034.9%15.6%
オープン0-0-0-30.0%0.0%
海外2-0-1-622.2%33.3%

シルクロードS、阪急杯、オーシャンSとステップレースを経てきた馬が殆どです。人気馬はシルクロードSか阪急杯からのローテになることが多く、穴馬を狙うならオーシャンS。

主な前走

  • シルクロードS【4-1-0-20】
  • 阪急杯【1-2-3-30】
  • オーシャンS【1-1-4-44】
  • 香港スプリント【1-0-1-1】
  • 京都牝馬S【0-2-0-4】
  • 阪神C【0-1-0-6】
  • フェブラリーS【0-1-0-2】

前走距離

  • 1200m【7-2-5-74】
  • 1400m【1-5-3-40】
  • 1600m【0-1-0-6】

前走場所

  • 東京【0-1-0-2】
  • 中山【1-1-4-45】
  • 京都【4-2-0-20】
  • 阪神【1-4-3-39】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-5-2-129.5%42.9%
2番人気1-0-1-165.6%11.1%
3番人気0-0-1-90.0%10.0%
4番人気3-0-1-923.1%30.8%
5番人気0-2-0-110.0%15.4%
6-9番人気0-0-1-340.0%2.9%
10番人気-0-1-1-230.0%8.0%

各前哨戦で人気に推されていた馬が中心です。前走5番人気以下で好走したのは前走がフェブラリーSだったレッツゴードンキ、前走から斤量減になるセイウンコウセイ、ロータスランド、前走オーシャンSだったショウナンアンセム、キルロード。

前走シルクロードS

  • 4番人気以内【4-0-0-9】
  • 5番人気以下【0-1-0-10】

ウインマーベル、トウシンマカオ、ナムラクレアがシルクロードSで4番人気以内。

前走阪急杯

  • 4番人気以内【1-2-3-12】
  • 5番人気以下【0-0-0-18】

アグリ、グレナディアガーズ、ダディーズビビッドが阪急杯で4番人気以内。

前走オーシャンS

  • 4番人気以内【1-1-2-16】
  • 5番人気以下【0-0-2-28】

ナランフレグ、ヴェントヴォーチェが前走オーシャンSで4番人気以内。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着2-5-0-207.4%25.9%
2着3-1-2-1613.6%27.3%
3着0-0-1-140.0%6.7%
4着1-0-1-514.3%28.6%
5着1-1-2-97.7%30.8%
6-9着1-0-1-243.8%7.7%
10着-0-1-1-320.0%5.9%

こちらも前走好走馬の成績が良く関西馬は前走6着以下で(1-0-0-44)、優勝したのは前走阪急杯で1番人気7着だったミスターメロディ。また前走を0.3秒差以上で勝っていると(1-3-0-2)。

前走シルクロードS

  • 5着以内【4-0-0-14】
  • 6着以下【0-1-0-6】

トウシンマカオ、ナムラクレア、ファストフォースがシルクロードSで5着以内。

前走阪急杯

  • 4着以内【0-2-3-14】
  • 5着以下【1-0-0-16】

アグリ、ダディーズビビッドが阪急杯で4着以内。

前走オーシャンS

  • 1着【0-0-0-7】
  • 2着【1-1-1-4】
  • 3着以下【0-0-3-29】

ディヴィナシオンがオーシャンS2着。

高松宮記念 データまとめ

買いデータ

父エンドスウィープ系、キングカメハメハ系
母父ナスルーラ系、ダンジグ系、米国型ノーザンダンサー系
良馬場+前走時7~8枠
前走シルクロードSで4番人気+5着以内
前走阪急杯で4番人気+4着以内
前走0.3秒差以上で1着

消しデータ

良馬場+5~8枠(馬番10番以降)
当日6番人気以下+前走上がり5位以内
前走4角5番手以下(特に前走6着以下、480kg未満、馬番10番以降)
前走時480kg未満(当日4番人気以内を除く)
前走時マイナス体重(父ミスプロ系を除く)
7歳以上
前走5番人気以下(2~3着まで)

高松宮記念 予想

2週前の登録時点での予想です
◎メイケイエール
○アグリ
▲トウシンマカオ
△ナムラクレア
△ウインマーベル
△ファストフォース

メイケイエールは昨年は重馬場の17番枠から0.1秒差の5着。その後セントウルSのレコード勝ちや馬体も480kg台に成長している点や間隔が空いた方が良いタイプなのは好材料。勝ち切れない父サンデー系・ノーザンF生産馬というのは気になりますが、レース相性の良い母父ダンジグ系など全体的にプラス要素が多めです。

アグリは父ストームキャット系に母父ダンジグ系、500kg弱の馬体という点は○。阪急杯組が近年勝ち切れていないことや1200mが札幌の1勝クラスしか経験が無いことなど懸念もありますが、前で競馬ができるので上位人気でなくとも狙えます。

トウシンマカオは馬格に欠ける点が割引きですがシルクロードSでは58.5kgを背負い大外15番枠から4着と内容は悪くなく、直近4レースは全て7~8枠から4着以内と他好走馬の枠順や馬場状態を考慮すると能力は上位。馬格のレース傾向からは良馬場よりも道悪の方が良さそうです。

ナムラクレアは前走初の左回り、56.5kgに対応など収穫の多い内容。トウシンマカオ同様スプリンターとしてはやや馬格に欠ける点や前走4角位置など割引きデータもありますが、ミッキーアイル産駒にボールドルーラー、ストームキャット、ミスプロ持ちと血統は良く上位と変わらない評価です。

他ではウインマーベルは父フォーティナイナー系、GⅠ連対実績を持ち前走59kgからの斤量減など巻き返し可能なライン。ファストフォースは7歳馬ですが血統・馬格は問題なくシルクロードS、昨年のセントウルSと先行して2着と内枠に入れば穴で一考。

あとは道悪になりやすい時期で枠順の影響も大きいレースなのでそれ次第で。

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