2022/6/26(日)
阪神競馬場・芝2200m
過去8年分の宝塚記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
2週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
宝塚記念 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 タイトルホルダー
3番人気 ディープボンド
4番人気 デアリングタクト
5番人気 オーソリティ
参考:netkeiba.com
2週前時点では昨年の年度代表馬エフフォーリアが1番人気、僅差で昨年の菊花賞、今年の天皇賞・春を制したタイトルホルダーが2番人気に推されています。
3番人気以下は天皇賞・春2着のディープボンド、1年振りのヴィクトリアマイルで6着だったデアリングタクト、ドバイSCで3着のオーソリティ、ドバイターフを制したパンサラッサなどが続きます。
宝塚記念 コース&血統分析
阪神芝2200mの特徴
阪神芝2200mは内回りコースを使用。2000mスタート地点のさらに後方からスタートします。
スタート直後が下り坂になっているため前半のペースが速くなりやすいのが特徴ですが、2コーナー辺りで一旦落ち着きます。直線が短いため3~4コーナーから徐々に進出でき直線も伸びる脚が必要になります。
宝塚記念 父系統別データ
- キングカメハメハ系【2-3-0-18】
- レッドゴッド系【2-0-0-0】
- ディープインパクト系【1-1-5-24】
- ハーツクライ系【1-1-1-12】
- ステイゴールド系【1-0-0-11】
ディープインパクト産駒は牡馬が(0-0-0-16)、牝馬が(1-1-4-7)と牝馬の複勝率が抜群。梅雨時でキレより持続力が問われやすいため、バゴやマルジュといった欧州型の種牡馬を父に持つ馬に注意。
宝塚記念 母父系統別データ
- デピュティミニスター系【2-0-2-7】
- サンデーサイレンス系【1-1-0-15】
- ネイティヴダンサー系【1-1-0-0】
- ミスタープロスペクター系【1-0-2-11】
- ヌレイエフ系【1-0-1-2】
- ディープインパクト系【0-2-0-3】
近年は米国型ノーザンダンサー系の成績が良く、モズベッロやミッキーロケットなど穴でも買えます。特に牝馬はクロノジェネシスやレイパパレ、マリアライトなど母父米国型ノーザンダンサー系かミスプロ系が好調。
時期的に芝が重くなりやすいレースですが欧州型ノーザンダンサー系は不振。ナスルーラ系もイマイチです。
また2020年の1~3着馬や人気薄で好走したミッキーロケット、ノーブルマーズなどヌレイエフを持つ馬の好走が目立ちます。他にはリヴァーマンなどのネヴァーベンド系、リファール、トニービンあたりを持つ馬には注意。
宝塚記念 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 0-2-2-8 | 0.0% | 33.3% |
2枠 | 1-1-2-8 | 8.3% | 33.3% |
3枠 | 0-1-1-10 | 0.0% | 16.7% |
4枠 | 0-0-0-13 | 0.0% | 0.0% |
5枠 | 1-2-0-12 | 6.7% | 20.0% |
6枠 | 0-0-1-15 | 0.0% | 6.3% |
7枠 | 0-2-1-14 | 0.0% | 17.6% |
8枠 | 6-0-1-11 | 33.3% | 38.9% |
例年は開催4週目(8日目)ですが、昨年からは京都改修の影響で開催2週目(4日目)なので注意。
開催4週目になれば梅雨時も相まって内側が荒れやすいため8枠の成績が抜群ですが、開催2週目の昨年は馬番で⑦-①-②番と内寄り決着。昨年も外枠のカレンブーケドールやキセキは外を回し最後は離されています。
梅雨時なので2週前時点では馬場が読めませんが、とりあえず上の表は気にせず当日の馬場状態と芝のレースを見て判断することをお勧めします。
馬番データ
- 偶数馬番【5-3-4-44】
- 奇数馬番【3-5-4-47】
参考程度ですが、馬番では16番が(3-0-0-1)、11番が(2-0-1-5)、1番が(0-2-1-5)、2番が(0-1-2-5)。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-2-2-4 | 0.0% | 50.0% |
先行 | 6-1-2-22 | 19.4% | 29.0% |
差し | 2-1-3-30 | 5.6% | 16.7% |
追込 | 0-3-1-34 | 0.0% | 10.5% |
マクリ | 0-1-0-1 | 0.0% | 50.0% |
3~4コーナーからのロングスパートになることが多いため4角ではある程度の位置取りは必要です。
ただ内回りコースなので安定しているのは先行馬。当日3番人気以内+1角4番手以内で(3-1-2-4)、5番手以下が(2-1-0-11)と信頼できるのは人気の先行馬。
前走4角位置(前走国内)
- 4番手以内【1-4-5-25】
- 5番手以下【5-2-2-53】
4歳馬は4角4番手以内が(1-0-3-5)、5番手以下が(0-0-1-14)。2020年1番人気4着のサートゥルナーリアも前走4角5番手でした。逆に5歳馬は前走4角4番手以内が(0-2-2-9)、5番手以下が(5-2-1-15)と真逆の傾向です。
