2022/3/5(土)
阪神競馬場・芝1600m
過去8年分のチューリップ賞のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース適性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。
1週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。
チューリップ賞 登録馬
登録馬
予想人気(1週前)
2番人気 ナミュール
3番人気 ウォーターナビレラ
4番人気 ステルナティーア
5番人気 ルージュスティリア
参考:netkeiba.com
今年は比較的登録馬が多く集まりましたが、阪神JF1着のサークルオブライフ、1番人気で4着に敗れたナミュール、3着のウォーターナビレラ、2番人気7着のステルナティーアと阪神JFの上位人気馬・好走馬が予想オッズでも人気を集めています。
別路線組では新馬戦でスターズオンアースを破っているルージュスティリア、クイーンC4着のラリュエル、菜の花賞を勝ったサウンドビバーチェなどが続きます。
チューリップ賞 コース&血統分析
阪神芝1600mの特徴
阪神芝1600mは外回りコースを使用。コーナーが内回りに比べてゆったりしているため直線で横一線になりやすく、直線の長さが474mと長く坂もあるため差しや追い込みが決まりやすいコースです。
速い上がりを使える馬が強いためディープインパクトなどのサンデーサイレンス系種牡馬が得意としています。
チューリップ賞 父系統別データ
- ディープインパクト系【5-2-2-22】
- ステイゴールド系【2-0-0-3】
- ダンジグ系(欧)【1-0-0-2】
- サドラーズウェルズ系【1-0-0-2】
- サンデーサイレンス系【0-3-2-16】
- ハーツクライ系【0-2-1-7】
- キングカメハメハ系【0-0-2-9】
ディープインパクト産駒は数が減っていますが昨年はミッキーアイル産駒のメイケイエール、一昨年はキズナ産駒のマルターズディオサとディープインパクト系が非常に強いレース。
ダイワメジャーやハーツクライ産駒は好走馬は多いものの2~3着まで。
チューリップ賞 母父系統別データ
- サドラーズウェルズ系【2-1-1-4】
- ダンジグ系(欧)【2-0-2-1】
- ミスタープロスペクター系【1-0-0-17】
- グレイソヴリン系【1-0-0-3】
- フォーティナイナー系【1-0-0-1】
- ストームキャット系【0-2-0-3】
- デピュティミニスター系【0-1-2-8】
サドラーズウェルズ系、ダンジグ系(欧)、フェアリーキング系と欧州型ノーザンダンサー系は過去8年では(5-1-3-11)。ストームキャット系など米国型ノーザンダンサー系は(0-4-2-11)と2着が多め。全体的にノーザンダンサー系が好調で人気薄の好走も目立ちます。
チューリップ賞 傾向データ①
枠順データ
枠順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1枠 | 2-2-0-6 | 20.0% | 40.0% |
2枠 | 0-0-1-9 | 0.0% | 10.0% |
3枠 | 1-0-2-8 | 9.1% | 27.3% |
4枠 | 0-1-1-11 | 0.0% | 15.4% |
5枠 | 2-1-1-11 | 13.3% | 26.7% |
6枠 | 1-1-0-13 | 6.7% | 13.3% |
7枠 | 2-0-0-14 | 12.5% | 12.5% |
8枠 | 1-2-3-11 | 5.9% | 35.3% |
近年は12頭前後くらいで頭数が集まらない年が続いており、枠順による有利不利もそれほどありません。
馬番データ
- 偶数馬番【2-1-3-46】
- 奇数馬番【7-6-5-37】
馬番では1番が(2-2-0-4)、13番が(1-2-0-2)、7番が(0-1-2-5)。また偶数馬番で好走した6頭中3頭がマイル重賞勝ち馬、残る3頭も中央場のマイル重賞で4着以内の実績がありました。
脚質データ
脚質 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
逃げ | 0-0-4-4 | 0.0% | 50.0% |
先行 | 5-2-2-18 | 18.5% | 33.3% |
差し | 2-1-1-35 | 5.1% | 10.3% |
追込 | 2-4-1-26 | 6.1% | 21.2% |
近年は頭数が揃いづらいこともあり、位置取りよりも上がりの速さが重要です。レースの上がり2位以内は(5-5-1-6)。
前走4角位置
- 6番手以内【2-2-4-55】
- 7番手以下【7-5-4-28】
父サンデー系、特にディープ産駒は前走4角6番手以内だった馬の成績はイマイチ。前走阪神JFで4角7番手以下だった馬は(5-1-2-3)と抜群の成績です。
阪神JF組ではウォーターナビレラが4角6番手以内、サークルオブライフ、ナミュール、ステルナティーアが4角7番手以下です。
前走上がり3F(前走阪神JF)
- 1~2位【4-1-3-0】
- 3~5位【3-0-1-3】
- 6位以下【0-0-0-5】
