東京新聞杯予想|過去の傾向とデータ分析

G3
無断転載禁止
東京新聞杯【GⅢ】
2023/2/5(日)
東京競馬場・芝1600m

過去8年分の東京新聞杯のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

東京新聞杯 登録馬

登録馬

予想人気(1週前)

1番人気 ナミュール
2番人気 ジャスティンカフェ
3番人気 ピンハイ
4番人気 ウインカーネリアン
5番人気 インダストリア

参考:netkeiba.com

予想オッズでは昨年のチューリップ賞優勝、オークス3着、秋華賞2着の実績を持つナミュールが1番人気。2番人気はマイルCSで6着に入ったジャスティンカフェ、3番人気は昨年桜花賞5着、オークス4着のピンハイが推されています。

以下昨年の関屋記念優勝馬ウインカーネリアン、カウントダウンS1着のインダストリア、京都金杯6着のオニャンコポン、京都金杯3着のプレサージュリフトなどが続きますがかなりの混戦模様です。

東京新聞杯 コース&血統分析

東京芝1600mの特徴

東京芝1600mはスタート後直線が続くため、枠順による影響は小さいコースです。他の競馬場ならペースが落ち着く3ハロン目辺りから下り坂になってコーナーに入るため、息が入らない流れになりがちです。

そのためクラスが上がると短距離馬より中距離でも実績のある馬の好走が目立つようになります。

重賞ナビ

東京競馬場・芝1600mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、東京芝…

父系統別データ

  • ディープインパクト系【3-4-1-21】
  • ハーツクライ系【2-2-1-2】
  • ロベルト系【1-1-1-4】
  • キングカメハメハ系【1-0-3-15】
  • ステイゴールド系【1-0-1-6】

ハーツクライ産駒は昨年4番人気1着のイルーシヴパンサー、2021年12番人気2着のカテドラルなど人気問わず相性抜群。

父ディープインパクト系は1~4枠が(3-4-1-7)、5~8枠が(0-1-0-16)と内枠に好走馬が固まっています。また当日3番人気以内が(1-1-0-6)、4~6番人気が(2-4-1-0)、7番人気以下が(0-0-0-17)と人気でも偏りアリ。

キングカメハメハ系以外のミスプロ系やノーザンダンサー系は不振。

母父系統別データ

  • キングカメハメハ系【2-0-0-1】
  • ダンジグ系(欧)【1-3-2-4】
  • リファール系【1-1-0-2】
  • デピュティミニスター系【1-0-1-5】
  • ネイティヴダンサー系【1-0-0-3】
  • サンデーサイレンス系【0-1-3-19】

カテドラル、シャドウディーヴァ、プリモシーンなどダンジグ系(欧)≒デインヒル系を母父に持つ馬の成績が良く、リファール系など欧州型ノーザンダンサー系は全体的に人気以上の好走が目立ちます。今年はエアロロノアが母父デインヒル系。

母父キングカメハメハは昨年のイルーシヴパンサー以外にもインディチャンプ、ソダシと東京マイルGⅠ馬を輩出しており、他にもデアリングタクト、ジオグリフ、ウシュバテソーロと様々なタイプの活躍馬が出ています。

東京新聞杯 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠1-0-1-108.3%16.7%
2枠2-2-0-1014.3%28.6%
3枠1-1-0-136.7%13.3%
4枠2-2-0-1113.3%26.7%
5枠1-1-2-116.7%26.7%
6枠1-1-2-116.7%26.7%
7枠0-1-2-120.0%20.0%
8枠0-0-1-150.0%6.3%

開幕2週目で全体的に内寄り優勢。血統で触れましたがディープインパクト系は特に1~4枠の成績が良く、ハーツクライを除くサンデー系は外枠に入ると割引き。

馬番11番以降で馬券に絡んでいるのはイルーシヴパンサー、シャドウディーヴァ、アルフレード、クリノガウディー、ダイワキャグニーとハーツクライ産駒か非サンデー系です。

馬番データ

  • 偶数馬番【6-4-2-46】
  • 奇数馬番【2-4-6-47】

馬番では6番が(2-2-0-4)。また関西馬は偶数馬番が(5-2-1-21)、奇数馬番が(0-1-2-26)。

父サンデーサイレンス系

  • 1~4枠【5-5-1-18】
  • 5~6枠【1-2-2-14】
  • 7~8枠【0-0-0-14】

5~8枠

  • 5歳以下【2-2-6-21】
  • 6歳以上【0-1-1-28】

6歳以上+5~8枠で好走した2頭はカラテ、アルフレードの2頭。カラテは前年の優勝馬、アルフレードは朝日杯FS優勝・NHKマイルC2着の実績があり6歳馬ですがキャリアは12戦でした。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ2-0-0-625.0%25.0%
先行1-1-2-233.7%14.8%
差し4-4-4-329.1%27.3%
追込1-3-2-322.6%15.8%

サンデー系の差し馬が強く、近年4角好位から好走しているのは2021年のカラテや2020年のクリノガウディーと非サンデー系。

前走4角位置(前走重賞)