4歳馬ではグロリアムンディ、タイトルホルダーが前走4角4番手以内、5歳馬ではデアリングタクト、ヒートオンビートが前走4角5番手以下。
前走上がり3F(前走国内)
- 5位以内【6-2-1-45】
- 6位以下【0-4-6-33】
アリーヴォ、キングオブコージ、ギベオン、グロリアムンディ、サンレイポケット、タイトルホルダー、ディープボンド、ヒートオンビート、ヒシイグアス、ポタジェが前走上がり5位以内。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 1-0-1-3 | 20.0% | 40.0% |
440-459 | 0-3-3-13 | 0.0% | 31.6% |
460-479 | 4-0-0-19 | 17.4% | 17.4% |
480-499 | 2-2-2-35 | 4.9% | 14.6% |
500-519 | 1-2-0-14 | 5.9% | 17.6% |
520- | 0-1-2-7 | 0.0% | 30.0% |
牝馬は小柄な馬でも問題なく、牡馬は480kg前後が安定しています。また前走が国内GⅠだった馬は、前走時マイナス体重だと(4-2-3-18)、±0kg以上だと(0-2-3-25)。
有力馬ではタイトルホルダー、ディープボンド、アリーヴォが前走時マイナス体重。
前走との馬体重差
- +体重【4-1-6-32】
- 増減無【1-0-1-18】
- -体重【2-6-0-33】
宝塚記念 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 2-2-0-4 | 25.0% | 50.0% |
2番人気 | 1-0-2-5 | 12.5% | 37.5% |
3番人気 | 2-0-0-6 | 25.0% | 25.0% |
4-6番人気 | 1-2-2-19 | 4.2% | 20.8% |
7-9番人気 | 2-2-1-19 | 8.3% | 20.8% |
10番人気- | 0-2-3-38 | 0.0% | 11.6% |
過去8年では1番人気で優勝したゴールドシップ、クロノジェネシスはどちらも前年の優勝馬でした。人気馬同士での決着は少なく大穴も狙えるレースです。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 2-2-0-18 | 9.1% | 18.2% |
栗東 | 6-5-8-73 | 6.5% | 20.7% |
海外 | 0-1-0-0 | 0.0% | 100.0% |
関東馬で好走した4頭はいずれもGⅠ馬。また4頭中3頭は2200mの重賞勝ちの実績があり、残る1頭は2冠馬ドゥラメンテ。関東馬はこれまでの実績重視です。
関東馬ではエフフォーリア、タイトルホルダーがGⅠ勝ちの実績あり。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
4歳 | 1-1-4-23 | 3.4% | 20.7% |
5歳 | 7-3-4-29 | 16.3% | 32.6% |
6歳 | 0-3-0-22 | 0.0% | 12.0% |
7歳- | 0-1-0-17 | 0.0% | 5.6% |
4歳で好走したのは牝馬が3頭、牡馬は前走春天だったキタサンブラックとモズべッロ、もう1頭は2冠馬ドゥラメンテ。4歳馬の中長距離路線は日経賞くらいまで斤量面の恩恵があるため、牡馬は初めての58kgになることが多いことも影響しているかもしれません。
また5歳馬はノーザンF生産馬が(6-1-3-16)、他生産馬が(1-2-1-13)。アイアンバローズ、オーソリティ、ポタジェがノーザンF生産の5歳馬。
騎手データ
- 継続騎乗【4-7-5-43】
- 乗り替わり【4-1-3-48】
人気馬・人気薄共に継続騎乗組の成績が良く、過去8年では川田騎手、デムーロ騎手、池添騎手が3回馬券に絡んでいます。特に池添騎手はモズベッロ、ショウナンパンドラ、カレンミロティックといずれも10番人気前後の大穴。
生産者データ
- ノーザンF【7-3-4-44】
上に書いたようにノーザンF生産馬は5歳馬の成績が良く、前走4着以内の5歳馬は(6-0-2-7)。ラブリーデイやミッキーロケット、マリアライトと人気薄でも勝ち切っています。オーソリティ、ポタジェが該当。
前走との斤量差
- +斤量【5-4-6-58】
- 増減無【3-3-2-32】
- -斤量【0-1-0-1】
前走から2kg以上斤量増になる馬は(0-1-1-23)。
春秋の天皇賞、安田記念、宝塚記念は負担重量が58kg(牝馬56kg)になります。そのため牡馬は天皇賞・春からのローテに好走馬が多く、牝馬はリスグラシューやマリアライトなどエリザベス女王杯で好走経験がある馬がよく馬券に絡んでいます。
ギベオン、グロリアムンディが前走から2kg増。
宝塚記念 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 4-4-6-44 | 6.9% | 24.1% |
GⅡ | 1-0-1-16 | 5.6% | 11.1% |