阪神JFで好走していた馬が大半ですが、阪神JF組は上がり順位が高いほど複勝率も上がります。ナミュールが阪神JFで上がり1位、サークルオブライフが2位。
馬体重データ
馬体重 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
-419 | 0-0-0-9 | 0.0% | 0.0% |
420-439 | 1-3-5-20 | 3.4% | 31.0% |
440-459 | 1-2-0-26 | 3.4% | 10.3% |
460-479 | 5-0-1-16 | 22.7% | 27.3% |
480-499 | 1-2-2-9 | 7.1% | 35.7% |
500- | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% |
優勝馬はある程度馬格がある馬に多いものの当日6番人気以下は440kg未満が(0-1-3-21)、440kg以上が(0-1-0-41)と小柄な穴馬に注意。
前走との馬体重差
- +体重【4-1-5-20】
- 増減無【4-0-1-10】
- -体重【1-6-2-53】
当日マイナス体重で優勝したのは昨年同着だったエリザベスタワー、その前は2013年のクロフネサプライズとどちらもノーザンダンサー系。
チューリップ賞 傾向データ②
人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 5-1-1-1 | 62.5% | 87.5% |
2番人気 | 1-1-3-3 | 12.5% | 62.5% |
3番人気 | 1-1-0-6 | 12.5% | 25.0% |
4-6番人気 | 2-2-2-18 | 8.3% | 25.0% |
7-9番人気 | 0-2-1-21 | 0.0% | 12.5% |
10番人気- | 0-0-1-34 | 0.0% | 2.9% |
前走が阪神JFだった1番人気馬は(5-0-1-0)。当日5番人気以内でも阪神JF組が(7-1-4-5)、別路線組が(2-4-1-16)と阪神JF組の人気馬は素直に信頼できます。
単勝オッズは2.9倍以内だと(5-1-3-0)、20倍を超えると(0-1-3-59)。
所属データ
所属 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
美浦 | 3-2-0-8 | 23.1% | 38.5% |
栗東 | 6-5-8-74 | 6.5% | 20.4% |
地方 | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
関東馬で好走した5頭中4頭は阪神JFで5着以内でした。
キャリアデータ
キャリア | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1戦 | 0-1-0-3 | 0.0% | 25.0% |
2戦 | 2-2-1-10 | 13.3% | 33.3% |
3戦 | 3-3-2-16 | 12.5% | 33.3% |
4戦 | 4-1-4-26 | 11.4% | 25.7% |
5戦- | 0-0-1-28 | 0.0% | 3.4% |
近年はキャリア4戦以下の好走馬が殆どでキャリア5戦以上は割引き。昨年2番人気のタガノディアーナや2019年3番人気のメイショウショウブもキャリア5戦でしたが4着以下に敗れています。
生月データ
- 1月【2-1-3-8】
- 2月【3-5-1-26】
- 3月【0-0-3-20】
- 4月【4-0-1-21】
- 5月【0-1-0-7】
1~2月生まれは人気以上に好走することが多いのが特徴です。
騎手データ
- 継続騎乗【7-4-3-40】
- 乗り替わり【2-3-5-43】
当日3番人気以内なら複勝率は変わらず4番人気以下は継続騎乗優勢。騎手別では川田騎手が(3-1-1-1)、武豊騎手が(1-1-1-5)。
生産者データ
- ノーザンF【5-0-7-25】
- 社台F【1-2-0-12】
前走が阪神JFだったノーザンF生産馬は(4-0-3-1)と堅実。またノーザンF生産馬は当日±0kg以上だと(5-0-5-7)ですが-2kg以下だと(0-0-2-18)と割引き。
ステルナティーア、ナミュール、ホウオウバニラがノーザンF生産馬。
チューリップ賞 前走データ
前走クラスデータ
クラス | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
GⅠ | 7-1-4-8 | 35.0% | 60.0% |
GⅡ | 0-0-0-0 | 0.0% | 0.0% |
GⅢ | 0-3-1-9 | 0.0% | 30.8% |
オープン | 2-0-1-23 | 0.0% | 11.5% |
1勝 | 0-1-2-30 | 0.0% | 9.1% |
未勝利 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% |
新馬 | 0-1-0-3 | 0.0% | 25.0% |
