安田記念予想|過去の傾向とデータ分析

G1
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安田記念【GⅠ】
2023/6/4(日)
東京競馬場・芝1600m

過去8年分の安田記念のデータを軸に、過去の好走馬の血統傾向や今年の登録馬のコース相性などを踏まえて注目馬をピックアップしています。

2週前予想なので回避馬・除外馬が含まれる場合があり、また枠順や馬体重など記事公開時には予想に反映できない要素もありますのでご了承ください。

安田記念 登録馬

登録馬

予想人気(2週前)

1番人気 ソダシ
2番人気 ジャックドール
3番人気 セリフォス
4番人気 シュネルマイスター
5番人気 ソングライン

参考:netkeiba.com

登録馬中GⅠ馬が10頭と豪華なメンバーになりましたが、予想オッズでは芝マイルGⅠ3勝かつマイルでは複勝率100%と実績豊富なソダシが1番人気。2番人気は大阪杯で初GⅠ制覇となったジャックドール、3番人気は昨年のマイルCS優勝馬セリフォスが推されています。

4番人気以下はマイラーズCで久々の勝利を挙げたシュネルマイスター、昨年の優勝馬で前走ヴィクトリアマイルでGⅠ2勝目を挙げたソングライン、NHKマイルCを制した3歳馬シャンパンカラーなどが続きます。

安田記念 コース&血統分析

東京芝1600mの特徴

東京芝1600mはスタート後直線が続くため、枠順による有利不利は小さいコースです。他の競馬場ならペースが落ち着く3ハロン目辺りから下り坂になってコーナーに入るため、息が入らない流れになりがちです。

結果的に距離以上のスタミナを要求されるため逃げ馬には苦しく、中距離を得意とする馬が好走しやすい傾向があります。

重賞ナビ

東京競馬場・芝1600mの予想に役立つデータや特徴をピックアップ。人気・脚質・枠順・馬番・馬体重別の成績データや、東京芝…

父系統別データ

  • ディープインパクト系【4-2-1-30】
  • サドラーズウェルズ系【2-1-0-2】
  • ロベルト系【1-1-0-5】
  • ステイゴールド系【1-0-1-2】
  • デピュティミニスター系【0-2-0-0】
  • ダンジグ系(欧)【0-1-1-8】
  • キングカメハメハ系【0-1-1-15】

ディープインパクト系は7枠だと(4-1-1-0)、それ以外の枠では(0-1-0-30)。昨年のソングライン、一昨年のダノンキングリーなど7枠に入った6頭全てが人気以上の着順に好走しています。

キングカメハメハ系などミスプロ系は勝ち切れず、アーモンドアイも2年連続で敗れています。

母父系統別データ

  • ストームキャット系【3-0-0-7】
  • サンデーサイレンス系【1-4-2-15】
  • サドラーズウェルズ系【1-2-1-2】
  • ボールドルーラー系【1-1-0-4】
  • キングカメハメハ系【1-0-1-2】

ヌレイエフやストームキャット、ダンジグなどノーザンダンサー系の血を強めに持つ好走馬が多く、当日6番人気以下は母父ノーザンダンサー系が(3-0-3-35)、他系統は(1-1-0-42)。他系統で連対したのもロゴタイプ(父サドラーズウェルズ系)の2回なので、人気薄を狙うなら父か母父がノーザンダンサー系の馬。

今年はガイアフォース、シャンパンカラー、シュネルマイスター、ソダシ、ダノンスコーピオン、ナミュール、メイケイエールが父or母父ノーザンダンサー系です。

安田記念 傾向データ①

枠順データ

枠順着度数勝率複勝率
1枠0-1-1-110.0%15.4%
2枠0-1-0-120.0%7.7%
3枠2-0-1-1213.3%20.0%
4枠0-2-1-120.0%20.0%
5枠2-1-0-1312.5%18.8%
6枠0-1-1-140.0%12.5%
7枠4-1-2-1122.2%38.9%
8枠0-1-2-160.0%15.8%

血統で触れたように7枠からの好走はほぼディープインパクト系。それを除けば内外で複勝率に差はありません。ただし内枠で好走しているのは人気馬が多く、穴馬は外寄りからの好走が目立ちます。