  • 6番手以内【0-0-4-13】
  • 7番手以下【4-4-3-42】

複勝率ではそれほど変わりませんが、前走が重賞で4角6番手以内だった馬は3着が多いのが特徴。ウインカーネリアン、エアロロノア、ゴールデンシロップ、ピンハイ、ファルコニア、プレサージュリフトが該当します。

前走上がり3F

  • 1位【4-3-1-10】
  • 2~3位【1-3-0-18】
  • 4~5位【1-0-2-12】
  • 6位以下【2-2-5-51】

当日6番人気以下は前走上がり3位以内で(0-4-0-18)、4位以下だと(0-1-1-53)と前走上がり上位馬優勢。

前走上がり3位以内はインダストリア、オニャンコポン、カイザーミノル、サクラトゥジュール、ジャスティンカフェ、タイムトゥヘヴン、プリンスリターンの7頭。

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-10.0%0.0%
440-4591-1-1-107.7%23.1%
460-4793-2-0-2211.1%18.5%
480-4990-1-5-280.0%17.6%
500-5193-3-1-1812.0%28.0%
520-1-1-1-145.9%17.6%

馬格による差はそれほどありません。牝馬は当日プラス体重だと(3-1-1-2)、±0kg以下だと(0-2-0-6)。

前走との馬体重差

  • +体重【5-2-5-39】
  • 増減無【1-1-2-13】
  • -体重【2-5-1-40】

東京新聞杯 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-1-2-314.3%57.1%
2番人気0-0-2-60.0%25.0%
3番人気3-0-1-437.5%50.0%
4-6番人気4-5-2-1316.7%45.8%
7-9番人気0-1-0-230.0%4.2%
10番人気-0-1-1-440.0%4.3%

1番人気馬の複勝率はまずまずですが勝ち切れず、3~5番人気馬が(7-2-3-12)と勝率が高いのが特徴。単勝オッズでは15倍以内が目安です。

単勝オッズ

  • ~4.9倍【1-1-4-10】
  • 5.0~14.9倍【7-5-3-19】
  • 15.0倍~【0-2-1-64】

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦3-5-5-465.1%22.0%
栗東5-3-3-478.6%19.0%

関東・関西であまり差はありませんが2020年から関東馬は3年連続優勝・3着以内に2頭以上と直近で見ると関東馬優勢です。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
4歳4-4-3-2012.9%35.5%
5歳2-2-4-246.3%25.0%
6歳2-1-1-256.9%13.8%
7歳-0-1-0-240.0%4.0%

年齢を重ねるごとに成績が下がり、近年6歳以上で好走したのは前年優勝のカラテくらいです。

キャリアデータ

  • 15戦以下【6-7-5-40】
  • 16戦以上【2-1-3-53】

キャリア16戦以上はウインカーネリアン、エアロロノア、カイザーミノル、ゴールデンシロップ、サクラトゥジュール、タイムトゥヘヴン、ピースワンパラディ、ファルコニア、プリンスリターン、ヴィジュネル

騎手データ

  • 継続騎乗【4-2-4-32】
  • 乗り替わり【4-6-4-61】

人気馬は継続騎乗の成績が良く、当日6番人気以下は継続騎乗が(0-0-0-25)、乗り替わりが(0-5-1-47)。

騎手別では福永騎手、デムーロ騎手が2勝を挙げており田辺騎手が(1-2-0-4)、岩田康騎手が(0-2-2-0)、柴山騎手が(0-2-1-1)。また過去8年では前走で福永騎手が騎乗していた馬が4勝を挙げています。

生産者データ

  • ノーザンF【4-6-2-29】
  • 社台F【0-2-3-12】

ノーザンF生産馬は当日6番人気以内で(4-4-2-10)と人気サイドでは安定しています。インダストリア、ナミュール、プレサージュリフトがノーザンF生産馬。

斤量データ

斤量着度数勝率複勝率
54.00-2-1-60.0%33.3%
55.02-1-0-066.7%100.0%
56.06-3-5-608.1%18.9%
57.00-2-2-210.0%16.0%
58.00-0-0-50.0%0.0%
59.00-0-0-10.0%0.0%

昨年までは収得賞金によって負担重量が増えるためGⅠ級の実績馬の出走は少なく、比較的斤量の軽い牝馬や3勝クラス組の牡馬の優勝が多いレースでした。

今年から斤量ルールが変更になり馬によっては出走しやすくなることもあり、前走が条件戦だったのはインダストリアのみとメンバーレベルは上がっている印象。

前走との斤量差

  • +斤量【5-1-1-32】
  • 増減無【1-5-3-41】
  • -斤量【2-2-4-20】

東京新聞杯 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ3-2-2-918.8%43.8%
GⅡ0-0-2-110.0%15.4%
GⅢ1-2-3-352.4%14.6%
リステッド0-1-1-110.0%15.4%
オープン0-2-0-190.0%9.5%
3勝4-1-0-636.4%45.5%