GⅢ | 1-2-0-15 | 5.6% | 16.7% |
OP以下 | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
海外 | 2-2-1-13 | 11.1% | 27.8% |
前走GⅠの場合ローテは国内から海外まで幅広いものの、安定しているのは天皇賞・春。GⅡ以下は目黒記念か鳴尾記念が大半です。
主な前走
- 天皇賞・春【2-3-2-26】
- 大阪杯【2-1-1-10】
- 鳴尾記念【1-2-0-11】
- ドバイSC【1-1-1-6】
- 目黒記念【1-0-1-11】
- ヴィクトリアマイル【0-0-3-4】
前走距離
- 1600m【0-1-3-6】
- 1800m【0-0-0-4】
- 2000m【4-3-1-31】
- 2200m【0-0-0-1】
- 2400m【0-0-0-4】
- 2500m【1-0-1-12】
- 2600m~【2-3-2-27】
前走場所
- 東京【1-0-4-21】
- 中山【0-0-0-2】
- 京都【2-3-2-24】
- 阪神【3-2-1-27】
- 中京【0-1-0-2】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 1-0-1-6 | 12.5% | 25.0% |
2番人気 | 2-2-1-8 | 15.4% | 38.5% |
3番人気 | 1-1-0-12 | 7.1% | 14.3% |
4番人気 | 1-0-1-10 | 8.3% | 16.7% |
5番人気 | 0-1-1-3 | 0.0% | 40.0% |
6-9番人気 | 1-2-1-13 | 5.9% | 23.5% |
10番人気- | 0-0-2-26 | 0.0% | 7.1% |
クラス問わず前走10番人気以下は割引きですが、GⅠ組は基本的には人気不問。GⅡ以下だった馬は昨年のユニコーンライオン(鳴尾記念8番人気1着)、ノーブルマーズ(前走目黒記念10番人気2着)など前走人気が無くても好走していれば抑えられます。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 1-1-3-14 | 5.3% | 26.3% |
2着 | 3-2-1-8 | 21.4% | 42.9% |
3着 | 1-0-1-10 | 8.3% | 16.7% |
4着 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% |
5着 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% |
6-9着 | 2-3-3-28 | 5.6% | 22.2% |
10着- | 0-1-0-13 | 0.0% | 7.1% |
GⅠ組は前走下位着順からの巻き返しもありますが、GⅡ以下は前走4着以内が目安になります。
前走GⅡ・GⅢ
- 4着以内【2-2-1-13】
- 5着以下【0-0-0-18】
前走天皇賞・春
- 3着以内【0-0-1-10】
- 4着以下【2-3-1-16】
昨年と今年は春天が阪神開催だったため参考データですが、春天は好走馬より馬券圏内を外していた馬の方が好走しやすいのが特徴。
宝塚記念 データまとめ
買いデータ
★母父米国型ノーザンダンサー系、ミスプロ系
★当日3番人気以内の逃げ・先行馬
★前走4角5番手以下の5歳馬
★ノーザンF生産の5歳馬+前走4着以内
消しデータ
★前走4角5番手以下の4歳馬
★前走がGⅠで前走時の馬体重が±0kg以上(2~3着まで)
★2200mの重賞未勝利の関東馬
★前走から2kg以上斤量増
★58kg未経験の4歳牡馬
★前走GⅡ・GⅢで5着以下
宝塚記念 予想
○ディープボンド
▲ポタジェ
△エフフォーリア
△アリーヴォ
△デアリングタクト
タイトルホルダーは阪神でGⅠ2勝や非根幹距離での重賞実績、58kg経験があり前で競馬が出来る4歳馬、前走時マイナス体重などデータ的には問題なく、ドゥラメンテ産駒も出走数は少ないながらコース成績は○。ただし今回はパンサラッサが前にいる形になりそうなので番手で折り合いをつけられるかが鍵。
ディープボンドは昨年の阪神大賞典以降国内では6戦連続で連対と安定感があり、前走春天の5歳馬と1着候補としては最有力。ただし2020年までの開催8日目なら文句無しですが、ズブいタイプなので開催4日目で昨年のように速い馬場だと不安もあり枠や展開、馬場状態が嚙み合えば。
逆に馬場が速くなればポタジェ。宝塚記念では相性の悪いディープ牡馬に2200m実績が無く予想オッズでは9番人気くらいですが、母父デピュティミニスター系に阪神内回り実績もありこの人気なら。ただ友道厩舎はこのコースでは2~3着が多いので紐までか。
エフフォーリアは大阪杯時点でもローテやデータ的に微妙でしたが、今回も初の58kgや前走4角後方など開催8日目のデータからは強調材料より不安材料の方が多く、また東京でのGⅠ優勝馬が勝ち切れないレースということもあり地力でどこまでやれるか。
他ではこのコースに強いキングカメハメハ系の牡馬でドゥラメンテ産駒のアリーヴォ。母父ディープインパクトのヒートオンビートも面白そうですが除外対象なので久々を一叩きされたデアリングタクト。あとは梅雨時ということもあり馬場状態次第。