馬番データ

  • 偶数馬番【4-4-5-49】
  • 奇数馬番【4-4-3-52】

馬番では6番が(2-0-2-4)、13番が(1-1-1-4)、5番が(1-2-0-5)。

6番人気以下

  • 1~4枠【0-0-0-35】
  • 5~8枠【4-1-3-42】

人気薄は5枠以降からの好走が多く、また偶数馬番が(3-1-2-39)。奇数馬番が(1-0-1-38)。

脚質データ

脚質着度数勝率複勝率
逃げ1-2-0-512.5%37.5%
先行1-2-1-253.4%13.8%
差し4-2-5-388.2%22.4%
追込2-2-2-335.1%15.4%

差し決着になりやすいレースで、レースの4角4番手以内から好走したのはアエロリット2回、ロゴタイプ2回、モーリス2回と非サンデー系・またリピーターが多いのが特徴。

前走4角位置(左回り)

  • 4番手以内【0-3-0-15】
  • 5番手以下【4-2-3-23】

前走左回りで4角4番手以内から2着に入ったのはアーモンドアイ、アエロリット(2回)でいずれも前走はヴィクトリアマイル。今年はソダシが前走左回りで4角4番手以内。

前走上がり3F

  • 1~2位【5-3-3-33】
  • 3~5位【1-0-2-17】
  • 6位以下【2-3-2-39】

前走上がり2位以内だった馬は前走2番人気以内だと(5-3-3-12)、この馬が当日5番人気以内に推された場合は(3-3-3-4)と堅実です。ただし前走3番人気以下では(0-0-0-21)と過去8年では全滅。

前走2番人気以内+上がり2位以内だったのはシュネルマイスター、レッドモンレーヴ。上がり2位以内ですが前走3番人気以下だったのはガイアフォース、シャンパンカラー、ソングライン、ナランフレグ

馬体重データ

馬体重着度数勝率複勝率
-4390-0-0-10.0%0.0%
440-4591-0-0-420.0%20.0%
460-4791-0-2-204.3%13.0%
480-4994-3-3-349.1%22.7%
500-5191-5-2-272.9%22.9%
520-1-0-1-155.9%11.8%

480kg未満はやや割引きですが近年はダノンキングリー、シュネルマイスターなど480kg未満の牡馬の好走が増えています。牝馬は480~519kgが(2-4-1-5)。今年の牝馬ではソダシ、ソングライン、メイケイエールは前走時490kg弱でしたがナミュールは452kg。

前走との馬体重差

  • +体重【4-3-1-39】
  • 増減無【1-0-1-19】
  • -体重【3-4-5-38】

安田記念 傾向データ②

人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気1-3-2-212.5%75.0%
2番人気0-1-1-60.0%25.0%
3番人気1-2-1-412.5%50.0%
4-6番人気2-1-2-198.3%20.8%
7-9番人気4-1-1-1816.7%25.0%
10番人気-0-0-1-520.0%1.9%

アーモンドアイやグランアレグリアなど1番人気馬は7年連続で優勝していませんが複勝圏内としては堅実で、単勝オッズ2.9倍以下は(0-3-2-0)。

また当日3番人気以内は(2-6-4-12)ですが優勝した2頭はモーリス(前走ダービー卿CT)、グランアレグリア(前走高松宮記念)と2か月以上間隔が空いていた馬。ヴィクトリアマイルなど間隔が詰まっている人気馬は勝ち切れません。

所属データ

所属着度数勝率複勝率
美浦5-7-4-3110.6%34.0%
栗東3-1-4-664.1%10.8%

当日3番人気以内だと関東馬が(2-5-2-4)複勝率69%、関西馬は(0-1-2-8)複勝率27.3%と関東馬は堅実。

関西馬は前走が東開催だと(1-1-0-23)、西開催だと(2-0-4-36)なので前走・今回共に輸送となると割引き。前走東開催で優勝した2頭はサトノアラジン、ヴァンセンヌでいずれも7枠のディープ産駒でした。

馬齢データ

馬齢着度数勝率複勝率
3歳0-0-1-10.0%50.0%
4歳5-2-2-2315.6%28.1%
5歳1-4-2-272.9%20.6%
6歳2-1-2-305.7%14.3%
7歳-0-1-1-200.0%9.1%

2018年以降の5年間では6歳以上は全て4着以下。また当日5番人気以内だと4歳馬が(4-2-2-11)、5歳馬が(0-4-1-6)と勝ち切っているのは4歳馬です。

