2022/5/1(日)
阪神競馬場・芝3200m
過去8年分の天皇賞・春のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
天皇賞・春 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 タイトルホルダー
3番人気 テーオーロイヤル
4番人気 アイアンバローズ
5番人気 シルヴァーソニック
参考:netkeiba.com
予想オッズでは昨年の天皇賞・春、有馬記念で2着、阪神大賞典を連覇と長距離実績豊富なディープボンド、昨年の菊花賞馬で日経賞を制したタイトルホルダーの2頭に人気が集中しています。
離れた3番手には4連勝でダイヤモンドSを制したテーオーロイヤル、以下ステイヤーズS・阪神大賞典でいずれも2着のアイアンバローズ、同レースでいずれも3着のシルヴァーソニック、阪神大賞典4着のマカオンドール、日経賞3着のヒートオンビートなどが続きます。
天皇賞・春 コース&血統分析
阪神芝3200mの特徴
阪神芝3200mは京都競馬場の改修により昨年初めて使用されたコースです。1週目は外回りコース、2週目は内回りコースを使用します。
天皇賞・春 父系統別データ
- ディープインパクト系【5-3-6-17】
- ステイゴールド系【5-1-3-17】
- キングカメハメハ系【3-5-1-31】
- ハーツクライ系【1-4-0-21】
- サンデーサイレンス系【1-2-2-24】
- ロベルト系【1-1-1-9】
ディープインパクト系、ステイゴールド系の2系統の成績がやや抜けており、昨年の天皇賞・春では1~3着が父ディープインパクト系、4~5着が父ロベルト系でした。
個別ではディープインパクト、オルフェーヴル、キズナ産駒が好調でハーツクライ、キングカメハメハは複勝率は悪くありませんがやや勝ち切れません。
天皇賞・春 母父系統別データ
- ミスタープロスペクター系【3-3-1-18】
- サドラーズウェルズ系【3-0-0-7】
- サンデーサイレンス系【2-3-3-35】
- デピュティミニスター系【2-1-2-6】
- リファール系【2-1-0-3】
タイトルホルダーやディープボンドなど近年の重賞では欧州型ノーザンダンサー系の成績が良く、ミスプロ系やサンデー系はまずまず。ロベルト系やナスルーラ系は2~3着止まりです。
また長距離ということでノーザンダンサーのクロスを持つ馬はやはり信頼できます。
天皇賞・春 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 2-0-2-14 | 11.1% | 22.2% |
2枠 | 1-2-5-10 | 5.6% | 44.4% |
3枠 | 2-2-2-14 | 10.0% | 30.0% |
4枠 | 0-4-2-16 | 0.0% | 27.3% |
5枠 | 1-1-0-20 | 4.5% | 9.1% |
6枠 | 3-4-2-17 | 11.5% | 34.6% |
7枠 | 2-1-2-27 | 6.3% | 15.6% |
8枠 | 5-2-1-25 | 15.2% | 24.2% |
阪神大賞典など小頭数のレースが多いため外枠でも走っているように見えますが、昨年は1枠1番のワールドプレミアが優勝するなど人気より好走しやすいのは内枠。
また長距離戦ということで前に壁をつけて折り合いをつけるという意味でも真ん中から内寄りの方が有利。外枠は人気馬なら買えますが人気薄は期待できません。
当日6番人気以下
- 1~4枠【0-3-3-43】
- 5~8枠【0-1-1-60】
人気薄は内寄りからの好走が多く、馬番では8番より内が狙い目。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 2-1-2-11 | 12.5% | 31.3% |
先行 | 6-9-6-40 | 9.8% | 34.4% |
差し | 2-4-4-44 | 3.7% | 18.5% |
追込 | 2-1-4-48 | 3.6% | 12.7% |
マクリ | 4-1-0-0 | 80.0% | 100.0% |
長距離戦なので位置取りはあまり気にする必要はありません。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-439 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% |
440-459 | 2-3-3-14 | 9.1% | 36.4% |
460-479 | 3-4-2-31 | 7.5% | 22.5% |
480-499 | 2-5-10-49 | 3.0% | 25.8% |
500-519 | 8-3-1-33 | 17.8% | 26.7% |
520- | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% |
小柄な馬でも複勝率は落ちませんが、重賞になると500kg台の馬が勝ち切ることが多いのが特徴です。
天皇賞・春 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-2-0-3 | 37.5% | 62.5% |
2番人気 | 3-0-1-4 | 37.5% | 50.0% |
3番人気 | 1-1-1-5 | 12.5% | 37.5% |
4-6番人気 | 1-2-3-18 | 4.2% | 25.0% |
7-9番人気 | 0-1-1-22 | 0.0% | 8.3% |
10番人気- | 0-2-2-54 | 0.0% | 6.9% |
過去8年では当日4番人気以内が(8-4-4-15)で5番人気以下は2~3着まで。阪神開催の昨年も1~4番人気馬が4着以内を占める固い結果となりました。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 3-2-3-24 | 9.4% | 25.0% |
栗東 | 5-6-5-81 | 5.2% | 16.5% |
海外 | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
2019~2020年はフィエールマンが連覇、昨年は牝馬のカレンブーケドールが3着と関東馬の方が複勝率が高いのが特徴。
馬齢データ
馬齢 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
4歳 | 2-2-3-25 | 6.3% | 21.9% |
5歳 | 5-2-1-31 | 12.8% | 20.5% |
6歳 | 1-3-2-23 | 3.4% | 20.7% |
7歳- | 0-1-2-27 | 0.0% | 10.0% |
4~5歳の成績が良く、6歳で優勝したのはゴールドシップ。また4歳馬で3着以内に入った7頭はいずれも菊花賞連対か年明け以降のGⅡ勝ちの実績があり、優勝した2頭はフィエールマン、キタサンブラックといずれも菊花賞馬。
タイトルホルダーは菊花賞馬なのでこれをクリア。テーオーロイヤルはGⅢのダイヤモンドS勝ちの実績はありますが、過去好走した4歳馬と比較すると一枚落ち感はあります。
騎手データ
- 継続騎乗【5-3-4-62】
- 乗り替わり【3-5-4-44】
長距離だけあってルメール騎手や武豊騎手、福永騎手など実績豊富なベテラン騎手が好成績。
生産者データ
- ノーザンF【4-5-5-36】
ノーザンF生産馬+当日1番人気だと(2-1-0-0)、2~4番人気でも(2-2-3-6)と人気に推された馬は安定しています。有力馬ではアイアンバローズ、マカオンドールがノーザンF生産馬。
前走斤量データ
斤量 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-55.0 | 0-1-2-31 | 0.0% | 8.8% |
55.5-57.0 | 5-6-6-69 | 5.8% | 19.8% |
57.5- | 3-1-0-6 | 30.0% | 40.0% |
春秋の天皇賞、宝塚記念、安田記念は4歳以上58kg(牝馬2kg減)になります。牝馬限定ではエリザベス女王杯が56kgになり、この5レースが国内平地GⅠでは最も重い負担重量。
他のGⅠではあまり気にする必要はありませんが、天皇賞・春では前走で55kg以下を背負っていた馬は苦戦しており、3着以内に入った3頭は牝馬のカレンブーケドール、グローリーヴェイズ(日経新春杯1番人気1着)、シュヴァルグラン(阪神大賞典1番人気1着)。
前走55kg以下はテーオーロイヤル、マカオンドール、メロディーレーン、ヴァルコスの4頭。
天皇賞・春 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 2-1-0-4 | 28.6% | 42.9% |
GⅡ | 6-6-8-79 | 6.1% | 20.2% |
GⅢ | 0-1-0-16 | 0.0% | 5.9% |
オープン | 0-0-0-4 | 0.0% | 0.0% |
3勝 | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
前走の格が重要で大阪杯か年明け以降のGⅡからの好走馬が多く、年明け一度使って2戦目となる馬が中心です。
主な前走
- 阪神大賞典【2-3-4-37】
- 日経賞【2-2-3-35】
- 大阪杯【2-1-0-2】※GⅡ時含む
- 有馬記念【1-0-0-0】
- AJCC【1-0-0-0】
- ダイヤモンドS【0-1-0-12】
- 京都記念【0-0-1-4】
前走距離
- 2000m【2-1-0-10】