牡馬は昨年のイルーシヴパンサーなど3勝クラス組の牡馬の勝率が高く、牝馬はエリザベス女王杯やマイルCSなど前走GⅠだと(3-1-1-0)で複勝率100%。

主な前走

  • エリザベス女王杯【2-0-1-0】
  • 元町S【2-0-0-1】
  • 京都金杯【1-1-2-22】
  • マイルCS【1-0-1-8】
  • 若潮S【1-0-0-1】
  • ノベンバーS【1-0-0-0】

前走距離

  • 1200m【0-0-0-1】
  • 1400m【0-0-2-8】
  • 1600m【5-5-4-63】
  • 1800m【1-1-0-8】
  • 2000m【0-1-1-9】
  • 2200m【2-0-1-3】

前走場所

  • 東京【1-2-0-16】
  • 中山【1-3-2-26】
  • 京都【4-2-3-23】
  • 阪神【2-1-3-12】
  • 中京【0-0-0-10】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気2-0-2-915.4%30.8%
2番人気1-5-1-67.7%53.8%
3番人気0-0-1-70.0%12.5%
4番人気0-1-0-60.0%14.3%
5番人気0-0-1-60.0%14.3%
6-9番人気5-1-0-2814.7%17.6%
10番人気-0-1-3-290.0%12.1%

重賞組は前走人気不問、前走がオープン特別以下だった馬は2番人気以内が目安です。

前走オープン特別以下

  • 2番人気以内【3-4-1-11】
  • 3番人気以下【1-0-0-25】

前走3番人気以下で優勝したのは2021年のカラテ。前走は3勝クラスの若潮Sで8番人気1着、0.5秒差と圧勝でした。サクラトゥジュール、ヴィジュネルが前走オープン特別以下で3番人気以下。

6歳以上

  • 4番人気以内【1-2-1-9】
  • 5番人気以下【1-0-0-39】

近年高齢馬は不振ですが、抑えるなら前走上位人気馬。唯一5番人気以下で優勝したのは2016年のスマートレイアーで前走エリザベス女王杯8番人気5着、前々走は府中牝馬S2着でした。

エアロロノア、ピースワンパラディ、プリンスリターンが6歳以上で前走4番人気以内。

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着4-1-2-826.7%46.7%
2着1-2-0-611.1%33.3%
3着0-0-0-80.0%0.0%
4着0-0-1-40.0%20.0%
5着1-0-1-133.3%66.7%
6-9着1-4-3-282.8%22.2%
10着-1-1-1-382.4%7.3%

前走10着以下から巻き返したのはプリモシーン、サトノアレス、プロディガルサンといずれもディープ産駒。

牡馬・セン馬

  • 2着以内【5-1-2-13】
  • 3着以下【0-4-5-72】

前走タイム差(2着以下)

  • 0.5秒差以内【3-4-2-34】
  • 0.6秒差以上【1-3-4-50】

東京新聞杯 データまとめ

買いデータ

父ディープインパクト系(特に1~4枠、6番人気以内)
ハーツクライ産駒、母父ダンジグ系
当日プラス体重の牝馬
当日3~5番人気馬
前走3勝クラスの牡馬、前走G1の牝馬

消しデータ

父サンデー系+7~8枠
当日6番人気以下+前走上がり4位以下
当日6番人気以下+継続騎乗
6歳以上+5~8枠または前走5番人気以下
前走オープン特別以下で3番人気以下

東京新聞杯 予想

1週前の登録時点での予想です
◎ナミュール
○ジャスティンカフェ
▲プレサージュリフト
△エアロロノア
△インダストリア
△マテンロウオリオン

ナミュールは秋華賞の4角で外に膨らんだ内容や赤松賞、オークスを見る限り左回りで広い東京コースがベスト。斤量56kgは気になりますがエリザベス女王杯からのローテ、父側としては出走例が多くありませんがレース相性抜群のデインヒルを持つなど血統的な魅力も十分です。

ジャスティンカフェは昨年の湘南Sを上がり32.9秒で3馬身差の快勝、毎日王冠でも上がり1位タイでサリオスの2着とこちらも東京替わりで期待できる1頭。差し馬が強いレースであること、前走で福永騎手が騎乗していた馬の勝率が高いということなど買い要素は多めです。

プレサージュリフトは昨年同時期のクイーンCで優勝。クイーンCを外枠から好走した馬はその後GⅠでも健闘している馬が多く、京都金杯からのローテも悪くありません。父ハービンジャーに母父は近年成績を伸ばしているディープインパクトと引き続き期待。

エアロロノアは前半ゆったりのヨーイドンが得意な形なのでちょっとレース傾向からはズレそうですが、近年好走馬が多い母父ダンジグ系。安田記念も0.2秒差の7着なので馬券圏内は十分考えられますが、年齢やキャリアからは紐候補まで。

インダストリアは斤量ルールの変更で前走3勝クラスというローテが例年ほど強調はできませんが、前走は印象に残る勝ちっぷり。馬体増が示す通り本格化の気配を感じさせます。

最後に前走ポツンのマテンロウオリオン。東京マイルGⅠの好走実績はこのレースでは無視できず、近走の内容からオッズ的にも旨味はありそうです。さすがに2戦連続ポツンは無いと思いますが…あとは年齢や枠による偏りもあるレースなのでそれ次第で。

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