キャリアデータ

  • 10戦以下【5-2-3-11】
  • 11~15戦【1-5-2-25】
  • 16戦以上【2-1-3-65】

ほぼ年齢データと同じですが、キャリア16戦以上は2018年以降馬券絡みはありません。キャリア10戦以下はインダストリア、ガイアフォース、シャンパンカラー、ジャスティンスカイ、セリフォス、ドルチェモア、レッドモンレーヴ

生月データ

  • 1月【1-1-1-8】
  • 2月【2-0-1-28】
  • 3月【5-4-5-30】
  • 4月【0-1-1-22】
  • 5月【0-2-0-8】

3月生まれの好走馬が多く、ダノンキングリーやモズアスコット、ロゴタイプなど穴馬の好走も多く回収値も抜群です。紐荒れ狙いなら3月生まれに注意。

カフェファラオ、シャンパンカラー、シュネルマイスター、セリフォス、ソウルラッシュ、ソダシ、ソングライン、ナミュールが3月生まれ。

騎手データ

  • 継続騎乗【5-6-4-56】
  • 乗り替わり【3-2-4-45】

人気馬は継続騎乗の複勝率が高く、人気薄は乗り替わりが若干好成績。また関東馬はどちらでも複勝率は変わらず、関西馬は継続騎乗優勢です。

生産者データ

  • ノーザンF【4-4-4-27】
  • 社台F【1-1-2-14】

騎手データでは継続騎乗・乗り替わりで差はありませんでしたがノーザンF生産馬は継続騎乗が(4-3-3-15)、乗り替わりが(0-1-1-12)と継続騎乗組が優勢。乗り替わりで好走したサリオス、アエロリットはその騎手とのコンビでGⅠ連対実績がありました。

継続騎乗想定のノーザンF生産馬はソングライン、ナミュール、メイケイエール、レッドモンレーヴ。乗り替わり想定・または未定なのはインダストリア、ジャスティンスカイ、ソダシ。(※シュネルマイスターはドイツのNorthern Farm生産なのでここには含んでいません)

安田記念 前走データ

前走クラスデータ

クラス着度数勝率複勝率
GⅠ3-4-3-258.6%28.6%
GⅡ2-2-4-513.4%13.6%
GⅢ2-0-0-1016.7%16.7%
オープン1-0-0-325.0%25.0%
海外0-2-1-110.0%21.4%

ローテは様々ですがヴィクトリアマイル組は2着が多く、大阪杯組も(0-0-1-10)。2021年は前走天皇賞・秋から8か月振りのレースだったダノンキングリーが優勝しています。

主な前走

  • ダービー卿CT【2-0-0-7】
  • ヴィクトリアマイル【1-4-0-7】
  • 京王杯SC【1-1-1-18】
  • マイラーズC【1-0-3-27】
  • 高松宮記念【1-0-1-6】

前走距離

  • 1200m【1-0-1-6】
  • 1400m【2-1-1-20】
  • 1600m【4-5-4-53】
  • 1800m【0-2-1-6】
  • 2000m【1-0-1-14】

距離短縮ローテで好走した馬は過去8年で5頭いますが、いずれも東京のGⅡ以上勝ちの実績がありました。また4歳馬の距離短縮はアーモンドアイ、スワーヴリチャードなど人気馬は多いものの(0-1-2-6)と勝ち切れません。

前走場所

  • 東京【3-5-2-30】
  • 中山【2-1-0-12】
  • 京都【2-0-3-20】
  • 阪神【0-0-1-20】
  • 中京【1-0-1-6】

前走人気データ

人気着度数勝率複勝率
1番人気3-2-3-1413.6%36.4%
2番人気3-2-2-109.1%18.2%
3番人気1-1-0-99.1%18.2%
4番人気1-0-1-711.1%22.2%
5番人気0-0-0-140.0%0.0%
6-9番人気0-1-1-270.0%6.9%
10番人気-0-0-0-90.0%0.0%