- 2200m【1-0-1-4】
- 2400m【0-1-0-4】
- 2500m【3-2-3-36】
- 2600m【0-0-0-1】
- 3000m【2-3-4-37】
- 3200m【0-0-0-1】
- 3400m【0-1-0-12】
前走場所
- 東京【0-1-0-14】
- 中山【4-2-3-36】
- 京都【0-1-1-6】
- 阪神【4-4-4-44】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-3-5-14 | 12.0% | 44.0% |
2番人気 | 2-1-0-16 | 10.5% | 15.8% |
3番人気 | 1-1-0-11 | 7.7% | 15.4% |
4番人気 | 0-1-1-11 | 0.0% | 15.4% |
5番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% |
6-9番人気 | 1-1-1-26 | 3.4% | 10.3% |
10番人気- | 0-0-1-19 | 0.0% | 5.0% |
前走で1番人気だった馬は複勝率40%台と安定しています。前走3番人気以下だった馬は西開催組が優勢。
前走東開催
- 2番人気以内【3-2-2-14】
- 3番人気以下【1-1-1-38】
前走東開催+3番人気以下で好走したのは前年優勝で当日1番人気のフィエールマン、日経賞で3着に入っていたスティッフェリオ、ホッコーブレーヴの3頭。
タイトルホルダー、テーオーロイヤル、ハーツイストワール、ヒートオンビートが前走東開催で2番人気以内。
前走西開催
- 5番人気以内【4-5-4-28】
- 6番人気以下【0-0-1-25】
アイアンバローズ、シルヴァーソニック、ディープボンド、マカオンドール、ロバートソンキーが前走西開催で5番人気以内。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 3-4-3-18 | 10.7% | 35.7% |
2着 | 2-1-2-17 | 9.1% | 22.7% |
3着 | 1-1-1-13 | 6.3% | 18.8% |
4着 | 1-0-2-7 | 10.0% | 30.0% |
5着 | 1-0-0-10 | 9.1% | 9.1% |
6-9着 | 0-1-0-29 | 0.0% | 3.3% |
10着- | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% |
前走4着以下から連対した馬はフィエールマン、フェノーメノ、カレンミロティック、シュヴァルグランの4頭でいずれも前年の天皇賞・春で3着以内に入っていました。
前走阪神大賞典
- 1着【2-1-2-2】
- 2着以下【0-2-2-34】
ディープボンドが前走阪神大賞典で1着。
前走日経賞
- 1~2着【0-1-3-11】
- 3~5着【2-1-0-9】
- 6着以下【0-0-0-15】
タイトルホルダーが前走日経賞で1着、ヒートオンビート、クレッシェンドラヴ、ハヤヤッコが3~5着。
天皇賞・春 データまとめ
買いデータ
★ノーザンダンサーのクロス持ち
★当日4番人気以内(特にノーザンF生産馬)
★前走阪神大賞典で1着
消しデータ
★菊花賞連対か年明け以降のGⅡを勝っていない4歳馬
★前走斤量55kg以下
★前走東開催で3番人気以下
★前走西開催で6番人気以下
天皇賞・春 予想
○タイトルホルダー
▲アイアンバローズ
△テーオーロイヤル
△ヒートオンビート
ディープボンドは長距離実績は言うまでもなく、前走ローテも阪神大賞典を1番人気1着と文句無し。タイトルホルダーとの比較では父ディープインパクト系、勝率が高い500kg台の馬体や5歳馬であることが強調できます。枠順次第ではありますがタイトルホルダーを前に置いて競馬が出来るのも好材料。
タイトルホルダーはレース相性の良い菊花賞馬。前走日経賞では右後肢の故障の影響や57kgの斤量と課題はありましたがキッチリ勝利。実績的にはディープボンドと2強状態ですが、日経賞連対馬が勝ち切れないことや菊花賞に比べマークも厳しくなること、父キングカメハメハ系など不安要素もあります。
アイアンバローズはステイヤーズS、阪神大賞典と先行して2着。特に阪神大賞典では勝負所での反応も良くディープボンドに0.1秒差の内容。上2頭以外では前走内容や年明け2戦目であることなど比較的割引き要素が少なく、父ステイゴールド系であることも強調できます。
テーオーロイヤルは前走54kgからの4kg増、過去好走した4歳馬に比べて実績に欠ける点など割引き要素はありますが今年のメンバーなら消すほどでもなく相手なら。
他ではキングカメハメハ産駒ですが長距離に強い友道厩舎の管理馬で前走内容も悪くはなかったヒートオンビート。あとは横並びに近いので抑えるなら内寄りの枠に入った馬。