阪神JF組が非常に強く、クイーンCなどの年明けマイル重賞組が続きます。またエルフィンSはリステッドになった2019年以降はノーブルスコア、スマートリアン、エリザベスタワーと人気以上の好走が目立ちます。
主な前走
- 阪神JF【7-1-4-8】
- エルフィンS【1-0-1-15】
- 紅梅S【1-0-0-5】
- クイーンC【0-2-0-2】
- シンザン記念【0-1-0-1】
- フェアリーS【0-0-1-5】
前走距離
- 1200m【0-0-0-3】
- 1400m【1-0-0-20】
- 1500m【0-1-0-0】
- 1600m【8-6-8-50】
- 1800m【0-0-0-7】
- 2000m【0-0-0-3】
前走場所
- 東京【0-2-1-8】
- 中山【0-0-2-7】
- 京都【1-2-1-46】
- 阪神【7-1-4-15】
- 中京【1-1-0-5】
- 札幌【0-1-0-0】
前走人気データ
人気 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1番人気 | 5-1-0-19 | 20.0% | 24.0% |
2番人気 | 1-3-5-12 | 4.8% | 42.9% |
3番人気 | 1-2-1-9 | 7.7% | 30.8% |
4番人気 | 1-0-2-10 | 7.7% | 23.1% |
5番人気 | 0-0-0-6 | 0.0% | 0.0% |
6-9番人気 | 1-0-0-19 | 5.0% | 5.0% |
10番人気- | 0-1-0-8 | 0.0% | 11.1% |
クラス問わず前走上位人気馬が強く、前走6番人気以下で好走した2頭は阪神JFで6番人気2着だったマルターズディオサ、クイーンCで10番人気4着だったアンドリエッテ。
前走オープン特別以下
- 3番人気以内【2-3-3-33】
- 4番人気以下【0-0-0-32】
ジャマン、ツッチーフェイス、ピンハイ、ルピナスリードが前走オープン特別以下で4番人気以下。
前走阪神JF
- 4番人気以内【6-1-4-4】
- 5番人気以下【1-0-0-4】
今年の阪神JF組はいずれも前走4番人気以内。
前走着順データ
着順 | 着度数 | 勝率 | 複勝率 |
1着 | 4-3-1-23 | 12.9% | 25.8% |
2着 | 2-1-3-9 | 13.3% | 40.0% |
3着 | 1-1-3-12 | 5.9% | 29.4% |
4着 | 1-1-0-11 | 7.7% | 15.4% |
5着 | 0-1-1-5 | 0.0% | 28.6% |
6-9着 | 1-0-0-20 | 4.8% | 4.8% |
10着- | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
昨年はエルフィンS9着のエリザベスタワーが優勝しましたが、こちらもクラス問わず前走好走馬優勢。
前走重賞
- 5着以内【7-4-5-10】
- 6着以下【0-0-0-7】
ステルナティーア、スプリットザシーが前走重賞で5着以下。
前走タイム差(2着以下)
- 0.2秒差以内【3-2-5-14】
- 0.3~0.5秒差【1-1-2-19】
- 0.6秒差以上【1-1-0-27】
前走0.6秒差以上の負けから連対したのは2020年のマルターズディオサとクラヴァシュドール。阪神JFでレシステンシアが0.8秒差で優勝したレースの2~3着馬でした。
チューリップ賞 データまとめ
買いデータ
★前走阪神JFで4角7番手以下+上がり5位以内
★単勝オッズ2.9倍以内
★前走阪神JFだったノーザンF生産馬+当日馬体重±0kg以上
★前走阪神JFで4番人気+5着以内
消しデータ
★当日6番人気以下+440kg以上
★キャリア5戦以上
★前走オープン特別以下で4番人気以下
★前走0.6秒差以上負け
チューリップ賞 予想
○ナミュール
▲ラリュエル
△ウォーターナビレラ
△ルージュスティリア
△ステルナティーア
阪神JF組で当日1番人気が予想される点でサークルオブライフが1番手。前走内容も4角10番手から上がり2位で1着と特に問題なく、ナミュールと比較して馬格があるのも好材料。血統的には非サンデー系ですがこの馬自身東京・阪神マイル重賞を勝っているので特に気にはなりません。
ナミュールも同じく阪神JFでは4角後方から上がり1位で4着。着差を考えると出遅れなければ勝ち負けになった可能性はありますが、結果的にサークルオブライフと比べると1枚落ちといったデータになります。ただし過去8年で5勝を挙げているノーザンF生産馬という点はプラス。
ラリュエルはクイーンCでは初輸送+距離短縮でマイナス10kg、また直線途中までは前が壁になり進路確保にモタつくなど不完全燃焼でした。騎手未定で予想人気も7~8番手ですが、今回は経験のある阪神外回りに同距離と条件は向きそうです。
ウォーターナビレラは父ディープ系×母父欧州型ノーザンダンサー系と血統の字面だけ見れば文句無し。ただシルバーステート産駒はマイル、また外回りコースを苦手とする傾向があり、前走の内容からもあまり強調はできません。
それ以外では前走1800m組ですが新馬戦では上がり3F32.7秒でスターズオンアースを抑えているルージュスティリア、前走内容からは割引きですがノーザンF生産馬で1月生まれのステルナティーア。