クラス問わず関東馬は前走4番人気以内、関西馬は2番人気以内が目安になります。

前走5番人気以下で好走したのはロゴタイプ(前年優勝)、クラレント(母エリモピクシー)と大きく強調できるポイントがありました。

関東馬

  • 4番人気以内【5-4-3-12】
  • 5番人気以下【0-1-0-18】

シュネルマイスター、ソングライン、レッドモンレーヴ、インダストリアが前走4番人気以内の関東馬。

関西馬

  • 2番人気以内【3-1-3-16】
  • 3番人気以下【0-0-1-44】

ジャックドール、ナミュール、ジャスティンカフェ、メイケイエール、ジャスティンスカイ、ダノンスコーピオンが前走2番人気以内の関西馬。

今回距離延長

  • 2番人気以内【3-1-1-8】
  • 3番人気以下【0-0-1-21】

前走着順データ

着順着度数勝率複勝率
1着1-3-5-233.1%28.1%
2着3-1-0-1813.6%18.2%
3着0-1-0-160.0%5.9%
4着1-1-1-611.1%33.3%
5着1-1-0-99.1%18.2%
6-9着1-1-0-175.3%10.5%
10着-1-0-2-126.7%20.0%

前走人気ほど上位である必要はなく、前走人気さえクリアしていれば着順は不問。昨年もソングライン(VM2番人気5着)、シュネルマイスター(ドバイDF8着)、サリオス(高松宮記念4番人気15着)と前走馬券に絡んでいなかった馬が巻き返しています。

今回距離延長

  • 2着以内【2-1-1-8】
  • 3着以下【1-0-1-18】

3着以下から巻き返したのはサトノアラジン(京王杯SC1番人気9着)、サリオス(高松宮記念4番人気15着)ですがこの2頭の前走はいずれも重馬場でした。レッドモンレーヴが前走2着以内。

前走タイム差(2着以下)

  • 0.5秒差以内【6-4-1-48】
  • 0.6秒差以上【1-0-2-26】

前走で0.6秒以上負けていて優勝したのは2021年のダノンキングリー(前走天皇賞・秋12着)。ナミュール、メイケイエール、ドルチェモアが前走0.6秒差以上負けています。

安田記念 データまとめ

買いデータ

7枠の父ディープインパクト系
前走2番人気以内+前走上がり2位以内
当日1番人気(単勝オッズ2.9倍以下)
継続騎乗のノーザンF生産馬
前走2番人気以内の関西馬、4番人気以内の関東馬

消しデータ

当日6番人気以下+父・母父どちらも非ノーザンダンサー系
当日6番人気以下+1~4枠
前走3番人気以下+前走上がり2位以内
6歳以上またはキャリア16戦以上
距離短縮+東京GⅡ以上勝ちの実績が無い馬
前走0.6秒以上負け

安田記念 予想

2週前の登録時点での予想です
◎セリフォス
○シュネルマイスター
▲ソダシ
△ソングライン
△レッドモンレーヴ
△ナミュール

セリフォスはキャリア9戦の4歳馬で昨年のマイルCS・富士Sとマイルまた東京実績○。ダイワメジャー産駒は相性が悪いレースですが昨年4着の実績・またダイワメジャー産駒らしくなく末脚を活かすタイプなので問題なさそうです。データ的には関西馬は割引きですが、今年はドバイの1戦のみで間隔が十分取れていること、マイルの中内田厩舎という点は強調できます。

シュネルマイスターはマイラーズCで久々の勝利。状態がベストではなかった昨年の安田記念含め東京では4戦全て馬券圏内。人気の5歳馬は2着が多いなど頭狙いにはやや不安なデータもありますが、関東馬でルメール騎手の継続騎乗、前走2番人気以内+上がり1位、両親共にノーザンダンサー系など買い要素は豊富です。

ソダシは芝マイル戦は(4-1-1-0)と複勝率100%ですが、前走VMで先行していたことや乗り替わりになる点など傾向からは相手候補。ただ春はまだ1戦しかしていない分余力はありそうで、過去数々のデータを覆した実績がある馬ということもあり改めて期待。またゴールドシップなどを担当した今浪厩務員が定年を迎えるため、今回が最後のコンビとなります。

ソングラインもVM、安田記念1着、NHKマイルC2着など東京マイル実績はトップクラス。なぜか父ディープ系が7枠しか走らないので今年も7枠に入れば期待大ですが、前走4番人気などデータ的には昨年の方が上。

他ではレッドモンレーヴは前走内容は問題無く条件戦では東京マイル経験もありますが、勝ち切れない父キングカメハメハ系に母父が非ノーザンダンサー系と人気薄だと血統的には微妙。最後に前走は不利の影響も大きかったナミュール。父がハービンジャー、また3月生まれということで人気薄でも押さえられますがデータ的には3着候補まで。

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